積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと

文字の大きさ
78 / 78

78,評判のお店

オープン当日は開店前から行列ができ、お店に出した商品はほとんど売れてしまうという非常事態が発生した。
少し生産を増やし対応した方がいいのだろうか?
珍しいからこの人気は最初だけかな?と思っていたのだが。

1ヶ月経っても人気が衰えることはなかった。本当に嬉しい悲鳴だ。
お店のことは全てアンナに任せていて、私がやることはもう何もない。たまにお店に立ったりするのは、市場調査のためだ。決して遊びに行っているわけではない。


一番人気なのはカフェだ。常に人が並んでいる。
ここではハーブティーの他、私が考えたヘルシースイーツが食べられる。このスイーツが人気のようだ。
甘さ控えめで美味しいのに、食べごたえがありヘルシー。女子の欲求を最大限に網羅したスイーツである。
ハーブティーの人気が予想以上に高かったので、飲み物だけテイクアウトできるようにした。これがまた爆発的な人気となった。

そして、カフェの人気は著しい。
邪魔しない程度の仄かな香りと、聞こえてくるオルゴールのような優しいピアノの音色。
それら全てが見事に調和して、寛ぎの空間となっているのだ。
このカフェに行った、というのはステイタスになるほどだった。





「エリィ、お店は好調のようだね。」

と優しい笑顔で私の髪を撫でながらヴィークが言った。

「思ったより人気が出て少し戸惑っているわ。」

「そうかな?僕はこうなると思っていたよ。なんといってもエリィの努力の集大成なのだから。ここまでよく頑張ってきたんだね。」

「ありがとう、ヴィーク。」

卒業してから二人で過ごす時間は少なくなってしまったが、それを埋めるかのように一緒に過ごす時間は濃密だ。

「そろそろ結婚式をしたいと思ってるんだけど、どうかな?」

「えぇヴィーク。賛成よ。」

「本当?」

「もちろんよ。」

その日も私達は、甘い時間を過ごしたのだった。





爽やかに晴れ渡る空の下、祝福の鐘の音が鳴り響く。

純白に金の刺繍が入ったドレスを纏った新婦は女神のようだった。並んで歩む新郎もどこから見ても王子様で、非の打ち所がない。
まさに美男美女である。

「健やかな時も病める時も共にいることを誓いますか?」

「「はい、誓います。」」

誓いの口づけは蕩けそうなほど甘い。

「漸くエリィを独り占めできる。」

「ヴィークも私のもの?」

「もちろんだよ。」


大勢の人の前でありながらも、二人の世界はどこまでも甘い。
こうして晴れて二人は夫婦となった。





お店は、ナッシュ国内では2店舗出店している。王都の他に出店しているのはカームリーヒルだ。


さらにベルリンツ王国でも出店を始めた。
ベルリンツ王国の将軍であるレイにあげたユーカリのハンドクリームは、それ以来お気に入りになったようで、ナッシュ国を訪れた時はまとめて購入するらしい。
それを仲間内に配っていたところ、女性陣の目にとまり、是非ベルリンツ王国でも出店してほしいと要望があったのである。
そこからはトントン拍子に出店が決まったのだ。
大国であるベルリンツ王国との交流ができたことは素直に嬉しい。



パサール国では例の小説を元にした演劇を作っているようだ。
わざわざ曲を聞くためだけにアルバ様は何人かを連れて私の元を来たのだ。その際に曲を披露したところ、演劇に是非使いたいと言われたので快諾した。
そんな縁があったので、パサール国へ観光も兼ねて一度訪問したことがある。
その際にはお店の最上級ギフトセットを献上した。
アルバ様は王族だったのである。

ギフトセットには、ハンドクリームの他に化粧水やボディクリーム、華やかに細工を施した石鹸をそれぞれ全種類入れてある。以前お茶をした際に気に入ってもらえたハーブティーも入れている。もちろん違う種類のものもある。

それがやはり女性陣に大変気にいってもらえたようだ。パサール国は乾燥していて暑い国なので、保湿できる化粧水やハンドクリームはとても貴重なようだ。
気に入って貰えたようで嬉しい。
どの国でも、どの世界でも経済は女性が回しているのだと実感する。

パサール国で出店できる日も近いかな?


こうして私は当初の目的を達成することができたのである。




目的を達成できた私はのんびりとした日々を過ごしていた。

この世界での結婚生活は順風満帆そのもの。
3人の子にも恵まれた。

健康で良い子に育ってくれさえすればあとは自由に、という方針だったが子供達はとても優秀で、すくすくと成長していった。

自分の子は可愛い。
子供のことはいくつになっても、どんなに強くなっても心配なんだという親心が分かった気がした。


こんなに穏やかな生活を送ることができて本当に幸せだ。

幸せな日々が続くといつか壊れてしまうのではないか、何か罠があるのではないか、と純粋に幸せを実感できなかったが今は違う。
私のこの穏やかな幸せは、今まで積み重ねてきたものがあるからこそだと、自信を持って言える。


そして私達は生を全うするまで、おしどり夫婦として貴族の間で名を馳せたのだった。





ーENDー

感想 7

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(7件)

ゆき
2025.10.02 ゆき

ビィーㇰ以外の人と、

解除
きゅうり
2025.06.28 きゅうり

一気読みしました、レイエンド個人的に見たかったです^ ^

解除
シロネコ
2025.04.16 シロネコ

面白かったです。
でも、アマンダがお兄様になってる所がありました。しかもお兄様とお似合いですとなっています。

解除

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。 女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。 前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る! そんな変わった公爵令嬢の物語。 アルファポリスOnly 2019/4/21 完結しました。 沢山のお気に入り、本当に感謝します。 7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。 2021年9月。 ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。 10月、再び完結に戻します。 御声援御愛読ありがとうございました。

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!

珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。 3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。 高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。 これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!! 転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

【完結】帳簿令嬢の答え合わせ ~その不正、すべて帳簿が覚えています~

Lihito
ファンタジー
公爵令嬢アイリスは、身に覚えのない罪で婚約破棄され、辺境へ追放された。 だが彼女には秘密がある。 前世は経理OL。そして今世では、物や土地の「価値」が数字で見える能力を持っていた。 公爵家の帳簿を一手に管理していたのは、実は彼女。 追い出した側は、それを知らない。 「三ヶ月で破産すると思うけど……まあ、私には関係ないわね」 荒れ果てた辺境領。誰も気づかなかった資源。無口な護衛騎士。 アイリスは数字を武器に、この土地を立て直すことを決意する。 ——追い出したこと、後悔させてあげる。 ※毎日18時更新 ※表紙画像はAIにて作成しています ※ 旧題:婚約破棄された令嬢ですが、帳簿があれば辺境でも無双できます

婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!

山田 バルス
ファンタジー
王宮大広間は春の祝宴で黄金色に輝き、各地の貴族たちの笑い声と音楽で満ちていた。しかしその中心で、空気を切り裂くように響いたのは、第1王子アルベルトの声だった。 「ローゼ・フォン・エルンスト! おまえとの婚約は、今日をもって破棄する!」 周囲の視線が一斉にローゼに注がれ、彼女は凍りついた。「……は?」唇からもれる言葉は震え、理解できないまま広間のざわめきが広がっていく。幼い頃から王子の隣で育ち、未来の王妃として教育を受けてきたローゼ――その誇り高き公爵令嬢が、今まさに公開の場で突き放されたのだ。 アルベルトは勝ち誇る笑みを浮かべ、隣に立つ淡いピンク髪の少女ミーアを差し置き、「おれはこの天使を選ぶ」と宣言した。ミーアは目を潤ませ、か細い声で応じる。取り巻きの貴族たちも次々にローゼの罪を指摘し、アーサーやマッスルといった証人が証言を加えることで、非難の声は広間を震わせた。 ローゼは必死に抗う。「わたしは何もしていない……」だが、王子の視線と群衆の圧力の前に言葉は届かない。アルベルトは公然と彼女を罪人扱いし、地下牢への収監を命じる。近衛兵に両腕を拘束され、引きずられるローゼ。広間には王子を讃える喝采と、哀れむ視線だけが残った。 その孤立無援の絶望の中で、ローゼの胸にかすかな光がともる。それは前世の記憶――ブラック企業で心身をすり減らし、引きこもりとなった過去の記憶だった。地下牢という絶望的な空間が、彼女の心に小さな希望を芽生えさせる。 そして――スキル《引きこもり》が発動する兆しを見せた。絶望の牢獄は、ローゼにとって新たな力を得る場となる。《マイルーム》が呼び出され、誰にも侵入されない自分だけの聖域が生まれる。泣き崩れる心に、未来への決意が灯る。ここから、ローゼの再起と逆転の物語が始まるのだった。

お言葉ですが今さらです

MIRICO
ファンタジー
アンリエットは祖父であるスファルツ国王に呼び出されると、いきなり用無しになったから出て行けと言われた。 次の王となるはずだった伯父が行方不明となり後継者がいなくなってしまったため、隣国に嫁いだ母親の反対を押し切りアンリエットに後継者となるべく多くを押し付けてきたのに、今更用無しだとは。 しかも、幼い頃に婚約者となったエダンとの婚約破棄も決まっていた。呆然としたアンリエットの後ろで、エダンが女性をエスコートしてやってきた。 アンリエットに継承権がなくなり用無しになれば、エダンに利などない。あれだけ早く結婚したいと言っていたのに、本物の王女が見つかれば、アンリエットとの婚約など簡単に解消してしまうのだ。 失意の中、アンリエットは一人両親のいる国に戻り、アンリエットは新しい生活を過ごすことになる。 そんな中、悪漢に襲われそうになったアンリエットを助ける男がいた。その男がこの国の王子だとは。その上、王子のもとで働くことになり。 お気に入り、ご感想等ありがとうございます。ネタバレ等ありますので、返信控えさせていただく場合があります。 内容が恋愛よりファンタジー多めになったので、ファンタジーに変更しました。 他社サイト様投稿済み。