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第4章 『王都と成り上がり』
52.《剣聖》と《聖騎士》
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「《剣聖》だって!?」
兵士はぎょっとした顔をして驚いたが、すぐに頭を振って、
「……おいおい、こんな時に冗談はやめてくれよ。君が力になりたいという気持ちはわかったが、そんな嘘をついてまで――」
「いえ、本当なんです。いきなり来て《剣聖》だなんて信じられないのも無理はないですけど、嘘じゃないんです!」
俺が嘘をついてまでも力になろうとしてると推測したようだった。
だけど、実際に今の俺は紛うことなき《剣聖》だ。もちろん、それはルイから奪ったものだが……。
「いや、しかしだな……」
訝しむ兵士に俺は例のごとくレティアから預かった家紋入りの飾りを見せる。
「俺はアルゼといいますが、これは公爵家から承認されている証です」
「おぉ……っ! では本当に……!」
公爵家お墨付きの効果は絶大で、兵士も先ほどとはまったく違い、完全に信用してくれた。
「わかりました、どうかこの国を救ってください、アルゼ殿!」
兵士はキビキビした動きで敬礼した。
――国を救うか……なんだかとんでもないことになってきたな。
自分からその状況に飛び込んでるとはいえ、どんどん事態も期待も大きくなってきていた。
その期待に応えられるかはわからないが、《剣聖》と言ってしまった手前、できる限りはやるしかない。
それに、メルやレティアたちもきっと街中を駆けずり回っているだろうし、彼女たちの努力を無駄にしないようにしなければ。
「はい、絶対に倒せるとは言えませんが……やれるだけやってみます!」
俺はそう言って、門をくぐっていった。
中は酷い状況で、あちらこちらから戦っている声と音が聞こえ、建物は壊され火の手も上がっていた。
そして――、
「グオオオオォォォ――――ッ!!」
「う、うわぁ――っ!!」
「正面に立つな! 側面に回り込め!!」
「あ……ぅ、ぐ……」
中庭ではエンシェントドラゴンと戦う兵士たちがいた。
エンシェントドラゴンは自我を失ったように暴れており、兵士たちは次々と犠牲になっていた。
「酷い……」
あまりにも凄惨な状況と、圧倒的なオーラを感じるエンシェントドラゴンに俺は怯みそうになるが、
「――ふぅ、落ち着けよ。これまでのスキルを駆使して戦うんだ」
自分に言い聞かせるように口にし、両手に持つ剣を握りしめた。
1本は元から持っていた自分のものだが、もう1本はルイが持っていた剣だ。この剣はグラント家に代々伝わるものでかなりの業物なので、《剣聖》と《双剣士》を手に入れた俺には使い勝手が良さそうなので持ってきたのだ。
「《駿足》!」
俺は《駿足》スキルを使って駆け出す。
ちょうどエンシェントドラゴンが腕を振り上げ、目の前にいた兵士たちに振り下ろそうとしていたので、
「《見切り》、《剛力》、《頑丈》!」
スキルを3つ重ね掛けし、間に割って入った俺は双剣をクロスさせてエンシェントドラゴンの腕を受け止めた。
「んが――ッ!」
足下の地面が割れ、押し潰されそうになるが、なんとかギリギリのところで耐えることができた。
「おぉ!? いったい何が!?」
「た、助かった!!」
「早く逃げてください! 長くは持ちません!!」
「あ、ああ、わかった! ありがとう!!」
尻もちをついていた数人の兵士たちは慌てて立ち上がり、転びそうになりながら逃げていった。
「ハアァァ――ッ!!」
俺が力ずくでエンシェントドラゴンの腕を押し返すと、
「エンシェントドラゴンの攻撃を受け止めただけでなく押し返したぞ!?」
「いったい誰なんだあれは!?」
「え、英雄だ! 英雄が現れたんだ――!!」
周りを取り囲んでいた兵士たちが一斉に騒ぎ立てた。
エンシェントドラゴンは自分の攻撃を受け止められるとは思っていなかったのか、
「グルルルル――……」
警戒するように俺を観察していた。
俺はその様子を見て一旦後ろに退いて、
「このエンシェントドラゴンは、特殊な香の匂いによって平常心を失っています! その香の入った壺を破壊すれば、恐らく元に戻ると思われます!」
周りにいる兵士たちに大声で説明する。
「王都中に仕掛けられていますが、今、俺の仲間たちがそれを破壊するために駆けずり回っているはずです! この城のどこかにもきっとあるはずです! それを見つけて壊してください!」
一気に捲し立てるように説明したせいか、兵士たちは一様にぽかんとしていた。
「時間がありません! 俺は《剣聖》のスキルを持っていますが、いつまで持つかわかりません! 急いでください!」
兵士たちはお互いに顔を見合わせ、
「け、《剣聖》だって?」
「香の入った壺って……どうしてそれはあいつが知ってるんだ?」
俺の言葉を信じられないのか、なかなか動こうとしない。
――くそっ、時間がないのに!
いつエンシェントドラゴンが動き出すかと俺は焦っていると、
「総員! ただちに壺を探せ!」
1人だけ風格のある男の兵士が響き渡る大声で指示を出した。
「非常事態だ! 私の責任ですべての場所に入ることを許す! なんとしてでも見つけ出して破壊するのだ! ――行け!!!」
「「「ハッ!!!」」」
兵士たちはその大声に応えるように、すぐに動き出した。
「私は騎士団を任されている、『エクエス』という。《聖騎士》だ。君の名前を聞いてもいいか?」
「俺の名前はアルゼといいます」
「アルゼ、君が来てくれて助かった。いろいろ聞きたいことはあるが……まずはあれをどうにかしようか」
「……ええ、わかりました」
ここに、《剣聖》と《聖騎士》のタッグが生まれたのだった。
兵士はぎょっとした顔をして驚いたが、すぐに頭を振って、
「……おいおい、こんな時に冗談はやめてくれよ。君が力になりたいという気持ちはわかったが、そんな嘘をついてまで――」
「いえ、本当なんです。いきなり来て《剣聖》だなんて信じられないのも無理はないですけど、嘘じゃないんです!」
俺が嘘をついてまでも力になろうとしてると推測したようだった。
だけど、実際に今の俺は紛うことなき《剣聖》だ。もちろん、それはルイから奪ったものだが……。
「いや、しかしだな……」
訝しむ兵士に俺は例のごとくレティアから預かった家紋入りの飾りを見せる。
「俺はアルゼといいますが、これは公爵家から承認されている証です」
「おぉ……っ! では本当に……!」
公爵家お墨付きの効果は絶大で、兵士も先ほどとはまったく違い、完全に信用してくれた。
「わかりました、どうかこの国を救ってください、アルゼ殿!」
兵士はキビキビした動きで敬礼した。
――国を救うか……なんだかとんでもないことになってきたな。
自分からその状況に飛び込んでるとはいえ、どんどん事態も期待も大きくなってきていた。
その期待に応えられるかはわからないが、《剣聖》と言ってしまった手前、できる限りはやるしかない。
それに、メルやレティアたちもきっと街中を駆けずり回っているだろうし、彼女たちの努力を無駄にしないようにしなければ。
「はい、絶対に倒せるとは言えませんが……やれるだけやってみます!」
俺はそう言って、門をくぐっていった。
中は酷い状況で、あちらこちらから戦っている声と音が聞こえ、建物は壊され火の手も上がっていた。
そして――、
「グオオオオォォォ――――ッ!!」
「う、うわぁ――っ!!」
「正面に立つな! 側面に回り込め!!」
「あ……ぅ、ぐ……」
中庭ではエンシェントドラゴンと戦う兵士たちがいた。
エンシェントドラゴンは自我を失ったように暴れており、兵士たちは次々と犠牲になっていた。
「酷い……」
あまりにも凄惨な状況と、圧倒的なオーラを感じるエンシェントドラゴンに俺は怯みそうになるが、
「――ふぅ、落ち着けよ。これまでのスキルを駆使して戦うんだ」
自分に言い聞かせるように口にし、両手に持つ剣を握りしめた。
1本は元から持っていた自分のものだが、もう1本はルイが持っていた剣だ。この剣はグラント家に代々伝わるものでかなりの業物なので、《剣聖》と《双剣士》を手に入れた俺には使い勝手が良さそうなので持ってきたのだ。
「《駿足》!」
俺は《駿足》スキルを使って駆け出す。
ちょうどエンシェントドラゴンが腕を振り上げ、目の前にいた兵士たちに振り下ろそうとしていたので、
「《見切り》、《剛力》、《頑丈》!」
スキルを3つ重ね掛けし、間に割って入った俺は双剣をクロスさせてエンシェントドラゴンの腕を受け止めた。
「んが――ッ!」
足下の地面が割れ、押し潰されそうになるが、なんとかギリギリのところで耐えることができた。
「おぉ!? いったい何が!?」
「た、助かった!!」
「早く逃げてください! 長くは持ちません!!」
「あ、ああ、わかった! ありがとう!!」
尻もちをついていた数人の兵士たちは慌てて立ち上がり、転びそうになりながら逃げていった。
「ハアァァ――ッ!!」
俺が力ずくでエンシェントドラゴンの腕を押し返すと、
「エンシェントドラゴンの攻撃を受け止めただけでなく押し返したぞ!?」
「いったい誰なんだあれは!?」
「え、英雄だ! 英雄が現れたんだ――!!」
周りを取り囲んでいた兵士たちが一斉に騒ぎ立てた。
エンシェントドラゴンは自分の攻撃を受け止められるとは思っていなかったのか、
「グルルルル――……」
警戒するように俺を観察していた。
俺はその様子を見て一旦後ろに退いて、
「このエンシェントドラゴンは、特殊な香の匂いによって平常心を失っています! その香の入った壺を破壊すれば、恐らく元に戻ると思われます!」
周りにいる兵士たちに大声で説明する。
「王都中に仕掛けられていますが、今、俺の仲間たちがそれを破壊するために駆けずり回っているはずです! この城のどこかにもきっとあるはずです! それを見つけて壊してください!」
一気に捲し立てるように説明したせいか、兵士たちは一様にぽかんとしていた。
「時間がありません! 俺は《剣聖》のスキルを持っていますが、いつまで持つかわかりません! 急いでください!」
兵士たちはお互いに顔を見合わせ、
「け、《剣聖》だって?」
「香の入った壺って……どうしてそれはあいつが知ってるんだ?」
俺の言葉を信じられないのか、なかなか動こうとしない。
――くそっ、時間がないのに!
いつエンシェントドラゴンが動き出すかと俺は焦っていると、
「総員! ただちに壺を探せ!」
1人だけ風格のある男の兵士が響き渡る大声で指示を出した。
「非常事態だ! 私の責任ですべての場所に入ることを許す! なんとしてでも見つけ出して破壊するのだ! ――行け!!!」
「「「ハッ!!!」」」
兵士たちはその大声に応えるように、すぐに動き出した。
「私は騎士団を任されている、『エクエス』という。《聖騎士》だ。君の名前を聞いてもいいか?」
「俺の名前はアルゼといいます」
「アルゼ、君が来てくれて助かった。いろいろ聞きたいことはあるが……まずはあれをどうにかしようか」
「……ええ、わかりました」
ここに、《剣聖》と《聖騎士》のタッグが生まれたのだった。
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