積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと

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77,お店作り

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私は学園生活3年目を迎え、最高学年となった。

2年かけて薬学博士の資格を得た私は、ようやく自分のお店作りを本格的に始めた。

商品のラインナップは、今の所ハンドクリーム、化粧水、ボディクリーム、石鹸を考えている。
今回の店舗開店で目玉にしたいのは石鹸である。

石鹸といえば、石鹸は苛性ソーダとオイルを混ぜて作られるもの。
ということは、もし工場と提携できればそのオイルはハンドクリームにも使えるかもしれない、そう考えていた。

この世界の石鹸は白っぽい色のものしかないので、色付けをしたり、精油でプラスアルファの効果を付加したりしてみようと思っている。
ハーブチンキを使えば色付けはできる。なんといっても既に赤、紫、青、オレンジ、緑と色は揃っているのだ。

イーサンに頼み、石鹸工場を視察しそこで使われている材料を購入した。
その材料を混ぜて精油で香り付けし、チンキで色付けをする。単色のものやマーブル模様など様々な試作品の石鹸を作ってみる。

石鹸は乾燥させる時間が長いため、完成するまで1ヶ月半くらいかかる。何種類か作り、石鹸工場へ持ち込むとトントン拍子に進み、無事に取引することができた。
柄の出し方や飾りの作り方もレクチャーする。

そして最大のメリットは元々この工場で石鹸を作るために使われていた、ココナッツオイルの流用だ。ココナッツオイル!これはハンドクリームだけでなくボディクリームにも使える!!
いくつか試作品を作り、量産できる体制を整えていく。毎週のように石鹸工場に赴き、作り方を指導したり、改善点などのアドバイスをする。
そして約半年かけてその体制を整える事ができたのだった。季節はもう秋になろうとしていた。

これまでに既にイーサンの店で販売しているハンドクリームと化粧水の他、限定の香りのハンドクリームを作った。試作品が好評だったユーカリだ。

ワンランク上のハンドクリームとしてココナッツオイルを使用したハンドクリームも販売する。これはイーサンのお店でも時期をずらして販売する予定だ。

既にレギュラーで発売されている香りは、無香料、ラベンダー、ローズマリー、そしてカモミールだ。

今回は店舗開店記念でゼラニウムを限定発売し、さらに私のお店でしか購入できないユーカリを販売する予定だ。
カームリーヒルで得た他の薬草はこれからのストックとして取っておく。

さらにボディクリームと石鹸も発売する。
石鹸はラベンダー、ローズマリー、カモミール、ユーカリで作った。
ギフト用や貴族向けには飾り付けをして華やかに彩る。

後期が始まってからも打ち合わせ資料の作成や、週末には石鹸工場とハンドクリーム工場、精油工場の視察、お父様やイーサンたちとの打ち合わせやお店の内装の打ち合わせや立ち会いなど、ぎっちり予定が詰まっていた。

特に石鹸工場には毎週顔を出し、ハンドクリーム工場の責任者であるサティーと共に打ち合わせをすることが多い。
この連携が大事なのである。
これがなければ新作のハンドクリームを作ることはできなかったのだから。

石鹸工場と取引できるようになったのは僥倖だった。
本当にイーサンは優秀だ。

季節が冬になる頃、お店もやっと完成した。
王都の中でも中央に位置する二階建ての建物だ。天井を高く作り、吹抜けに作った螺旋階段は開放的がある。
一階は販売エリア、二階をカフェにしたお店だ。

販売エリアにはハーブの効能をわかりやすいように表示させる。
そうだ、店内では私が今まで弾いていた曲を流せないかな。オルゴールみたいな感じで。

考えれば夢は広がりとても愉しい。

レコードには1時間しか録音できなかったため、1時間分様々な演奏を録音した。ピアノ曲はオルゴール風に演奏してみる。その方がリラックスできる気がしたからだ。
何枚かレコードに録音し、これを店内で流そう。

お店の中が徐々に彩を持ってくる。
販売する商品も十分な量産体制が整った。

次は具体的なお店の営業と従業員の教育だ。
まず営業時間や休日を決める。これは、この王都にあるお店と同じように設定してみた。
従業員は商業ギルドから補充し、店長にはアンナを指名した。一番信頼できて、優秀な侍女だ。そもそも伯爵令嬢なのでマナーも完璧なのである。
既に公爵家のメイドの教育係もしているから大丈夫だろう。アンナもやる気満々だし、手放すのは寂しいが仕方がない。

ここを訪れる人たちに一時の幸せな空間が訪れるように、とお店の名前は『ボンモマン』とした。「幸せなひととき」という意味だ。

こうして店内には、ハンドクリーム、化粧水、ボディクリーム、石鹸が香り毎に並べられ、ショーケースの中には鮮やかに彩られた華やかな石鹸が、訪れる者の目を楽しませるべく飾られた。


「本当はエリナリーゼ様はすごい方ですな。私などもう到底足元にも及びませんよ。」

「何を言うの、イーサン。あなたがいなかったらここまでできなかったわ。とても感謝しているのよ。これからもよろしくね?」

「もちろんです。こちらこそ宜しくお願い致します。」

今ではイーサンは、ビジネスパートナーとして欠かせない存在なのである。
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