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3つの約束
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「大晦日の日に届くように俺とひろこに石岡さんが小川軒のお節送ってくれたみたいだよ。あとでお礼の電話しろよ」
「えー本当に送ってくれたんだ!」
ひろこが髪をセットしてもらう横で俺はスケジュールの確認をしながら言った。
『あの子、本当にキラキラしているね。俺も忘れられないよ。』
電話口で言った大御所の目は節穴ではなかった。
今のひろこはかわいさMAX。
俺はそう確信していた。なので今のうちにと忙しい中わざわざ宣材まで取り直した。
TVには歌番組恒例の年末の総集編番組の再放送が流れ年末の慌ただしさを感じる中SOULの4人が映った。
『大阪の鶴橋って韓国街に行った事ありますよ』
『韓国街?なんで?でも街に出ると騒がれちゃって大変でしょ?』
『いや、マスク外しても誰にも声かけられませんでしたよ。韓国街いいですよね。』
ひろこは無言で見てはクスリと笑う。
TVの中のトークにも自分には記憶がある話、眩しそうに見ていた。その横顔を見て俺はどことなくホッとしていたのが分かった。
「ひろこさ、年始のひろこの番組なんだけど、視聴率良かった2人ゲストだって」
「2人?」
「支倉さんと聖司くん」
アッハッハとひろこは笑った。
「ねぇ、あの2人と一緒?あ、でも面白いかも」
もう今日と明日で年内は終わり。
カウントダウン番組の司会で仕事納め。
ろくに寝れていない、疲れていたりする中、ひろこはどこかテンションは高かった。
「社長と今日ですか?」
「こちらは僕と春でお伺いします。急で大変申し訳ないのですが、お時間押さえられますか?大丈夫ですか?」
秋元さんから連絡があった。
朝から晩までひろこについて忙しくしていたが、今日なら23時に俺と社長は事務所にいると話したら今日行くと言う。
ひろこも同席させようかと聞くとひろこはいいと。
俺はもう予感がした。
その時代理店から電話があった。
あの、アイスのCMでやり取りのあった代理店だった。
「安藤ひろこさんですが、4月からBSで音楽討論番組のレギュラー出演の案件があります。支倉大介さん、SOUL聖司さんとの3人での進行になります。ゲストなし。あくまで3人でのご出演です。」
来た!と思って俺は電話にくらいついた。
「お願いします!!詳細、一度メールで全て送って頂けますか?」
俺は確定したその音楽討論番組を胸に抱いた。
夜23時に春くんと秋元さんがうちの事務所に来るのに俺はひろこの送りが遅くなり着いたのは23時は半を回っていた。
急いで社長室に入ると春くんは仕事帰りのスーツ姿で来ていた。
扉を開けた瞬間、俺は緊張が走った。
なんて話してたんだろう。
「遅れて申し訳ありません。」
「遊井、遅いよ。もう話終わったから」
「え?・・・」
秋元さんも春くんも少し冷静になりながら失礼しますと帰って行った。
結果は春くんに社長が結婚にあたり約束事を3つしたそうだ。
1つはメディアでひろこの話は絶対しない
2つ目はひろこと5年は子供を作らない
3つ目は、ひろこを泣かせて傷物にしたらいくら春くんでも殺すと言ったそうだ。
3つ目を聞いた時、社長がどんなにひろこを大事に思っているかを知った。
みんな、同じ気持ちなんだ。
泣いても笑っても年内最後。仕事納めだ。そんな大晦日の午前中に春くんから着信があった。
ひろこも夕方からのカウントダウン番組のリハで朝からバタバタとする中、春くんも紅白のリハで忙しいだろうそんな最中に。
「今日仕事終わったらひろこと帰ってもいいですか?うちの事務所の車で。まだひろこには言ってないんですけど元旦の朝なんて記者はいないし」
「番組終わるの3時くらいで簡単な打ち上げやったら4時とかになるよ。春くん大丈夫?」
「僕達も打ち上げでそのくらいになりそうです。地下駐車場で拾いますね。」
ずいぶん落ち着いた様子の春くんだった。正月休みだしひろこを独占したいのだろう。
「最近忙しくてひろこ、あんまり飯食ってないんだよ。2キロは痩せたよ。休み中にひろこに何か美味しいもの食べさせてやってくれないか。」
「遊井さん、ひろこのお父さんみたいですね。」
「そうだよ。親の気持ちにもなるよ。」
2人で笑いあって電話を切った。
ひろこの仕事はじめは4日の事務所挨拶から。
その翌日にはひろこの持ち番組の年始特番、聖司くんと支倉大介との収録が待っていた。
春くんには休み中、と言った。このせっかくの正月三が日くらいはふたりきりにしてあげたいなと思った。なんと東京にひろこが戻ってから3日も2人で休みが取れる事はなかった。
「遊井さん、6F行ってもいい?」
ロケ弁も5分くらいで手をつけると残したままひろこはお決まりの衣装へ走って行き、ものの10分くらいで戻って来た。
「買ったのか?」
「うん。ワンピース3枚!しかも安くしてくれた」
顔が女子。
3枚のワンピースは三が日、春くんと過ごすつもりで買ったのだろう。
春くんは何もひろこには言ってなくても、ひろこも春くんと過ごすつもりなんだと思った。
「えー本当に送ってくれたんだ!」
ひろこが髪をセットしてもらう横で俺はスケジュールの確認をしながら言った。
『あの子、本当にキラキラしているね。俺も忘れられないよ。』
電話口で言った大御所の目は節穴ではなかった。
今のひろこはかわいさMAX。
俺はそう確信していた。なので今のうちにと忙しい中わざわざ宣材まで取り直した。
TVには歌番組恒例の年末の総集編番組の再放送が流れ年末の慌ただしさを感じる中SOULの4人が映った。
『大阪の鶴橋って韓国街に行った事ありますよ』
『韓国街?なんで?でも街に出ると騒がれちゃって大変でしょ?』
『いや、マスク外しても誰にも声かけられませんでしたよ。韓国街いいですよね。』
ひろこは無言で見てはクスリと笑う。
TVの中のトークにも自分には記憶がある話、眩しそうに見ていた。その横顔を見て俺はどことなくホッとしていたのが分かった。
「ひろこさ、年始のひろこの番組なんだけど、視聴率良かった2人ゲストだって」
「2人?」
「支倉さんと聖司くん」
アッハッハとひろこは笑った。
「ねぇ、あの2人と一緒?あ、でも面白いかも」
もう今日と明日で年内は終わり。
カウントダウン番組の司会で仕事納め。
ろくに寝れていない、疲れていたりする中、ひろこはどこかテンションは高かった。
「社長と今日ですか?」
「こちらは僕と春でお伺いします。急で大変申し訳ないのですが、お時間押さえられますか?大丈夫ですか?」
秋元さんから連絡があった。
朝から晩までひろこについて忙しくしていたが、今日なら23時に俺と社長は事務所にいると話したら今日行くと言う。
ひろこも同席させようかと聞くとひろこはいいと。
俺はもう予感がした。
その時代理店から電話があった。
あの、アイスのCMでやり取りのあった代理店だった。
「安藤ひろこさんですが、4月からBSで音楽討論番組のレギュラー出演の案件があります。支倉大介さん、SOUL聖司さんとの3人での進行になります。ゲストなし。あくまで3人でのご出演です。」
来た!と思って俺は電話にくらいついた。
「お願いします!!詳細、一度メールで全て送って頂けますか?」
俺は確定したその音楽討論番組を胸に抱いた。
夜23時に春くんと秋元さんがうちの事務所に来るのに俺はひろこの送りが遅くなり着いたのは23時は半を回っていた。
急いで社長室に入ると春くんは仕事帰りのスーツ姿で来ていた。
扉を開けた瞬間、俺は緊張が走った。
なんて話してたんだろう。
「遅れて申し訳ありません。」
「遊井、遅いよ。もう話終わったから」
「え?・・・」
秋元さんも春くんも少し冷静になりながら失礼しますと帰って行った。
結果は春くんに社長が結婚にあたり約束事を3つしたそうだ。
1つはメディアでひろこの話は絶対しない
2つ目はひろこと5年は子供を作らない
3つ目は、ひろこを泣かせて傷物にしたらいくら春くんでも殺すと言ったそうだ。
3つ目を聞いた時、社長がどんなにひろこを大事に思っているかを知った。
みんな、同じ気持ちなんだ。
泣いても笑っても年内最後。仕事納めだ。そんな大晦日の午前中に春くんから着信があった。
ひろこも夕方からのカウントダウン番組のリハで朝からバタバタとする中、春くんも紅白のリハで忙しいだろうそんな最中に。
「今日仕事終わったらひろこと帰ってもいいですか?うちの事務所の車で。まだひろこには言ってないんですけど元旦の朝なんて記者はいないし」
「番組終わるの3時くらいで簡単な打ち上げやったら4時とかになるよ。春くん大丈夫?」
「僕達も打ち上げでそのくらいになりそうです。地下駐車場で拾いますね。」
ずいぶん落ち着いた様子の春くんだった。正月休みだしひろこを独占したいのだろう。
「最近忙しくてひろこ、あんまり飯食ってないんだよ。2キロは痩せたよ。休み中にひろこに何か美味しいもの食べさせてやってくれないか。」
「遊井さん、ひろこのお父さんみたいですね。」
「そうだよ。親の気持ちにもなるよ。」
2人で笑いあって電話を切った。
ひろこの仕事はじめは4日の事務所挨拶から。
その翌日にはひろこの持ち番組の年始特番、聖司くんと支倉大介との収録が待っていた。
春くんには休み中、と言った。このせっかくの正月三が日くらいはふたりきりにしてあげたいなと思った。なんと東京にひろこが戻ってから3日も2人で休みが取れる事はなかった。
「遊井さん、6F行ってもいい?」
ロケ弁も5分くらいで手をつけると残したままひろこはお決まりの衣装へ走って行き、ものの10分くらいで戻って来た。
「買ったのか?」
「うん。ワンピース3枚!しかも安くしてくれた」
顔が女子。
3枚のワンピースは三が日、春くんと過ごすつもりで買ったのだろう。
春くんは何もひろこには言ってなくても、ひろこも春くんと過ごすつもりなんだと思った。
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