4 / 6
《第一話c》あの日(終わり)
しおりを挟む
気がついたら僕は隣人の田中さんに抱かれていて外は明るくなっていた。どうやら僕は気を失っていたらしい。迷惑をかけまいと起き上がろうとすると田中さんがそれに気が付き手助けしてくれた。すると周りにはたくさんの人がいた。困惑する僕に田中さんは懇切丁寧に僕が気を失った後の出来事を教えてくれた。
話は長かったのでこちらで要約すると僕が母の死体を発見したちょうどその時田中さんは家で夕飯を作っていたらしい。田中さんは隣人で僕の家の花壇の手入れを母の代わりに(その昔僕が生まれる前に母は花を育てたいと勢いよく種を買ってきたものの育てるための手腕はないに等しく、その夢の実現は壊滅的だったところに田中さんが快くその仕事を引き受けてくれたため)やってくれている。その途中突然隣から悲鳴のような大声が聞こえ慌てて外に出たところ(カーテンをしめていなかったので)光が煌々と照る部屋の真ん中で気を失う僕を目撃したらしい。急いで110番に通報し、救急車や警察、消防車などが到着し今に至るのだそうだ。
その後数人の医者を同伴した警察官に母の死亡を改めて伝えられた。
田中さんは事情聴取に呼ばれてしまったため僕は昨日のことを思い出しながらただただ呆然とソファーに座っていた。すると新米なのだろうか、若い女性の警察官が膝をついて僕と目線を合わせて話しかけてきた。
「お名前を聞いてもいいかな」
顔を上げて答えた。
「富野永治、です」
出てきた声は予想外にもボソボソで僕の今の心境がよく現れていた。
「ありがとう」
彼女はメモを取っていたので僕にも事情聴取が行わるだろうと思ったけれど彼女はノートを懐に仕舞った。すると、「お腹空いてないかな、せっかく買ったんだもの、これ食べない?」と昨日夕ご飯として食べる予定で買ってきていたコンビニのご飯を差し出してきた。
「え、食べて、いいんですか。」
「永治君が買ったものだからね、」
「、、、」
「あー、でもここ、人の行き交いが激しいからもしよかったら外の簡易ベンチで食べる?」
そう言いながら窓の外を指さした。向くと確かに家の庭に警察のロゴが刻まれた簡易ベンチが置いてあった。
「ここにいる人たちの休憩用にあるんだけど大抵は忙しくて時間がないから使われてないの。あそこの、丁度きれいな紅葉の葉が生い茂っている木の下まで運んで、そこでお昼にしよっか。」
「、、、はい」
すると若い警察官は「そうと決まれば」とテキパキと動き始め、細腕で大きなベンチを動かし、「昼食スペース」のようなものが出来上がった。
「よし!」
手を腰に当ててそう元気よく言った彼女は大きなひと仕事を終えたかのような面持ちで、どことなく自慢げにしていた。そこを同僚に「大したことしてないだろ」と突っ込まれていた。
「どうぞ」と手で促しながらこちらを向くのでとりあえず座った。秋にしては暑い日で、家の周りを忙しなく動く人たちの額には汗がにじみ出ていた。この女性警察官も暑そうだった。そういえば、確か冷蔵庫に冷えた麦茶があった気がする。
「あの、ちょっと待っててください」
「え、あ、うん!」
何をしに行くのか聞きたそうにしていたがそんな彼女をおいて僕は家の冷蔵庫に向かった。戸棚からコップを出して麦茶を注ぎ、とりあえず二人分作って警察官に持っていった。
「あの、もし良かったらどうぞ。麦茶です」
驚いたような顔をした彼女は満面の笑みで「ありがとう」と言いながら受け取った。
そこからしばらく僕たちは何も会話をしなかった。ただただ人が家の中を出入りするのを、通りかかる人が興味津々にしているところを見ていた。
ふと、ここで食べようと持ってきていたコンビニのお弁当のことを思い出し取り出して食べようとする。お箸がないことに気が付きわたわたしているとどこから出してきたのか女性警察官が割り箸をくれた。
「永治君、これ使う?」
「あ、ありがとうございます、、、」
永治君と呼んでくれた声が好き通っていて聞き心地がとても良かった。そういえば彼女はなんという名前なのだろうか。
「あ、あの、警察官さんのお名前をお聞きしても、、、?」
「あ、そういえば言ってなかったよね、ごめんね。私は早苗、兎木早苗っていう名前よ。」
「兎木、早苗さん、、、」
お箸のことを思い出して、感謝を言う。
「兎木さん、お箸ありがとうございます、」
すると、兎木さんは眉間に皺を寄せて顔を近づけた。
「兎木さんですって?よそよそしいのは良くないですよ!気軽に早苗って呼んでくれると嬉しいな。」
急に接近されて驚きつつ要望に答えることにした。
「さ、早苗さん、、、」
「よろしい!」
満足気に鼻をフンフンしている彼女を見て僕は「とても陽気な人なのだな」と思った。
しばらく木のしたで涼んでいると遠くから一人の男性の警察官が歩み寄ってきた。
「こんにちは~!なんだか良さそうなことしてるっすね~」
「あれ?仕事は終わったの?」
聞き返す早苗さんの口調はどこか親しみ深さを出していて同僚か近しい人なのだろうと思った。上司、、、ではないだろう。
「君、名前は」
物思いにふけっていたので突然の質問に慌ててしまった。
「え、あ、えと、富野永治、、、です」
「へえ~、かっこいい名前だな~!男の子らしくていいっすね~」
この人も陽気だな、、
「俺なんて名前茅久沙っすよ!?ちーぐーさぁっ!女の子かっつうのっ!」
たしかに、、、女の子だ、、、というかクラスメイトに同名の子がいたな、、、女の子の。
「そんなこと喚いたってどうにもならないでしょう。子供の前でみっともない。永治君を見習ってよ。こんなに落ち着いてるのよ!?」
「そんなに年変わらないと思うっすけど、、」
「どこに冷静さを置いて、いや落としてきたんだか。」
早苗さんは深くため息をついて僕に向き、こう言った。
「こうなってはダメよ!悪い例ってやつ。」
「それ本人の前で言うっすかぁ?」
その後数分間に渡って言い合いが続いた。茅久沙さん曰く一旦仕事が一段落したので消防隊と救急車は帰ることになったのだそうだ。警察の人たちはというと、これからが本領発揮なのだそうで茅久沙さんはそのことにため息をつきながら「俺はまだあがれないっす」と言っていた。身元引受人が祖父母に決まった僕はお迎えが来るまで兎木さんと共に待つことになった。
木の下は風がかすかに吹いていて秋にしては暑い日の火照った体を冷ましてくれた。
ブオーンという音とともに車が家の前で止まって、焦った顔で祖父母が僕のところに駆け寄ってきて勢いよく抱きしめてくれた。
言葉はなかったけれど、僕はその二人のぬくもりにこれまで我慢してきていた涙がほろりとこぼれ落ち、そして止められなくなってしまった。
泣き止んだのはそれからしばらくしてだった。落ち着いた僕はその間もその場に居てくれた早苗さんに向かって、ありがとうと言った。声はしゃがれてしまっていて正しく聞こえたかはわからなかったけれどどうやら聞き取れたらしく、「気にしないで」と透き通る声で答えてくれた。
その後他の警察の方々に許可を頂いて部屋から必要最低限の荷物をスーツケースに詰め込み、祖父母の車に乗った。家を離れるとき、早苗さんにお別れを言おうと窓を開けると側まで来てくれた。
「忘れ物はない?といってもあまり持ち出せないと思うけど、、、」
「はい。母のネックレスも持ち出し許可が降りたのであとは自分の部屋にある教科書とか学校関連のものと最低限の服だけ、その他は後ほど送られてくるそうですから。」
「そうだね、ごめんね事件後はその時のままにしておくのが規則でね。」
「いえ、」
すると、そういえばというような顔をして、
「教科書ってことは学校はそのままなのかな。」
「あ、はい。祖父母の家のほうが学校に近いんです。隣の県なんですけど電車通学なので」
「そっか。じゃあ、普段通りに戻れそうなのね。良かった。」
早苗さんはほっとした顔をしていた。
「あ、あの、今日はありがとうございました。」
「いえいえ、当然のことをしたまでよ。」
すると突然茅久沙さんが現れて、
「お前なんもしてねぇだろ。」
と突っ込んでいた。それに対して、
「うるさいわねー。」
怒り気味に返した早苗さんはコホンと喉を鳴らして祖父母に向き「お引き止めしてすみませんでした」と一言残して最後に僕に向き直し「元気でいるのよ」と頭を撫でてくれた。
少し照れくさくて目を逸らすと「それじゃ」と手を振ってくれた。
そして車は動き出し、僕は祖父母の家へと向かった。
話は長かったのでこちらで要約すると僕が母の死体を発見したちょうどその時田中さんは家で夕飯を作っていたらしい。田中さんは隣人で僕の家の花壇の手入れを母の代わりに(その昔僕が生まれる前に母は花を育てたいと勢いよく種を買ってきたものの育てるための手腕はないに等しく、その夢の実現は壊滅的だったところに田中さんが快くその仕事を引き受けてくれたため)やってくれている。その途中突然隣から悲鳴のような大声が聞こえ慌てて外に出たところ(カーテンをしめていなかったので)光が煌々と照る部屋の真ん中で気を失う僕を目撃したらしい。急いで110番に通報し、救急車や警察、消防車などが到着し今に至るのだそうだ。
その後数人の医者を同伴した警察官に母の死亡を改めて伝えられた。
田中さんは事情聴取に呼ばれてしまったため僕は昨日のことを思い出しながらただただ呆然とソファーに座っていた。すると新米なのだろうか、若い女性の警察官が膝をついて僕と目線を合わせて話しかけてきた。
「お名前を聞いてもいいかな」
顔を上げて答えた。
「富野永治、です」
出てきた声は予想外にもボソボソで僕の今の心境がよく現れていた。
「ありがとう」
彼女はメモを取っていたので僕にも事情聴取が行わるだろうと思ったけれど彼女はノートを懐に仕舞った。すると、「お腹空いてないかな、せっかく買ったんだもの、これ食べない?」と昨日夕ご飯として食べる予定で買ってきていたコンビニのご飯を差し出してきた。
「え、食べて、いいんですか。」
「永治君が買ったものだからね、」
「、、、」
「あー、でもここ、人の行き交いが激しいからもしよかったら外の簡易ベンチで食べる?」
そう言いながら窓の外を指さした。向くと確かに家の庭に警察のロゴが刻まれた簡易ベンチが置いてあった。
「ここにいる人たちの休憩用にあるんだけど大抵は忙しくて時間がないから使われてないの。あそこの、丁度きれいな紅葉の葉が生い茂っている木の下まで運んで、そこでお昼にしよっか。」
「、、、はい」
すると若い警察官は「そうと決まれば」とテキパキと動き始め、細腕で大きなベンチを動かし、「昼食スペース」のようなものが出来上がった。
「よし!」
手を腰に当ててそう元気よく言った彼女は大きなひと仕事を終えたかのような面持ちで、どことなく自慢げにしていた。そこを同僚に「大したことしてないだろ」と突っ込まれていた。
「どうぞ」と手で促しながらこちらを向くのでとりあえず座った。秋にしては暑い日で、家の周りを忙しなく動く人たちの額には汗がにじみ出ていた。この女性警察官も暑そうだった。そういえば、確か冷蔵庫に冷えた麦茶があった気がする。
「あの、ちょっと待っててください」
「え、あ、うん!」
何をしに行くのか聞きたそうにしていたがそんな彼女をおいて僕は家の冷蔵庫に向かった。戸棚からコップを出して麦茶を注ぎ、とりあえず二人分作って警察官に持っていった。
「あの、もし良かったらどうぞ。麦茶です」
驚いたような顔をした彼女は満面の笑みで「ありがとう」と言いながら受け取った。
そこからしばらく僕たちは何も会話をしなかった。ただただ人が家の中を出入りするのを、通りかかる人が興味津々にしているところを見ていた。
ふと、ここで食べようと持ってきていたコンビニのお弁当のことを思い出し取り出して食べようとする。お箸がないことに気が付きわたわたしているとどこから出してきたのか女性警察官が割り箸をくれた。
「永治君、これ使う?」
「あ、ありがとうございます、、、」
永治君と呼んでくれた声が好き通っていて聞き心地がとても良かった。そういえば彼女はなんという名前なのだろうか。
「あ、あの、警察官さんのお名前をお聞きしても、、、?」
「あ、そういえば言ってなかったよね、ごめんね。私は早苗、兎木早苗っていう名前よ。」
「兎木、早苗さん、、、」
お箸のことを思い出して、感謝を言う。
「兎木さん、お箸ありがとうございます、」
すると、兎木さんは眉間に皺を寄せて顔を近づけた。
「兎木さんですって?よそよそしいのは良くないですよ!気軽に早苗って呼んでくれると嬉しいな。」
急に接近されて驚きつつ要望に答えることにした。
「さ、早苗さん、、、」
「よろしい!」
満足気に鼻をフンフンしている彼女を見て僕は「とても陽気な人なのだな」と思った。
しばらく木のしたで涼んでいると遠くから一人の男性の警察官が歩み寄ってきた。
「こんにちは~!なんだか良さそうなことしてるっすね~」
「あれ?仕事は終わったの?」
聞き返す早苗さんの口調はどこか親しみ深さを出していて同僚か近しい人なのだろうと思った。上司、、、ではないだろう。
「君、名前は」
物思いにふけっていたので突然の質問に慌ててしまった。
「え、あ、えと、富野永治、、、です」
「へえ~、かっこいい名前だな~!男の子らしくていいっすね~」
この人も陽気だな、、
「俺なんて名前茅久沙っすよ!?ちーぐーさぁっ!女の子かっつうのっ!」
たしかに、、、女の子だ、、、というかクラスメイトに同名の子がいたな、、、女の子の。
「そんなこと喚いたってどうにもならないでしょう。子供の前でみっともない。永治君を見習ってよ。こんなに落ち着いてるのよ!?」
「そんなに年変わらないと思うっすけど、、」
「どこに冷静さを置いて、いや落としてきたんだか。」
早苗さんは深くため息をついて僕に向き、こう言った。
「こうなってはダメよ!悪い例ってやつ。」
「それ本人の前で言うっすかぁ?」
その後数分間に渡って言い合いが続いた。茅久沙さん曰く一旦仕事が一段落したので消防隊と救急車は帰ることになったのだそうだ。警察の人たちはというと、これからが本領発揮なのだそうで茅久沙さんはそのことにため息をつきながら「俺はまだあがれないっす」と言っていた。身元引受人が祖父母に決まった僕はお迎えが来るまで兎木さんと共に待つことになった。
木の下は風がかすかに吹いていて秋にしては暑い日の火照った体を冷ましてくれた。
ブオーンという音とともに車が家の前で止まって、焦った顔で祖父母が僕のところに駆け寄ってきて勢いよく抱きしめてくれた。
言葉はなかったけれど、僕はその二人のぬくもりにこれまで我慢してきていた涙がほろりとこぼれ落ち、そして止められなくなってしまった。
泣き止んだのはそれからしばらくしてだった。落ち着いた僕はその間もその場に居てくれた早苗さんに向かって、ありがとうと言った。声はしゃがれてしまっていて正しく聞こえたかはわからなかったけれどどうやら聞き取れたらしく、「気にしないで」と透き通る声で答えてくれた。
その後他の警察の方々に許可を頂いて部屋から必要最低限の荷物をスーツケースに詰め込み、祖父母の車に乗った。家を離れるとき、早苗さんにお別れを言おうと窓を開けると側まで来てくれた。
「忘れ物はない?といってもあまり持ち出せないと思うけど、、、」
「はい。母のネックレスも持ち出し許可が降りたのであとは自分の部屋にある教科書とか学校関連のものと最低限の服だけ、その他は後ほど送られてくるそうですから。」
「そうだね、ごめんね事件後はその時のままにしておくのが規則でね。」
「いえ、」
すると、そういえばというような顔をして、
「教科書ってことは学校はそのままなのかな。」
「あ、はい。祖父母の家のほうが学校に近いんです。隣の県なんですけど電車通学なので」
「そっか。じゃあ、普段通りに戻れそうなのね。良かった。」
早苗さんはほっとした顔をしていた。
「あ、あの、今日はありがとうございました。」
「いえいえ、当然のことをしたまでよ。」
すると突然茅久沙さんが現れて、
「お前なんもしてねぇだろ。」
と突っ込んでいた。それに対して、
「うるさいわねー。」
怒り気味に返した早苗さんはコホンと喉を鳴らして祖父母に向き「お引き止めしてすみませんでした」と一言残して最後に僕に向き直し「元気でいるのよ」と頭を撫でてくれた。
少し照れくさくて目を逸らすと「それじゃ」と手を振ってくれた。
そして車は動き出し、僕は祖父母の家へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる