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第2章 騎士学校
第13話 学校の王様
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「ほんっとスカッとしました、あの偉っそうなエグルストンが、あんなに足を震わせて降参だなんて、ほんと傑作ですよ」
学校の案内役に急遽なったシャウラは嬉しそうに話す。
「あれ一体何をしたんです?」
「何をしたっていうか、気合を入れただけというかなんというか…」
「それだけで!!まさに戦わずして勝つ!すごいなぁ」
「いやぁ俺としては戦いたかったんだけどね」
「いいんです、いいんです。生徒みんなから嫌われてる奴ですから、あの情けない感じが本当最高です。理想を言えばもっと大勢の前でやって欲しかったなぁ」
そういってシャウラはニコニコと満足げに笑顔をふりまく。
「そういえば、ラグウェルさんは何歳?どこに住んでいるの?」
「俺は15、そういえばまだ住むところ決まってないな…」
「15?僕と同い年じゃん」
「そうなの?年下かと思ってたよ」
シャウラ急に表情を曇らせ
「それ、みんなから言われるんだよね…」
「気に触ったならごめんな」
「いや、別に気にはしてないから!」
そういうとシャウラはニコっと笑い
「僕も強くならないとなー」
と呟いた。
板張りの廊下を曲がり、窓の外を見ると生え揃った芝生の中庭が見える。俺がそれを眺めながら歩いている。
「この学校自慢の中庭だよ」
「へぇぇ綺麗だな」
「今は誰もいないけど、休み時間とか昼休みは生徒がよく昼寝したり、剣の素振りをしたりしてるよ」
「ふーん」
カーン、カーン
なんの音だ?俺がキョロキョロと辺りを見回す。
するとシャウラが自慢げに話す。
「あれは時計台の鐘で、1時間に1回なっているんだ」
「へー時計台ね」
「この学校のシンボルになってるんだよね」
「へぇぇ」
すると向こうからシャウラと同じ制服を着た3人組の男たちがやってきており、そいつらを見てシャウラは暗い顔になる。
3人組の真ん中の男はツンツンと短い金髪の髪を立てており、顔立ちは整っていて所謂美形という男の部類に入り、体付きも痩せすぎず太り過ぎず理想的な体格をしている。隣の男2人も似たような体格であるが右の男は身長が高く、左の男は真ん中の男よりやや背が低い。
そのまま俺たちの前に来て右隣のやつがシャウラに話しかける。
「シャウラ何やってんの?」
シャウラは暗い顔のまま答える。
「校長先生に言われてこの人の案内をしてる」
その男はシャウラを見下したような目で
「はぁ?校長と俺達どっちが上なの?」
「そ、それは…」
「あーあ食堂のサンドイッチが食べられなかったらお前のせいね」
シャウラは下を向いて手を握りしめて震えている。
「…」
男は眉間に皺を寄せて
「ん?返事は?」
と言いシャウラを睨む。
「……」
シャウラは震えている。
ふーんそういうことか…俺のせいで困ってるみたいだし助け舟を出すか…
「俺、部外者で何が起こってるかわからないけど、シャウラも困ってみたいだし、ここらで勘弁してあげてくれないかな?」
右隣の男が呆れたように素振りで話す
「はぁ?なにいってんの?シャウラが困ったっていってんの?俺達は友達だよなシャウラ!」
シャウラは押し黙ったまま何も答えない。
「俺達に逆らったらどうなるか分かってるだろ?シャウラ!」
「…うん」
その男はほらなといった感じで俺の方を見て
「この通り、俺達とシャウラは友達なの部外者は黙ってろ」
俺は呆れたというような態度で
「へぇぇ友達って逆らうと何かされちゃうのか、それって本当に友達?」
「おまえ調子乗ってんじゃねーよ!」
そういって男は俺の胸ぐらを掴む。
「俺は売られた喧嘩は買うよ」
男は掴んだ左手で俺の体を揺らしながら恫喝をする。
「お前なここで一番偉いのはな、この俺達なんだぞ!」
「え?校長でしょ」
そういうと男は右手で拳を作り振り上げる。
俺は掴まれた左手の手首を掴み力を入れる。すると数秒でその男は苦悶の表情を浮かべ、顔から汗を吹き出し振り上げた右手を降ろす。
「売られた喧嘩は買うといったよね」
俺はそういって手を離す。
するとその男は左手を抱え蹲り呟く。
「クソ、バケモンかよなんて力だ…」
俺は睨みつけながら口を開く。
「次は本気でやるよ」
すると今まで黙っていた真ん中の男が口を開く。
「あなた名前はなんと言うんですか?」
「俺か?俺はラグウェル、ラグウェル・アルタイル」
「私はスタンツ・アタリアです。今回は私に免じて許してくれませんか?」
「分かった、俺も喧嘩なんかはしたくないしな」
俺がそう言うとスタンツは俺のことを睨み
「次はないと思え、名前は覚えた」
と言ってから他の二人に声を掛ける。
「行くぞ」
そう言うと蹲っていた男は立ち上がり去っていった。
アタリア?どこかできいたことあるような…
あいつらが去り俺はシャウラに話しかける。
「感じの悪い奴らだな」
「ごめん、僕のせいで…」
「いいよ気にすんなって」
「ラグウェルもこの学校に居たいのなら、あいつらに逆らわない方が良い」
「俺はあんな奴らにペコペコなんてしねーよ」
「でも真ん中の男、あのスタンツだけは気をつけたほうがいいよ」
俺は興味なさげに答える。
「ふーん」
「あの男スタンツ・アタリアはある意味王様だよ」
俺が首をかしげているとシャウラが聞いてくる。
「その反応?もしかしてアタリア家をしらない?」
「…聞いたことあるような気はするけどよく知らない」
シャウラは驚いたような表情をして
「ラグウェルは十王国の人間じゃないの?」
「最近この国に来たかな」
「アタリア家っていうのはこの国の貴族で下手したら国王よりも力があると言われるぐらいの貴族さ」
「へぇぇ」
「だから、あのアタリア家の三男スタンツに逆らえる人間は学校内にいない、あのエグルストンだってあいつにはペコペコしている」
「ふーんだからあんなに偉そうなのか」
「うん、そろそろ校長室に戻らないとね」
「わかった」
ふーんアタリア家ねぇ面倒くさいことになりそうだな…
学校の案内役に急遽なったシャウラは嬉しそうに話す。
「あれ一体何をしたんです?」
「何をしたっていうか、気合を入れただけというかなんというか…」
「それだけで!!まさに戦わずして勝つ!すごいなぁ」
「いやぁ俺としては戦いたかったんだけどね」
「いいんです、いいんです。生徒みんなから嫌われてる奴ですから、あの情けない感じが本当最高です。理想を言えばもっと大勢の前でやって欲しかったなぁ」
そういってシャウラはニコニコと満足げに笑顔をふりまく。
「そういえば、ラグウェルさんは何歳?どこに住んでいるの?」
「俺は15、そういえばまだ住むところ決まってないな…」
「15?僕と同い年じゃん」
「そうなの?年下かと思ってたよ」
シャウラ急に表情を曇らせ
「それ、みんなから言われるんだよね…」
「気に触ったならごめんな」
「いや、別に気にはしてないから!」
そういうとシャウラはニコっと笑い
「僕も強くならないとなー」
と呟いた。
板張りの廊下を曲がり、窓の外を見ると生え揃った芝生の中庭が見える。俺がそれを眺めながら歩いている。
「この学校自慢の中庭だよ」
「へぇぇ綺麗だな」
「今は誰もいないけど、休み時間とか昼休みは生徒がよく昼寝したり、剣の素振りをしたりしてるよ」
「ふーん」
カーン、カーン
なんの音だ?俺がキョロキョロと辺りを見回す。
するとシャウラが自慢げに話す。
「あれは時計台の鐘で、1時間に1回なっているんだ」
「へー時計台ね」
「この学校のシンボルになってるんだよね」
「へぇぇ」
すると向こうからシャウラと同じ制服を着た3人組の男たちがやってきており、そいつらを見てシャウラは暗い顔になる。
3人組の真ん中の男はツンツンと短い金髪の髪を立てており、顔立ちは整っていて所謂美形という男の部類に入り、体付きも痩せすぎず太り過ぎず理想的な体格をしている。隣の男2人も似たような体格であるが右の男は身長が高く、左の男は真ん中の男よりやや背が低い。
そのまま俺たちの前に来て右隣のやつがシャウラに話しかける。
「シャウラ何やってんの?」
シャウラは暗い顔のまま答える。
「校長先生に言われてこの人の案内をしてる」
その男はシャウラを見下したような目で
「はぁ?校長と俺達どっちが上なの?」
「そ、それは…」
「あーあ食堂のサンドイッチが食べられなかったらお前のせいね」
シャウラは下を向いて手を握りしめて震えている。
「…」
男は眉間に皺を寄せて
「ん?返事は?」
と言いシャウラを睨む。
「……」
シャウラは震えている。
ふーんそういうことか…俺のせいで困ってるみたいだし助け舟を出すか…
「俺、部外者で何が起こってるかわからないけど、シャウラも困ってみたいだし、ここらで勘弁してあげてくれないかな?」
右隣の男が呆れたように素振りで話す
「はぁ?なにいってんの?シャウラが困ったっていってんの?俺達は友達だよなシャウラ!」
シャウラは押し黙ったまま何も答えない。
「俺達に逆らったらどうなるか分かってるだろ?シャウラ!」
「…うん」
その男はほらなといった感じで俺の方を見て
「この通り、俺達とシャウラは友達なの部外者は黙ってろ」
俺は呆れたというような態度で
「へぇぇ友達って逆らうと何かされちゃうのか、それって本当に友達?」
「おまえ調子乗ってんじゃねーよ!」
そういって男は俺の胸ぐらを掴む。
「俺は売られた喧嘩は買うよ」
男は掴んだ左手で俺の体を揺らしながら恫喝をする。
「お前なここで一番偉いのはな、この俺達なんだぞ!」
「え?校長でしょ」
そういうと男は右手で拳を作り振り上げる。
俺は掴まれた左手の手首を掴み力を入れる。すると数秒でその男は苦悶の表情を浮かべ、顔から汗を吹き出し振り上げた右手を降ろす。
「売られた喧嘩は買うといったよね」
俺はそういって手を離す。
するとその男は左手を抱え蹲り呟く。
「クソ、バケモンかよなんて力だ…」
俺は睨みつけながら口を開く。
「次は本気でやるよ」
すると今まで黙っていた真ん中の男が口を開く。
「あなた名前はなんと言うんですか?」
「俺か?俺はラグウェル、ラグウェル・アルタイル」
「私はスタンツ・アタリアです。今回は私に免じて許してくれませんか?」
「分かった、俺も喧嘩なんかはしたくないしな」
俺がそう言うとスタンツは俺のことを睨み
「次はないと思え、名前は覚えた」
と言ってから他の二人に声を掛ける。
「行くぞ」
そう言うと蹲っていた男は立ち上がり去っていった。
アタリア?どこかできいたことあるような…
あいつらが去り俺はシャウラに話しかける。
「感じの悪い奴らだな」
「ごめん、僕のせいで…」
「いいよ気にすんなって」
「ラグウェルもこの学校に居たいのなら、あいつらに逆らわない方が良い」
「俺はあんな奴らにペコペコなんてしねーよ」
「でも真ん中の男、あのスタンツだけは気をつけたほうがいいよ」
俺は興味なさげに答える。
「ふーん」
「あの男スタンツ・アタリアはある意味王様だよ」
俺が首をかしげているとシャウラが聞いてくる。
「その反応?もしかしてアタリア家をしらない?」
「…聞いたことあるような気はするけどよく知らない」
シャウラは驚いたような表情をして
「ラグウェルは十王国の人間じゃないの?」
「最近この国に来たかな」
「アタリア家っていうのはこの国の貴族で下手したら国王よりも力があると言われるぐらいの貴族さ」
「へぇぇ」
「だから、あのアタリア家の三男スタンツに逆らえる人間は学校内にいない、あのエグルストンだってあいつにはペコペコしている」
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ふーんアタリア家ねぇ面倒くさいことになりそうだな…
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