お姫様と愉快な仲間たちの珍道中

ライ

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崩壊寸前の大国偏

お姫様の実力

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    「わたくし、旅に出ます」
この言葉が世界を変える一言となった。

デストランタ、その国は昔魔物から世界を救った勇者が建国したと言われている。
勇者は国を作ったあと、魔物との戦いで負った傷が原因で命を落とし、勇者が残した最愛の娘が国を治めそれが理由で国の王位継承権は女性のほうが強い、という異色の国となっていた。
しかし女が無条件で王になるわけではなかった。
王位継承に必要なものを勇者は死ぬ前に書き記し、その必要なものを集めたものが王となる。
同時に男と女が継承を争う場合に限り、女が王になる仕組みになったのだ。
そして今、第52代国王ユーラ・アラスラーノ・デストラの後継者は、末の娘であるランカ・レインド・デストラ、御年17になったばかりの姫だった。
しかし、後継者というのは便宜上の言葉で、王が撤回すれば消滅となる緩い言葉であった。
当代国王には5人の王子王女がいるがその中で女性がランカだけしかいないから一応の慣習により指名しただけのものだ。
王子が本気で王位を狙えば覆る拘束力しかない。
しかし王には自分の言葉を覆す気は無かった。
王は今年で66になるそろそろ引退の時期だと考え、自分の後継者を選び始めた。
その過程で、自分の息子たちもそれなりに優秀だが、末の娘は自分の能力を隠している節があるように映る点が多々見受けられた。
その例を上げるならば、この国の王族は15になると、領地を持つ義務がある。
末の娘もレインド地方(王族のセカンドネームは最初に持つ領地の名になる)の領主となった。
このレインド地方は、あまり良い領地とは言えず、この国の中でも下から数えたほうが早いほど、貧しい土地で、土地の土壌がよくないから作物も育ちにくく、名産となるものもないので、死傷者が毎年、少しづつ増えている状態であった。
だからこのレインド地方は税金を低く設定してあるほどだった。
だが末の娘が統治を始めると少しづつだが、王のもとに届く死傷者の報告書の数が減っている、それも注意深く見なくては気づかないくらいの数をだ。
最初は記入ミス、もしくは記入漏れかと思った。
しかし私の考えを否定するようにレインド地方から送られてくる税金も徐々に増えていった。
この様子から私は、娘がレインド地方で何かの改革を行っていると考え、私の考えを肯定するような噂が流れた。
「レインド地方では魔物との交易を行い、レインド地方には魔物の商人が多数出入りしている」
との噂が。
この噂は、レインド地方に隣接する領地でしか流れていない噂だった。
私はこの噂の審議を問うために娘に早馬を出した。
そして帰ってきた答えが、是とのこと。
娘は魔物の中でも特異な者たち、我が国のものが倒したとされた魔族と交易をおこなっていると、
魔族は大昔に滅びたとされていたが、地下に潜り地下で生活をしていた。
レインド地方の地下は、魔族たちが住む地下都市の中心地で娘は魔族と取引をしたようだ。
しかし魔族との交易と言っても、レインド地方に払う金があるわけがなかった。
少なくとも娘が、領主になる前は少なくした税金でも領民の生活を圧迫していたはずだから。
手紙でのやりとりでは埒があかない。
そう思い、もういっそ私が領地視察で、レインド地方に行って、娘に事の真相を聞けばいい。
そう思い早々に今片づけなければいけない案件を、片づけ重臣達にこれを伝えた。
しかし重臣達は皆、賛成しかねていた。
重心達の気持ちも分からないではない。
しかし魔族との交易など国としては歓迎もできないが知らぬでは通らん。
私でなくてもいいだろうとの意見も出たが、私は娘に話がある。
だから私本人が娘に会いに行くほうが手っ取り早い。
渋い顔の重臣達を護衛の数を増やすことで納得させ、私はレインド地方に視察に行った。
勿論、娘には、行くことを伏せて。
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