デバフの王〜スキルガチャでハズレスキル【感染】を手に入れたのでこれから無双したいと思います。〜

ぽいづん

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第2部 美少女天才ゲーマー編

第3話 蜂の巣駆除

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 5分ほどで戦闘チュートリアルから戻ってくる神崎。
「きっもっちぃぃぃいいい」
 帰ってくるなり嬉しそうに話す。

「どうだった?その様子だと面白かったみたいだね」
「いやぁストレス解消になるわこれ! 思いっきりぶっ叩けるなんてことなんてないしね」
「確かにそうだね」
「次はギルドってとこに行けばいいのね? この矢印についていけばいいのね?」
「うん」

 俺が返事をすると神崎は足を弾ませながらギルドがあるところまで歩いていく。

 神崎の後を追いながらタケシに話しかける。
「神崎もどうやらハマりそうだねぇ」
「ふふふ……勝ったな……」
「なんで勝ったんだよ……」
「俺たちが話しかけることも許されねぇあの神崎マナが、俺たちがハマってるゲームにハマって、俺たちに教えを請う……これほどざまぁなことがあるか?」
「そうか? 別に俺はそうは思わんけど……」
「あ! くそ! 用事できた……落ちるわ俺……」
 そう言うとタケシは落ちていった。

 あんなに慌てて落ちるとかかーちゃんに怒られたな……あいつ一学期の成績くっそ悪くて夏休みもずっと補習してたしな……

 俺も注意しないと……


 剣士ギルドでNPCに話しかけている神崎を見つける。
「ねぇ二宮。このジョブって剣士でいいの?」
「あ、種族がバーバリアンだから剣士より斧士の方がいいよ」
「あーそうなんだ。斧士って斧を振り回しちゃうやつ?」
「そうだよ」

 俺がそういうと神崎はニコッと笑って
「そっちのほうが気持ちよさそう! そっちにする! ねぇどこにあるの?」
「分かったついてきて」

 そうして斧士ギルドに到着する、斧士ギルドは剣士ギルドと作りは同じなのだが、中に入るとバーバリアンやライオネル族の人口が多い。ムキムキばっかりで酸欠になりそう……

 そんな中、早々とNPCに話しかけ早速、斧士になる神崎。マッチョな男が手に斧を持って、毛皮の服が初期装備のためそれをまとっているとどこからどう見ても蛮族。

 神崎はその格好を見て
「おお、かっこいい! 男の中の男って感じがするぅ」
「それじゃ次はジョブクエストだけど……」
 俺がそういうとすでに、神崎は目の間におらずジョブクエストを受注するボードの前に立っている。

 順応はえええ……

 すぐに俺のところに戻ってくると
「蜂の巣退治のクエスト受注したわ。一番ポイントもらえるし」

 蜂の巣退治のクエスト……初心者……なんか見覚えのある光景……ってまあ俺も居るし大丈夫か……

「さっ行きましょ!」
 神崎と一緒にビッグビーの蜂の巣退治のクエストに向かう。

 道中神崎が話しかけてくる。
「二宮は手を出さないでね。私一人でやるんだから」
「はいはい」
「ほんとにすごいゲームね……ほんとの森の中に居るみたい! 空気だって美味しい気がするわ」
 そう言って深呼吸をしている。

「まあ実際は部屋の空気だけどな」
「そんな野暮なことは言わないの! 」
「はいはい」
 森の中を進むこと数分……

「あったよ」
 俺は神崎に声を掛け指を差す。その先には巨大な蜂の巣がぶら下がっている。

 うん、なんか懐かしい気がする……

「よーーし! あれね!! 」
「ちょっとま……」
「だあああああああああああああ」
 神崎は斧を振りかぶって蜂の巣に突っ込んでいく

 そしてその雄叫びは……「ぎゃああああああああああ」という悲鳴に変わる……

 蜂の巣に突っ込んだ神崎はスズメほどの大きさの蜂に取り囲まれこちらに走ってきて、
「む、虫むりぃぃぃぃぃぃぃ」
 と叫ぶ。

「そりゃ……蜂の巣につっこんだら蜂に刺されるだろ……」
「と、とにかくこの虫なんとかして!!」

「手を出しちゃだめなんじゃないの?」
「今だけはいいから!」

この蜂に剣で攻撃を当てるのは難しい……ならばスキルを使った方がやりやすい。

 神崎と一緒にやってきた蜂の一匹が俺の体に刺す。そして蜂毒という表示がされる。

「神崎、見とけ、これがデバフの王の実力だ!!」

 俺は神崎にそう宣言をすると
「ターゲットインフェクション」と次々に叫んで神崎の周りを飛ぶ蜂に対して毒状態にする。蜂のHPは少ないため毒に罹った瞬間地面に落ちて死んでいく。

 神崎の周囲を飛ぶ蜂全部を倒した。すると神崎は俺の側にやってきて
「あ、ありがとう二宮……これ二宮がやってくれたんだよね」
と笑いかけてくれた。

「ああ。これが俺の……」のと格好つけて神崎に言い放とうした瞬間。マッチョな男はその場に倒れる。

そう神崎はレベル1……毒すら命取り……

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