80 / 85
第2部 美少女天才ゲーマー編
第4話 サブ垢
しおりを挟む
「死んじゃった」
死んですぐに戻ってきた神崎が口を開く。
「まあ初心者が蜂にやられるのはあるあるだから」
あるあるだよねー俺とか俺とか……
「そっかー毒にはどうやって対応したらいいの?」
「魔法の毒消しか、アイテムの毒消し……あーでも神崎の場合はスキルを使えば消せるんじゃないかな?」
「あーあの蠱毒ってやつね?でに毒を取り込むとかって書いてないよ?」
「デバフってのは毒とか状態異常のことなんだよ。だからそれを取り込んで強くなるんだ神崎のスキルは」
「なるほどねぇぇ……」
この後も2人でレベル上げを行うこととなった。
「ターゲットインフェクション」
俺のデバフのターゲットは神崎。デバフを貰った神崎は
「スキル発動! パワーアップ!」
と叫ぶすると、スキルと使った神崎の体が輝く。
このスキルの倍率はぶっ壊れで、デバフ1個でステータスは1.5倍に上がる。SPDなどやDEXなども1.5倍にあがるようでデバフ1個だけでも相当強くなってしまう。
このスキル自体が俺への当てつけで作られたんじゃないかと思うほど強力……最近は運営に目をつけられるほど大暴れはしてないつもりだったけど。
まあ弱体化されないだけましか……
「二宮くん次!」
「はいはい」
そう言って俺は神崎にデバフを掛ける。
神崎のゲーム適正というのか才能というのか、あっという間にゲームのシステムに馴染みスキルを使いこなし、神崎のレベルはみるみると上がっていく。
今、サービス開始半年記念で経験値倍、ギルド貢献値倍ってのをやってる。そのおかげと神崎のゲームスキルの高さも兼ねあってかレベリングが異常に早かった。
そして神崎はアバターレベル15、ジョブレベル10になり
「あーもう12時かぁ……ぼちぼち寝るかー」
「そうだね。レベル15だしいい頃合いだね。明日から一人でレベリングできるしょ?」
「うん。もう大丈夫よ。ありがとうね二宮くん」
そう言って神崎は落ちた。
……さてと俺は例装備のレアアイテム集めして寝るかな……
――翌日
結局学校では神崎と会うこともなくタケシと適当に話をしてアルターにINをしようとすると神崎からSNSが来る。
『ソフィアの広場の泉前に集合!』
『了解』
と返しておく。まあ今日もべつに用事があるわけでもないからいっか……
アルターにINしてソフィアの街の中心部の広場の泉前に着くと
「二宮くん!」
背後から神崎の声で話しかけられる。
振り返るとそこにいるのは、神崎にどことなく似たヒューマン族の美女が立っている。
アカウント名は『マナchan2nd』と書かれている。
「え……神崎さん?」
「サブアカウント作っちゃった。これは生産職用のアカウントにするつもり。スキルも生産職用のスキルにしたんだからね」
サブ垢か……月額3500円のサブスクだから俺の小遣いだとサブ垢つくれないんだよな……神崎正直羨ましい……
「いいでしょう? 可愛いでしょーーー」
「はい、はい」
「え? 二宮くんはあっちのマッチョな方がお・こ・の・み?」
「んなわけあるか!」
「まぁまぁ、でも今日は生産職するから付き合ってくれない? 今日学校休んでちょっと針師のレベル上げてるんだけど、色々と素材が必要でね。メインアカウントで集めてもいいんだけど職人しながら集めたほうが効率がいいらしいからさー」
「学校休んでずっとやってたの?」
「いや、午前中はずっとアルターのこと勉強してた。どう遊べばいいかとか、効率よくするにはどうしたらいいかとかね」
「……凄いね……」
「でもハマったらこれぐらい調べたりするでしょ?」
……限度はあるけどな……神崎恐るべし……しかし俺の方がゲームの中では先輩のはずなのに、なんかたった1日で並ばれたというか抜かれたというか……
困惑している俺をよそに神崎はマシンガンのように話し続ける。
「えっとジャイアントシルクワームってのからシルクが落ちるんだけど、稀にゴールドシルクってのが落ちるの。それを使ってシルクドレスを作ったら経験値が多くもらえるんだよねぇ」
「う、うん」
「キラーシープから稀に取れるディープウールでもいいんだけど……二宮くんはどっちがいい? ちなみに私のスキルは精密動作っていうスキルで、装備の付加能力を高めることができるわ」
「そ、そうだね……」
神崎の勢いに圧倒される……
「とりあえず、今日は針師のレベル15を目指す!がんばろー」
「おー……」
そして俺は神崎に有無を言わさず連れて行かれた……
死んですぐに戻ってきた神崎が口を開く。
「まあ初心者が蜂にやられるのはあるあるだから」
あるあるだよねー俺とか俺とか……
「そっかー毒にはどうやって対応したらいいの?」
「魔法の毒消しか、アイテムの毒消し……あーでも神崎の場合はスキルを使えば消せるんじゃないかな?」
「あーあの蠱毒ってやつね?でに毒を取り込むとかって書いてないよ?」
「デバフってのは毒とか状態異常のことなんだよ。だからそれを取り込んで強くなるんだ神崎のスキルは」
「なるほどねぇぇ……」
この後も2人でレベル上げを行うこととなった。
「ターゲットインフェクション」
俺のデバフのターゲットは神崎。デバフを貰った神崎は
「スキル発動! パワーアップ!」
と叫ぶすると、スキルと使った神崎の体が輝く。
このスキルの倍率はぶっ壊れで、デバフ1個でステータスは1.5倍に上がる。SPDなどやDEXなども1.5倍にあがるようでデバフ1個だけでも相当強くなってしまう。
このスキル自体が俺への当てつけで作られたんじゃないかと思うほど強力……最近は運営に目をつけられるほど大暴れはしてないつもりだったけど。
まあ弱体化されないだけましか……
「二宮くん次!」
「はいはい」
そう言って俺は神崎にデバフを掛ける。
神崎のゲーム適正というのか才能というのか、あっという間にゲームのシステムに馴染みスキルを使いこなし、神崎のレベルはみるみると上がっていく。
今、サービス開始半年記念で経験値倍、ギルド貢献値倍ってのをやってる。そのおかげと神崎のゲームスキルの高さも兼ねあってかレベリングが異常に早かった。
そして神崎はアバターレベル15、ジョブレベル10になり
「あーもう12時かぁ……ぼちぼち寝るかー」
「そうだね。レベル15だしいい頃合いだね。明日から一人でレベリングできるしょ?」
「うん。もう大丈夫よ。ありがとうね二宮くん」
そう言って神崎は落ちた。
……さてと俺は例装備のレアアイテム集めして寝るかな……
――翌日
結局学校では神崎と会うこともなくタケシと適当に話をしてアルターにINをしようとすると神崎からSNSが来る。
『ソフィアの広場の泉前に集合!』
『了解』
と返しておく。まあ今日もべつに用事があるわけでもないからいっか……
アルターにINしてソフィアの街の中心部の広場の泉前に着くと
「二宮くん!」
背後から神崎の声で話しかけられる。
振り返るとそこにいるのは、神崎にどことなく似たヒューマン族の美女が立っている。
アカウント名は『マナchan2nd』と書かれている。
「え……神崎さん?」
「サブアカウント作っちゃった。これは生産職用のアカウントにするつもり。スキルも生産職用のスキルにしたんだからね」
サブ垢か……月額3500円のサブスクだから俺の小遣いだとサブ垢つくれないんだよな……神崎正直羨ましい……
「いいでしょう? 可愛いでしょーーー」
「はい、はい」
「え? 二宮くんはあっちのマッチョな方がお・こ・の・み?」
「んなわけあるか!」
「まぁまぁ、でも今日は生産職するから付き合ってくれない? 今日学校休んでちょっと針師のレベル上げてるんだけど、色々と素材が必要でね。メインアカウントで集めてもいいんだけど職人しながら集めたほうが効率がいいらしいからさー」
「学校休んでずっとやってたの?」
「いや、午前中はずっとアルターのこと勉強してた。どう遊べばいいかとか、効率よくするにはどうしたらいいかとかね」
「……凄いね……」
「でもハマったらこれぐらい調べたりするでしょ?」
……限度はあるけどな……神崎恐るべし……しかし俺の方がゲームの中では先輩のはずなのに、なんかたった1日で並ばれたというか抜かれたというか……
困惑している俺をよそに神崎はマシンガンのように話し続ける。
「えっとジャイアントシルクワームってのからシルクが落ちるんだけど、稀にゴールドシルクってのが落ちるの。それを使ってシルクドレスを作ったら経験値が多くもらえるんだよねぇ」
「う、うん」
「キラーシープから稀に取れるディープウールでもいいんだけど……二宮くんはどっちがいい? ちなみに私のスキルは精密動作っていうスキルで、装備の付加能力を高めることができるわ」
「そ、そうだね……」
神崎の勢いに圧倒される……
「とりあえず、今日は針師のレベル15を目指す!がんばろー」
「おー……」
そして俺は神崎に有無を言わさず連れて行かれた……
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる