真夜中の柑橘系

それぞれの

夏！海！お泊まり！

突然だけど夏と言えばなんだろうか。愚問。「海」だろう。
青い空！青い海！そして…水着の柚紀！
この三拍子無くしては今年の夏は終わらす事は出来まい。
退院した後に柚紀から急にメールで
「沢山迷惑かけたから…今度デートで好きな場所に付き合う…」
とのことです。はい。海です。

「やってきましたー！海！」
「暑い…なんで海なの…焼ける…」
「夏と言えば海でしょー！さぁ着替えよう！」
「はいはい…ったく…こんな事ならあんなメールするんじゃなかった…。」


「はぁ…大丈夫かな…。」
こんにちは柚紀です。皆さん心配かけました。え？誰に話してるかって？察しろ。
流石に私も今回は悪いと思い、何かしたいと思ってメールをすると、送ってから1分も経たずに「海！」と返ってきた。
何に悩んでるというと…太った。
リハビリで動いていたから大丈夫かと思って、退院祝いに来てくれた友達と色々食べ過ぎたのだ。そういえばりえだけは来なかった。会いたかったのになぁ。
水着…はぁ。世の女子達は何故こんな露出に耐えれるのだろうが…幸い余分な皮膚などたるむほど出来ていないが…ロッカー内だけで既に死にそうだ。
は、はっきり言うと私には大きい胸も細いくびれも綺麗なお尻もない。自信が無い。
憂鬱になってもいても仕方ない。パーカーを羽織ったら多少は隠せるだろう

「あ、柚紀大丈夫？」
かき氷を2つ持ってご機嫌そうな顔がむかつく。
「なんで泳ぐ前に？というか垂れてる。」
「喉乾いたでしょ？先に食べちゃおう」

食べながら考えると、こいつはそこそこイケメンでいい体つきをしてると思う。いい体ってなんだ。変態か

「柚紀結構スタイルいいと思うんだけど、なんでパーカー羽織ってるの？照れ隠し？」
「うっさい馬鹿。はよ食べろ。」

餓鬼っぽいと言うか…アホというか…どっちもだな。
本当にこいつは。デリカシーって言葉を辞書で引かせて100回書け。

「ところでさ、体育は女子と男子は別だから気になっていたんだけど…柚紀って泳げるの？」
「泳げるし、高校生にもなって泳げないとかありえないし。ゴミ捨ててくる。」
「え、ぼくが行くよ。」
「その過保護たまには休めなよ。」

まぁ泳げるんだけど……そんなに泳げない…。とりあえず今は目の前の危機に対応する事が先かな

「ねーちゃん1人？？暇なら俺達と遊ばない？」

出た。ナンパ