17 / 21
第二章
オオカミさんの本性はオオカミ?
しおりを挟む
その時彼の頭のなかで何かが切れた。
盛大に何かが切れた彼、ウィリアムは狂ったような笑いをこぼし、その秀麗な顔に獰猛な笑みを浮かべていた。
「もういい、ああだこうだ考えるのはやめだ。俺の身体は一つしかないが、たかが魔物二匹、そんなもの物理的な距離が遠くとも殺してやるさ。同時は無理だが、一日二日でな」
魔物よりも恐ろしい顔をして、魔物よりも恐ろしい獰猛な気配を漂わせながら、彼は壊れた人形のように、笑い続けていた。
彼、ウィリアムは時々、その目に狂喜を抱いていた。
ここから過去のお話です。
彼のいや、彼ら王族の先祖は大昔、狼王と呼ばれる獣王だった。
その獣王とはこの世界では、異なる世界で神として崇められていたが、何らかな事情で住んでいた世界から逃げてきたものたちのことを呼び表す言葉だ。
この幻狼国を建国した、狼王も獣王の一人であり、もともといた世界の住人に化け物と恐れられ、彼よりも上位の神が彼をその世界から追放したのだ。
彼が、化け物と恐れられる理由は、彼の身の内に太古の神が眠っていたからにほかならない。
彼は感情が高まると身の内に存在する神が半覚醒状態になって、目に写るものすべてを破壊してしまう。
彼にこれを止める術はなかった。
しかしすべてが彼のせいとは言えないだろう。
だが、その世界を守る神々にとって彼は排除しなければならない存在であった。
彼を殺すことは上位の神でも不可能に近く、仕方なく他の世界に飛ばすことで、彼を遠ざけた。
異世界に飛ばされた彼は、その世界で自分は何が出来るだろうか、と自問していた。
彼は化け物を身の内に飼っているが、人格破綻者ではない。
ある程度の倫理観は持ち合わせているし、性格も至って紳士的だ。
化け物がその身にいなければ、もとの世界で女の子に囲まれてる、そんなもてない男からすればうらやましい生を全うしてただろう。
しかし、そんな彼に人生の転換期ともいえることがあった。
盛大に何かが切れた彼、ウィリアムは狂ったような笑いをこぼし、その秀麗な顔に獰猛な笑みを浮かべていた。
「もういい、ああだこうだ考えるのはやめだ。俺の身体は一つしかないが、たかが魔物二匹、そんなもの物理的な距離が遠くとも殺してやるさ。同時は無理だが、一日二日でな」
魔物よりも恐ろしい顔をして、魔物よりも恐ろしい獰猛な気配を漂わせながら、彼は壊れた人形のように、笑い続けていた。
彼、ウィリアムは時々、その目に狂喜を抱いていた。
ここから過去のお話です。
彼のいや、彼ら王族の先祖は大昔、狼王と呼ばれる獣王だった。
その獣王とはこの世界では、異なる世界で神として崇められていたが、何らかな事情で住んでいた世界から逃げてきたものたちのことを呼び表す言葉だ。
この幻狼国を建国した、狼王も獣王の一人であり、もともといた世界の住人に化け物と恐れられ、彼よりも上位の神が彼をその世界から追放したのだ。
彼が、化け物と恐れられる理由は、彼の身の内に太古の神が眠っていたからにほかならない。
彼は感情が高まると身の内に存在する神が半覚醒状態になって、目に写るものすべてを破壊してしまう。
彼にこれを止める術はなかった。
しかしすべてが彼のせいとは言えないだろう。
だが、その世界を守る神々にとって彼は排除しなければならない存在であった。
彼を殺すことは上位の神でも不可能に近く、仕方なく他の世界に飛ばすことで、彼を遠ざけた。
異世界に飛ばされた彼は、その世界で自分は何が出来るだろうか、と自問していた。
彼は化け物を身の内に飼っているが、人格破綻者ではない。
ある程度の倫理観は持ち合わせているし、性格も至って紳士的だ。
化け物がその身にいなければ、もとの世界で女の子に囲まれてる、そんなもてない男からすればうらやましい生を全うしてただろう。
しかし、そんな彼に人生の転換期ともいえることがあった。
0
あなたにおすすめの小説
6年前の私へ~その6年は無駄になる~
夏見颯一
恋愛
モルディス侯爵家に嫁いだウィニアは帰ってこない夫・フォレートを待っていた。6年も経ってからようやく帰ってきたフォレートは、妻と子供を連れていた。
テンプレものです。テンプレから脱却はしておりません。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
失った真実の愛を息子にバカにされて口車に乗せられた
しゃーりん
恋愛
20数年前、婚約者ではない令嬢を愛し、結婚した現国王。
すぐに産まれた王太子は2年前に結婚したが、まだ子供がいなかった。
早く後継者を望まれる王族として、王太子に側妃を娶る案が出る。
この案に王太子の返事は?
王太子である息子が国王である父を口車に乗せて側妃を娶らせるお話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる