デバフの王〜スキルガチャでハズレスキル【感染】を手に入れたのでこれから無双したいと思います。〜

ぽいづん

文字の大きさ
48 / 85
大規模襲撃イベント バハムート編

第4話 スパイ大作戦

しおりを挟む
 TELを切ったあとヘパイスを速攻でブロックリストに追加しておく。

 そのあとシゲゾーと闘技場に行き、話をする。
「そういやヘパイスからTELがあったよ」
「なんて?」
「クラン作ったから入らない?って言われた。なんか襲撃イベントの生産職貢献度の1位のレアアイテム狙ってるみたい」

「へぇぇ、それでエイジのスキルに目をつけたってわけか」

「うん。見たこともない金を払うから、クランに入らないかって、そのまま無視してそのままブロックリストにぶちこんでやったわ。あはは」
「ふーんでも、それでヘパイスが1位取れなかったら金使い損ってことだろ?」

 ……そっか……確かにそうだ

「あいつ金に糸目は付けないっていってた」
「もしかしたら、あいつを痛い目に合わせるのは、それでできるんじゃないか?」

「あーそっか。あいつに金もらってクラン移籍して、無料ただでレア装備作ってもらって、生産職貢献度1位になれなかったらあいつは丸損ってわけか……」

「そうなるし、エイジは何も損をしない」
「……確かに……」
 シゲゾーと話をしているとタケシからTELがある。

「パーティ募集掲示板見てみろよ。ヘパイスがクランメンバー募集してんぞ」
「うん。知ってる。俺にTELが来たから」

 タケシにも事の顛末を説明する。

「確かにシゲゾーの言う通りだな。あいつが1位取れなきゃ丸損だ。あの守銭奴をギャフンと言わせるには丸損をさせるのが最も効果がある」
「そうか、そうだよな……」

「それにお前が加入するとわかれば、本気で1位を目指して金に糸目付け無いかもしれない」
「ゴールデンハンマーってそんなにいいアイテムなわけ?」

「俺も生産職はそれほど詳しくないけど、よっぽどなアイテムなんだろう」
「そっか……」

 でもやっぱりあいつには1回、痛い目に合わせたい……決めた!

 シゲゾーにも聞こえるようにタケシに話す。
「分かったよ。俺、ヘパイス財団に入ってアイツをギャフンと言わせてやる!」

 そう言ってTELを切るとシゲゾーが俺の肩に手を置いて話しかける。

「ヘパイスを絶対ギャフンと言わせようぜ」

 力強く頷いた。

 メニューからヘパイスのブロックリストを解除し、早速TELをする。

「ヘパイスさっきの話だけど」
「受けてくれるのか!」

 ヘパイスの声が明るくなる。

「うん。でいくらくれるの?」
「500万でどうだ?」

 俺はシゲゾーに手で500万だと合図をする。シゲゾーは首を横に振り指で1、500と合図を出す。

 せんごひゃく!!

 一瞬声が出そうになる。

 ここはやはり駆け引き上手な汚い忍者のシゲゾーの言うことを聞く。

「せんごひゃくぅぅ」
 声が微妙に上ずってしまった。

「1500か。俺なら0.5秒で稼げる額だしな。いいだろう。今から俺の工房にこれるか? 他のメンバーも紹介したい」
「分かった」

 TELを切りシゲゾーに話をする。
「あいつあっさりOKしやがったぞ……」
「3000万ぐらいにしとけば良かったか……」
「じゃあとりあえず、ヘパイスの工房に行ってくるわ」

「分かった。それじゃ一旦ムカデ団は抜けておけ」
「うん……バハムート倒したらまた戻ってくるからね……」

 また戻ってくるとはいえクランを抜けるのはちょっと切ない。

「分かってるよ。っていうかお前はスパイだろ?」

 あっそうか。俺はスパイなんだ。なんかかっこいい。

 メニューからクランを選択し脱退を選ぶ。『ムカデ団を脱退しますか?』と表示されるのでYESを選ぶとムカデ団を脱退しましたと表示された。

 そのままソフィアの街にあるヘパイスの工房に向かう。
 最初にヘパイスに合った時に行った場所だ。鉄を溶かしたり、打ったりするような工具や道具が置かれている。

 まあこれはただの雰囲気作りで実際は使用してないんだよなー

 パーティ募集で集まった連中だろうか? 工房の中には10人程がいる。

「おー来たか! エイジ!」
 そう行って空中を触るヘパイス。

 するとヘパイス財団に加入しますか? と表示されている。

 YESを選ぶと『ヘパイス財団に加入しました』と表示された。

 そしてヘパイスからメッセージを受信、1500万Gがそのメッセージに添付されており、受け取ると所持金が見たことも無い桁数になる。

「この人が話していたエイジさんですか?」
 ヘパイスの隣にいるヒューマン族の金髪メガネの男がヘパイスにそう話しかける。

「ああ、そうだデバフを感染うつせるスキルを持ってる」
 ヘパイスがそう言うとその男はすっと右手を俺に差し出す。

「私は元イエローバグのカイネス・ハーティです。よろしく」
「エイジですよろしく」

「ヘパイスは戦いに関しては素人なので、私がそちらの方は担当しています。エイジさんあなたのスキルは自身に罹ったデバフをモンスターにコピーすることができるですね?」

 PvPじゃないから言ってもいいんだよな。

「はい。そうです」
「あなたはバハムート攻略のキーになるのでスキルのスペックを教えてもらいたのですが」

 カイネスはそう言ってメガネをクイッと上げる。

「射程は10メートル程度、デバフ耐性があっても無視してデバフが入ります」
「なるほど、なるほど。ほんとに面白いスキルですねぇ……デバッファーと組ませれば唯一無二な相当な戦力になりますね……分かりましたありがとうございます」

 他のメンバーとも挨拶をかわす。

 どうやらヘパイスはイエローバグというクランを丸々抱えこんだようで、そのほとんどがイエローバグのメンバーだった。あと5名程合流できてないメンバーもいるとカイネスが話していた。


しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

神は激怒した

まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。 めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。 ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m 世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。

処理中です...