バージン・クライシス

アーケロン

文字の大きさ
19 / 37

19

しおりを挟む
「よう、ショウマ。探してたんだぜ」
 道頓堀川にかかる戎橋で、ショウマは自分を呼ぶ声に振り向いた。風俗店にスカウトするための女を物色していたのだろう。
「よう、あんたか。元気だったか?」
 そう言って、胸からラッキーストライクを取り出して火をつけた。
「何か用か?」
 ショウマは武藤を見ながら口から煙を吐いた。
「この前の話の続きだ。女を風俗に売りたいんだけど、どこか紹介して欲しくってさ」
 武藤が身体を揺すりながらにやりと笑った。
「こっちは商売だから大歓迎だけど。女は?」
「近くのマンションに囲ってるんだが、少々訳ありなんだ」
「シャブ中か?」
 ショウマの言葉に武藤が鋭い目を光らせた。ショウマがにやりと笑った。
「紹介料は高いぜ。それに、女が稼げばその五パーセントが手に入るんだが、その取り分は半々だ」
「それでいい」と武藤が言った。
「紹介するのはブツを拝んでからだ。今から見れるか?」
 ああ、と武藤が言った。二人はタクシーで武藤が女を囲っているというウィークリーマンションに向かった。
「入れよ」
 ワンルームマンションの六階でエレベータを降り、廊下の突き当りの部屋のドアを開けた。少女が全裸でソファーに座ってマリファナを吸っていた。以前、神戸の町で知り合って、シャブを売りつけていた中村友紀子という女子高生だ。友紀子と一緒に全裸になった佐川憲一もいた。セックスを終えたばかりらしい。
「この女だ」
「まだ未成年だろ?」
 そう言って、ショウマは友紀子に近寄っていった。佐川はバツが悪そうにパンツを履いたが、友紀子はとろんとした目をショウマに向けるだけだった。目が完全にイっていたが、マリファナのせいじゃない。シャブも使ったのだ。
「名前は」
 ショウマが少女の頬に手をやった。
「ユキコ」
「あそこも見てみろよ。特上品だ」
 武藤がにやりと笑った。ショウマは友紀子の脛を両手でつかみ、股間を開いた。そこはまだぐっしょり濡れていた。シャブを決めながらマリファナもやっているからだ。友紀子が恥ずかしそうに声を上げた。ショウマは人差し指を膣の中に挿入した。
「いやん、恥ずかしい」
「ちょっと締めてみろよ」
 ショウマがそう言うと、友紀子が股間に力をいれた。少女の膣襞がショウマの指に食いつく様子が目に浮かぶ。
「締りはいいな」
「な、上もんだろ?」
 武藤はにやつきながら言った。ショウマは友紀子の膣から抜いた指を鼻に近付けて匂いを嗅いだ。性病のチェックをしているのだ。
「匂いはないな。でも、こいつ、女子高生だろ?」
 少女の粘液の付いた指をシャツで拭いながらショウマが武藤を見た。
「学校なんて、ろくに行っちゃいねえよ」
「そのうえシャブ中か」
「でも、ポンプの後はついてないぜ」
 服を着た佐川が友紀子の腕を取ってショウマに見せた。腕に注射跡は見当たらなかった。
「シャブはケツの穴から入れてんのか?」
 ショウマがそう言うと、武藤が「前の穴からもだ」といって、にやりと笑った。
「まあ、まっとうな風俗店じゃ、取り扱ってもらえないな」
「裏風俗っていうのがあるじゃねえか。お前、詳しいんだろ、そういう店」
 SM、スカトロ、アナルセックス、コンドームなしの生セックス。看板も出さず、主にマンションで金持ち相手の男に変態的なサービスを提供する店だ。中には女の首を絞めて楽しむ客もいて、女が死ぬ場合もある。ショウマは、アングラで営業しているこのような違法な風俗店をいくつも知っていた。
「なあ、頼むよ、ショウマ」
 武藤がショウマの肩を叩いた。ショウマは頷いた。
「まあ、何とか探してみるけどな」
 武藤が缶ビールをショウマに渡した。
「なあ、噂で聞いたんだが、バージンの女子高生って、高く売れるのか?」
 ビールを一口飲んだショウマが武藤を見た。先日、黒崎からバージンを探すよう指示されたので、それがどれほど価値のあるものなのか、武藤は興味があったのだ。
「そりゃ、可愛いバージンなら高く売れるさ。でも、今時の女子高生でバージンなんてブスしかいないだろ。男好きしそうな可愛い女子高生は、すぐに何本も男くわえ込んじまうからな」
「いったい、いくらくらいで売れるもんなんだ?」
「色白の美人なら、希少価値も高いな。軽く二千万は超えるぜ。まあ、商品になるようなバージンの女子高生なんて、ほとんどいねえけどな」
 二千万と聞いて、武藤が息を呑んだ。黒崎が夢中になるわけだ。
「バージンは風俗店じゃなくって、マニアに売るんだ。女子高生のバージンマニアって、医者とか会社の社長とか、金持ってる奴が多いんだ。でも、処女膜再生手術なんてしたって無駄だぜ。マニアをだますことは出来ねえよ。まあ、女のほうもうまくいけば金持ち親父の妾になれるかも知れねえんだから、悲惨なことばかりじゃないぜ。最近はバージンのネットオークションまであるんだぜ。中国人が主催するサイトだが、これが変態親父たちに大人気なんだよ」
「それ、俺たちも使えるのか?」
「IDを取得して出品の権利を買うのに二百万かかる」
「二百万か……」
「さらに売値の5パーセントはサイトに取られる。だが、一人売りゃ元が取れるんだ。もっとも、そんな綺麗どころのバージンを見つけられればの話だけどな」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

処理中です...