前世は仕事のやりすぎによる過労死を経験したので次の人生ではのんびり生きたい

学園編

幼なじみ

ラージ先生との挨拶を含む自己紹介を終えると、学園の制度についての話をされた。
「学園には階級があるんです。これは学年に関係なく上から、プラチナ、ゴールド、シルバー、この３つがありまして、成績と人格で決まるんですが、編入生は初め、一番下のシルバーになります」
階級によって、待遇も違うらしい。
まあ、私は普通に学園生活を楽しめればいい。
だいたいの学園制度を聞いたあと、ラージ先生はアルシェイドに話した。
「私はこれで失礼します、ファルバリーズ君、初めに話したとおり、彼女の学園案内をよろしくお願いします」
「はい、ラージ先生、わかっています」
どうやら、アルシェイドがここにいる理由は私を学園案内するためらしい。
どうせなら、違う人にして欲しかった。切実に。
ラージ先生が退室すると、アルシェイドの雰囲気ががらりと変わった気がした。
「改めて、久しぶりだね。グレーティ」
キラキラと星が飛んできそうなほど、清々しい笑顔で私に話かけてきます。
なんだろう、この蛇に睨まれて動けないカエルの気持ちは。
端から見ると久しぶりに会う幼なじみに笑顔を見せているだけなのに、その笑顔を向けられている私は背筋に寒気？のようなものを感じているんだろう。
蛇に睨まれたカエル状態でも、反射とはすごいものだ。
挨拶をされたら、挨拶を返せと前世の私が訴え、動かなかった身体を動かした。
「こちらこそ、お久しぶりにございます。アルシェイド様」
様呼びを強調することも忘れずに。