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第2章 騎士学校
第12話 編入試験
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ガラッと校長が職員室のドアを開ける。俺は校長の後ろからそれを見ている。職員室は雑多に机が置かれ書類の山のある机や、甲冑の兜がおいてある机など色々とある。
「だからお前はだめなんだよ!!」
「…はい」
「返事はしっかりと返す」
ガランとした職員室の奥から声が聞こえてくる。よくみると俺を案内してくれた少年が椅子にふんぞり返った男の方を向き俯いている。
「返事!」
「はい」
そのふんぞり返った男は横柄な感じでその少年に当たり散らしていた。
少年は人の気配を感じたのかこちらを向き、頭を下げる。
それに気がついたふんぞり返った男は急に立ち上がる。その顔は顎が長く突き出し身長はその少年が小人に見えるほど高く、来ている服も体に沿うような黒い服を着ているため、見るからに筋肉質な体つきということがわかりまさに大きな山のようにみえる。
「校長、これはこの子が遅刻した指導していまして…」
その山の様な大男が取り繕うようにコソコソとしているのが滑稽に見える。
校長は頷きながら
「うん、うんわかってるよ熱心な指導、結構結構」
とその男に話す。
それを聞いた男はホッとしたようでその少年に
「そうだぞ俺がお前にやっていることは指導なんだぞ」
と腕を組み偉そうに話す。
校長があたりを見回し男に話しかける
「今いるのは君ぐらいかね」
「そうですね俺ぐらいのもんですね、あとはみんな授業です」
「そうかなら君に任せようかな」
男は目を輝かせ
「任せてください、この不肖、エグルストン必ずや校長の期待に答えます」
そういって立ち上がり胸に手を当てる。
「君の剣は確か…」
「5年前の騎士団剣術大会でベスト4です」
「うん、なら大丈夫か、頼みというのはここにいるラグウェルと本気で立ち会ってもらいたい」
「いいんですか?いくら木剣とはいえ本気でやると大怪我を負うことになるかもしれませんが」
「それは覚悟の上だな?」
校長はそういって俺の方を向く。
俺は勿論というような表情で頷く。
エグルストンは自身にあふれる顔でその少年に向かって話しかける。
「そうだ、俺の勇姿を見たいだろ?この俺のな!」
少年はあからさまに嫌そうな顔をしているのだが
「わかりました見に行きます」
とあからまさに嫌そうに答えていた。
答えをきいて校長に話しかける。
「校長構いませんよね?」
校長は当然という顔で
「構わないよ」
と答え俺たちは校長と別室に向かった。
校長が廊下の端にある、道場と書かれた名札の部屋の扉を開ける。
「ここが道場」
「へぇぇ」
そこは綺麗に磨かれた板張り床に壁には木剣や先がない槍がかけられており、正面にはピカピカの全身甲冑が俺たちの勝負の行方を見守るかのように鎮座している。
校長が俺に思い出したかのように聞いてくる。
「そういやラグウェルは防具はどうする?」
「防具?」
「いらない?」
俺は防具というものを知らない。まあ別に必要なものではなさそうだから要らないって言っておくか。
「いりません」
俺がそういうと大男のエグルストンはムッとしている。
あれっ、防具ってしないと腹が立つものなのか?
「私相手に防具をしないとは私も甘くみられたものだ!当然、私も必要ありません」
校長は特に気にもせず続ける。
「そうか、そうかじゃあお互いに木剣を持って」
「ちょっとまってください、校長!!その私の相手ですがその恰好の中に何かを仕込んでいる可能性があります」
「たしかにそうだ、その外套の下に何かを仕込んでるかもしれないな」
「脱げばいいんですか?」
俺はそう言ってボロ布の外套とジャラジャラと鎖帷子を脱ぎ腰にさげた剣もその場に置く。
上半身裸になり、木剣を持つ。
3人が俺の上半身に釘付けになる。
校長はびっくりした様子で話しかけてくる。
「そ、その傷は」
改めて自分の体をみると確かに傷だらけだ。あの覚者を相手にしていたのだそれも仕方ない。
校長は感心したように呟く。
「今まで死線を色々と潜り抜けてきたんだろうな、まさに男の勲章」
うんうんと校長は頷いている。
エグルストンは剣を振ったり、飛び上がったりと体を温めているように見える。
俺は剣を数回振って重さを確かめ、それが終わるとボーっと突っ立っている。
「準備はできたな?」
校長がそういうと俺はコクリと頷き、エグルストンは「もちろん」と大声で答えた。
そして道場の中央にお互い向き合って立つ。
フッと気合を入れ剣を構え相手に集中をする。エグルストンの前に立つとその山のような威圧感に圧倒されそうになる。
「はじめ!」
校長がそういうとエグルストンは大声で己を鼓舞し相手を威嚇するかのように叫ぶ。
「うおおおおおおおおおおお!!!!!!」
俺はそれに動じず相手を睨みつけ一歩だけ動く。
エグルストンの剣先が揺れている。
特に仕掛ける様子も無く、表情は真剣はそのものだ。
俺がもう一歩進むとその剣先の揺れが激しくなってお互いの剣先に当たりカンカンと道場に小さく乾いた音が響く。
エグルストンは一歩も動いていないのに肩で息をし、顔からは汗が噴き出してきている。
「はぁはぁはぁはぁ」
校長もそれに気が付き声を掛ける。
「体調でも悪いのか?」
「い、いえ…」
そして俺がもう一歩進み完全に打ち合える範囲内に入る。
そうすると今度はエグルストンの膝がガクガクと震えだし、床に座り込む。
校長がまさかという感じで話しかける。
「ギブアップ?」
エグルストンは真っ青な顔で頷く。
俺は構えを解き、声を掛ける
「どうしたの?」
校長が答える。
「ラグウェル、君の勝ちだ」
「え、戦ってないのに…久しぶりに人と戦いたかったのに」
「君の編入を認めよう、私は手続きがあるから…そうだな、そこの君、学校内の案内を頼むよ」
そういって校長は今朝俺をここまで案内してくれた少年に声を掛ける。
「え…わかりました、案内すればいいんですね」
「終わったら校長室に連れてきてくれ」
「わかりました」
その少年は晴れ晴れとした顔で俺に手を差し出し
「僕はシャウラ・マイヨールよろしくお願いします」
「俺はラグウェル・アルタイルよろしく」
そういって二人握手を交わした。
◇◆◇
ラグウェルとシャウラが道場を出て行った後
エグルストンは茫然自失といった感じで俯き座り込んでいる。見かねた校長が話しかける。
「相手の強さがわかる。これはそこそこの実力が無いと出来ないことだ。だから君は恥に思うことはない」
彼はブツブツと独り言のように呟いている。
「……はぁはぁはぁはぁ殺される…殺される…」
「しっかりせんか、騎士たる者そんなことでどうする!」
その言葉で少し正気に戻ったエグルストンは顔をあげ血走った目で校長に話し掛ける。
「す、すいません。だ、だけど…あの殺気は…異常です。私は30回は撲殺されていました…」
「なるほどな」
「俺はまさに蛇に睨まれた蛙でした…恐怖で動けないんです!…あんな奴見たことない彼は一体何者なんですか」
「21代目の剣聖」
校長はそう答え道場を後にした。
「だからお前はだめなんだよ!!」
「…はい」
「返事はしっかりと返す」
ガランとした職員室の奥から声が聞こえてくる。よくみると俺を案内してくれた少年が椅子にふんぞり返った男の方を向き俯いている。
「返事!」
「はい」
そのふんぞり返った男は横柄な感じでその少年に当たり散らしていた。
少年は人の気配を感じたのかこちらを向き、頭を下げる。
それに気がついたふんぞり返った男は急に立ち上がる。その顔は顎が長く突き出し身長はその少年が小人に見えるほど高く、来ている服も体に沿うような黒い服を着ているため、見るからに筋肉質な体つきということがわかりまさに大きな山のようにみえる。
「校長、これはこの子が遅刻した指導していまして…」
その山の様な大男が取り繕うようにコソコソとしているのが滑稽に見える。
校長は頷きながら
「うん、うんわかってるよ熱心な指導、結構結構」
とその男に話す。
それを聞いた男はホッとしたようでその少年に
「そうだぞ俺がお前にやっていることは指導なんだぞ」
と腕を組み偉そうに話す。
校長があたりを見回し男に話しかける
「今いるのは君ぐらいかね」
「そうですね俺ぐらいのもんですね、あとはみんな授業です」
「そうかなら君に任せようかな」
男は目を輝かせ
「任せてください、この不肖、エグルストン必ずや校長の期待に答えます」
そういって立ち上がり胸に手を当てる。
「君の剣は確か…」
「5年前の騎士団剣術大会でベスト4です」
「うん、なら大丈夫か、頼みというのはここにいるラグウェルと本気で立ち会ってもらいたい」
「いいんですか?いくら木剣とはいえ本気でやると大怪我を負うことになるかもしれませんが」
「それは覚悟の上だな?」
校長はそういって俺の方を向く。
俺は勿論というような表情で頷く。
エグルストンは自身にあふれる顔でその少年に向かって話しかける。
「そうだ、俺の勇姿を見たいだろ?この俺のな!」
少年はあからさまに嫌そうな顔をしているのだが
「わかりました見に行きます」
とあからまさに嫌そうに答えていた。
答えをきいて校長に話しかける。
「校長構いませんよね?」
校長は当然という顔で
「構わないよ」
と答え俺たちは校長と別室に向かった。
校長が廊下の端にある、道場と書かれた名札の部屋の扉を開ける。
「ここが道場」
「へぇぇ」
そこは綺麗に磨かれた板張り床に壁には木剣や先がない槍がかけられており、正面にはピカピカの全身甲冑が俺たちの勝負の行方を見守るかのように鎮座している。
校長が俺に思い出したかのように聞いてくる。
「そういやラグウェルは防具はどうする?」
「防具?」
「いらない?」
俺は防具というものを知らない。まあ別に必要なものではなさそうだから要らないって言っておくか。
「いりません」
俺がそういうと大男のエグルストンはムッとしている。
あれっ、防具ってしないと腹が立つものなのか?
「私相手に防具をしないとは私も甘くみられたものだ!当然、私も必要ありません」
校長は特に気にもせず続ける。
「そうか、そうかじゃあお互いに木剣を持って」
「ちょっとまってください、校長!!その私の相手ですがその恰好の中に何かを仕込んでいる可能性があります」
「たしかにそうだ、その外套の下に何かを仕込んでるかもしれないな」
「脱げばいいんですか?」
俺はそう言ってボロ布の外套とジャラジャラと鎖帷子を脱ぎ腰にさげた剣もその場に置く。
上半身裸になり、木剣を持つ。
3人が俺の上半身に釘付けになる。
校長はびっくりした様子で話しかけてくる。
「そ、その傷は」
改めて自分の体をみると確かに傷だらけだ。あの覚者を相手にしていたのだそれも仕方ない。
校長は感心したように呟く。
「今まで死線を色々と潜り抜けてきたんだろうな、まさに男の勲章」
うんうんと校長は頷いている。
エグルストンは剣を振ったり、飛び上がったりと体を温めているように見える。
俺は剣を数回振って重さを確かめ、それが終わるとボーっと突っ立っている。
「準備はできたな?」
校長がそういうと俺はコクリと頷き、エグルストンは「もちろん」と大声で答えた。
そして道場の中央にお互い向き合って立つ。
フッと気合を入れ剣を構え相手に集中をする。エグルストンの前に立つとその山のような威圧感に圧倒されそうになる。
「はじめ!」
校長がそういうとエグルストンは大声で己を鼓舞し相手を威嚇するかのように叫ぶ。
「うおおおおおおおおおおお!!!!!!」
俺はそれに動じず相手を睨みつけ一歩だけ動く。
エグルストンの剣先が揺れている。
特に仕掛ける様子も無く、表情は真剣はそのものだ。
俺がもう一歩進むとその剣先の揺れが激しくなってお互いの剣先に当たりカンカンと道場に小さく乾いた音が響く。
エグルストンは一歩も動いていないのに肩で息をし、顔からは汗が噴き出してきている。
「はぁはぁはぁはぁ」
校長もそれに気が付き声を掛ける。
「体調でも悪いのか?」
「い、いえ…」
そして俺がもう一歩進み完全に打ち合える範囲内に入る。
そうすると今度はエグルストンの膝がガクガクと震えだし、床に座り込む。
校長がまさかという感じで話しかける。
「ギブアップ?」
エグルストンは真っ青な顔で頷く。
俺は構えを解き、声を掛ける
「どうしたの?」
校長が答える。
「ラグウェル、君の勝ちだ」
「え、戦ってないのに…久しぶりに人と戦いたかったのに」
「君の編入を認めよう、私は手続きがあるから…そうだな、そこの君、学校内の案内を頼むよ」
そういって校長は今朝俺をここまで案内してくれた少年に声を掛ける。
「え…わかりました、案内すればいいんですね」
「終わったら校長室に連れてきてくれ」
「わかりました」
その少年は晴れ晴れとした顔で俺に手を差し出し
「僕はシャウラ・マイヨールよろしくお願いします」
「俺はラグウェル・アルタイルよろしく」
そういって二人握手を交わした。
◇◆◇
ラグウェルとシャウラが道場を出て行った後
エグルストンは茫然自失といった感じで俯き座り込んでいる。見かねた校長が話しかける。
「相手の強さがわかる。これはそこそこの実力が無いと出来ないことだ。だから君は恥に思うことはない」
彼はブツブツと独り言のように呟いている。
「……はぁはぁはぁはぁ殺される…殺される…」
「しっかりせんか、騎士たる者そんなことでどうする!」
その言葉で少し正気に戻ったエグルストンは顔をあげ血走った目で校長に話し掛ける。
「す、すいません。だ、だけど…あの殺気は…異常です。私は30回は撲殺されていました…」
「なるほどな」
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