この世界はわたしが創ったんだから、わたしが主人公ってことでいいんだよね！？ ~異世界神話創世少女 vs 錯誤世界秩序機能~

4章:荳也阜縺ｯ繝ｯ繧ｿ繧ｯ繧ｷ縺ｧ蜃ｺ譚･縺ｦ縺?ｋ?

新異世界ハーレムぶち壊し！⑫

　こうして、わたし達の革命は終わった。

　なんだか不思議なほど実感はない、達成感も感慨もない。ただ闇雲に暴れ回っただけだからかな。疲労感と高揚感が入り交じる変な気分のまま、このだだっ広くて豪華な玉座の間に不似合いなわたしがただ独りで突っ立っている。

　誰がどう見たって、わたしみたいなちっぽけな少女がこの革命を成し遂げたなんて信じてくれないだろう。

　もう、お城は復元されて、あの綺麗な月夜は見えない。

　誰もこの革命を目撃したひとはいない、証人もいない。きっと、わたしのしたことを伝えてくれるひとはいないだろう。わたしはこの革命について仰々しく言いふらしたりしない、だって、それってなんだか自慢ったらしくて鼻につくもの。

　それでも、この物語で初めて成した偉業にじわじわと何かが胸の内より込み上げてきて、「ふふッ」思わず気持ち悪い笑みが零れてしまう。だってこれはわたしの物語だ、わたしさえ知っていればいい。

　だから、こんなのは偉業とは言えないかもしれない。結局、名前も言いたくない誰かさんの犠牲はあって、わたしが成したのは所業かもしれない。

　相容れない考え同士がぶつかって、そして、わたしの考えをゴリ押ししただけ。話し合いの余地はなかった、と心の中で弁明。

　でも、それでも。

　たとえすっきりとはしなくても。どんなに無様で血生臭くて泥臭くても、だ。

　わたし達は、革命を成し遂げたんだ。

　結局、国も人も心で出来ている、この革命を通してなんとなくそう思った。

　マナカが心を掌握する異能ではなく、心を理解する異能を持っていたなら。

　どうしてもそう考えてしまう。もしそうだったならこの虚しい結末も変わっていたのかもしれない。まあ、転生者など駒としか見ていないあの女神が、彼に本当に必要だったであろう異能を与えてくれるとは到底思えないけど。あの女神は転生者を救済する気などさらさらないのだから。

　結局のところどれもこれも結果論と感情論。

　まだ何が正しかったのかわからない、それは遠い未来、この国の歴史が証明してくれること。わたし達はわたし達の正義を振りかざすことしかできない。

　だから、今は。

「終わったよ。ごめんね、アナタを助けられなくて」

　そっと【超弦骨格暫定式・波動帝國】の遺骸に触れる。わたしにしてあげられることはもう、ない。














「ーーお、ようやく繋がった。ところで、なんだね、キミは」


　　――Pied Piper of Hamelin is DEAD!