推しのために私がなんとかすればいい!

ライ

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学園編

大変なことになりました

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宰相と父の応急処置が終わってすぐに、補佐官の人が連れてきたであろうお医者様が入ってきた。
補佐官の人は私が王子に応急処置をすると言う前に行ってしまったので、なぜ私がいるのかわからないようだったので、かくかくしかじかと説明しておく。
お医者様はすぐに二人を移動させた。
私も、今ここでできることはもう無いので、仮家に帰った。

父や宰相が大変なことなって次の日。
私が住んでる仮家に招かれざる客がやってきた。
「リア・モルト様、国王陛下が会いたいとのことなので、お迎えにあがりました」
この国の近衛騎士の恰好をした男3人が、そう言って私の家に来たのだ。
かく言う私は、昨日の今日で眠れなかったので、父と宰相の症状から導ける毒の種類などを考察していた。
そして、昨日の恰好のままではないと言えども、貴族令嬢として人前には出られないような恰好だった。
そう、つまりは寝間着のネグリジェで髪も整えていない、ちょっとどころかかなり目のやり場に困る恰好だった。
流石の騎士も、視線を逸らして気まずーい空気を漂わせていた。
私も、その雰囲気で今の恰好を見てしまう。
「すっすみません、すぐに用意しますのでしょっ少々お待ちください!」
私は騎士の返答も聞かず、家に入って出かける用意をした。
1分かからない程度の時間で、服を着替えてから必要になるかもしれない薬や調薬のための器具をバックに詰める。
王宮に呼ばれているのであれば、父や宰相のことである可能性が極めて高いというか、それしか思いつかない。
勿論、この国の最高峰の医療を受けているので、意味がないかもしれない。
それでも、目の前で父が死にかけているのを見て、何もしないほど情がないなんてない。
私の自己満足ではあるけど、あって困るものでもない。
服や荷物の用意が終わったので、騎士が待つ玄関に出る。
「お待たせしました、すぐ行けます」
「では、こちらの馬車にお乗りください」
騎士は仮家のすぐ近くに停めた馬車を指すけど、急いでいるので私は黒影に騎乗して行くと言った。
一番若い騎士が、貴族令嬢が馬に乗れるなんてあり得ないだろ、という視線を寄こす。
もう2人の騎士も困ったという表情だ。
でも急いでいることには違いないので、私は颯爽と黒影に騎乗して王宮へ向かった。
余談だけど、連れていくはずの近衛騎士をかなりの距離で置いて行ってしまい、私が門の前で待つ、ということが起こった。

「お呼びと聞き馳せ参じました。モルト伯爵家長女、リア・モルトです」
王宮についてすぐに、王のもとに連れてこられたけど、なぜか呼んだはずの国王は玉座でナイスバディな美女2人を侍らせてて、私のほうをちらとも見ていなかった。
「モルト嬢、その、すまない、こちらに来てもらいたい」
周りを見ると、玉座の下に数人の臣下がいて、王の代わりに偉い人?大臣とかかな、が私を手招きする。
その人の隣にはレオン王子もいた。
とりあえずは手招きしてる偉い人?の近くに寄る。
「王は政治をしないのだ。なのでこちらで話させてもらおう。申し遅れた、私は法権省の大臣でメイシェル・アクエリオスだ」
「えっと、紹介ありがとうございます」
まさかの愚王だったが、ここでなんで王が政治をしないんだとか言ったら、それこそ不敬罪だよね。
ここは無難に自己紹介をしてくれた大臣(予想が当たった)にお礼をしておこう。
「いや、こちらこそ、すまない。学生である君を招くようなことをして」
「いえ、私の父もあの場にいましたし、無関係ではいられません。招いていただいたこちらの方がお礼を言いたいです。ありがとうございます」
これは私の本心だ。
だから心を込めて頭を下げた。
「流石にモルト商会のご令嬢だな。全く社交界に出ない世間知らずのわりには、礼儀作法はちゃんと身についているらしい」
頭を下げていたので誰が言ったかはわからないけれど、かなりけんか腰な声音だ。
社交界にはほぼ出ていない(そもそもその時この国にすらいなかった)ので否定はしないけど、感じ悪いな。
大臣は凄く模範的な対応をしてくれたのに、この感じ悪い人はなんだろ。
「こら、お前は黙っておれ。モルト嬢、頭を上げてくれ」
メイシェル大臣が感じ悪い人を止めてくれた。
「はい、それでメイシェル大臣様、この度私をお呼びした理由はやはり父や宰相様のことでよろしいでしょうか?」
「ああ、あのときは適切な応急処置をありがとう。医局のものが称賛していたぞ」
「お褒めの言葉ありがとうございます。その後父や宰相様の容態はいかがでしょうか?」
「うむ、医局が言うには原因はわからない。しかし、今王都で流行っている流行り病に症状が酷似しているので恐らくは2人ともに流行り病に罹っていると判断した」
「メイシェル大臣様、お言葉ですが、私の見解は別です。ですが、その見解を述べるのは危険なことかもしれません。この場にいる方々は信用における方達でしょうか?」
「ほう、君の見解は違うと申すか。ふむ、安心するといい、この場にいるもの達は国のために行動するもの達だ。信用に足るものであると私が保証しよう」
「失礼なことを申しました。申し訳ございません。また、ありがとうございます」
私はこの場で言うことを頭で整理するために一度言葉を止めて、酸素を吸う。
「申し上げます。私の見解ではお2人とも、複数の毒を盛られていると思います」
私のその言葉に、場にいるすべてのものが息を飲んだ。
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