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16.王都
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王宮の中で、トレフィンは日々、数多くの決断を迫られていた。
王として、誰もが自分の采配を息を詰めて待っているのを感じながらも、簡単には決められない。
正直、ディオンなしで政務を続けるのは不安だけれど、メイベルを迎えに行く方を優先した。
彼女が心配だし、王妃の件ではメイベルの妹、ダリアの証言が重要な鍵を握っている。
だから、メイベルから手がかりを聞いて、書状と共にダリアを捕らえたい。
今のままでは、ダリアの行方はいっこうに掴めそうもなかった。
そんな時、待ち侘びたメイベルとディオンが王宮にたどり着く。
「メイベル、生きていて良かった。」
俺はメイベルに駆け寄り心のまま抱きしめたかったけれど、元々シャイだし、王になった自分にはもう許されないと悟った。
「トレフィン様も。
王になられたんですね。」
メイベルは柔らかく微笑みながらも礼をとり、ここが王宮で、俺が王だとわきまえていた。
森にいた頃は、風景に馴染み易いシャツを着ていたが、今は金糸入りのロングコートだ。
髪もメイベルに適当に切ってもらっていたことを思い出し、すっきりと整えられた今とは雲泥の差ですでに懐かしく、ある意味今よりも満たされていたと思う。
「見違えるようだろ?
本当は俺が迎えに行きたかった。」
「はい、とてもお似合いですし、そのお気持ちだけで嬉しいです。
迎えには来れなくても、あなたは生きる支えをくれました。
これがあったから、どんな時も怖くなかったんです。」
メイベルは手首を掲げ、ルビーの入ったブレスレットを見せた。
それを見た俺は、胸の奥が熱くなるのを感じた。
「つけていてくれたんだな。」
「もちろんです。
でももう王になられたのですから、お返しした方が良いですよね?」
彼女の穏やかな声に、心が和む。
立場が変わったからって、俺達の関係を過去にするのだけは、嫌だった。
「ダメだ、俺がいいと言うまでは、持っていて。
つけるのは誤解を生むから無理だとしても、持っていてくれるだけでいいんだ。」
「わかりました、心に刻みます。」
「ところで、メイベルの妹の行方を探しているんだ。
書状と共に証言が必要でね。」
「ダリアなら私がおびき寄せます。」
メイベルの瞳がわずかに陰る。
「彼女はネミアスから私の方が好きだと言われたそうで、最後に会った時、私をとても恨んでいました。
ネミアスだって私を谷に突き落としておいて、今更好きだと言われても、私は怒りしか湧かないけれど。」
「何故彼が君を?」
「詳しくはわからないけれど、ダリアと付き合ってみたら、妹の嫌な面が見えたのだと思います。」
「勝手だな。」
俺の声には怒りが滲む。
「彼からしたら、私達は格上の相手だったから、必ずどちらかを手に入れたかったんだと思います。」
「ネミアス卿、どこまでも自分本位な者だな。」
冷静でいようと思っても、声には怒りが出てしまう。
「その者が証拠である書状の存在を進言し、一連の件について情状酌量を願っている。」
彼の証言がなかったら、王妃の犯行だという証拠が弱かったのは事実なので、王としてその声を無視できない。
「気にいらないな。
メイベルを突き落としたくせに。」
ディオンは俺の前でも気にすることなく彼女を抱き寄せ、不満を述べる。
「色々思うところはありますが、ダリアをおびき出すために、ネミアスを利用したいと思います。」
メイベルはディオンに抱きしめられたまま、少し赤らんだ顔で提案した。
「どうするつもりだ?」
「私とネミアスが付き合っていると噂を流すんです。
そうすれば、必ず彼女は姿を現して、私を手にかけようとするはずです。」
「嘘でもメイベルが他の男と、付き合っていると噂を流すのは嫌だ。」
ディオンは悔しそうに顔を歪める。
「大丈夫です。
あくまでフリだけだし、そもそも突き落とすほど私を嫌っているのだから、必ず姿を見せるはずです。」
「わかった。
フリだけだ。
僕もそばにいる。」
ついにディオンは、メイベルを抱きしめたまま頬ずりし始める。
「ディオンがここまでじゃなかったら、俺だって諦めないのに…。」
俺は聞こえないように小声で囁いた。
親密なメイベルとディオンを見て苦々しく感じるが、彼が俺を牽制するために、不敬だと承知の上であえて親密さを見せつけているのもわかっていた。
今の俺なら、望めば彼女を奪えるから、俺の気持ちを削ぐことが重要だと思っているに違いない。
そういうところは、森の中にいた頃から変わらないし、そこだけが唯一ディオンの嫌いなところだった。
「諦めろ。
お前達には年の差や身分差もあるが、そそもそも出会いの段階でクライゼル公爵はメイベルを囲っていたんだろ?
多少強引ではあるが、彼女が嫌がっていないなら、俺達は手出しできない。」
ユージーンが耳元で俺を慰める。
「それを言われたら仕方ないな。」
それから間もなく、王宮でメイベルが控えているとトムがネミアスを呼び出した。
「オルコット子爵令息は、ライト伯爵令嬢を崖から突き落としたそうだな。」
低く響く声に、謁見の間の空気が凍りつく。
トムの視線は鋭く、まるで真実をその瞳で見極めているかのようだった。
王座の上から放たれる威圧感に、ネミアスは一瞬たじろいだ。
「申し上げます。
でもそれはそちららの妹から頼まれ、逆らえなかったからです。」
スラスラと嘘をつくネミアスの言いように腹が立つ。
あの時見たネミアスの表情は、仕方なくなどという言葉で片づけられるものではなかった。
明らかに私が邪魔だとその目が語っていた。
だから余計にショックだったのだ。
ダリアだけのせいにする彼に腹が立ち、この場で告発したいけれど、計画を遂行させるために今は冷静に振る舞う。
「そのことについてはいずれはっきりさせよう。
オルコット子爵令息は、崖から突き落として尚、こちらのライト伯爵令嬢と結婚を望んでいるのだな。」
トムは、冷ややかな視線をネミアスに向ける。
「はい、あの時はちょっと押しただけですし、僕は彼女とやり直したいと思っています。」
「そうか、では夜会に君とライト伯爵令嬢を招こう。」
「ありがとうございます。」
ネミアスが顔を上げると、トムの瞳が鋭く光った。
その笑みの奥には、試すような冷たい決意が宿っている。
「ライト伯爵令嬢も異存はないな。」
「はい、謹んでお受けいたします。」
私は胸の内のたぎる思いに蓋をして、笑顔で頷く。
トムの横で怒りの表情を隠すことなく、ネミアスを睨んでいるディオン様の方はあえて見ないようにした。
今はお互い耐えるしかないのだ。
トムの王妃断罪が正しいことだと示すには、嫌いなネミアスと夜会に行くことすら、何だってしてみせる。
ダリアが姿を現すまでは。
部屋に戻るやいなや、ディオン様は私を強く抱きしめた。
その腕は守るように、決して離すまいとするかのようだった。
「あの男、嬉しそうにメイベルを見てた。
許せない。」
低く押し殺した声に、嫉妬と怒りが滲む。
私を抱きしめる腕から熱が伝わって、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
「ディオン様、私より怒ってくれてありがとう。
それだけで、救われた気がします。」
「絶対に二人きりになる場所に行ってはいけないよ、約束して。」
彼は私の髪をそっと撫で、ため息を落とした。
けれどその手には、まだわずかに力がこもっている。
「大丈夫よ。
ディオン様が見守ってくれるのでしょ?」
「もちろんだ。
でも心配で気が狂いそうだよ。」
その言葉に、胸の奥が甘く痛む。
私はそっと微笑みながら囁いた。
「ふふ、愛しているわ。」
ディオン様は一瞬、息を詰める。
そしてかすかに笑みを浮かべながら、低く囁いた。
「…その言葉を最も聞きたかった。」
ディオン様はゆっくりと私の頭に頬をあて、愛おしそうに抱きしめる。
二人は今、少しの隙間がないほどに寄り添っていた。
「ねえ、ディオン様。」
「なんだい?」
「もう少しこのままでいてもいい?」
「好きなだけいればいい。
…今だけは、何も考えずに。」
二人の間に、静寂が落ちる。
けれどその沈黙は言葉よりも甘く、互いの鼓動が重なり合う、確かなぬくもりだった。
こうして抱きしめ合うひとときは、二人がずっと望んでいたもの。
それをやっと手に入れた。
あの洞窟でみんなを信じていた。
けれど、信じていても心細さ、寂しさ、不安な心は付き纏い私を苦しめた。
今はこの温もりがもう大丈夫だと、一人ではないと教えてくれる。
だから、私が飽きるまで抱きしめて。
そしたらいつか満足しきる時がくるかもしれない。
静かにディオン様は私の額に唇を落とした。
彼の思いが、心の奥まで静かに染みわたっていく。
私は頬を染め、目を閉じた。
このまま世界が止まってもいい。
そう願ってしまうほどに、幸福な夜だった。
王として、誰もが自分の采配を息を詰めて待っているのを感じながらも、簡単には決められない。
正直、ディオンなしで政務を続けるのは不安だけれど、メイベルを迎えに行く方を優先した。
彼女が心配だし、王妃の件ではメイベルの妹、ダリアの証言が重要な鍵を握っている。
だから、メイベルから手がかりを聞いて、書状と共にダリアを捕らえたい。
今のままでは、ダリアの行方はいっこうに掴めそうもなかった。
そんな時、待ち侘びたメイベルとディオンが王宮にたどり着く。
「メイベル、生きていて良かった。」
俺はメイベルに駆け寄り心のまま抱きしめたかったけれど、元々シャイだし、王になった自分にはもう許されないと悟った。
「トレフィン様も。
王になられたんですね。」
メイベルは柔らかく微笑みながらも礼をとり、ここが王宮で、俺が王だとわきまえていた。
森にいた頃は、風景に馴染み易いシャツを着ていたが、今は金糸入りのロングコートだ。
髪もメイベルに適当に切ってもらっていたことを思い出し、すっきりと整えられた今とは雲泥の差ですでに懐かしく、ある意味今よりも満たされていたと思う。
「見違えるようだろ?
本当は俺が迎えに行きたかった。」
「はい、とてもお似合いですし、そのお気持ちだけで嬉しいです。
迎えには来れなくても、あなたは生きる支えをくれました。
これがあったから、どんな時も怖くなかったんです。」
メイベルは手首を掲げ、ルビーの入ったブレスレットを見せた。
それを見た俺は、胸の奥が熱くなるのを感じた。
「つけていてくれたんだな。」
「もちろんです。
でももう王になられたのですから、お返しした方が良いですよね?」
彼女の穏やかな声に、心が和む。
立場が変わったからって、俺達の関係を過去にするのだけは、嫌だった。
「ダメだ、俺がいいと言うまでは、持っていて。
つけるのは誤解を生むから無理だとしても、持っていてくれるだけでいいんだ。」
「わかりました、心に刻みます。」
「ところで、メイベルの妹の行方を探しているんだ。
書状と共に証言が必要でね。」
「ダリアなら私がおびき寄せます。」
メイベルの瞳がわずかに陰る。
「彼女はネミアスから私の方が好きだと言われたそうで、最後に会った時、私をとても恨んでいました。
ネミアスだって私を谷に突き落としておいて、今更好きだと言われても、私は怒りしか湧かないけれど。」
「何故彼が君を?」
「詳しくはわからないけれど、ダリアと付き合ってみたら、妹の嫌な面が見えたのだと思います。」
「勝手だな。」
俺の声には怒りが滲む。
「彼からしたら、私達は格上の相手だったから、必ずどちらかを手に入れたかったんだと思います。」
「ネミアス卿、どこまでも自分本位な者だな。」
冷静でいようと思っても、声には怒りが出てしまう。
「その者が証拠である書状の存在を進言し、一連の件について情状酌量を願っている。」
彼の証言がなかったら、王妃の犯行だという証拠が弱かったのは事実なので、王としてその声を無視できない。
「気にいらないな。
メイベルを突き落としたくせに。」
ディオンは俺の前でも気にすることなく彼女を抱き寄せ、不満を述べる。
「色々思うところはありますが、ダリアをおびき出すために、ネミアスを利用したいと思います。」
メイベルはディオンに抱きしめられたまま、少し赤らんだ顔で提案した。
「どうするつもりだ?」
「私とネミアスが付き合っていると噂を流すんです。
そうすれば、必ず彼女は姿を現して、私を手にかけようとするはずです。」
「嘘でもメイベルが他の男と、付き合っていると噂を流すのは嫌だ。」
ディオンは悔しそうに顔を歪める。
「大丈夫です。
あくまでフリだけだし、そもそも突き落とすほど私を嫌っているのだから、必ず姿を見せるはずです。」
「わかった。
フリだけだ。
僕もそばにいる。」
ついにディオンは、メイベルを抱きしめたまま頬ずりし始める。
「ディオンがここまでじゃなかったら、俺だって諦めないのに…。」
俺は聞こえないように小声で囁いた。
親密なメイベルとディオンを見て苦々しく感じるが、彼が俺を牽制するために、不敬だと承知の上であえて親密さを見せつけているのもわかっていた。
今の俺なら、望めば彼女を奪えるから、俺の気持ちを削ぐことが重要だと思っているに違いない。
そういうところは、森の中にいた頃から変わらないし、そこだけが唯一ディオンの嫌いなところだった。
「諦めろ。
お前達には年の差や身分差もあるが、そそもそも出会いの段階でクライゼル公爵はメイベルを囲っていたんだろ?
多少強引ではあるが、彼女が嫌がっていないなら、俺達は手出しできない。」
ユージーンが耳元で俺を慰める。
「それを言われたら仕方ないな。」
それから間もなく、王宮でメイベルが控えているとトムがネミアスを呼び出した。
「オルコット子爵令息は、ライト伯爵令嬢を崖から突き落としたそうだな。」
低く響く声に、謁見の間の空気が凍りつく。
トムの視線は鋭く、まるで真実をその瞳で見極めているかのようだった。
王座の上から放たれる威圧感に、ネミアスは一瞬たじろいだ。
「申し上げます。
でもそれはそちららの妹から頼まれ、逆らえなかったからです。」
スラスラと嘘をつくネミアスの言いように腹が立つ。
あの時見たネミアスの表情は、仕方なくなどという言葉で片づけられるものではなかった。
明らかに私が邪魔だとその目が語っていた。
だから余計にショックだったのだ。
ダリアだけのせいにする彼に腹が立ち、この場で告発したいけれど、計画を遂行させるために今は冷静に振る舞う。
「そのことについてはいずれはっきりさせよう。
オルコット子爵令息は、崖から突き落として尚、こちらのライト伯爵令嬢と結婚を望んでいるのだな。」
トムは、冷ややかな視線をネミアスに向ける。
「はい、あの時はちょっと押しただけですし、僕は彼女とやり直したいと思っています。」
「そうか、では夜会に君とライト伯爵令嬢を招こう。」
「ありがとうございます。」
ネミアスが顔を上げると、トムの瞳が鋭く光った。
その笑みの奥には、試すような冷たい決意が宿っている。
「ライト伯爵令嬢も異存はないな。」
「はい、謹んでお受けいたします。」
私は胸の内のたぎる思いに蓋をして、笑顔で頷く。
トムの横で怒りの表情を隠すことなく、ネミアスを睨んでいるディオン様の方はあえて見ないようにした。
今はお互い耐えるしかないのだ。
トムの王妃断罪が正しいことだと示すには、嫌いなネミアスと夜会に行くことすら、何だってしてみせる。
ダリアが姿を現すまでは。
部屋に戻るやいなや、ディオン様は私を強く抱きしめた。
その腕は守るように、決して離すまいとするかのようだった。
「あの男、嬉しそうにメイベルを見てた。
許せない。」
低く押し殺した声に、嫉妬と怒りが滲む。
私を抱きしめる腕から熱が伝わって、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
「ディオン様、私より怒ってくれてありがとう。
それだけで、救われた気がします。」
「絶対に二人きりになる場所に行ってはいけないよ、約束して。」
彼は私の髪をそっと撫で、ため息を落とした。
けれどその手には、まだわずかに力がこもっている。
「大丈夫よ。
ディオン様が見守ってくれるのでしょ?」
「もちろんだ。
でも心配で気が狂いそうだよ。」
その言葉に、胸の奥が甘く痛む。
私はそっと微笑みながら囁いた。
「ふふ、愛しているわ。」
ディオン様は一瞬、息を詰める。
そしてかすかに笑みを浮かべながら、低く囁いた。
「…その言葉を最も聞きたかった。」
ディオン様はゆっくりと私の頭に頬をあて、愛おしそうに抱きしめる。
二人は今、少しの隙間がないほどに寄り添っていた。
「ねえ、ディオン様。」
「なんだい?」
「もう少しこのままでいてもいい?」
「好きなだけいればいい。
…今だけは、何も考えずに。」
二人の間に、静寂が落ちる。
けれどその沈黙は言葉よりも甘く、互いの鼓動が重なり合う、確かなぬくもりだった。
こうして抱きしめ合うひとときは、二人がずっと望んでいたもの。
それをやっと手に入れた。
あの洞窟でみんなを信じていた。
けれど、信じていても心細さ、寂しさ、不安な心は付き纏い私を苦しめた。
今はこの温もりがもう大丈夫だと、一人ではないと教えてくれる。
だから、私が飽きるまで抱きしめて。
そしたらいつか満足しきる時がくるかもしれない。
静かにディオン様は私の額に唇を落とした。
彼の思いが、心の奥まで静かに染みわたっていく。
私は頬を染め、目を閉じた。
このまま世界が止まってもいい。
そう願ってしまうほどに、幸福な夜だった。
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