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第1話 聖女アレクシア誕生
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やっと当たった! やっと……
俺の手に握られたスマホの画面には
加川タケシ様
『救国オンライン』に当選致しました。DLはこちらよりと書かれた文字がある。
救国オンラインとはVRのゲームなのだが、その一番の特徴は身体スキャニングによる強制tsにある。強制tsつまり、男は女の女は男のアバターを使って遊ぶゲームなのだ。
はっきり言って俺にts趣味なんてない。こんなゲームなんて全く興味なんかないけど……このゲームにはもう一つのウリがある。
それはカップルを誕生させるのだ。
この救国オンラインは、その名の通り国を救う為に奮闘する騎士と聖女の話なのだ。
つまり俺が聖女になって、騎士である中身は女の人と一緒に国を救うゲーム。
二人で困難に立ち向かうのだ恋が芽生えない筈がない。
このゲームで一緒に国を救った人がリアルに付き合い始めたのが80%とという噂が流れたのが、大人気になった要因らしい。
最近、一緒にオンラインゲームをやっていた親友に彼女のような物ができ、悔しくて枕を濡らしていた。
そんな時にこのゲームが目に飛び込んで来た。大人気すぎて希望者による抽選……申し込みをして1か月が過ぎた頃やっと当選のメールが来たということだ。
……やっと……やっと俺にも彼女が出来る日が来た……
ちょっと涙ぐんでしまった……
早速、ゲームを始めないと……
ヘルメットのようなVRマシンにスマホを接続してそれを被ってベッドに横になり、目を閉じる。
真っ白な空間に救国オンラインという文字が浮かび上がる。
「身体スキャニングを開始します」
感情の抑揚がない機械音声が頭の中で響く。
「男性と認識しました。聖女で開始となります」
まあ、スキャニングにしてアレを認識したということなのだろう。
「それでは聖女の外見を決めます。質問に答えて下さい」
そうこのゲームではアバターを自分で作ることは出来ない。
質問に答えていくことでAIが理想の聖女としての自分を作り上げるのだ。
「犬派?猫派?」
「猫」
「好きなものは最初に食べる?」
「あと」
「フィッシュオアビーフ?」
「ビーフ」
等暫く質問に答えていく。
「それでは質問を終わります。貴方のアバターが決まりました」
機械音声がそう言うと黒い修道服を着た女の子が目の前に表示される。
俺はその女の子を見ると胸がドキンと高鳴るのを覚える。
その女の子は黒髪のロングヘアーで吸い込まれそうな真っ黒な瞳に、キリッと端正に整った顔。そして透き通るような白い肌。
正に自分の理想のクールビューティさんが目の前にいる。
こんな人を見て胸が高鳴らない訳がない。
すると女の子の姿が消えると自分の体に違和感を感じる。
そう小さく張り出した胸が自分の視界に飛び込んできたのだ。
黒い修道服に身を包み、少しだけ張り出した胸。
顔を自分で眺められないのがちょっと残念に感じる。
まあ鏡でも見ればこの美しい顔にまた会える。
そんなことを考えていると修道女が被っているような黒い帽子の様なものが被せられ、髪は勝手に編み込まれ帽子の中に納められる。
「貴方はこれから聖女アレクシアとして、騎士から見出されるまで修道院で徳を積んで下さい」
AIの機械音声が俺にそう告げると、俺の視界は一瞬暗くなる。
名前も強制されるのか……まあ変な名前つけたらあれだもんな……
俺はアレクシア、俺はアレクシア……心の中でそう呟く。
そして、目の前には石を積み上げて作られた大きな教会の様な物が現れた。
俺の手に握られたスマホの画面には
加川タケシ様
『救国オンライン』に当選致しました。DLはこちらよりと書かれた文字がある。
救国オンラインとはVRのゲームなのだが、その一番の特徴は身体スキャニングによる強制tsにある。強制tsつまり、男は女の女は男のアバターを使って遊ぶゲームなのだ。
はっきり言って俺にts趣味なんてない。こんなゲームなんて全く興味なんかないけど……このゲームにはもう一つのウリがある。
それはカップルを誕生させるのだ。
この救国オンラインは、その名の通り国を救う為に奮闘する騎士と聖女の話なのだ。
つまり俺が聖女になって、騎士である中身は女の人と一緒に国を救うゲーム。
二人で困難に立ち向かうのだ恋が芽生えない筈がない。
このゲームで一緒に国を救った人がリアルに付き合い始めたのが80%とという噂が流れたのが、大人気になった要因らしい。
最近、一緒にオンラインゲームをやっていた親友に彼女のような物ができ、悔しくて枕を濡らしていた。
そんな時にこのゲームが目に飛び込んで来た。大人気すぎて希望者による抽選……申し込みをして1か月が過ぎた頃やっと当選のメールが来たということだ。
……やっと……やっと俺にも彼女が出来る日が来た……
ちょっと涙ぐんでしまった……
早速、ゲームを始めないと……
ヘルメットのようなVRマシンにスマホを接続してそれを被ってベッドに横になり、目を閉じる。
真っ白な空間に救国オンラインという文字が浮かび上がる。
「身体スキャニングを開始します」
感情の抑揚がない機械音声が頭の中で響く。
「男性と認識しました。聖女で開始となります」
まあ、スキャニングにしてアレを認識したということなのだろう。
「それでは聖女の外見を決めます。質問に答えて下さい」
そうこのゲームではアバターを自分で作ることは出来ない。
質問に答えていくことでAIが理想の聖女としての自分を作り上げるのだ。
「犬派?猫派?」
「猫」
「好きなものは最初に食べる?」
「あと」
「フィッシュオアビーフ?」
「ビーフ」
等暫く質問に答えていく。
「それでは質問を終わります。貴方のアバターが決まりました」
機械音声がそう言うと黒い修道服を着た女の子が目の前に表示される。
俺はその女の子を見ると胸がドキンと高鳴るのを覚える。
その女の子は黒髪のロングヘアーで吸い込まれそうな真っ黒な瞳に、キリッと端正に整った顔。そして透き通るような白い肌。
正に自分の理想のクールビューティさんが目の前にいる。
こんな人を見て胸が高鳴らない訳がない。
すると女の子の姿が消えると自分の体に違和感を感じる。
そう小さく張り出した胸が自分の視界に飛び込んできたのだ。
黒い修道服に身を包み、少しだけ張り出した胸。
顔を自分で眺められないのがちょっと残念に感じる。
まあ鏡でも見ればこの美しい顔にまた会える。
そんなことを考えていると修道女が被っているような黒い帽子の様なものが被せられ、髪は勝手に編み込まれ帽子の中に納められる。
「貴方はこれから聖女アレクシアとして、騎士から見出されるまで修道院で徳を積んで下さい」
AIの機械音声が俺にそう告げると、俺の視界は一瞬暗くなる。
名前も強制されるのか……まあ変な名前つけたらあれだもんな……
俺はアレクシア、俺はアレクシア……心の中でそう呟く。
そして、目の前には石を積み上げて作られた大きな教会の様な物が現れた。
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