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第6章
選択の儀~第1世代~16 ※背後注意め
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王宮で出迎えるクリスチーネを下がらせ、ライアナが湯殿を経由して寝室に入ると、シェルミーユは公務の衣装のままベッドで横になっていた。
久し振りに表舞台に出たせいか、疲れてそのまま眠ってしまったようだ。
ライアナは少し残念に思いながらも、そんなシェルミーユを愛おしくも思い、そっとその頬に手を添えた。
不意にシェルミーユの手がライアナのその手に重ねられる。
驚いて微動だにできずにいるライアナの姿を、シェルミーユはとろんとした瞳に映して言った。
「おかえり……なしゃ……いましぇ……」
寝ぼけているのか、舌っ足らずのその声がライアナの欲情をそそる。
ライアナは堪らずシェルミーユに口付けた。
「んっんん……」
「シェルミーユ、すまん。シェルミーユっ」
口付けを繰り返していくと次第にシェルミーユの頬がほんのりと色付いてゆく。
少し苦しそうに呻いたシェルミーユから唇を離すと、それを惜しむように煌めく銀糸が互いの唇をつないでいた。
涙目で赤らむシェルミーユはとても扇情的だが、今宵はどこか幼げにも見える。
まだ夢の中にいるのだろうシェルミーユに、駄目元でライアナは一縷の望みをかけて囁いた。
(俺は此度頑張った……頑張った……だから――)
「俺に…………ほ、褒美を――」
次の瞬間ライアナは言葉を失った。
シェルミーユがライアナに向けて両腕を広げ、優しく微笑んでいたのだ。
「おいでぇ……」
それは通常のシェルミーユからは想像が出来ないほど甘い態度と声音だった。
(ああ、やはり寝ぼけている……だが――)
それを利用しない手は無かった。
(すまん、すまんなシェルミーユ。やはり今宵も逃してやるわけにはいかぬ、お前は寝ぼけている時ほど素直でめっぽう可愛いのだ)
「たとえ覚えていなくても……了承し、誘ったのはお前だからな」
ライアナはそう呟くと、小さく笑ってシェルミーユの腕の中へと吸い込まれてゆくかのように、そっと体を重ねた。
シェルミーユはライアナが胸に納まると、まるで小さな子供を抱きしめるかのように優しく彼を包み込み、再び瞳を閉じて微睡みの中へと帰って行った。
包みこまれたライアナはシェルミーユの温もりを堪能した後、その大きな手を器用に動かし、シェルミーユの衣装を脱がしてゆく。
衣装から解放されてゆくシェルミーユからは緊張が解けた吐息がもれ、ライアナが髪飾りや乱れた結い髪をゆるゆるとほどいてやると、その表情はさらに穏やかになっていった。
ライアナは露わになった白い柔肌に手を這わせ、口付けを降らし、舌を這わせてシェルミーユの肌を堪能してゆく。
「んふっ」
気持ちよさそうな声を上げて寝返りを打つシェルミーユの背中を舐めながら、ライアナは這わす手を下肢へと忍ばせ、既に起ち上がりかけていたシェルミーユの控えめな雄をその手で優しく包みやわやわと扱いた。
「ぁっ……ん……」
シェルミーユの艶めかしい声音に喉を鳴らしながら、ライアナは忍ばせたもう片方の手をシェルミーユの秘部に宛がい、指を深く潜らせ、解すように巧みに動かす。
「ん、んんっ」
シェルミーユはライアナから与えられる快感に耐えるように悩ましげに眉間にしわを寄せ、自分の指をくわえた。
快感に身悶えるシェルミーユの柔肌がほんのりと桃色に色付いてゆく。
控えめな雄がぷくりと蜜を滴らせ、解された秘部がクパクパと口を開く背徳的なシェルミーユのその艶めかしい姿、そのすべてがライアナを許し、肯定し、まるで誘っているかのようだ。
ライアナはうっとりとその肢体を眺めながら胡座をかくと、シェルミーユの両脇を抱きかかえる様にして、そそり立ち凶器と化した己の一物をシェルミーユの秘部に宛てがい一気にくわえ込ませた。
「ひっ!? あっっ――ああっ」
ライアナの一物が体内に滞りなく収まるやいなやシェルミーユは弓なりに反り、駆け走った快感に抗うことも出来ずに瞬時に達してしまう。
あまりのことにシェルミーユは一気に覚醒したが、ライアナは混乱しているシェルミーユをそのままベッドに仰向けに倒し、間髪入れずに腰を動かし始めた。
「ひゃっ、あ、ああ、あんっ――あうっ、はっ、はふぅっ、っっっ――」
玉のような汗をかきながらシェルミーユは止めどなく押し寄せる快感に耐える。そして一際最奥に突かれた時、焼けるほどの熱い激流が体内に流れるのを感じ、先程の射精の余韻に浸る間も余裕も無く再び果ててしまった。
シェルミーユは訳もわからずただ気が狂いそうな快感に耐えるため、力いっぱいシ-ツを握りしめ顔の前で腕を交差し体を強張らせたが、到底耐えられるものでは無かった。
「ああぁぁぁ……っ」
漏れ出す声に羞恥に身を染め、シェルミーユは体を震わせた。
「シェルミーユ」
体を繋げたまま、その快感の元凶たるライアナがシェルミーユの耳元でその名を恍惚とした声音で呼ぶ。
「ラ……イアナ……これはどういう――?」
涙目でシェルミーユがそう問うと、ライアナは目を細め優しく微笑んで言った。
「覚えていないのかい? お前が誘ってくれたんじゃないか」
「わ、……私が? まさか――」
「こう俺に両の手を広げ、笑顔で言ってくれた。優しい声音で『おいで』と……」
『おいで』その言葉を聞いた途端、シェルミーユは身に覚えがあったのか顔を真っ赤に染めて慌てて言った。
「そんな……違っ……だっ、だってあれは――ゆ」
「ゆ?」
ライアナが首を傾げる。
「……ぁぁぁ……、何でも無い」
シェルミーユは恥ずかしそうにライアナから目を逸らした。
ライアナはシェルミーユの手を取るとその甲に口付けを落として言った。
「此度は初めてのお勤めご苦労であった。……疲れたであろう」
予想しなかったライアナの労いの言葉に驚き、シェルミーユがライアナへ視線を戻すと、その顔は少しだけ寂しく、苦しそうな笑みを浮かべていた。
シェルミーユは自然とライアナの手を取り、その甲に口付けを返す。
「……ライアナ、ありがとう。此度は御公務に出席できて私はとても嬉しかった」
「シェルミーユっ」
「んっ」
思いもよらない返しに体内のライアナが嵩を増し、シェルミーユはビクンと体を震わせた。
「す、すまん。今抜く――」
「いや、いい」
シェルミーユの言葉に腰を引こうとしていたライアナの動きが止まる。
ライアナは奇跡でも見るように、ゆっくりとシェルミーユの方を見た。
シェルミーユはライアナの手を掴んだまま、その手に視線を落とした。
(……夢では無かった)
ライアナの涙を目にして以来、シェルミーユの夢の中のライアナは時々弱者の姿を見せていた。
夢の中のライアナならばいくら甘やかしても現実に何の影響もなく、シェルミーユの自尊心もダメージは少なかった……それ故にシェルミーユは夢の中のライアナをついつい甘やかしてしまう傾向にあった。
(……夢ではなく、現実だった)
確かにシェルミーユは覚えている。
不安そうに、今にも泣きそうな顔をして褒美を強請るライアナの様を――
(らしくも無い……らしくも無い、だからこそ放ってなどおけなかったし、己の胸に誘ってしまった。……まさか現だったとは……油断した。……とうとう現実にまで情が湧いてしまったというのか……)
シェルミーユは瞳を閉じ、少しだけ自嘲的に微笑んだ。
ライアナに視線を向けると、ライアナの瞳は期待と欲望とが入り乱れ、ギラギラと痛いくらいに瞬いていた。しかし、一見力強いその瞳の奥には確かに小さな弱さが潜んでいる事をシェルミーユは知っている。
ただ、それが適応されるのは自分が関わることだけだとは今でもやはり思ってはいなかった。
(何故無視出来ないのだろう、……何故こんなにも胸が締め付けられるように痛むのだろう)
不意に垣間見せるライアナの弱さを目にする度にそう自分に問いかけてきたが、その答えは中々出そうにない。
いや、もしかしたら心の奥底ではわかっているのに、答えを出してしまうことに躊躇いがあるのかもしれない。
だがしかし、気付いてしまったシェルミーユにはライアナのその小さな弱さを放っておく事が出来なくなっていた。
寝ぼけて言ったこと、たとえ反故にしたところでライアナはシェルミーユを責めはしないだろう…………だが――
「くれてやる」
シェルミーユは、止せばいいのにと思うもやめられない己に呆れながらライアナの頬を両手で包み、その瞳をまっすぐに見つめて囁いた。
「褒美が……欲しいんだろ?」
ライアナは驚愕に目を見開いた。そして瞬時に己を律した。
今にもとびかかりたい気持ちをぐっと耐えてでも、彼には先に確認しておきたいことがあったのだ。
「それは……」
緊張してか言葉が詰まってしまう。
「それは同意の下……ということでいいんだな」
ライアナの問いに、シェルミーユは言葉を詰まらせた。
「――――ほ、褒美だから――……」
シェルミーユは恥ずかしそうに目を伏せてそう言い――――
「…………ただ、やはり加減は……頼む」
続けて全身を真っ赤に染めながら消え入りそうにそう呟いた。
ライアナはシェルミーユのその応えに破顔し、その瞳に歓喜と情欲の炎を宿らせる。
「……善処しよう」
そう言ってシェルミーユの全身に口付けを惜しみなく降らすライアナに、あまり加減は期待できそうにないなと口の中で小さくぼやき、シェルミーユはライアナに身を委ねるべく瞳を閉じた。
久し振りに表舞台に出たせいか、疲れてそのまま眠ってしまったようだ。
ライアナは少し残念に思いながらも、そんなシェルミーユを愛おしくも思い、そっとその頬に手を添えた。
不意にシェルミーユの手がライアナのその手に重ねられる。
驚いて微動だにできずにいるライアナの姿を、シェルミーユはとろんとした瞳に映して言った。
「おかえり……なしゃ……いましぇ……」
寝ぼけているのか、舌っ足らずのその声がライアナの欲情をそそる。
ライアナは堪らずシェルミーユに口付けた。
「んっんん……」
「シェルミーユ、すまん。シェルミーユっ」
口付けを繰り返していくと次第にシェルミーユの頬がほんのりと色付いてゆく。
少し苦しそうに呻いたシェルミーユから唇を離すと、それを惜しむように煌めく銀糸が互いの唇をつないでいた。
涙目で赤らむシェルミーユはとても扇情的だが、今宵はどこか幼げにも見える。
まだ夢の中にいるのだろうシェルミーユに、駄目元でライアナは一縷の望みをかけて囁いた。
(俺は此度頑張った……頑張った……だから――)
「俺に…………ほ、褒美を――」
次の瞬間ライアナは言葉を失った。
シェルミーユがライアナに向けて両腕を広げ、優しく微笑んでいたのだ。
「おいでぇ……」
それは通常のシェルミーユからは想像が出来ないほど甘い態度と声音だった。
(ああ、やはり寝ぼけている……だが――)
それを利用しない手は無かった。
(すまん、すまんなシェルミーユ。やはり今宵も逃してやるわけにはいかぬ、お前は寝ぼけている時ほど素直でめっぽう可愛いのだ)
「たとえ覚えていなくても……了承し、誘ったのはお前だからな」
ライアナはそう呟くと、小さく笑ってシェルミーユの腕の中へと吸い込まれてゆくかのように、そっと体を重ねた。
シェルミーユはライアナが胸に納まると、まるで小さな子供を抱きしめるかのように優しく彼を包み込み、再び瞳を閉じて微睡みの中へと帰って行った。
包みこまれたライアナはシェルミーユの温もりを堪能した後、その大きな手を器用に動かし、シェルミーユの衣装を脱がしてゆく。
衣装から解放されてゆくシェルミーユからは緊張が解けた吐息がもれ、ライアナが髪飾りや乱れた結い髪をゆるゆるとほどいてやると、その表情はさらに穏やかになっていった。
ライアナは露わになった白い柔肌に手を這わせ、口付けを降らし、舌を這わせてシェルミーユの肌を堪能してゆく。
「んふっ」
気持ちよさそうな声を上げて寝返りを打つシェルミーユの背中を舐めながら、ライアナは這わす手を下肢へと忍ばせ、既に起ち上がりかけていたシェルミーユの控えめな雄をその手で優しく包みやわやわと扱いた。
「ぁっ……ん……」
シェルミーユの艶めかしい声音に喉を鳴らしながら、ライアナは忍ばせたもう片方の手をシェルミーユの秘部に宛がい、指を深く潜らせ、解すように巧みに動かす。
「ん、んんっ」
シェルミーユはライアナから与えられる快感に耐えるように悩ましげに眉間にしわを寄せ、自分の指をくわえた。
快感に身悶えるシェルミーユの柔肌がほんのりと桃色に色付いてゆく。
控えめな雄がぷくりと蜜を滴らせ、解された秘部がクパクパと口を開く背徳的なシェルミーユのその艶めかしい姿、そのすべてがライアナを許し、肯定し、まるで誘っているかのようだ。
ライアナはうっとりとその肢体を眺めながら胡座をかくと、シェルミーユの両脇を抱きかかえる様にして、そそり立ち凶器と化した己の一物をシェルミーユの秘部に宛てがい一気にくわえ込ませた。
「ひっ!? あっっ――ああっ」
ライアナの一物が体内に滞りなく収まるやいなやシェルミーユは弓なりに反り、駆け走った快感に抗うことも出来ずに瞬時に達してしまう。
あまりのことにシェルミーユは一気に覚醒したが、ライアナは混乱しているシェルミーユをそのままベッドに仰向けに倒し、間髪入れずに腰を動かし始めた。
「ひゃっ、あ、ああ、あんっ――あうっ、はっ、はふぅっ、っっっ――」
玉のような汗をかきながらシェルミーユは止めどなく押し寄せる快感に耐える。そして一際最奥に突かれた時、焼けるほどの熱い激流が体内に流れるのを感じ、先程の射精の余韻に浸る間も余裕も無く再び果ててしまった。
シェルミーユは訳もわからずただ気が狂いそうな快感に耐えるため、力いっぱいシ-ツを握りしめ顔の前で腕を交差し体を強張らせたが、到底耐えられるものでは無かった。
「ああぁぁぁ……っ」
漏れ出す声に羞恥に身を染め、シェルミーユは体を震わせた。
「シェルミーユ」
体を繋げたまま、その快感の元凶たるライアナがシェルミーユの耳元でその名を恍惚とした声音で呼ぶ。
「ラ……イアナ……これはどういう――?」
涙目でシェルミーユがそう問うと、ライアナは目を細め優しく微笑んで言った。
「覚えていないのかい? お前が誘ってくれたんじゃないか」
「わ、……私が? まさか――」
「こう俺に両の手を広げ、笑顔で言ってくれた。優しい声音で『おいで』と……」
『おいで』その言葉を聞いた途端、シェルミーユは身に覚えがあったのか顔を真っ赤に染めて慌てて言った。
「そんな……違っ……だっ、だってあれは――ゆ」
「ゆ?」
ライアナが首を傾げる。
「……ぁぁぁ……、何でも無い」
シェルミーユは恥ずかしそうにライアナから目を逸らした。
ライアナはシェルミーユの手を取るとその甲に口付けを落として言った。
「此度は初めてのお勤めご苦労であった。……疲れたであろう」
予想しなかったライアナの労いの言葉に驚き、シェルミーユがライアナへ視線を戻すと、その顔は少しだけ寂しく、苦しそうな笑みを浮かべていた。
シェルミーユは自然とライアナの手を取り、その甲に口付けを返す。
「……ライアナ、ありがとう。此度は御公務に出席できて私はとても嬉しかった」
「シェルミーユっ」
「んっ」
思いもよらない返しに体内のライアナが嵩を増し、シェルミーユはビクンと体を震わせた。
「す、すまん。今抜く――」
「いや、いい」
シェルミーユの言葉に腰を引こうとしていたライアナの動きが止まる。
ライアナは奇跡でも見るように、ゆっくりとシェルミーユの方を見た。
シェルミーユはライアナの手を掴んだまま、その手に視線を落とした。
(……夢では無かった)
ライアナの涙を目にして以来、シェルミーユの夢の中のライアナは時々弱者の姿を見せていた。
夢の中のライアナならばいくら甘やかしても現実に何の影響もなく、シェルミーユの自尊心もダメージは少なかった……それ故にシェルミーユは夢の中のライアナをついつい甘やかしてしまう傾向にあった。
(……夢ではなく、現実だった)
確かにシェルミーユは覚えている。
不安そうに、今にも泣きそうな顔をして褒美を強請るライアナの様を――
(らしくも無い……らしくも無い、だからこそ放ってなどおけなかったし、己の胸に誘ってしまった。……まさか現だったとは……油断した。……とうとう現実にまで情が湧いてしまったというのか……)
シェルミーユは瞳を閉じ、少しだけ自嘲的に微笑んだ。
ライアナに視線を向けると、ライアナの瞳は期待と欲望とが入り乱れ、ギラギラと痛いくらいに瞬いていた。しかし、一見力強いその瞳の奥には確かに小さな弱さが潜んでいる事をシェルミーユは知っている。
ただ、それが適応されるのは自分が関わることだけだとは今でもやはり思ってはいなかった。
(何故無視出来ないのだろう、……何故こんなにも胸が締め付けられるように痛むのだろう)
不意に垣間見せるライアナの弱さを目にする度にそう自分に問いかけてきたが、その答えは中々出そうにない。
いや、もしかしたら心の奥底ではわかっているのに、答えを出してしまうことに躊躇いがあるのかもしれない。
だがしかし、気付いてしまったシェルミーユにはライアナのその小さな弱さを放っておく事が出来なくなっていた。
寝ぼけて言ったこと、たとえ反故にしたところでライアナはシェルミーユを責めはしないだろう…………だが――
「くれてやる」
シェルミーユは、止せばいいのにと思うもやめられない己に呆れながらライアナの頬を両手で包み、その瞳をまっすぐに見つめて囁いた。
「褒美が……欲しいんだろ?」
ライアナは驚愕に目を見開いた。そして瞬時に己を律した。
今にもとびかかりたい気持ちをぐっと耐えてでも、彼には先に確認しておきたいことがあったのだ。
「それは……」
緊張してか言葉が詰まってしまう。
「それは同意の下……ということでいいんだな」
ライアナの問いに、シェルミーユは言葉を詰まらせた。
「――――ほ、褒美だから――……」
シェルミーユは恥ずかしそうに目を伏せてそう言い――――
「…………ただ、やはり加減は……頼む」
続けて全身を真っ赤に染めながら消え入りそうにそう呟いた。
ライアナはシェルミーユのその応えに破顔し、その瞳に歓喜と情欲の炎を宿らせる。
「……善処しよう」
そう言ってシェルミーユの全身に口付けを惜しみなく降らすライアナに、あまり加減は期待できそうにないなと口の中で小さくぼやき、シェルミーユはライアナに身を委ねるべく瞳を閉じた。
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