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11話 ブラダーレリック
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漆原レナを狙った友美と明。作戦を実行する直前、シャウラと名乗る女性に遭遇し、レナをあきらめるよう忠告された。その直後、友美と明は車内で急激な尿意に襲われ、おしっこをもらしてしまう。バスを降り、志乃に救援を要請した二人。救護班が二人を本部の医務室に連れ帰るまでの間、何度もおもらしを繰り返していた。
オムツを当てられ、医務室に運ばれた二人はカーテンで仕切られた同室のベッドに横たわったまま、志乃に状況を報告している。
「たぶん、シャウラっていう女性に何かされたんだと思います」
そう言って明が報告を締めくくった。
志乃は難しそうな表情で押し黙ったまま考え込んでいた。
(こちらの情報が漏洩している?それとも偶然同じターゲットを狙っていたの?)
「志乃……さん?」
ずっと無言でいる志乃に友美が声をかけた。
「二人とも、今回はわたしの注意不足によるミスだわ。ごめんなさい。体調が回復したら会議室によって。二人には説明しておかなければいけない事があるの」
志乃は神妙な面持ちで二人に謝罪の言葉を告げたのだ。情報が無かったとはいえ、駆け出しの二人を無防備な状態で対抗勢力に晒してしまった。オムツ姿で作戦の失敗を悔やむ二人を前に自責の念に駆られていた。
「いまはゆっくり休みなさい」
二人をいたわるように声をかけ、志乃は医務室を後にした。
数十分後、症状がおさまり何事もなかったかのように回復した友美と明。二人が会議室に入ると、端末に向かって作業をしていた志乃は手を止めて話し始めた。
「今回あなた達が遭遇したのは『ブラダーレリック』という組織のメンバーで間違いないわ。ブラダーレリックはエニウスの対抗勢力にあたるの」
志乃はスクリーンに資料を映し話を続けた。
「エニウスの目的は地球上の全人類を進化させる事。これは前に話したわね。実はブラダーレリックも同じ目的で活動しているの」
「人類の進化ですか?」
明は確認するように聞き返した。
「そう、ブラダーレリックも特別な因子を持つ者を覚醒させるため、素質ある者を探し、羞恥を与えるべく活動を行っている。活動内容と最終目的に関してはエニウスと何ら変わりないのよ」
「目的が同じなら協力すればいいのに」
友美は率直に思ったことを意見してみた。
「いいえ、二つの組織には大きな隔たりがあるの。それは性癖の違い。エニウスが便失禁を重視しているのに対し、ブラダーレリックは尿失禁を重視しているの。性癖の違いは時に愛しあう者達を引き裂くことだってあるのよ」
口調に真剣味を増す志乃とは反対に、ついていけないという空気の友美と明。
「どっちの組織でも特別な因子を持つ者の覚醒に成功すれば、人類の滅亡を回避できるんですよね?どうして対抗する必要があるんですか?」
何とか話を理解しようと、明は冷静に突っ込みを入れてみた。
「簡単に歩み寄れない理由があるの。そうね、ざっくり説明するならばこういう事よ。もしブラダーレリックの手によって救世主が覚醒したとするならば、おしっこおもらしフェチ以外は人にあらず、という世界になるかもしれないの」
「………………」
(何その世界)
友美と明は同じことを思い沈黙した。
「あら、例えが悪かったかしら?」
「……別にそういうわけじゃないんです。ね、明くん」
「えぇ、まぁ、あまり深く考えないほうがよさそうですね」
「とりあえず、ブラダーレリックという組織についてはそんな感じね」
志乃は細かな説明を端折って話を進めた。
「そして所属するメンバーには、わたし達と同様、淫力を持った者がいると思って間違いないわ。彼らの異能は尿失禁をさせる事に特化した能力が多いの」
「あの、もしまた任務で遭遇した場合、相手の異能を防ぐことってできるんですか?」
友美はバスでのおもらしを思い返していた。
「結論から言うと、完全には防げない。が答えになるかしら。ビーチでの訓練の時に少しだけ説明したわね。淫力は羞恥心によってその能力が左右される。羞恥を感じた者は相手の淫力に影響を受けやすくなる上、自分の淫力は発動しなくなる。要は相手を辱める事ができれば、淫力を無効化できるの。でもね友美の液体転送の様に物理的に薬が先に入れられたなら、それは無効化できないでしょう。だから完全には防げないということなのよ。わかったかしら?」
「なるほど、能力を無効化したとしても先に受けた物理的な影響は取り除けない」
志乃や友美の淫力をその身で受けたことのある明は説明を明確に理解したのだった。
「わたしも大体は理解できたかな」
相手を辱めるという具体的手段までは思いつかなかったものの、友美も話の大筋は理解できていた。
「二人とも理解できたようね。今回遭遇したシャウラを例にすると、能力は接触した対象の利尿作用を促進すものと推測されるわ。確か二人とも彼女に触れられていたわね。このタイプの能力者なら、まず触られないようにすること、触られた場合には即座に反撃して相手に羞恥を与える事でその能力を無効化するというのが対処法よ」
淫力を使い慣れていて、相手に羞恥を与える事にも長けている志乃にしてみれば、ごく普通の対処法なのだろう。当たり前のように話されるアドバイスの内容が、駆け出しの二人にとってはとても高度な要求だった。
二人の顔に不安の色が見えていたのだろう。志乃は二人を安心させるため自らの決意を伝えた。
「新人のあなた達に、いきなり能力戦を強いるような任務は与えないつもりだった。今回は本当にイレギュラーだったの。何故かは分からないけれど、あなた達はブラダーレリックに存在を知られてしまっているみたいね。出来るだけ早く成長できる様に手を尽くすわ」
「そういう事だから二人共、今ここで下着を脱いでオムツ姿になってくれないかしら?もう一度見てみたいのよね」
「は!?いきなり何を言ってるんですか!」
友美は顔を真っ赤にして狼狽している。
「なんでオムツを履かないと……?」
明は状況が飲み込めず、困惑した表情を浮かべる。
(これくらいで狼狽えるようじゃ、まだまだね。羞恥に慣れるためにも二人には恥ずかしい経験をうんと積んでもらう必要があるわね)
志乃は思惑を巡らせるのであった。
オムツを当てられ、医務室に運ばれた二人はカーテンで仕切られた同室のベッドに横たわったまま、志乃に状況を報告している。
「たぶん、シャウラっていう女性に何かされたんだと思います」
そう言って明が報告を締めくくった。
志乃は難しそうな表情で押し黙ったまま考え込んでいた。
(こちらの情報が漏洩している?それとも偶然同じターゲットを狙っていたの?)
「志乃……さん?」
ずっと無言でいる志乃に友美が声をかけた。
「二人とも、今回はわたしの注意不足によるミスだわ。ごめんなさい。体調が回復したら会議室によって。二人には説明しておかなければいけない事があるの」
志乃は神妙な面持ちで二人に謝罪の言葉を告げたのだ。情報が無かったとはいえ、駆け出しの二人を無防備な状態で対抗勢力に晒してしまった。オムツ姿で作戦の失敗を悔やむ二人を前に自責の念に駆られていた。
「いまはゆっくり休みなさい」
二人をいたわるように声をかけ、志乃は医務室を後にした。
数十分後、症状がおさまり何事もなかったかのように回復した友美と明。二人が会議室に入ると、端末に向かって作業をしていた志乃は手を止めて話し始めた。
「今回あなた達が遭遇したのは『ブラダーレリック』という組織のメンバーで間違いないわ。ブラダーレリックはエニウスの対抗勢力にあたるの」
志乃はスクリーンに資料を映し話を続けた。
「エニウスの目的は地球上の全人類を進化させる事。これは前に話したわね。実はブラダーレリックも同じ目的で活動しているの」
「人類の進化ですか?」
明は確認するように聞き返した。
「そう、ブラダーレリックも特別な因子を持つ者を覚醒させるため、素質ある者を探し、羞恥を与えるべく活動を行っている。活動内容と最終目的に関してはエニウスと何ら変わりないのよ」
「目的が同じなら協力すればいいのに」
友美は率直に思ったことを意見してみた。
「いいえ、二つの組織には大きな隔たりがあるの。それは性癖の違い。エニウスが便失禁を重視しているのに対し、ブラダーレリックは尿失禁を重視しているの。性癖の違いは時に愛しあう者達を引き裂くことだってあるのよ」
口調に真剣味を増す志乃とは反対に、ついていけないという空気の友美と明。
「どっちの組織でも特別な因子を持つ者の覚醒に成功すれば、人類の滅亡を回避できるんですよね?どうして対抗する必要があるんですか?」
何とか話を理解しようと、明は冷静に突っ込みを入れてみた。
「簡単に歩み寄れない理由があるの。そうね、ざっくり説明するならばこういう事よ。もしブラダーレリックの手によって救世主が覚醒したとするならば、おしっこおもらしフェチ以外は人にあらず、という世界になるかもしれないの」
「………………」
(何その世界)
友美と明は同じことを思い沈黙した。
「あら、例えが悪かったかしら?」
「……別にそういうわけじゃないんです。ね、明くん」
「えぇ、まぁ、あまり深く考えないほうがよさそうですね」
「とりあえず、ブラダーレリックという組織についてはそんな感じね」
志乃は細かな説明を端折って話を進めた。
「そして所属するメンバーには、わたし達と同様、淫力を持った者がいると思って間違いないわ。彼らの異能は尿失禁をさせる事に特化した能力が多いの」
「あの、もしまた任務で遭遇した場合、相手の異能を防ぐことってできるんですか?」
友美はバスでのおもらしを思い返していた。
「結論から言うと、完全には防げない。が答えになるかしら。ビーチでの訓練の時に少しだけ説明したわね。淫力は羞恥心によってその能力が左右される。羞恥を感じた者は相手の淫力に影響を受けやすくなる上、自分の淫力は発動しなくなる。要は相手を辱める事ができれば、淫力を無効化できるの。でもね友美の液体転送の様に物理的に薬が先に入れられたなら、それは無効化できないでしょう。だから完全には防げないということなのよ。わかったかしら?」
「なるほど、能力を無効化したとしても先に受けた物理的な影響は取り除けない」
志乃や友美の淫力をその身で受けたことのある明は説明を明確に理解したのだった。
「わたしも大体は理解できたかな」
相手を辱めるという具体的手段までは思いつかなかったものの、友美も話の大筋は理解できていた。
「二人とも理解できたようね。今回遭遇したシャウラを例にすると、能力は接触した対象の利尿作用を促進すものと推測されるわ。確か二人とも彼女に触れられていたわね。このタイプの能力者なら、まず触られないようにすること、触られた場合には即座に反撃して相手に羞恥を与える事でその能力を無効化するというのが対処法よ」
淫力を使い慣れていて、相手に羞恥を与える事にも長けている志乃にしてみれば、ごく普通の対処法なのだろう。当たり前のように話されるアドバイスの内容が、駆け出しの二人にとってはとても高度な要求だった。
二人の顔に不安の色が見えていたのだろう。志乃は二人を安心させるため自らの決意を伝えた。
「新人のあなた達に、いきなり能力戦を強いるような任務は与えないつもりだった。今回は本当にイレギュラーだったの。何故かは分からないけれど、あなた達はブラダーレリックに存在を知られてしまっているみたいね。出来るだけ早く成長できる様に手を尽くすわ」
「そういう事だから二人共、今ここで下着を脱いでオムツ姿になってくれないかしら?もう一度見てみたいのよね」
「は!?いきなり何を言ってるんですか!」
友美は顔を真っ赤にして狼狽している。
「なんでオムツを履かないと……?」
明は状況が飲み込めず、困惑した表情を浮かべる。
(これくらいで狼狽えるようじゃ、まだまだね。羞恥に慣れるためにも二人には恥ずかしい経験をうんと積んでもらう必要があるわね)
志乃は思惑を巡らせるのであった。
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