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スキルを使って生き残れバトロワ編
第14話 罠
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キングに勝てた……いや勝てたと言ってもいいのか? 闘技場だったら……ここじゃなかったら……キングが発熱のデバフに罹らなかったから……いろんなタラレバが頭をよぎる、全てがうまく回った。そうじゃないと絶対に勝てる相手じゃない。
まっいっか! 勝ちは勝ちだもんな! おれの勝ち! ……さあてと気分を切り替えて、倒した後のお楽しみタイム! キングはなにか良いものもってるかなぁぁ。まあキングだし? いろんな人倒してるだろうから期待できるよな!!
回復薬に発煙筒、もっといいアイテムも持ってるかも……さてと俺は木箱の前で腰を屈めて、ちょっとドキドキしながら、木箱を開けてみる……
……え?……
なんにも無いんだけど……キング何にも持ってないんだけど……HP50のままで居なきゃだめなの?この湿地帯で……
あかん流石にあかんこのままこの場所にいるのは危険すぎる……ショーグンも俺がここに居るって知ってるし、移動しなきゃ駄目だ……
アイテムを漁る為に危険を犯して、街に向かうか……移動の幅を短くして近くに隠れるか……
◇◆◇
「ここでトゥエルブサーティーン選手敗れるぅぅぅぅ!!!」
実況のフルスイング大田の絶叫が集会場に響き渡る。
集会場でタケシとシゲゾー並んでそれを見ながらシゲゾーがポツリと呟く。
「キングが……エイジに負けた……」
タケシがシゲゾーに話しかける
「やっぱショックなわけ?」
「うーん。正直、微妙……エイジは俺の弟子みたいなもんだし、それが強くなるってのはやっぱり嬉しい。でもキングは俺達の強さの憧れなんだ。俺達はキングのPKの才能に惚れ込んでるからこそキングというあだ名をつけてムカデ団を作ったからな」
「ふーん……不思議な感じだな」
「ああ、そうだなぁ嬉しいやら寂しいやら悔しいやら色んな気持ちが渦巻いてる」
シゲゾーとタケシ二人が話しているところに一人の男がやってくる。
その男がシゲゾーに話しかける
「シゲゾー負けちゃったよー勝てると思ったんだけどなぁ流石エイジくん強いわ」
「キング……」
「でもエイジくん、ショーグンに勝てるかなぁ……勝ってほしいんだけどなぁ」
キングの話をきいてシゲゾーとタケシが固まる。
「ショーグン永久BANになったはずなのに……」
シゲゾーが信じられないという感じでそう呟く。
「まあ永久BANとはいえIP偽装したり、端末変えたら普通にアカウント作れるからな……」
タケシは冷静に分析をする。
シゲゾーが恐る恐るキングに確認するかのように話しかける。
「もしかして……ショーグンのスキルは……」
「うん……ショーグンだよ。しかも彼のスキルは反転っていうスキル」
「やっぱり……あいつはエイジに復讐をするためだけにあのアカウント作ったんだ……」
タケシが口を挿む。
「すげー執念だな……」
シゲゾーとキングが頷く。
タケシは話を続ける。
「でもそのスキルじゃエイジはショーグンに勝てねーじゃん」
「今はエイジを信じるしかない……」
祈るようにシゲゾーは声を絞り出す。
そしてフルスイング大田の声が集会場に響く。
「エイジ2525選手! 街に向かった!!」
◇◆◇
やっぱり街に行ってアイテムを漁るしかない! HP50しか無いアイテムもない、こんな状態でショーグンなんかに勝てるわけがない。
湿地帯の直ぐ側にある街、ノエルブリューデンという名の小さな街に向かう。この街も次の安全地帯には入っている。
5分ほど歩くと街が見えてくる。街の中心に教会のような建物があり、その周囲に白い木製の壁の家が立ち並ぶ。
そこに目を疑う光景がある。街の中心にある教会前は広場のようになっており、その中心に救急箱が置かれているのだ。
……誰がどう考えても罠……どっかで、狩人が弓を引いて待っているはず。ここは無視して……
いや……待てよ? 狩人はずっとこのアイテムを見張ってるはずだ。俺ならそうする、だって目を離して罠の餌を取られるのは嫌だもんな。
ということは……位置さえ分かれば……バレずに後ろから殴れるかも知れない。
しかしどうやって敵の位置を把握する? どこかに潜んではいるはず……しかし周囲を伺うがそんな気配はまったく無い。
なにかいい方法はないか……敵の位置を知る……敵の位置を……そうだ!! 感染が使えないか?
これは10メートル以内に誰か居ると発動させることができる……暗闇でも発動できるから視認しなくてもいいってことだ。
音声マクロを使わずにコンソールから操作すれば発動させることもなく場所を知るためだけにつかうことができる!
デバフ! デバフが欲しい……
まっいっか! 勝ちは勝ちだもんな! おれの勝ち! ……さあてと気分を切り替えて、倒した後のお楽しみタイム! キングはなにか良いものもってるかなぁぁ。まあキングだし? いろんな人倒してるだろうから期待できるよな!!
回復薬に発煙筒、もっといいアイテムも持ってるかも……さてと俺は木箱の前で腰を屈めて、ちょっとドキドキしながら、木箱を開けてみる……
……え?……
なんにも無いんだけど……キング何にも持ってないんだけど……HP50のままで居なきゃだめなの?この湿地帯で……
あかん流石にあかんこのままこの場所にいるのは危険すぎる……ショーグンも俺がここに居るって知ってるし、移動しなきゃ駄目だ……
アイテムを漁る為に危険を犯して、街に向かうか……移動の幅を短くして近くに隠れるか……
◇◆◇
「ここでトゥエルブサーティーン選手敗れるぅぅぅぅ!!!」
実況のフルスイング大田の絶叫が集会場に響き渡る。
集会場でタケシとシゲゾー並んでそれを見ながらシゲゾーがポツリと呟く。
「キングが……エイジに負けた……」
タケシがシゲゾーに話しかける
「やっぱショックなわけ?」
「うーん。正直、微妙……エイジは俺の弟子みたいなもんだし、それが強くなるってのはやっぱり嬉しい。でもキングは俺達の強さの憧れなんだ。俺達はキングのPKの才能に惚れ込んでるからこそキングというあだ名をつけてムカデ団を作ったからな」
「ふーん……不思議な感じだな」
「ああ、そうだなぁ嬉しいやら寂しいやら悔しいやら色んな気持ちが渦巻いてる」
シゲゾーとタケシ二人が話しているところに一人の男がやってくる。
その男がシゲゾーに話しかける
「シゲゾー負けちゃったよー勝てると思ったんだけどなぁ流石エイジくん強いわ」
「キング……」
「でもエイジくん、ショーグンに勝てるかなぁ……勝ってほしいんだけどなぁ」
キングの話をきいてシゲゾーとタケシが固まる。
「ショーグン永久BANになったはずなのに……」
シゲゾーが信じられないという感じでそう呟く。
「まあ永久BANとはいえIP偽装したり、端末変えたら普通にアカウント作れるからな……」
タケシは冷静に分析をする。
シゲゾーが恐る恐るキングに確認するかのように話しかける。
「もしかして……ショーグンのスキルは……」
「うん……ショーグンだよ。しかも彼のスキルは反転っていうスキル」
「やっぱり……あいつはエイジに復讐をするためだけにあのアカウント作ったんだ……」
タケシが口を挿む。
「すげー執念だな……」
シゲゾーとキングが頷く。
タケシは話を続ける。
「でもそのスキルじゃエイジはショーグンに勝てねーじゃん」
「今はエイジを信じるしかない……」
祈るようにシゲゾーは声を絞り出す。
そしてフルスイング大田の声が集会場に響く。
「エイジ2525選手! 街に向かった!!」
◇◆◇
やっぱり街に行ってアイテムを漁るしかない! HP50しか無いアイテムもない、こんな状態でショーグンなんかに勝てるわけがない。
湿地帯の直ぐ側にある街、ノエルブリューデンという名の小さな街に向かう。この街も次の安全地帯には入っている。
5分ほど歩くと街が見えてくる。街の中心に教会のような建物があり、その周囲に白い木製の壁の家が立ち並ぶ。
そこに目を疑う光景がある。街の中心にある教会前は広場のようになっており、その中心に救急箱が置かれているのだ。
……誰がどう考えても罠……どっかで、狩人が弓を引いて待っているはず。ここは無視して……
いや……待てよ? 狩人はずっとこのアイテムを見張ってるはずだ。俺ならそうする、だって目を離して罠の餌を取られるのは嫌だもんな。
ということは……位置さえ分かれば……バレずに後ろから殴れるかも知れない。
しかしどうやって敵の位置を把握する? どこかに潜んではいるはず……しかし周囲を伺うがそんな気配はまったく無い。
なにかいい方法はないか……敵の位置を知る……敵の位置を……そうだ!! 感染が使えないか?
これは10メートル以内に誰か居ると発動させることができる……暗闇でも発動できるから視認しなくてもいいってことだ。
音声マクロを使わずにコンソールから操作すれば発動させることもなく場所を知るためだけにつかうことができる!
デバフ! デバフが欲しい……
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