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白紙
ーー 縺九み縺斐m縺 ーー⑥
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虚しい反動だけがわたしの身体をのけ反らせる。無様に両手を上げたわたしは神に敗北した異教徒のよう。
クソ、どうして彼女は“始源拾弐機関”にすらこんなに容易く対抗できるんだ?
なんで神様はそんなに力があるのか?
もはや今さらな疑問とともにまた地面に転がる。こんなの解決しても仕方ない、もう最終決戦だぞ!
だけど、どうやっても彼女に勝てる気がしない。
彼女と対峙するとどうしても描写がおかしくなる。
「残念、希望の光、なんてこの世界には存在しませんよ」
目の前の似非メイド少女はまるであたかも自身が神であるかのように振る舞って、彼女だけがこの世界を改変する。彼女の言葉だけが世界を支配する。
いや実際、もはやこの世界では彼女は神なのだ、神になったのだ。この物語を創造した者、それが彼女なのだから。……サイアクだ。
だからどんな理不尽だって通せるし、不可能だって可能にできる。
「……そんなことない、わたしは希望を司るものだ」
「ハッ、まだそんなこと言ってるんですか? っていうか、どうしてまだアナタだけがここにへばり付いているのか全く理解できないんですよ」
「……インクの染みみたいに言うな、そんなのわたしだって知らないんだから。わたしが主人公だからじゃない?」
そう言いながら、わたしは別の可能性を考えていた。わたしが主人公だから、っていう最強の理由以外の。
わたしがこの物語の特異点だから。
そして、もしかしたらわたしと小烏丸が繋がっていたからかもしれない。
あの子が最期に響かせた振動が世界を救ったように、共鳴絶奏、ラ・ヴィクトリア・リアがわたしをこの世界に維持し続けてくれているんじゃないか。
だけど、それを小烏丸は知らない。神様のくせに誰とも共鳴し得ない彼女にはきっと理解できない概念だろうから。
「じゃあ、そろそろ終わりでいいですか? あんまり引っ張っても特に山場もなさそうですし」
その申し訳なさそうにしつつ、全く申し訳なさそうな満面の笑顔をやめろ!
「いいわけないでしょ、わたしはまだ」
言いかけて視界が反転する。「…………え?」
一瞬何が起こったのかわからなかった。状況を理解する前に首元を掴まれ、自分が転ばされたことを理解した。顔いっぱいに広がるじくじくとした痛みと、彼女の手の冷たさだけを感じる。
「……ア、アナタは何者なの? この世界は本当にアナタが望んだ世界なの?」
首元を押さえつけられながら、かろうじて言葉を絞り出す。彼女の細い指のどこにそんな力があるのか、じたばた足掻くわたしの抵抗はほとんど無駄だった。
この体勢じゃ彼女の表情はほとんど見えない。
すると、小烏丸は大仰に盛大なため息を吐き出すと、
「この期に及んでまだそんなことが気になってるんですか? ま、そんなに知りたいならいいでしょう、そろそろ物語も佳境ですし、ワタクシの正体を明かしてしまいましょうか、」
「な、何を考え……」
「だって、アナタごときではワタクシを追い込んで正体を吐かせる、なんてお決まりのパターンすらできなさそうですし……おっと」
「クソ……」
不意打ちの失敗、背後からブーツを展開、定義指針、ラスタスファルテスで彼女を薙ぎ払おうとしたけど、それはあっさりとかわされてしまう。だけど、その拘束からは逃れることができた。ぎしり、巨大な指が軋む。わたしと小烏丸との間を遮るように錆び付いた塔がそびえ立つ。転がるように距離を取る、地べたを這う無様な体勢、だけど気丈に。わたしは塔の隙間から小烏丸を睨み上げる。
クソ、どうして彼女は“始源拾弐機関”にすらこんなに容易く対抗できるんだ?
なんで神様はそんなに力があるのか?
もはや今さらな疑問とともにまた地面に転がる。こんなの解決しても仕方ない、もう最終決戦だぞ!
だけど、どうやっても彼女に勝てる気がしない。
彼女と対峙するとどうしても描写がおかしくなる。
「残念、希望の光、なんてこの世界には存在しませんよ」
目の前の似非メイド少女はまるであたかも自身が神であるかのように振る舞って、彼女だけがこの世界を改変する。彼女の言葉だけが世界を支配する。
いや実際、もはやこの世界では彼女は神なのだ、神になったのだ。この物語を創造した者、それが彼女なのだから。……サイアクだ。
だからどんな理不尽だって通せるし、不可能だって可能にできる。
「……そんなことない、わたしは希望を司るものだ」
「ハッ、まだそんなこと言ってるんですか? っていうか、どうしてまだアナタだけがここにへばり付いているのか全く理解できないんですよ」
「……インクの染みみたいに言うな、そんなのわたしだって知らないんだから。わたしが主人公だからじゃない?」
そう言いながら、わたしは別の可能性を考えていた。わたしが主人公だから、っていう最強の理由以外の。
わたしがこの物語の特異点だから。
そして、もしかしたらわたしと小烏丸が繋がっていたからかもしれない。
あの子が最期に響かせた振動が世界を救ったように、共鳴絶奏、ラ・ヴィクトリア・リアがわたしをこの世界に維持し続けてくれているんじゃないか。
だけど、それを小烏丸は知らない。神様のくせに誰とも共鳴し得ない彼女にはきっと理解できない概念だろうから。
「じゃあ、そろそろ終わりでいいですか? あんまり引っ張っても特に山場もなさそうですし」
その申し訳なさそうにしつつ、全く申し訳なさそうな満面の笑顔をやめろ!
「いいわけないでしょ、わたしはまだ」
言いかけて視界が反転する。「…………え?」
一瞬何が起こったのかわからなかった。状況を理解する前に首元を掴まれ、自分が転ばされたことを理解した。顔いっぱいに広がるじくじくとした痛みと、彼女の手の冷たさだけを感じる。
「……ア、アナタは何者なの? この世界は本当にアナタが望んだ世界なの?」
首元を押さえつけられながら、かろうじて言葉を絞り出す。彼女の細い指のどこにそんな力があるのか、じたばた足掻くわたしの抵抗はほとんど無駄だった。
この体勢じゃ彼女の表情はほとんど見えない。
すると、小烏丸は大仰に盛大なため息を吐き出すと、
「この期に及んでまだそんなことが気になってるんですか? ま、そんなに知りたいならいいでしょう、そろそろ物語も佳境ですし、ワタクシの正体を明かしてしまいましょうか、」
「な、何を考え……」
「だって、アナタごときではワタクシを追い込んで正体を吐かせる、なんてお決まりのパターンすらできなさそうですし……おっと」
「クソ……」
不意打ちの失敗、背後からブーツを展開、定義指針、ラスタスファルテスで彼女を薙ぎ払おうとしたけど、それはあっさりとかわされてしまう。だけど、その拘束からは逃れることができた。ぎしり、巨大な指が軋む。わたしと小烏丸との間を遮るように錆び付いた塔がそびえ立つ。転がるように距離を取る、地べたを這う無様な体勢、だけど気丈に。わたしは塔の隙間から小烏丸を睨み上げる。
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