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第7話 聖女の悪女
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母ちゃんにジロジロと見られながら食事を終えた俺は部屋に戻る。
ベッドにそのまま横になる、時間は19時半。
と、とりあえずログインして、メアリーさんに聞いてみよう……たった2時間でこんなことになるのか? このままこのゲームを続けていいのか……
ヘルメットを被って、救国オンラインにログインをする。IDとパスワードを入力すると、機械音声が俺に挨拶をしてくる。
「アレクシアさん。おかえりなさいませ。現在修道院の時刻は朝の8時となっております。それでは聖女らしくお過ごし下さいませ」
目を開くとベッドがずらりと並んだ部屋の一つのベッドに横になっている、お……じゃなかった私。下を向くと胸が小ぶりに盛り上がっており、アレクシアになったということを再認識する。
とりあえずメアリーさんログインしてるかな……このゲーム不便なのがフレンド登録などを聖女同士ですることができないから、メアリーさんがログインしているかなどは分からない。
探すしかないということ。
部屋を出るとメアリーさんがこちらにやって来るのが見えた。
「シスターアレクシアおはよう」
「お、おはようございます。シスターメアリー」
「ふふ、その顔、なんで私がログインしたの分かったのかしらって顔してるわね。教育係は新人がログインしたら知らせてくれる機能があるのよ」
「あーそうなんですね……メアリーさん相談なんですが……」
私は今さっきリアルで起こったことをメアリーさんに説明をする。するとメアリーさんはフフと笑って
「そうね。それは始めたばかりだから、頭が混乱してるだけだわ。1週間もしているうちに慣れてスイッチのように切り替えられるようになるわ」
「なるほど……そうなんですね……」
1週間で慣れるのかな……そんなものなのかな……
「リアルの話しはこの辺にしておいて、騎士選定まであと1時間半、仕事でもしましょうか」
「はい」
メアリーさんと炊事場に向かおうとすると、向こう側から吊り目で赤毛の聖女を先頭にした、4人のグループが現れる。
私達に気がついたのか向こうから話しかけてくる。
「シスターメアリー御機嫌よう」
その赤毛の聖女はメアリーさんに話しかけているのだが、何か敵意のようなものを感じる。
「シスターカスリーン御機嫌よう」
メアリーさんもその敵意に対して真っ向勝負という感じ。
「あらシスターメアリーは新人教育をされているのね。それじゃ今日の騎士選定は欠席なされるのかしら」
やはりシスターカスリーンは敵意を感じさせるような感じで話しかけてくる。
「いえシスターカスリーン。シスターアレクシアは優秀で教えることはもう何もありませんし、今日の騎士選定には出席しますわよ」
するとシスターカスリーンの取り巻きの1人が口を開く。
「まあ、シスターメアリーが出席されたところで、今日の騎士選定で選ばれるのはシスターカスリーンですわ。今日の選定で選ばれるに相応しい徳を積み上げてらっしゃるのはシスターカスリーンだけですわ」
そういわれまんざらでもない態度を見せるシスターカスリーン。
涼しい顔をしたメアリーさんは冷静に話し掛ける。
「まあ、今日はシスターカスリーンと懇意の騎士様がいらっしゃるという噂ですし、私は選ばれると思ってはおりません」
そういうとシスターカスリーンは一瞬ムッとして少し早口で喋りだす。
「私とアンドリュー様は別に懇意というわけではありませんわ。騎士学校交流イベントで少し仲良くなっただけのこと。もしアンドリュー様が騎士としてこちらにいらして、私を選んだとしてもそれは私の徳のほうがあなたよりも優れていたというだけのことです」
シスターカスリーンの取り巻きの聖女が慌てて口を再び開く。
「そうですわ! アンドリュー様は気高いお方、けっして懇意だからといって選ばれるようなお方ではないはず。シスターカスリーンの徳のほうがシスターメアリーより優れているから選ばれるのですわ」
ん? 徳が高いのを選ぶのはゲームを有利に進めたいからだと思うんだけど……そんな効率プレイをする人が気高いのかしら?
「気高いお方なら、徳の高さよりも人で選ぶんじゃないでしょうか?」
ついつい私が口を滑らせる。
シスターカスリーンにキッと私のことを睨みながら口を開く。
「新人は黙ってらっしゃって」
嫌な女……って中身は男だよね……
「それじゃシスターアレクシア行きましょ。まだ選定までには時間があるわ。それじゃシスターカスリーン」
メアリーさんはそう言うとスタスタと歩いて行く。私もその後を付いていく。
角を曲がってあの聖女達が見えない位置に行くとメアリーさんがしてやったりというような顔をして付いてきた私に話しかけてくる。
「うふふ。よく言ってくれたわ。アレクシアさっきのシスターカスリーンは私とほぼ同時期にここに来たのよ。向こうはライバル心むき出しなのよね。私はそんなつもりないのに」
「嫌な女ですね……なんで徳が下がらないのかしら」
「女同士の言い合いで徳が下がるほど野暮なことはしないのこの運営。女同士のプライドの張り合いも華みたいなところがあるしね」
「な、なるほど……深いですね……」
「まあ、あなたもやってるうちに分かるわよ」
「はい」
こうして私達は炊事場に向かって私は皿洗い、メアリーさんは料理づくりのミニゲームをこなした。
ベッドにそのまま横になる、時間は19時半。
と、とりあえずログインして、メアリーさんに聞いてみよう……たった2時間でこんなことになるのか? このままこのゲームを続けていいのか……
ヘルメットを被って、救国オンラインにログインをする。IDとパスワードを入力すると、機械音声が俺に挨拶をしてくる。
「アレクシアさん。おかえりなさいませ。現在修道院の時刻は朝の8時となっております。それでは聖女らしくお過ごし下さいませ」
目を開くとベッドがずらりと並んだ部屋の一つのベッドに横になっている、お……じゃなかった私。下を向くと胸が小ぶりに盛り上がっており、アレクシアになったということを再認識する。
とりあえずメアリーさんログインしてるかな……このゲーム不便なのがフレンド登録などを聖女同士ですることができないから、メアリーさんがログインしているかなどは分からない。
探すしかないということ。
部屋を出るとメアリーさんがこちらにやって来るのが見えた。
「シスターアレクシアおはよう」
「お、おはようございます。シスターメアリー」
「ふふ、その顔、なんで私がログインしたの分かったのかしらって顔してるわね。教育係は新人がログインしたら知らせてくれる機能があるのよ」
「あーそうなんですね……メアリーさん相談なんですが……」
私は今さっきリアルで起こったことをメアリーさんに説明をする。するとメアリーさんはフフと笑って
「そうね。それは始めたばかりだから、頭が混乱してるだけだわ。1週間もしているうちに慣れてスイッチのように切り替えられるようになるわ」
「なるほど……そうなんですね……」
1週間で慣れるのかな……そんなものなのかな……
「リアルの話しはこの辺にしておいて、騎士選定まであと1時間半、仕事でもしましょうか」
「はい」
メアリーさんと炊事場に向かおうとすると、向こう側から吊り目で赤毛の聖女を先頭にした、4人のグループが現れる。
私達に気がついたのか向こうから話しかけてくる。
「シスターメアリー御機嫌よう」
その赤毛の聖女はメアリーさんに話しかけているのだが、何か敵意のようなものを感じる。
「シスターカスリーン御機嫌よう」
メアリーさんもその敵意に対して真っ向勝負という感じ。
「あらシスターメアリーは新人教育をされているのね。それじゃ今日の騎士選定は欠席なされるのかしら」
やはりシスターカスリーンは敵意を感じさせるような感じで話しかけてくる。
「いえシスターカスリーン。シスターアレクシアは優秀で教えることはもう何もありませんし、今日の騎士選定には出席しますわよ」
するとシスターカスリーンの取り巻きの1人が口を開く。
「まあ、シスターメアリーが出席されたところで、今日の騎士選定で選ばれるのはシスターカスリーンですわ。今日の選定で選ばれるに相応しい徳を積み上げてらっしゃるのはシスターカスリーンだけですわ」
そういわれまんざらでもない態度を見せるシスターカスリーン。
涼しい顔をしたメアリーさんは冷静に話し掛ける。
「まあ、今日はシスターカスリーンと懇意の騎士様がいらっしゃるという噂ですし、私は選ばれると思ってはおりません」
そういうとシスターカスリーンは一瞬ムッとして少し早口で喋りだす。
「私とアンドリュー様は別に懇意というわけではありませんわ。騎士学校交流イベントで少し仲良くなっただけのこと。もしアンドリュー様が騎士としてこちらにいらして、私を選んだとしてもそれは私の徳のほうがあなたよりも優れていたというだけのことです」
シスターカスリーンの取り巻きの聖女が慌てて口を再び開く。
「そうですわ! アンドリュー様は気高いお方、けっして懇意だからといって選ばれるようなお方ではないはず。シスターカスリーンの徳のほうがシスターメアリーより優れているから選ばれるのですわ」
ん? 徳が高いのを選ぶのはゲームを有利に進めたいからだと思うんだけど……そんな効率プレイをする人が気高いのかしら?
「気高いお方なら、徳の高さよりも人で選ぶんじゃないでしょうか?」
ついつい私が口を滑らせる。
シスターカスリーンにキッと私のことを睨みながら口を開く。
「新人は黙ってらっしゃって」
嫌な女……って中身は男だよね……
「それじゃシスターアレクシア行きましょ。まだ選定までには時間があるわ。それじゃシスターカスリーン」
メアリーさんはそう言うとスタスタと歩いて行く。私もその後を付いていく。
角を曲がってあの聖女達が見えない位置に行くとメアリーさんがしてやったりというような顔をして付いてきた私に話しかけてくる。
「うふふ。よく言ってくれたわ。アレクシアさっきのシスターカスリーンは私とほぼ同時期にここに来たのよ。向こうはライバル心むき出しなのよね。私はそんなつもりないのに」
「嫌な女ですね……なんで徳が下がらないのかしら」
「女同士の言い合いで徳が下がるほど野暮なことはしないのこの運営。女同士のプライドの張り合いも華みたいなところがあるしね」
「な、なるほど……深いですね……」
「まあ、あなたもやってるうちに分かるわよ」
「はい」
こうして私達は炊事場に向かって私は皿洗い、メアリーさんは料理づくりのミニゲームをこなした。
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