俺が聖女で彼女が騎士〜話題の強制tsゲーで遊んでみたら何かに目覚めそうになっている件について~

ぽいづん

文字の大きさ
2 / 19

第2話 チュートリアル

しおりを挟む
「ようこそ。ベルファルガー修道院へ」
 目の前に現れた修道服をきた老婆がそう言った。

 俺はキョロキョロと周囲を見渡す。よくファンタジーの世界にでてくるTHE教会というような建物であるが、その大きさは都庁ぐらいありそう。

 老婆は俺にそのまま話掛ける。
「私は、この修道院の院長のミカレスクです。宜しくどうぞ」

 このゲームは確か、旅に出る聖女と騎士しかプレイヤーは居なかったはず。ということはこの老婆はAIのNPCか……なら適当にあしらっとくか。

「俺、タケシ宜しくな! ババア!」
 初めて喋った声はどこからどう聞いても女の子の声だった。

 まあそれであんな暴言を吐いたものだからおかしくなって肩を震わせる。

 俺がそう言うと老婆はニコッと笑う。そして
「あらあらシスターアレクシア。そのような言葉遣いですと徳が下がりますわよ」
 と言った瞬間。

 視界に徳が減少しましたと言う表示がされる。

 あ……やっちゃった俺……まずった……

 このゲーム、聖女は修道院編の行動で徳というポイントを貯める。この徳だが、聖女は騎士との救国編になると奇跡という魔法にも似た力を使うことができるようになる、そしてこの奇跡、徳を貯めれば貯めるほどより強力な奇跡が使えるようになるのだ。

 ただそれだけなら多少ゲームを有利に進めるだけなら、徳なんか貯めなくてもと思うかもしれない。

 だがこのゲーム、一つの修道院に100名前後の聖女プレイヤーがおり、騎士はこの100名の聖女の中から自分のパートナーを見つけるのだ。

 そして騎士は聖女の徳ポイントを見ることができる……ゲームを有利に進めたいなら徳ポイントが高い方がいい。

 だから修道院の中で聖女達は淑女として立ち振る舞い、自分が選ばれるように自分磨きをすると言うわけだ。

 ……浮かれてやっちまった……

「それではシスターアレクシア、チュートリアルを開始します」
 俺はコクっと頷く。

「返事ははいですよ。シスターアレクシア」
 院長の目が光る。

 これ以上徳が下がるのはマズイ!!

「はい! 」
 と答えると老婆はニコッと笑って頷く。そして俺に話し掛ける。

「それではステータスと言ってみて下さい」
「はい! ステータス!」
 視界に現在の徳ポイント0と表示されている。

 院長は俺を見つめながら説明を始める。
 徳のことや奇跡のこと等の説明がなされる。そして

「聖女選定は火木土21:00から行われています。騎士に見初められるように頑張って徳を積みましょう」
 と院長が言った。

 そうこの聖女選定が騎士が修道院にやってきて聖女を選ぶイベントだ。ここで騎士に見初められると、救国編に行くことができるようになるのだ。

 現在の時刻はまだ17時過ぎ、まあまだ俺が選ばれる訳もないので、徳を積んで自分を磨き上げるしかない。

「それではこちらにどうぞ」
 院長が歩き出したのでその後を付いて行く。

 ある部屋の前に止まる。
「ここが貴方の寝室です」
 そう言って扉を開くと、ベッドがずらりと整列して置かれている。

 ちょうどそこに140センチぐらいで金髪、碧眼の修道服をきた可愛らしい少女がやってくる。

「院長お呼びでしょうか?」
「ええ、シスターメアリー、此方は新しく修道院にこられたシスターアレクシアです」

 俺はお辞儀をして口を開く。
「アレクシアです。宜しく」
 するとその少女もお辞儀をしつ
「メアリーです。よろしくお願いします」
 と挨拶を交わす。

 院長がメアリーに向けて話す。
「それではシスターメアリーをシスターアレクシアの教育係に任命いたします」

 そう言われ、メアリーはビシッと背筋を伸ばして
「身に余る光栄です」
 と院長に言うと、院長は「それではお願いしますよ」とメアリーに告げてどこかに行ってしまった。

 この人はNPCなんだろうか?よく分かんないな……

「今、貴方、私のことNPCって思ったでしょ?」

「え……もしかしてプレイヤー?」

 いや、ちょっと待て……めっちゃ自然に女言葉で話ししてるぞこの人……

「ええ、私はプレイヤーよ。このゲーム初めて3か月ってところかしら」

 ……3か月……選定で選ばれるには3か月前後が平均って聞いたことがある。

「新人の教育は徳が大きく上がるからチャンスなのよね」
「ああ、そうなんですねー」
「まあ君も彼女、欲しくて始めたクチかな?」
「……はい……俺の親友に……」
 と言った瞬間、メアリーさんは唇の前に人差し指を当ててシーっというジェスチャーをする。

「俺とか言わない方がいいわ。思考段階から私って一人称を呼称する癖をつけた方がいいわ。徳が下がるわよ」

 あ……そうか……お、私の徳が0だったから下がらなかっただけか……

「ご忠告ありがとうございます!」
「まあ、色々と教えてはあげるけど、これだけは覚えて実践してね。リアルで自分は男だと認識できる行動を一つ作ること、そうしないとリアルでもtsしそうになるわ……その行動を行うことで、私はリアルでは男だって切り替えてるわ」

「メアリーさんのその方法ってなんですか?参考にするので教えて下さい」

 メアリーさんはしょうがないなという感じで口を開く。
「私のその方法は、小をたすときは、必ず立ってすることかしら」
「なるほど……」
 確かに女性にはできないことだよね……
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

処理中です...