灰は何色に変わるか

ライ

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新たな道

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俺はキリル この国では珍しくもない孤児の一人で、その孤児の中でも筋が良かったからか、スパイを育てる組織に売り飛ばされ、スパイとして死と隣合わせの生活をしていた。
そんなあまり良いとは言えない生活をしているが、別に俺は親を恨んではいない。
恨むほど親のことを知らないというのもあるが、一番大事なものが自分という考えが理解できるからというのが理由としては大きいと思う。
彼は、今の自分の生き方にある程度納得していた。
だからこそ、彼はここまで生き残れていた。
そして今、彼は自分の死が近いと、そう感じていた。
実際、暗殺に失敗したものの末路は死以外ありえない。
一般的な常識はそうであるし、キリルもそういったことも覚悟の上でこの仕事をしていた。
だからこそ、無駄な命乞いをすることなく、さっさと殺せと言った。
しかし、今目の前にいる暗殺対象は、どうだろう。
スパイから情報が漏れぬようにかけられている口封じの呪術を解くだけならまだ、情報を得たいということで納得できるが(と言っても現時点のキリルは有力な情報を抱えてはいないはずだ)、今、こいつの口はなんて言った?

「さて、これでなんの心配もなく話せるだろ?と言ってもお前が持ってる情報に有力なのはなさそうだけどな」
あまり、俺が持っている情報に期待していないような、いや真実期待などしていなそうな顔で、そう言い、その言葉を聞いたもう一人の、先ほど俺の封を解いた、まだ十代前半の歳のような子供がこう言う。
「主さま、持っていなそうだからと言っても、そこまで直球だと流石にイラっとすると思う」
子供の言葉ももっともだ、確かに俺は依頼主がとある王族であることしか知らない。
しかし、端から期待していない口調で聞かれると、なぜかはわからないが、子供の言うようにイラっとくるのは確かだ。
「そういうものか?それはすまなかったな」
悪いと思っていないのがありありとわかる態度で、そう謝罪をするが、俺はあまり聞いていなかった。
「そんな気持ちのかけらもない謝罪をされるくらいなら無いほうがましだと思う」
「ははっルカは手厳しいな」
そのやりとりに、俺はなんだか不思議な気持ちになり、封が無いなら、何を話しても問題ない、確かにそうだ。
隠す必要もないと思い、持っている情報を差し出した。
「あんたらが欲しい情報かは知らねえが、俺に依頼を出したのは、あんたと同じ王族だよ」
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