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75,ヴィークの幸福
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(ヴィーク目線)
エリィの誤解が無事に溶けてよかった。
ジュエル王女との結婚なんて冗談じゃない。
まったく、とんだ置き土産を残してくれたものだ。
もうこの国にきても相手をするのは止めておこう。エリィにまた変な誤解をされでもしたら大変だからな。
後期に入り、少しずつ距離を詰めることができたと思う。もっと近づきたいが、嫌われでもしたら悲しい。慎重に行かなくては。
なんといってもライバルが多いからな。
そんなある日、生徒会の仕事が終わらず遅くまでエリィと残って仕事をしていた。
集中していて気が付かなかったが、落雷の音で外が嵐になっていることに気がついた。
エリィは帰りたがっていたけど、今帰るのは危険と判断し少し待ってみることにした。
しかし1時間経っても収まることはなかった。
(困ったな。これ、帰れるのかな?)
先程席を立ったエリィはなかなか戻ってこない。
何かあったのかと心配になり様子を見に行こうとドアを開けると、エリィは廊下に座ってお茶を飲んでいた。
なんでそんなところでお茶を飲んでいるんだ?
もしかして僕と一緒にいるのがそんなに嫌になったのかな。
悲しくなりながらも、声をかけてみる。
顔を上げたエリィの顔色が悪い。
体調が悪いのかと思ったが、エリィは
「ちょっと床の汚れが気になって」
などと変なことを言い出した。
思わず、僕と一緒では嫌なのかと聞いてしまっていた。
肯定されたら嫌だな、と思っていたが
エリィは立ち上がろうとしたらよろけてしまったので、咄嗟に受け止めた。
(あれ?エリィ震えてる?)
そこへ雷が響く音が聞こえると、ビクビクとして少し震えていて、目には涙も浮べている。
(え、泣いてる?)
「……もしかして雷苦手なの?」
僕と一緒にいるのが嫌なわけではなかったのだな。
そのことに、ほっとしながらエリィを抱き締めた。あぁ、エリィ。愛しいエリィ。雷苦手だったんだね。初めて知ったよ。もっといろんなエリィを教えて?
数分間ほどエリィを満喫していると、
「もう大丈夫よ。」
と言い離れてしまった。
もう少し一緒にいたいけど、今日は僕の理性がもたないな。そう思い公爵家へ送ろうとした。
しかし嵐で道が洪水となり、馬車が通れなかったのだ。
仕方がないので王宮へ一緒に帰ることにした。
さすがに少し濡れてしまったし、この嵐では今日は公爵邸へ帰るのは難しいだろう。
ひとまず湯浴みをして温まってもらおう。
このままだと風邪をひいてしまうしな。
エリィのために服は用意してあるので何も困ることはない。
そうだ、お腹空いてないかな?
軽く食べるものを用意させよう。
用意してもらったものを運んでくると、エリィは既に出ていてハーブティーを飲んでいた。
気分を落ち着かせようとしているのだろう。
「すごい嵐だね。」
「うん、本当に。」
「明日には止むといいけど。食べるものを持ってきたんだ。お腹は空いてない?」
「ありがとう、ヴィーク。」
「適当につまんでて。僕も少しさっぱりしてくるから。」
僕も湯浴みをする。
さっきまでエリィが入っていたところに入っている。という事実が興奮させる。
部屋へ戻るとエリィは何かを見て考えこんでいた。
「何してるの?」
「この魔道具が何に使えるかを考えていたの。」
「それは?」
「街の魔道具屋さんで買ったものよ。その時はなにかに使えそうだと思ったんだけど、実際何に使っていいかわからなくて。」
「そうなんだ?じゃあ僕も一緒に考えてみるね。」
迷いなく、エリィの隣に座る。
「何に使えるかな?」
「うーん……、なんだろう?」
「ヴィークが考えてくれてる間に髪の毛を乾かしてあげるわ。」
そう言うとエリィはドライヤーの魔法と言って僕の髪の毛を簡単に乾かし、ヘアオイルというものも塗ってくれた。新作らしい。
いい香りだな。ふっと僕の顔にエリィの胸が当たる。…不味い、興奮してしまいそうだ。
その時、雷音が響く。
「今のは落ちたかな?」
「えぇそうね。」
「エリィ、大丈夫?」
「大丈夫よ。さっきはありがとう。変なところを見せちゃったわね。」
(僕の前では素を見せて。)
「ねぇエリィ、僕の前では強がらなくてもいいんだよ?おいで。」
両手を広げると、僕の胸に顔を埋めてきた。
エリィから僕の胸に飛び込んで来てくれた、という事実がとても嬉しい。
温かい。柔らかい。いい香り。愛しい。
エリィを堪能していると、
「こんな嵐の日はね、昔の事を思い出すの。全部覚えているのよ。その時の感情も何をしたかも、されたかも。だから怖いの。」
子供の頃の話をぽつぽつと話すエリィの髪を優しく撫でる。
(あぁ怖かったね。でももう大丈夫だよ。僕がいるからね。)
「全部僕と共有しよう?共有すれば苦しみや悲しみは半分になるし、喜びは倍になるよ。」
そう言って抱き締める。
「愛してる。ずっとエリィだけが好きなんだ。」
そう言って微笑む。
「私もヴィークが好き。」
(え?今なんて?聞き間違いじゃないよね?)
「本当に?」
「うん。」
嵐のような衝撃。本当?!本当に?
嬉しい。こんなに嬉しいことは初めてだ!
そう思い優しく口づけをした。
エリィも応えてくれる。エリィがほしい。
応えてくれるからどんどん深くなってくる。
「エリィ愛してる」
そう言うと、エリィも
「私も愛してるわ、ヴィーク。」
そう言ってくれた。
正式に結婚を申し込むと顔を赤くしながら頷いてくれた。長年の想いがやっと通じたことと、これから先もエリィと一緒にいられる喜びで胸がいっぱいだった。
押し倒しそうになるのを理性で必死に耐えて、エリィを客室に案内した。さすがにここで押し倒したりしたら、公爵に文字通り殺されると思ったから。
エリィの誤解が無事に溶けてよかった。
ジュエル王女との結婚なんて冗談じゃない。
まったく、とんだ置き土産を残してくれたものだ。
もうこの国にきても相手をするのは止めておこう。エリィにまた変な誤解をされでもしたら大変だからな。
後期に入り、少しずつ距離を詰めることができたと思う。もっと近づきたいが、嫌われでもしたら悲しい。慎重に行かなくては。
なんといってもライバルが多いからな。
そんなある日、生徒会の仕事が終わらず遅くまでエリィと残って仕事をしていた。
集中していて気が付かなかったが、落雷の音で外が嵐になっていることに気がついた。
エリィは帰りたがっていたけど、今帰るのは危険と判断し少し待ってみることにした。
しかし1時間経っても収まることはなかった。
(困ったな。これ、帰れるのかな?)
先程席を立ったエリィはなかなか戻ってこない。
何かあったのかと心配になり様子を見に行こうとドアを開けると、エリィは廊下に座ってお茶を飲んでいた。
なんでそんなところでお茶を飲んでいるんだ?
もしかして僕と一緒にいるのがそんなに嫌になったのかな。
悲しくなりながらも、声をかけてみる。
顔を上げたエリィの顔色が悪い。
体調が悪いのかと思ったが、エリィは
「ちょっと床の汚れが気になって」
などと変なことを言い出した。
思わず、僕と一緒では嫌なのかと聞いてしまっていた。
肯定されたら嫌だな、と思っていたが
エリィは立ち上がろうとしたらよろけてしまったので、咄嗟に受け止めた。
(あれ?エリィ震えてる?)
そこへ雷が響く音が聞こえると、ビクビクとして少し震えていて、目には涙も浮べている。
(え、泣いてる?)
「……もしかして雷苦手なの?」
僕と一緒にいるのが嫌なわけではなかったのだな。
そのことに、ほっとしながらエリィを抱き締めた。あぁ、エリィ。愛しいエリィ。雷苦手だったんだね。初めて知ったよ。もっといろんなエリィを教えて?
数分間ほどエリィを満喫していると、
「もう大丈夫よ。」
と言い離れてしまった。
もう少し一緒にいたいけど、今日は僕の理性がもたないな。そう思い公爵家へ送ろうとした。
しかし嵐で道が洪水となり、馬車が通れなかったのだ。
仕方がないので王宮へ一緒に帰ることにした。
さすがに少し濡れてしまったし、この嵐では今日は公爵邸へ帰るのは難しいだろう。
ひとまず湯浴みをして温まってもらおう。
このままだと風邪をひいてしまうしな。
エリィのために服は用意してあるので何も困ることはない。
そうだ、お腹空いてないかな?
軽く食べるものを用意させよう。
用意してもらったものを運んでくると、エリィは既に出ていてハーブティーを飲んでいた。
気分を落ち着かせようとしているのだろう。
「すごい嵐だね。」
「うん、本当に。」
「明日には止むといいけど。食べるものを持ってきたんだ。お腹は空いてない?」
「ありがとう、ヴィーク。」
「適当につまんでて。僕も少しさっぱりしてくるから。」
僕も湯浴みをする。
さっきまでエリィが入っていたところに入っている。という事実が興奮させる。
部屋へ戻るとエリィは何かを見て考えこんでいた。
「何してるの?」
「この魔道具が何に使えるかを考えていたの。」
「それは?」
「街の魔道具屋さんで買ったものよ。その時はなにかに使えそうだと思ったんだけど、実際何に使っていいかわからなくて。」
「そうなんだ?じゃあ僕も一緒に考えてみるね。」
迷いなく、エリィの隣に座る。
「何に使えるかな?」
「うーん……、なんだろう?」
「ヴィークが考えてくれてる間に髪の毛を乾かしてあげるわ。」
そう言うとエリィはドライヤーの魔法と言って僕の髪の毛を簡単に乾かし、ヘアオイルというものも塗ってくれた。新作らしい。
いい香りだな。ふっと僕の顔にエリィの胸が当たる。…不味い、興奮してしまいそうだ。
その時、雷音が響く。
「今のは落ちたかな?」
「えぇそうね。」
「エリィ、大丈夫?」
「大丈夫よ。さっきはありがとう。変なところを見せちゃったわね。」
(僕の前では素を見せて。)
「ねぇエリィ、僕の前では強がらなくてもいいんだよ?おいで。」
両手を広げると、僕の胸に顔を埋めてきた。
エリィから僕の胸に飛び込んで来てくれた、という事実がとても嬉しい。
温かい。柔らかい。いい香り。愛しい。
エリィを堪能していると、
「こんな嵐の日はね、昔の事を思い出すの。全部覚えているのよ。その時の感情も何をしたかも、されたかも。だから怖いの。」
子供の頃の話をぽつぽつと話すエリィの髪を優しく撫でる。
(あぁ怖かったね。でももう大丈夫だよ。僕がいるからね。)
「全部僕と共有しよう?共有すれば苦しみや悲しみは半分になるし、喜びは倍になるよ。」
そう言って抱き締める。
「愛してる。ずっとエリィだけが好きなんだ。」
そう言って微笑む。
「私もヴィークが好き。」
(え?今なんて?聞き間違いじゃないよね?)
「本当に?」
「うん。」
嵐のような衝撃。本当?!本当に?
嬉しい。こんなに嬉しいことは初めてだ!
そう思い優しく口づけをした。
エリィも応えてくれる。エリィがほしい。
応えてくれるからどんどん深くなってくる。
「エリィ愛してる」
そう言うと、エリィも
「私も愛してるわ、ヴィーク。」
そう言ってくれた。
正式に結婚を申し込むと顔を赤くしながら頷いてくれた。長年の想いがやっと通じたことと、これから先もエリィと一緒にいられる喜びで胸がいっぱいだった。
押し倒しそうになるのを理性で必死に耐えて、エリィを客室に案内した。さすがにここで押し倒したりしたら、公爵に文字通り殺されると思ったから。
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