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設定(≠核心)
―ーLIVE:【外装起因機関・電葬経土:七人姉妹】&【天変界位】feat. ――⑥
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「ってゆーか、【天変界位】を助けたのはいいんだけどさー、私達は“始源拾弐機関”をデータ化できないんだよねー。私達とは司るべきものが違うし、それに星そのものの具現である【天変界位】って、星の外では実存として顕現できないんだよ。私達は最低限の維持だけをしてる状態なわけ」
「そ、そんな……、それってあの子は大丈夫なの?」
どの単語もとても不穏で、もしかしてあの子は今ひどい状態なのかもしれなくて、だとしたら、わたしはやっぱり約束を破ってあの子を見捨ててしまったんだ。主人公失格の最低な奴だ。
だけど、そんなわたしのあまりにも絶望的な表情に、【外装起因機関・電葬経土:七人姉妹】のオレンジ色担当、とっても派手なメイクをした褐色の少女はハッとしてから、
「あ、大丈夫大丈夫、安心してってば。あの子は超元気だしぃ。ただ物質的説話要素を一時的に喪失しているだけなんだって」
と、慌ててフォローしてくれた。あ、良かった、なんだか軽々しい口調だけど、彼女達は自らの機能、正確な観測結果に基づいて行動している。だから、薄っぺらい慰めとかそういうことは絶対に言わない。とりあえずホッと安堵。
「そうだ、もはや【天変界位】の機能についての解析は完了した、というより、解析はほとんどできなかった。つまり、これは私達には必要ない、さ、あの子から受け取ってくれ」
実にシステマティック、まるでこの物語のお決まりのパターンをなぞるように。どうして、彼女達は、いや、“始源拾弐機関”達は、何もできないわたしなんかに力を貸してくれるのだろうか。それがただの予定調和じゃないことを切に願う。
わたしの目の前に青白い光で形作られた四角い画面が現れる。
「あ!」
その画面には、満面の笑みでにこやかに両手を振るあの白いワンピースに麦わら帽子をかぶった金髪碧眼の女の子、【天変界位】の姿。画面越しとはいえ、やっぱり普通のサイズだとただの可愛らしい幼女だ。隅っこの方にいた彼女がわたしの姿を見ると無邪気に画面越しにいるわたしの方に駆け寄ってくる。
「良かった、無事だったのね! ごめんなさい、【心励起/仇多羅急行】との約束が守れなくて、アナタを独りぼっちにさせてしまって……」
そう、元はと言えば、わたしが【天変界位】の方じゃなくて【軌条空論・紙一重】の方に行ってしまったのが全部悪かったんだ。わたしはあの選択をずっと後悔し続けている。
すると、【天変界位】は思いっきりブンブン首を横に振ってぱくぱく口を動かして一生懸命何かを訴えているみたいだった。だけど、残念ながらその声は聞こえない。「おや、音声はまだ要調整のようだ」
それでも、たとえ向こうがわたしとの面識がなくて、わたしが勝手に謝っているだけだとしても。画面越しでもなんとなくわかったんだ、彼女はわたしの言葉に反論してくれたんだと思う、違う、そうじゃない、って。
「ありがとう、【天変界位】。この周回軌道上にアナタがいなくっても、そんなことは関係ないのね」
ようやく、何か肩の荷が下りたように身体が軽くなったような気がした。
きっと、思い悩んでいたのはわたしだけ。みんな、この世界に起きた変化と結果を甘んじて受け入れている。それに納得していないのもわたしだけ。
世界の均衡は崩れ、音は残響だけを残して失われた。たとえそうだとしても。
ひとりで勝手に悩んで、ひとりで勝手に救われている。まるで、ヒトみたいだ。
長い年月、この錯誤世界の秩序機能として存在している彼らと接していると、わたしがまるで物わかりの悪い小さな子どもみたいに思えてくる。わたしはまだ、成長していないんだと思い知らされる。
それでも、またいつか、【天変界位】が地上を楽しく歩けるように、わたしはあの星を、この物語をわたし達の手に取り戻さなくちゃ。わたし達はお互いのことをまだ知らない。そういえば、彼女とはまだちゃんとお話すらしたこともなかった。あらゆる神話や伝説で天地を揺るがす大活躍を見せる彼女の物語をどうしても聞かなくちゃ。
「そ、そんな……、それってあの子は大丈夫なの?」
どの単語もとても不穏で、もしかしてあの子は今ひどい状態なのかもしれなくて、だとしたら、わたしはやっぱり約束を破ってあの子を見捨ててしまったんだ。主人公失格の最低な奴だ。
だけど、そんなわたしのあまりにも絶望的な表情に、【外装起因機関・電葬経土:七人姉妹】のオレンジ色担当、とっても派手なメイクをした褐色の少女はハッとしてから、
「あ、大丈夫大丈夫、安心してってば。あの子は超元気だしぃ。ただ物質的説話要素を一時的に喪失しているだけなんだって」
と、慌ててフォローしてくれた。あ、良かった、なんだか軽々しい口調だけど、彼女達は自らの機能、正確な観測結果に基づいて行動している。だから、薄っぺらい慰めとかそういうことは絶対に言わない。とりあえずホッと安堵。
「そうだ、もはや【天変界位】の機能についての解析は完了した、というより、解析はほとんどできなかった。つまり、これは私達には必要ない、さ、あの子から受け取ってくれ」
実にシステマティック、まるでこの物語のお決まりのパターンをなぞるように。どうして、彼女達は、いや、“始源拾弐機関”達は、何もできないわたしなんかに力を貸してくれるのだろうか。それがただの予定調和じゃないことを切に願う。
わたしの目の前に青白い光で形作られた四角い画面が現れる。
「あ!」
その画面には、満面の笑みでにこやかに両手を振るあの白いワンピースに麦わら帽子をかぶった金髪碧眼の女の子、【天変界位】の姿。画面越しとはいえ、やっぱり普通のサイズだとただの可愛らしい幼女だ。隅っこの方にいた彼女がわたしの姿を見ると無邪気に画面越しにいるわたしの方に駆け寄ってくる。
「良かった、無事だったのね! ごめんなさい、【心励起/仇多羅急行】との約束が守れなくて、アナタを独りぼっちにさせてしまって……」
そう、元はと言えば、わたしが【天変界位】の方じゃなくて【軌条空論・紙一重】の方に行ってしまったのが全部悪かったんだ。わたしはあの選択をずっと後悔し続けている。
すると、【天変界位】は思いっきりブンブン首を横に振ってぱくぱく口を動かして一生懸命何かを訴えているみたいだった。だけど、残念ながらその声は聞こえない。「おや、音声はまだ要調整のようだ」
それでも、たとえ向こうがわたしとの面識がなくて、わたしが勝手に謝っているだけだとしても。画面越しでもなんとなくわかったんだ、彼女はわたしの言葉に反論してくれたんだと思う、違う、そうじゃない、って。
「ありがとう、【天変界位】。この周回軌道上にアナタがいなくっても、そんなことは関係ないのね」
ようやく、何か肩の荷が下りたように身体が軽くなったような気がした。
きっと、思い悩んでいたのはわたしだけ。みんな、この世界に起きた変化と結果を甘んじて受け入れている。それに納得していないのもわたしだけ。
世界の均衡は崩れ、音は残響だけを残して失われた。たとえそうだとしても。
ひとりで勝手に悩んで、ひとりで勝手に救われている。まるで、ヒトみたいだ。
長い年月、この錯誤世界の秩序機能として存在している彼らと接していると、わたしがまるで物わかりの悪い小さな子どもみたいに思えてくる。わたしはまだ、成長していないんだと思い知らされる。
それでも、またいつか、【天変界位】が地上を楽しく歩けるように、わたしはあの星を、この物語をわたし達の手に取り戻さなくちゃ。わたし達はお互いのことをまだ知らない。そういえば、彼女とはまだちゃんとお話すらしたこともなかった。あらゆる神話や伝説で天地を揺るがす大活躍を見せる彼女の物語をどうしても聞かなくちゃ。
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