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取材
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『SOUL 』
4人組ビジュアル系バンド
長野県出身
幼馴染同士で結成されたバンド。
年齢は26歳、27歳。
メジャーデビューして3年目
事務所は業界最大手芸能事務所のアーティスト部門のアートライズ
事務所までもかっこいい。
俺でさえ歌が良いのは知っている。なんせCDも2回買った事がある。
オリコンでは初登場で3位以内には必ず入る。1位を取るのも時間の問題だ。
一番人気はボーカルのHARU。セクシーな雰囲気に涼しそうなビジュアル系特有の眼差し。独特の透き通るようなハスキーボイスが男をも魅了する。
こんないい男にひろこは迫られたのか?それとも遊ばれているのか。
そもそもひろこの口から芸能人の男でこの人が好きだの聞いた事がない。ひろこくらいの歳ならアイドルの誰々のファンとかありきたりな事を言ってもおかしくない。もっとも歌手がいい、ビジュアル系が好きなんぞ聞いた事もない。
もっとよく考えれば音楽を聴いてる姿すら見た事がない。
そのひろこがなぜノリにノッてるビジュアル系バンドのボーカルと?
しかし音楽番組に出ている以上、番組共演で知り合っただろう事は容易に想像がついた。
俺は大阪放送でのひろこの出演回を洗いざらいに調べると過去に一度ひろこはSOULと共演していた。去年の夏の終わりだった。
映像を観るとHARUがひろこを見つめていた。司会者だから、ではない。明らかにひろこだけを直視していた。
いい女だから?
一晩遊びたかったから?
俺はモヤモヤとしていた。
俺が一番気になるのはひろこが遊ばれているのではないか、という事だ。
もし無様に捨てられて大阪行きの時のように人間墜落の痛ましい姿になられたらたまったもんじゃない。それだけはごめんだ。
「ほうれんそう」
なんて仕事上の言葉がある。
報告連絡相談。
社長に対して俺はそれを突き通していたけど、こればかりは自分で納得してから話そうと思った。
ひろこが遊ばれていたら・・その時はどうにかこうにか力ずくででも別れさせようと思っていた。
もう、ひろこの涙は見たくないからだ。
ここからは個人プレーで取材しなければならない。
翌日営業で民法4局TV局回りをした。
ひろこがSOULと付き合ってるなんて言えないので自分がファンだという名目で。
なんせ俺にはビジュアル系に精髄する人脈は乏しく人伝いに聞き込みをするしか方法はないのだ。しかしさすがはこの業界。横の細い繋がりは多く頻繁に業界マネージャー呑みには参加していたので、知り合いが多いのは自慢できる。
するとあっけなく1局目で前に飲んだ事のある同郷のレコード会社の知人と遭遇した。
「え?遊ちゃんSOUL好きなの?意外だな」
「最近ファンになったんだ。会ったことある?」
「音楽好きの素朴な人達だよ。腰は低いし評判もいいよね。かっこいいし」
俺はHARUがラジオ番組をやっているというのでその夜聞いてみた。
お便りを呼んでいる。
『大阪公演!決まりましたー!』
大阪公演を嬉しそうに報告していた。ラジオを聞いていれば感じは悪くない。ラジオ上だからかもしれないが、音楽を愛し、仲間を愛し、ファンを愛し。そんな人柄が伝わってきた。
この男は大阪まで来てひろこと逢瀬を重ねているのだろうか。
全くもって現実味が湧いてこなかった。
ひろこはいい女だ。でもまだ芽はでていない。
大阪に降った芸能人だけど知名度の乏しいアイドルだかタレントだか分からない女をHARUは本当に自分の彼女として相手にしているのか?
こんなモテそうな風貌なのだから当然女には困らないだろう。東京でそこいらのかわいいモデルや女優なんてわんさかいるだろうし東京の女と付き合った方が容易な事なのではないか?
そんなモヤモヤが続いた翌日、広瀬の収録の立会いに局の喫煙所でタバコを吸っているとまたまた数年前に飲んだ事のある人気俳優の稲本透のマネージャー米本に会った。
「遊井さん!お久しぶりです」
「米ちゃん久々!まだ稲本さんのマネージャーやってんの?」
「俺、稲本さんから外れたんすよ。今はtryble arthって来月メジャーデビューするバンドのマネージャーなんすけど、立ち上げの時期ってやっぱ大変ですよね。毎日バタバタで」
俺はピーンときた。
「トライブルアースってビジュアル系?」
「遊井さんよく知ってますね!嬉しいなー」
「メンバーの知ってる子に聞いてほしいんだけど、、」
割と話がわかる優しい米ちゃんにSOULのHARUは誰と付き合ってるのか知っていたら聞いてほしいと頼んだ。もちろん自分は広瀬七海のマネージャーだから関係はないけどと前置きをした。
「あ、それ聞いた事ありますよ。バンド業界では有名なんですけどSOULのHARUさんは元ワンナイギャルと付き合ってるみたいで。しかも春さんの方がハマってるみたいですよ。今はそのギャルは大阪で仕事してるとか言ってたかな。」
俺は息が一瞬止まった。
「あれ?遊井さん前にワンナイの子のマネージャーやってませんでしたっけ?」
ひろこの周りを圧巻する魅力はSOULのHARUからもらっていたのだ。
4人組ビジュアル系バンド
長野県出身
幼馴染同士で結成されたバンド。
年齢は26歳、27歳。
メジャーデビューして3年目
事務所は業界最大手芸能事務所のアーティスト部門のアートライズ
事務所までもかっこいい。
俺でさえ歌が良いのは知っている。なんせCDも2回買った事がある。
オリコンでは初登場で3位以内には必ず入る。1位を取るのも時間の問題だ。
一番人気はボーカルのHARU。セクシーな雰囲気に涼しそうなビジュアル系特有の眼差し。独特の透き通るようなハスキーボイスが男をも魅了する。
こんないい男にひろこは迫られたのか?それとも遊ばれているのか。
そもそもひろこの口から芸能人の男でこの人が好きだの聞いた事がない。ひろこくらいの歳ならアイドルの誰々のファンとかありきたりな事を言ってもおかしくない。もっとも歌手がいい、ビジュアル系が好きなんぞ聞いた事もない。
もっとよく考えれば音楽を聴いてる姿すら見た事がない。
そのひろこがなぜノリにノッてるビジュアル系バンドのボーカルと?
しかし音楽番組に出ている以上、番組共演で知り合っただろう事は容易に想像がついた。
俺は大阪放送でのひろこの出演回を洗いざらいに調べると過去に一度ひろこはSOULと共演していた。去年の夏の終わりだった。
映像を観るとHARUがひろこを見つめていた。司会者だから、ではない。明らかにひろこだけを直視していた。
いい女だから?
一晩遊びたかったから?
俺はモヤモヤとしていた。
俺が一番気になるのはひろこが遊ばれているのではないか、という事だ。
もし無様に捨てられて大阪行きの時のように人間墜落の痛ましい姿になられたらたまったもんじゃない。それだけはごめんだ。
「ほうれんそう」
なんて仕事上の言葉がある。
報告連絡相談。
社長に対して俺はそれを突き通していたけど、こればかりは自分で納得してから話そうと思った。
ひろこが遊ばれていたら・・その時はどうにかこうにか力ずくででも別れさせようと思っていた。
もう、ひろこの涙は見たくないからだ。
ここからは個人プレーで取材しなければならない。
翌日営業で民法4局TV局回りをした。
ひろこがSOULと付き合ってるなんて言えないので自分がファンだという名目で。
なんせ俺にはビジュアル系に精髄する人脈は乏しく人伝いに聞き込みをするしか方法はないのだ。しかしさすがはこの業界。横の細い繋がりは多く頻繁に業界マネージャー呑みには参加していたので、知り合いが多いのは自慢できる。
するとあっけなく1局目で前に飲んだ事のある同郷のレコード会社の知人と遭遇した。
「え?遊ちゃんSOUL好きなの?意外だな」
「最近ファンになったんだ。会ったことある?」
「音楽好きの素朴な人達だよ。腰は低いし評判もいいよね。かっこいいし」
俺はHARUがラジオ番組をやっているというのでその夜聞いてみた。
お便りを呼んでいる。
『大阪公演!決まりましたー!』
大阪公演を嬉しそうに報告していた。ラジオを聞いていれば感じは悪くない。ラジオ上だからかもしれないが、音楽を愛し、仲間を愛し、ファンを愛し。そんな人柄が伝わってきた。
この男は大阪まで来てひろこと逢瀬を重ねているのだろうか。
全くもって現実味が湧いてこなかった。
ひろこはいい女だ。でもまだ芽はでていない。
大阪に降った芸能人だけど知名度の乏しいアイドルだかタレントだか分からない女をHARUは本当に自分の彼女として相手にしているのか?
こんなモテそうな風貌なのだから当然女には困らないだろう。東京でそこいらのかわいいモデルや女優なんてわんさかいるだろうし東京の女と付き合った方が容易な事なのではないか?
そんなモヤモヤが続いた翌日、広瀬の収録の立会いに局の喫煙所でタバコを吸っているとまたまた数年前に飲んだ事のある人気俳優の稲本透のマネージャー米本に会った。
「遊井さん!お久しぶりです」
「米ちゃん久々!まだ稲本さんのマネージャーやってんの?」
「俺、稲本さんから外れたんすよ。今はtryble arthって来月メジャーデビューするバンドのマネージャーなんすけど、立ち上げの時期ってやっぱ大変ですよね。毎日バタバタで」
俺はピーンときた。
「トライブルアースってビジュアル系?」
「遊井さんよく知ってますね!嬉しいなー」
「メンバーの知ってる子に聞いてほしいんだけど、、」
割と話がわかる優しい米ちゃんにSOULのHARUは誰と付き合ってるのか知っていたら聞いてほしいと頼んだ。もちろん自分は広瀬七海のマネージャーだから関係はないけどと前置きをした。
「あ、それ聞いた事ありますよ。バンド業界では有名なんですけどSOULのHARUさんは元ワンナイギャルと付き合ってるみたいで。しかも春さんの方がハマってるみたいですよ。今はそのギャルは大阪で仕事してるとか言ってたかな。」
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