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49,森の植物
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翌日、私はダンジョンへ行くことにした。
ダンジョンには下層に行くにしたがって強い魔物もいるようなので、上層で採れる薬草の依頼を受ける。
「充分に気を付けて下さいね。依頼達成よりもご自身を守ることを優先にして下さい。」
と受付のミリアムに心配されてしまった。
ミリアムにはダンジョンの情報などいろいろ聞いているうちに仲良くなったのだ。
「えぇ、わかってるわ。ありがとう。じゃあ行って来ます!」
ダンジョンの場所はもう分かっている。空を飛んで居る時に、ピンク色の花が綺麗な木を見かけて降り立った近くにあったのだ。
とてもわかり易いので迷うことはない。
申し訳ないとは思いつつも、この際フレディの事は考えないようにした。
だって気にしていたら何もできないから。
心の中で謝りながら、その木を目印に飛翔魔法で向かう。森の中程にあるので魔物にも注意が必要だ。
ピンクの花の木の近くに降り立ち、ダンジョンの方へ歩みを進める。シダ植物やコケ植物などが居心地良さそうに生えている。シダ植物は微妙な環境の違いで生える種類が変わるので、ここにしか生えないものも多いだろう。あとでじっくり鑑定してみることにしよう。
とりあえず今はダンジョンだ。
注意深く進むとダンジョンの入口が見えてくる。
入口に着くと幾人かの冒険者がいた。
その中にいた男が、私の姿を見ると驚いた様子で
「お嬢ちゃん、こんなところに一人で来たのかい?危ないから帰った方がいいよ。」
と言ってくる。
まぁ確かに私みたいな小娘がいたら心配するよね。
「大丈夫よ。すぐに戻るつもりだから」
そう言って私はダンジョンの中へ入った。
本当に深く行くつもりはないのだ。
◆
ダンジョンの中は大きな洞窟のようで光はもちろん入らない。暗くて湿度が高くじっとりする。これが1階層。
ケイトたちが話していたが、階層毎に雰囲気は全く違うらしい。
先に進むために、無属性魔法であるライトで光を作る。
少し進むと植物が群生している場所があった。草が生い茂る緑の中に青紫の花が涼し気に咲いている。こんな場所で綺麗な花を咲かせているなんて力強いな。
初めて見た草花もあるので、一つずつ鑑定していくと依頼の薬草はすぐに見つかった。
ドクダミだ。どうしてこんな所に生えているんだろう?この辺には生息しないはずなのに。でも、だからこそ貴重なのか。
ドクダミは万能だ。ハンドクリームだけでなく色々な用途に使えるので、多めに採取する。
ダンジョンの中は暗く、思ったより危険そうだが魔法を使えば中層くらいまではいけそうだった。
少し前だったら行っていたとは思うが、今はそんな気分になれない。
「おっ、もう出てきたんだな」
そう言って私の方へ来たのは入る時に声を掛けてきた人だ。
「えぇ、目的のものはすぐ見つかったから」
「そうか、無事でよかったよ。薬草か?」
「近くに生えていて助かったわ。」
「あの辺までなら危険な魔物も出ないから大丈夫だな。でも気を付けろよ。この辺の魔物は草に紛れて隠れてる場合もあるから、不意をつかれたらヤられるぞ。」
「わかったわ。ありがとう。」
◆
ダンジョンの周りは木々や草が生い茂っている。
確かに魔物が隠れるには絶好の場所ね。
あっちには何があるんだろう?
来た方向とは別の方向へ暫く歩いていると急に開けている場所に出た。
そこは沼のようで一面に蓮が広がっていた。ちょうど時期ということもあり、キレイなピンクの花を咲かせている。
太陽の光が差し込んでいるその光景は、とても神秘的だった。
蓮を囲むように生えている太い茎の先端につける小さな花は、甘い香りを放っていてレースの日傘のようだ。
何の植物だろう?と思い鑑定するとアンジェリカと表示された。
え?!アンジェリカって『天使のハーブ』『精霊の根』と言われていてとても貴重な植物だったはず。
(何これ、すごい!!こんな所にこんな貴重なハーブがあるなんて!)
テンションが上がった私は早速採取してみる。これ、根を植え替えて屋敷でも栽培してみよう!
そんなことを考えながら採取に夢中になっていると、草を掻き分ける物音がした。
物音のした方を見ると魔物がこちらの様子を窺っていた。
シルバーウルフだ。3匹いる。
確かシルバーウルフはCランクの魔物。
ゆっくりと間合いを詰めてきていたのに気が付かなかったのだ。私が気付くとこっちに走ってきた。
咄嗟に飛翔魔法を使い、上からシルバーウルフに向かって氷魔法を放つ。
シルバーウルフは一瞬で氷漬けになり、三つの魔石となった。
安心したのも束の間、ここはよく魔物が現れる油断できない場所だった。魔物は全て氷漬けにしていく。
周囲の気配に注意しながら満足いくまで植物を採取した頃にはすでに日も昇ってきていた。
そろそろギルドに戻ろう。
飛翔魔法で街に程近いところで地に降りた。
フレディは門から付いてきている。やはり優秀だな。
何か言いたそうな気配をとっても感じているが、敢えてスルーした。
「おかえりなさい!!無事でよかったです。あの辺は危険な魔物も多いから心配してたんですよ」
「本当にね。ダンジョンは思ったより危険そうだったから薬草を取ってすぐ引き上げたわ。あの辺はシルバーウルフが多いわね。魔石、引き取ってくれるかしら?」
「え?!リナちゃん、シルバーウルフを討伐したんですか?」
「そうなの。引き取ってはもらえないかな?」
「いえ!それは全然問題ないです!というかそれならランクアップできますよ!テスト受けてみませんか?!」
ミリアムが勢いよく勧めてくる。
「テストでDランクまで上がるんだっけ?」
「そうです!シルバーウルフを一人で仕留められるなら合格できますよ!是非受けてみて下さい!」
確かにランクを上げておいたほうがいろいろと便利なのかもしれないけど、でも薬草採取しかやるつもりはないしな。。
少し迷ったけど、テストは受けないことにした。
「うーん、ごめんね。やっぱり止めておくわ。」
そう言うとミリアムは残念そうだったが、
「リナちゃんだったらイケると思うんですけどねぇ。あそうだ。対象の魔物を一定量討伐すると、ランクを上げることもできますよ!
FランクのリナちゃんがCランクのシルバーウルフを20匹討伐するとEランクに上がります!」
ランクアップさせたがっているように見えるのはなんでかしら?
その後魔石を引き取ってもらいギルドを出ようとしたところで、ケイトたちと会った。
「リナ!元気にやってる?」
「えぇ!元気にやってるわ。ケイトは相変わらず元気そうね。」
「それだけが取り柄だからね!」
「この時間にいるの珍しいわね?」
ケイトたちはいつも夕方くらいに戻ってくるらしいので、真っ昼間のこの時間にいるのは珍しい。
「そうだな!リナはもう終わりか?よかったら一緒にご飯でもどうだ?」
「本当?もちろん!是非!」
「くっ。可愛いなちくしょう!じゃあ行こうぜ!」
と言うアイザックはスルーでいいだろう。
「え?達成報告はいいの?」
「そんなもん後からやればいいんだよ!」
「そうなの?」
「そうそう!じゃあ行こう!」
昨日と同じ食堂へ行く。
「ここはとっても美味しいわよね。癖になりそうよ。」
「気に入ってもらえたみたいで良かった。」
「ここは何食べても外れないからな!」
ケイト達と一緒に食べるご飯はとても美味しい。やっぱり誰かと食べると美味しくなるっていうのは本当なんだな。
楽しい時間はすぐに終わってしまう。
食事を終えると、ケイト達と別れ別荘に戻った。
ダンジョンには下層に行くにしたがって強い魔物もいるようなので、上層で採れる薬草の依頼を受ける。
「充分に気を付けて下さいね。依頼達成よりもご自身を守ることを優先にして下さい。」
と受付のミリアムに心配されてしまった。
ミリアムにはダンジョンの情報などいろいろ聞いているうちに仲良くなったのだ。
「えぇ、わかってるわ。ありがとう。じゃあ行って来ます!」
ダンジョンの場所はもう分かっている。空を飛んで居る時に、ピンク色の花が綺麗な木を見かけて降り立った近くにあったのだ。
とてもわかり易いので迷うことはない。
申し訳ないとは思いつつも、この際フレディの事は考えないようにした。
だって気にしていたら何もできないから。
心の中で謝りながら、その木を目印に飛翔魔法で向かう。森の中程にあるので魔物にも注意が必要だ。
ピンクの花の木の近くに降り立ち、ダンジョンの方へ歩みを進める。シダ植物やコケ植物などが居心地良さそうに生えている。シダ植物は微妙な環境の違いで生える種類が変わるので、ここにしか生えないものも多いだろう。あとでじっくり鑑定してみることにしよう。
とりあえず今はダンジョンだ。
注意深く進むとダンジョンの入口が見えてくる。
入口に着くと幾人かの冒険者がいた。
その中にいた男が、私の姿を見ると驚いた様子で
「お嬢ちゃん、こんなところに一人で来たのかい?危ないから帰った方がいいよ。」
と言ってくる。
まぁ確かに私みたいな小娘がいたら心配するよね。
「大丈夫よ。すぐに戻るつもりだから」
そう言って私はダンジョンの中へ入った。
本当に深く行くつもりはないのだ。
◆
ダンジョンの中は大きな洞窟のようで光はもちろん入らない。暗くて湿度が高くじっとりする。これが1階層。
ケイトたちが話していたが、階層毎に雰囲気は全く違うらしい。
先に進むために、無属性魔法であるライトで光を作る。
少し進むと植物が群生している場所があった。草が生い茂る緑の中に青紫の花が涼し気に咲いている。こんな場所で綺麗な花を咲かせているなんて力強いな。
初めて見た草花もあるので、一つずつ鑑定していくと依頼の薬草はすぐに見つかった。
ドクダミだ。どうしてこんな所に生えているんだろう?この辺には生息しないはずなのに。でも、だからこそ貴重なのか。
ドクダミは万能だ。ハンドクリームだけでなく色々な用途に使えるので、多めに採取する。
ダンジョンの中は暗く、思ったより危険そうだが魔法を使えば中層くらいまではいけそうだった。
少し前だったら行っていたとは思うが、今はそんな気分になれない。
「おっ、もう出てきたんだな」
そう言って私の方へ来たのは入る時に声を掛けてきた人だ。
「えぇ、目的のものはすぐ見つかったから」
「そうか、無事でよかったよ。薬草か?」
「近くに生えていて助かったわ。」
「あの辺までなら危険な魔物も出ないから大丈夫だな。でも気を付けろよ。この辺の魔物は草に紛れて隠れてる場合もあるから、不意をつかれたらヤられるぞ。」
「わかったわ。ありがとう。」
◆
ダンジョンの周りは木々や草が生い茂っている。
確かに魔物が隠れるには絶好の場所ね。
あっちには何があるんだろう?
来た方向とは別の方向へ暫く歩いていると急に開けている場所に出た。
そこは沼のようで一面に蓮が広がっていた。ちょうど時期ということもあり、キレイなピンクの花を咲かせている。
太陽の光が差し込んでいるその光景は、とても神秘的だった。
蓮を囲むように生えている太い茎の先端につける小さな花は、甘い香りを放っていてレースの日傘のようだ。
何の植物だろう?と思い鑑定するとアンジェリカと表示された。
え?!アンジェリカって『天使のハーブ』『精霊の根』と言われていてとても貴重な植物だったはず。
(何これ、すごい!!こんな所にこんな貴重なハーブがあるなんて!)
テンションが上がった私は早速採取してみる。これ、根を植え替えて屋敷でも栽培してみよう!
そんなことを考えながら採取に夢中になっていると、草を掻き分ける物音がした。
物音のした方を見ると魔物がこちらの様子を窺っていた。
シルバーウルフだ。3匹いる。
確かシルバーウルフはCランクの魔物。
ゆっくりと間合いを詰めてきていたのに気が付かなかったのだ。私が気付くとこっちに走ってきた。
咄嗟に飛翔魔法を使い、上からシルバーウルフに向かって氷魔法を放つ。
シルバーウルフは一瞬で氷漬けになり、三つの魔石となった。
安心したのも束の間、ここはよく魔物が現れる油断できない場所だった。魔物は全て氷漬けにしていく。
周囲の気配に注意しながら満足いくまで植物を採取した頃にはすでに日も昇ってきていた。
そろそろギルドに戻ろう。
飛翔魔法で街に程近いところで地に降りた。
フレディは門から付いてきている。やはり優秀だな。
何か言いたそうな気配をとっても感じているが、敢えてスルーした。
「おかえりなさい!!無事でよかったです。あの辺は危険な魔物も多いから心配してたんですよ」
「本当にね。ダンジョンは思ったより危険そうだったから薬草を取ってすぐ引き上げたわ。あの辺はシルバーウルフが多いわね。魔石、引き取ってくれるかしら?」
「え?!リナちゃん、シルバーウルフを討伐したんですか?」
「そうなの。引き取ってはもらえないかな?」
「いえ!それは全然問題ないです!というかそれならランクアップできますよ!テスト受けてみませんか?!」
ミリアムが勢いよく勧めてくる。
「テストでDランクまで上がるんだっけ?」
「そうです!シルバーウルフを一人で仕留められるなら合格できますよ!是非受けてみて下さい!」
確かにランクを上げておいたほうがいろいろと便利なのかもしれないけど、でも薬草採取しかやるつもりはないしな。。
少し迷ったけど、テストは受けないことにした。
「うーん、ごめんね。やっぱり止めておくわ。」
そう言うとミリアムは残念そうだったが、
「リナちゃんだったらイケると思うんですけどねぇ。あそうだ。対象の魔物を一定量討伐すると、ランクを上げることもできますよ!
FランクのリナちゃんがCランクのシルバーウルフを20匹討伐するとEランクに上がります!」
ランクアップさせたがっているように見えるのはなんでかしら?
その後魔石を引き取ってもらいギルドを出ようとしたところで、ケイトたちと会った。
「リナ!元気にやってる?」
「えぇ!元気にやってるわ。ケイトは相変わらず元気そうね。」
「それだけが取り柄だからね!」
「この時間にいるの珍しいわね?」
ケイトたちはいつも夕方くらいに戻ってくるらしいので、真っ昼間のこの時間にいるのは珍しい。
「そうだな!リナはもう終わりか?よかったら一緒にご飯でもどうだ?」
「本当?もちろん!是非!」
「くっ。可愛いなちくしょう!じゃあ行こうぜ!」
と言うアイザックはスルーでいいだろう。
「え?達成報告はいいの?」
「そんなもん後からやればいいんだよ!」
「そうなの?」
「そうそう!じゃあ行こう!」
昨日と同じ食堂へ行く。
「ここはとっても美味しいわよね。癖になりそうよ。」
「気に入ってもらえたみたいで良かった。」
「ここは何食べても外れないからな!」
ケイト達と一緒に食べるご飯はとても美味しい。やっぱり誰かと食べると美味しくなるっていうのは本当なんだな。
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