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プロローグ
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何気ない朝に目覚めて、何気ない朝ご飯食べて、何気ない準備をして、何気なく家を出て、いつも通りに学校に向かう。毎日そんな感じ。特別な事は何にも無い毎日を過ごしていた。
けど、その日違った事は
「おはよう、柚紀(ゆうき)」
そう、昨日から、この「望月 深弥(もちづき しんや)」と付き合う事になったのだ…。なった…のだと思う。なんでこんな曖昧なのかというと、ボクはこの男に恋愛感情はないのだ。ボクはボクと言ってるが列記とした高校二年生の恋する乙女なのだが…。深弥は確かにスタイルもよく、頭もいい、特に文句を言うような部分はないのだが……
「柚紀、今日の宿題やった?それと昨日夜に雨降ってたから道路に気をつけて、車道通る時は内側歩いてね?体調は?昨日はよかったかも知れないけど…」
「だぁぁぁ!うっさい!あんたはボクのお母さんか!」
そう。鬱陶しい位の過保護なのだ。
そんなやり取りをしつつ通学路を歩くと
「やーやー!相変わらずの熱々だねぇ!今は夏かな!?」
真冬に何言ってんだこやつは。そんなに暑いなら夏服で来ればいいのに。
「やめてよ凛恵。今は冬だし、熱々じゃない」
親友の「皺 凛恵(しわ りえ)」はテヘペロとふざけてる模様。
「おはよう皺さん。今日も寒いねぇ」
なんでコイツは嬉しそうなんだよ。ホント…ありえない。
~~~~~学校~~~~~
ほんとに1日災難だった。付き合った事を知って事を聞きにくる女子達。深弥の何処が好きになったのとか、どんなプロポーズしたのとか、向こうからの申し出なのに、学校ではボクから告白した事になっていた。そりゃそうだ、深弥はクラスの人気者だったから、狙っている女子も多かったと思う、ボクも一応同じクラスだけど、この男をかっこいいだの思った事はない。欲しいなら差し上げますけど、そう言いたかったのだけれど、1度OKした以上そう簡単にしては行けないと思い笑って返したが、数人はよく思わないらしく、その日1日は機嫌が悪かった。
「柚紀今日は大変だったねー」
「誰のせいだ誰の」
のんきに笑っていたこいつの顔にどれだけ拳を叩き込みたかったか…。叶わなかった分を帰りに思っ切りぶつけてやる。そう決めて帰ってる筈なのに、結局こいつのペースに狂わされて終わるのが目に見た為それはすぐ諦めた。
「あ、13アイスクリーム寄ってく?」
こいつはなんで真冬の夕方にアイスクリームなんて買おうとしてるのか…。
「なんでこんな寒い日にアイスクリームなのよ。近くにスタバあんじゃん。そこにしよ」
「あ、放課後デートには付き合ってくれるのねありがとう」
そう言われてハッとした。いつの間にかこいつの放課後デートする事になっている。友達と寄り道の相談してるノリで話してしまっていた…。本当。口が上手いというか、話すのが上手いと言うのか、妙な安心感があるのはなんでだろう、少し後悔しつつスタバに入った僕達は、たまたま居合わせた、同じ学年の子達にまた午前中と同じ質問を大量に聞かれたのは言うまでもない。今度はニヤニヤしてる深弥の顔に思っ切りデコピンをぶつける事が出来た。それだけで軽く満足できた気がする
「それじゃ、また明日ね、風邪ひくなよ」
「だからあんたはボクのお母さんか…」
呆れつつも、少し明日が楽しみになっていた。
俺の名前は望月深弥。俺は今17年間の人生の中で最もと言える位の幸せの中にいる。何を隠そう。高校入学時に一目惚れした「広紗 柚紀」につい先日告白したのだ。少し引かれた気もするので諦めた気でいた分、OKを貰った時は凄く嬉しかった。うんチョー嬉しかった。
柚紀は可愛く見てて飽きない。それどころか毎日新しい可愛いとこを発見出来ているばかりだ。この気持ちを誰かに伝えたい。しかし取られるのが怖いと思う毎日で俺は心配なのだ…なにより…
「おい、朝から人の家の前で何ぶつぶつ呟いてんの」
「あ、おはよう柚紀。今ね俺と柚紀の出会いからの伝記を作ろうと…」
「……はぁ。学校行くよ」
今日も、この可愛い柚紀が見れる。それだけで小さな事位忘れられるのだ。俺にとって小さな事は…。
「……?何してんの?空ばっか見上げて」
「なんでもないよ、早く学校行こっか柚紀」
「…変なヤツ。待ってよー」
何気ない朝に目覚めて、何気ない朝ご飯食べて、何気ない準備をして、何気なく家を出る。そんな当たり前が凄く大切で、近くにある物こそ一番遠くに行っちゃう事に早く気がつく事が出来たらよかった…そしたら多分結末は変えられてたかな。
けど、その日違った事は
「おはよう、柚紀(ゆうき)」
そう、昨日から、この「望月 深弥(もちづき しんや)」と付き合う事になったのだ…。なった…のだと思う。なんでこんな曖昧なのかというと、ボクはこの男に恋愛感情はないのだ。ボクはボクと言ってるが列記とした高校二年生の恋する乙女なのだが…。深弥は確かにスタイルもよく、頭もいい、特に文句を言うような部分はないのだが……
「柚紀、今日の宿題やった?それと昨日夜に雨降ってたから道路に気をつけて、車道通る時は内側歩いてね?体調は?昨日はよかったかも知れないけど…」
「だぁぁぁ!うっさい!あんたはボクのお母さんか!」
そう。鬱陶しい位の過保護なのだ。
そんなやり取りをしつつ通学路を歩くと
「やーやー!相変わらずの熱々だねぇ!今は夏かな!?」
真冬に何言ってんだこやつは。そんなに暑いなら夏服で来ればいいのに。
「やめてよ凛恵。今は冬だし、熱々じゃない」
親友の「皺 凛恵(しわ りえ)」はテヘペロとふざけてる模様。
「おはよう皺さん。今日も寒いねぇ」
なんでコイツは嬉しそうなんだよ。ホント…ありえない。
~~~~~学校~~~~~
ほんとに1日災難だった。付き合った事を知って事を聞きにくる女子達。深弥の何処が好きになったのとか、どんなプロポーズしたのとか、向こうからの申し出なのに、学校ではボクから告白した事になっていた。そりゃそうだ、深弥はクラスの人気者だったから、狙っている女子も多かったと思う、ボクも一応同じクラスだけど、この男をかっこいいだの思った事はない。欲しいなら差し上げますけど、そう言いたかったのだけれど、1度OKした以上そう簡単にしては行けないと思い笑って返したが、数人はよく思わないらしく、その日1日は機嫌が悪かった。
「柚紀今日は大変だったねー」
「誰のせいだ誰の」
のんきに笑っていたこいつの顔にどれだけ拳を叩き込みたかったか…。叶わなかった分を帰りに思っ切りぶつけてやる。そう決めて帰ってる筈なのに、結局こいつのペースに狂わされて終わるのが目に見た為それはすぐ諦めた。
「あ、13アイスクリーム寄ってく?」
こいつはなんで真冬の夕方にアイスクリームなんて買おうとしてるのか…。
「なんでこんな寒い日にアイスクリームなのよ。近くにスタバあんじゃん。そこにしよ」
「あ、放課後デートには付き合ってくれるのねありがとう」
そう言われてハッとした。いつの間にかこいつの放課後デートする事になっている。友達と寄り道の相談してるノリで話してしまっていた…。本当。口が上手いというか、話すのが上手いと言うのか、妙な安心感があるのはなんでだろう、少し後悔しつつスタバに入った僕達は、たまたま居合わせた、同じ学年の子達にまた午前中と同じ質問を大量に聞かれたのは言うまでもない。今度はニヤニヤしてる深弥の顔に思っ切りデコピンをぶつける事が出来た。それだけで軽く満足できた気がする
「それじゃ、また明日ね、風邪ひくなよ」
「だからあんたはボクのお母さんか…」
呆れつつも、少し明日が楽しみになっていた。
俺の名前は望月深弥。俺は今17年間の人生の中で最もと言える位の幸せの中にいる。何を隠そう。高校入学時に一目惚れした「広紗 柚紀」につい先日告白したのだ。少し引かれた気もするので諦めた気でいた分、OKを貰った時は凄く嬉しかった。うんチョー嬉しかった。
柚紀は可愛く見てて飽きない。それどころか毎日新しい可愛いとこを発見出来ているばかりだ。この気持ちを誰かに伝えたい。しかし取られるのが怖いと思う毎日で俺は心配なのだ…なにより…
「おい、朝から人の家の前で何ぶつぶつ呟いてんの」
「あ、おはよう柚紀。今ね俺と柚紀の出会いからの伝記を作ろうと…」
「……はぁ。学校行くよ」
今日も、この可愛い柚紀が見れる。それだけで小さな事位忘れられるのだ。俺にとって小さな事は…。
「……?何してんの?空ばっか見上げて」
「なんでもないよ、早く学校行こっか柚紀」
「…変なヤツ。待ってよー」
何気ない朝に目覚めて、何気ない朝ご飯食べて、何気ない準備をして、何気なく家を出る。そんな当たり前が凄く大切で、近くにある物こそ一番遠くに行っちゃう事に早く気がつく事が出来たらよかった…そしたら多分結末は変えられてたかな。
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