2 / 19
崩壊寸前の大国偏
領主なお姫様
しおりを挟む
私は、護衛、約50人を(重臣達が自分たちが用意した護衛を全員連れてかないなら反対すると言うのでこんな数になった)引きつれレインド地方の端の村に到着した。
到着した我々を待っていたのは、
「ようこそ、レインド地方の端、ライ村へ」
という言葉と、
村人たちからの歓迎の挨拶だった。
私たちはこれ以上もなく驚いた。
この地方は、全体的に貧しく旅のものを、歓迎する余裕なんてないはずだった。
なのに村人達の反応は、心の底から旅人を歓迎している、という顔にしか見えない。
いったいどういうことだ。
驚きからいち早く立ち直った、
(立ち直ったと言っても、現実逃避気味だが)
私は近づいてきた若い村人に、
「ここは本当にレインド地方なのか?」
と現実逃避気味の脳が働いて、こう尋ねた。
「あんたなに言ってるんだ?さっき言ったじゃないか、レインド地方にようこそって、ここは紛れもない、レインド地方の端の村だよ」
と私たちの驚きなど、どこ吹く風のように、言ってきた。
おまけとばかりに、私のことをあほか?という目線つきだ。
私は視察のことを娘に知らせずにきた。
だからこの者たちは、私が王だと知らない。
このような態度をするのだから。
私に対するこの村人の、態度に殺気立つ護衛たちを私は、
目線で制し、村人に領主のことを聞くことにした。
娘に会う前に領民から、どう思われているかを聞くのも必要だろう。
「レインド地方は確か2年ほど前に領主が変わったろう、領民である君たちからは、
どう見える」
私のいきなりの質問に、面食らいながらも、
村人は質問の内容で、目を輝かせながら、
「領主様はすばらしい方だよ、この地方を豊かにしてくれたし、領主様が提案した、事業が軌道に乗るまでのあいだ食べるのに困ってた、俺たちみたいな貧しい奴にも自分の私産を使って食料を与えてくれたんだ」
と自慢を話す顔で話してくれた。
村人の言葉に耳を傾けながらも、
私は、ほかのことを考えていた。
娘はこの荒れた土地を豊かにした、と村人は話した。
その方法が見当もつかない。
このように最初から荒れている土地を、何とかする術などあるのか?
いや普通に考えたらありえない。
ではなぜ?
仮定としてならばもしかしたら、魔法を使えばできるのかもしれない。
魔法、それは大昔には存在し、今では、忘れられた技術。
忘れられた技術といっても、人間には不可能な技術だが。
魔法とは、魔物が自在に操ることができる術だ。
魔物は、魔法が使えるから魔物といわれる。
人間の形を模している、魔族もいるが、魔族の場合。
交易をおこなっている、つながりで何かしらの知識をもらうのはありえないだろう。
なぜならば知識を与えたところで、
魔物がその身に宿している魔力が、無ければ無意味だからだ。
それに魔族が娘に知識を、与える理由が見つからない。
自分たちの利益が無いのだから。
これに関しては娘に聞くほかあるまい。
村人がまだ感動しているが、私たちは先を急ぐのでといって村を後にした。
娘が住む領主の館に着くまでに通った、ほかの村も最初の村と同様に、
旅人である私たちを、とても歓迎してくれた。
歓迎の宴まで開く村まであった。
ますます不可解だ。
本当に娘はいったいどんな治世を行ったのだ?
領主の館にやっと、着いたときには、
予定では5日ほどの行程が倍近い9日ほどに伸びてしまった。
王の視察であると館の門番に伝えると、
「少々お待ちください」
といいながらもすぐに、門は開き館に招かれた。
もしや娘は私の訪問に薄々気づいているのかもしれない。
招かれ、通された部屋には、娘が机で書類整理をしている光景が写った。
護衛は別室で待機だ。
娘は私の入室に気づきこちらを向いた。
「父上、ようこそ我が領、レインドへ」
と机から離れ恭しく私に頭をたれながら言った。
到着した我々を待っていたのは、
「ようこそ、レインド地方の端、ライ村へ」
という言葉と、
村人たちからの歓迎の挨拶だった。
私たちはこれ以上もなく驚いた。
この地方は、全体的に貧しく旅のものを、歓迎する余裕なんてないはずだった。
なのに村人達の反応は、心の底から旅人を歓迎している、という顔にしか見えない。
いったいどういうことだ。
驚きからいち早く立ち直った、
(立ち直ったと言っても、現実逃避気味だが)
私は近づいてきた若い村人に、
「ここは本当にレインド地方なのか?」
と現実逃避気味の脳が働いて、こう尋ねた。
「あんたなに言ってるんだ?さっき言ったじゃないか、レインド地方にようこそって、ここは紛れもない、レインド地方の端の村だよ」
と私たちの驚きなど、どこ吹く風のように、言ってきた。
おまけとばかりに、私のことをあほか?という目線つきだ。
私は視察のことを娘に知らせずにきた。
だからこの者たちは、私が王だと知らない。
このような態度をするのだから。
私に対するこの村人の、態度に殺気立つ護衛たちを私は、
目線で制し、村人に領主のことを聞くことにした。
娘に会う前に領民から、どう思われているかを聞くのも必要だろう。
「レインド地方は確か2年ほど前に領主が変わったろう、領民である君たちからは、
どう見える」
私のいきなりの質問に、面食らいながらも、
村人は質問の内容で、目を輝かせながら、
「領主様はすばらしい方だよ、この地方を豊かにしてくれたし、領主様が提案した、事業が軌道に乗るまでのあいだ食べるのに困ってた、俺たちみたいな貧しい奴にも自分の私産を使って食料を与えてくれたんだ」
と自慢を話す顔で話してくれた。
村人の言葉に耳を傾けながらも、
私は、ほかのことを考えていた。
娘はこの荒れた土地を豊かにした、と村人は話した。
その方法が見当もつかない。
このように最初から荒れている土地を、何とかする術などあるのか?
いや普通に考えたらありえない。
ではなぜ?
仮定としてならばもしかしたら、魔法を使えばできるのかもしれない。
魔法、それは大昔には存在し、今では、忘れられた技術。
忘れられた技術といっても、人間には不可能な技術だが。
魔法とは、魔物が自在に操ることができる術だ。
魔物は、魔法が使えるから魔物といわれる。
人間の形を模している、魔族もいるが、魔族の場合。
交易をおこなっている、つながりで何かしらの知識をもらうのはありえないだろう。
なぜならば知識を与えたところで、
魔物がその身に宿している魔力が、無ければ無意味だからだ。
それに魔族が娘に知識を、与える理由が見つからない。
自分たちの利益が無いのだから。
これに関しては娘に聞くほかあるまい。
村人がまだ感動しているが、私たちは先を急ぐのでといって村を後にした。
娘が住む領主の館に着くまでに通った、ほかの村も最初の村と同様に、
旅人である私たちを、とても歓迎してくれた。
歓迎の宴まで開く村まであった。
ますます不可解だ。
本当に娘はいったいどんな治世を行ったのだ?
領主の館にやっと、着いたときには、
予定では5日ほどの行程が倍近い9日ほどに伸びてしまった。
王の視察であると館の門番に伝えると、
「少々お待ちください」
といいながらもすぐに、門は開き館に招かれた。
もしや娘は私の訪問に薄々気づいているのかもしれない。
招かれ、通された部屋には、娘が机で書類整理をしている光景が写った。
護衛は別室で待機だ。
娘は私の入室に気づきこちらを向いた。
「父上、ようこそ我が領、レインドへ」
と机から離れ恭しく私に頭をたれながら言った。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる