転生転移を司る女神は転生する

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剣魔闘技祭2

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そのまま控え室に戻ったメェルアーはポーションを飲み、ソファーに倒れ込んだ。

女神の一矢を撃った反動か両腕が腫れていた。

「マリアスどうだった?」

「さすがおねーちゃん。気配を消していたのにきづかれた」

「ポーションが違うから分かった。なんかいたいうでのいたみがすこしやわらいでるし」

「それはよかった、とりあえず手短に。アラミシアは生きているし生命の危機はない」

「あんしんして闘技祭をかちぬけそう」

「ウィルンズ王国はアラミシアをゆうしゃとして、次期王の側室として登壇させるつもり」

「そのためだけに私を消そうと変な機械をけしかけた?」

「うん。だけど想定外の返り討ちに向こうもどたばたしてる、おかげで私たちは簡単にないつうしゃをつくれた」

「わたしがウィルンズ王国にいってアラミシアを救出することはかのう?」

「不可能、あの機械といわれてる生命体は勇者本からつくられたもの。あの国だけが解読でき量産できたへいき」

「わたしがもっとつよければ」

「いまカー帝国にも私の仲間がいる。せんそうのげんきょうをつかみにいってる」

「ほんとに魔王軍?やってることが国命偵察軍とおなじみたいだけど」

「大義名分のない戦争は仕掛けない、たまにあじみていどでやっちゃうけど。これは魔王の意思」

「まおう……まおうってどんなやつなの」

「わりと身近だよ。ゆうしゃがあらわれる年にまおうもたんじょうするから」

「なるほど、どうせだいにいるかのうせいがたかい?」

「そう。それからまおうともしやり合うことになるなら私情は捨てたほうがいい、なんでもりようする」

「わかった気をつける」

「じゃあ私はラズバ国ぐんをせんめつしてくるからこのへんで」

「ラズバ国?ばあいによってはだいじんにいうよ」

「オローという国の隣、ちいさなくにだけどカー帝国にかたんしてなにかたくらんでる」

「なるほど。どのみち私は留める力もないし、カー帝国の仲間ならしかたない。がんばってきて」

「うん」

マリアスは霧のように消えた。

「アラミシア無事だったんだね。よかった」

この世界に来て初めてメェルアーは涙を流した。

「これを持ちまして一学年の一次戦を終わります。休憩時間の後、二学年の一次戦が開催されます」

闘技祭は一年の部が一通り終わり、休憩時間へと変わっていた。

「四年黄組のサイサジュースはどうかな?」

「三年赤組の演劇は後2席空いてますよー!」

控え室を出て校内を歩き回るメェルアー。いろんな学年が呼び込みをしていた。

「メェルアーちゃんだよね、三年青組の果実陶芸館に来ない?」

「一年の勇者じゃん、うちのクラスくる?」

割と目立つとメェルアーは内心思っていた。

「アーフェもエンリアルも貴族なんとかにいるから会えないし、どうしたものか」

普段行かない別学年の校舎に入ってすぐ、声がした。

「や、やめてください」

「やめんか学生ども、我々は忍びできている。あらごとは避けたい」

か細い声、助けを求める声。従者らしき男の声もする。

「良いじゃねーか。せっかくの祭りなんだよ、テメェーみたいな根暗が俺らの相手できんだぜ?」

「私は好きでこんな格好はしてませんわ!爺やの趣味ですのよ」

「ならそのセンスないジジイ捨てて俺らと遊ぼうぜ?」

「そうだそうだ。ジジイはどいてな」

従者を押し除けようと手を伸ばす男、だが従者の方が強いようだった。

「仕方ありません、お嬢様一手だけ手を出しますぞ」

軽く手を捻り、地面へと組み倒した。

「ちっ、だが女の方がガラ空きになってるぞ!!」

「しまった、お嬢様!」

従者がいなくなったことで手隙になった少女へ男が魔の手を伸ばす。

「がっこうのちつじょはまもるべき」

メェルアーが鞘で男の腕を叩いた。

「いっでぇ!なにしやがるこのガキが!」

「お、おいこのガキは勇者認定されたやつだぞ」

地面に倒れたままの男が声を上げる。

「まぁそこの金持ってそうな女もいいが。威勢のいい女はもっと好きだぜ!」

短剣を抜いて回しながら走ってくる男。
メェルアーは魔剣を放った。

「ライトニングソード!!」

光の剣は男の手を痺れさるとともに、体勢まで崩した。

「いま!光の魔術よ、我が雷撃を持ってしてあれなんだっけ、」

「バカな輩が沸くと思った巡回してれば、オレンズ君か」

近くのポスターを顔に貼られたせいで詠唱をやめてしまったメェルアー。

ポスターを退けるとムリアスがいた。

「そこの男があっちの人をおそおうとしてたからたすけた」

「事情は後で聞くからとりあえ、じいや……」

男2人を縄でぐるぐるに巻いている爺やと呼ばれた男。

「おねーちゃんもいるよー!!ムーリーアースー!」

「姉上まで。学校に何用ですか?早速問題を起こして」

「しりあい?」

「オレンズ君は察する力をつけようか。こほん、私の姉であるオルゼア・シアンス・オローと付人のガルバロス爺やだ」

「はじめましてメェルアー・オレンズです。ムリアス会長のせいとになる?」

「これは丁寧にどうも。メェルアーちゃんでいいかな?よろしくね」

「噂に聞く勇者の子か」

「うん。2人はムリアス会長達に会いに来たの?」

「そうですわ。ムリアスったら最近は忙しいって帰って来ないんですもの」

「生徒会だからな。それに戦争ばっかの国内に行って巻き込まれては世話ない」

「お嬢様が恋人が出来たかもと、馬車を走らせました」

「出来てない、諦めろ。姉上は我々ではなくシアンス男爵に好意を寄せてください」

「マリアン君ったらハグしただけで顔真っ赤にして照れるんですよ?からかいがいしかありませんわ」

「おぉー、なんかムリアス会長の姉って感じする」

「お前には私がこう見えるのか、まったくだ。生徒会で周りの聞き込みなどをするから着いてこい。姉上と爺やも」

生徒会室のソファーに腰を下ろす4人。
ムリアスとメェルアー。オルゼアとガルバロスの席配。

「オレンズ君、君からも聴取をしたいから向こう側に座ってくれると助かるのだが」

「身分で見ると私と会長は学生、あの2人はオーサマ関係者。つまり隣は好ましくない」

「最近大臣を殴りかけ、戦闘まで仕掛けた人間とは思えんセリフだな」

「まっ、この子が噂の」

「私がうわさの的、食べる姿がキュートとかかな」

「そんな話はした事ない。お前に自分を可愛いと思う心があったんだな…なら無茶な魔術行使は控えろ」

「本当に先生やってるみたいですわね~」

「ゆうのうだけどとても厳しい」

「なら良かったですわ。エンリアルにも教えているとなると手を抜いたりしているのでは?なんて勘くぐっちゃうから」

「あいつはアレでも伸びている。父上陣営に口出しされる覚えはないぞ」

「あら私はお家争いから外れたわ。普通に姉としての心配ですけど」

「がるばろすさん、あの2人ってなかわるいの?」

「悪いわけじゃないが、なにぶんエンリアル坊ちゃんの教育方針でオロー家が揉めましてな。どちらも一定ラインを超えるとすぐに喧嘩を始めるんだよ」

男爵夫人と第二王子とは思えない凄まじい言い争いを繰り広げる2人。

「事情聴取って言われたのにこれじゃなんだろ。まぁいっか、それよりがるばろすさんさっきの組技ってどんなふうにやったの?」

「よく見ていたな。さすがオロー式の剣を使えるだけある」

「あの一瞬で見抜くとは。たがいにぶじんどうしということだね」
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