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2.すれ違う二人
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「君は今でも僕への仕打ちを悔いていないんだね。
やはり君と関わるのは間違いだ。
僕のことは忘れてくれ。」
ビクトルは足早に背を向けて、あの日のことを誤解したまま、夜会会場の混雑した人の輪に消えて行こうとしている。
「待って、あなたがあの時のことをどう聞いているかだけでもいいから教えて。
それさえ分かれば、もうあなたに近づかないと約束するわ。」
「わかった。
じゃあ、僕は岬にあるカントリーハウスに滞在している。」
「あそこの持ち主はあなただったの?」
岬に作られた白色を基調としたカントリーハウスは、誰の持ち物なのか、噂になっていた。
豪華で美しい邸宅は、この土地に住む者達が、建てる家とは桁違いに堂々とした造りだった。
「ああ、そういうことだ。
昼過ぎに来てくれ。
その時間なら少しは話せるだろう。」
「わかったわ。
明日伺うわ。」
ビクトルは忙しそうに、社交会の重要な人物達の元へと姿を消した。
ビクトルは知らぬ間に、ビジネスで成功を収めて今の地位を手に入れたのね。
あの時、追い出された後の彼がどうしているか心配していたけれど、そんな必要は無かったのね。
さすが、私の好きだったビクトルだわ。
彼はいつだって仕事で成果を上げようと努力していたもの。
そして、ちゃんと認められて成功を収めたのね。
だったら、没落した男爵令嬢の私とは住む世界が違う。
それでも、最後に私が彼を罠に嵌めたと思われていることだけは、訂正しておきたい。
だから、彼に少しだけ時間をもらった。
明日、誤解を解いたら、もう彼と関わるのは終わりにしよう。
ビクトルは、貴族同士の語らいで、セシルの家が困窮していると、噂で聞いていた。
もし、再び会うことがあれば、お金のある男と付き合うために、僕に罪を被せ、領地から追い出したセシルを見返してやろうと思っていた。
僕を好きだと言っておきながら、嘘をついて僕を犯人に仕立て上げ、追い出したことに、腹が立っていたから。
けれども、今実際に彼女と会い、話をして冷静になってみると、セシルを心配している自分に気がついた。
さっきは嘘つきだと責めたけれど、今はそのことよりも、彼女が着ている安っぽい旧式のドレスと細くて脆そうな身体の方が気になっている。
セシルは今本当に困窮しているんだな。
かつては、多くの従者を抱えていたほど裕福だったのに、ネルソン男爵が巧妙な話に騙されて、今は借金まみれだと噂で聞いていた。
そのことが、セシルのあのドレス姿からも伝わってくる。
僕は彼女の仕打ちのせいで追い出されて、腹を立てているはずなのに、再会したセシルの窮状を心配してしまう自分が、どうしても納得できない。
ビジネスの世界では冷酷だと言われているのに、セシルにだけは甘くなってしまう自分が不思議でならない。
君は、いつまで経っても僕の弱みなんだ。
「セシル様お久しぶりです。」
昨日、ビクトルに指示されたカントリーハウスを訪れると、すぐに応接室に通されて、高級感のあるソファに腰かけ、ビクトルを待っていると、彼の妹のライラが迎えてくれた。
私は久しぶりに会えた嬉しさで思わず立ち上がる。
「ライラなの?
元気にしていた?
あれ以来、あなたにも会えなかったから、心配していたのよ。」
「もちろん元気よ。
お兄様はもう少ししたら、こちらに来るわ。
その前に、セシルさんが心配だから、伝えておきたいことがあるの。
早速だけどお兄様は、あなたを今でも恨んでいるわ。」
そう言うと、ライラは顔を曇らせる。
「ええ、聞いているわ。
ビクトルは、私が彼を犯人に仕立て上げ、邸から追い出したと言っていたの。
だから、今日誤解を解こうと思って、時間を作ってもらったのよ。」
「聞いているわ。
でも、お兄様は誤解が解けたふりをして、セシルさんに近づいて、あなたが気を許したところで仕返しをするつもりなの。
お兄様はあれから心を閉ざして、人が変わってしまった。
あなたが何を言ったとしても、心の底では信じてくれないわ。
私はセシルさんには感謝しているし、お兄様を悪者にしたくないの。
だから、もうお兄様に近づかないで。
お兄様はあなたを本当に恨んでいて、何をするかわからないの。」
「そうなの?
でも、私は嘘なんてついていないし、彼を欺いていないわ。
だから、ちゃんと誤解を解いておきたいの。
その後は、きちんとお別れするつもりよ。」
「セシルさんはわかっていないわ。
お兄様が誤解が解けたふりをして、仕返しをする目的を隠して、「好きだ」とか、「もう一度やり直そう」と言われたら、心が揺らぐんじゃない?
だって、本当に好きだったんでしょ?」
「そうね。
本当に好きだったわ。」
「今のお兄様に会ってどう思った?
以前よりも装いが洗練されているし、立ち振る舞いも優雅になったでしょ。
そんなお兄様に、もし口説かれたら、騙されるんじゃない?」
「そうね。
あなたのお兄様は相変わらず素敵ね。」
「でしょ?
だから、セシルさん、もう近づかないほうがいいわ。
あなたのためなの。」
「わかったわ。
ありがとう。
あなたは昔から優しい子だったものね、教えてくれてありがとう。
ビクトルはあなたになら心を開くのよね?
彼を支えてあげて。
じゃあ、私はこのまま会わないで帰るわ。」
「その方がいいわ。
お兄様には、セシルさんが会うのをやめたって伝えておくわね。」
「ありがとう。
さよなら。」
結局、私は誤解を解くことは出来なかったけれど、ビクトルと関わるのを諦めることにした。
だって、昨日彼に会った時、また素敵だと感じてしまったから。
もし彼に再び会いたいと言われたら、きっと頷いてしまう。
ライラが忠告してくれたのに、私はいつまで経っても、結局ビクトルが好きなのだ。
もし誤解を解けずに、ビクトルから復讐されることになったら、私はきっと立ち直れないくらい傷つくだろう。
だから、もう彼のことは忘れよう。
「何だって?
セシルがもう帰ったって?」
ビクトルはライラの友人が「このカントリーハウスで働きたい。」と言うので、彼女にどうしても会って欲しいと頼まれ、しばらく話をしていた。
そのような理由なら、別に僕でなくても構わないし、そもそも今日はセシルとの約束がある。
だが、ライラは「その友人が今はネルソン男爵の元で働いていて、トラブルに巻き込まれそうだから、お兄様に関わってほしい。
その友人が危機的状況だから、絶対に引かない。」と言い張った。
友人を心配するライラの気持ちがわかるし、自分自身も似たような経験があるため、まずはその相談に乗ることにした。
その間、ライラも「久しぶりにセシルさんに会いたい。」と言っていたので、二人で昔の話でもして、待っていてもらおうと思っていたのだ。
だが、すでに帰ってしまったとは残念だ。
「お兄様、私があの時、セシルさんが従者を使ってお兄様の荷物に、ネルソン男爵の指輪を入れたのを見たと言ったら、彼女は諦めて帰って行ったわ。
お兄様を騙して、またうまく言いくるめようとしたのね。
だって、今のお兄様はとってもお金持ちだから、セシルさんはお金目当てで、もう一度お兄様とやり直そうとしているのよ。
だからもう、お兄様がセシルさんと関わって傷つくのは見たくないわ。
会うのは止めて。」
「わかった。
ライラの言う通りだね。」
こうして二人はすれ違っていく。
ライラが嘘をついていることに気づかないまま、彼女を信じる二人は、その真実を知らずにいた。
やはり君と関わるのは間違いだ。
僕のことは忘れてくれ。」
ビクトルは足早に背を向けて、あの日のことを誤解したまま、夜会会場の混雑した人の輪に消えて行こうとしている。
「待って、あなたがあの時のことをどう聞いているかだけでもいいから教えて。
それさえ分かれば、もうあなたに近づかないと約束するわ。」
「わかった。
じゃあ、僕は岬にあるカントリーハウスに滞在している。」
「あそこの持ち主はあなただったの?」
岬に作られた白色を基調としたカントリーハウスは、誰の持ち物なのか、噂になっていた。
豪華で美しい邸宅は、この土地に住む者達が、建てる家とは桁違いに堂々とした造りだった。
「ああ、そういうことだ。
昼過ぎに来てくれ。
その時間なら少しは話せるだろう。」
「わかったわ。
明日伺うわ。」
ビクトルは忙しそうに、社交会の重要な人物達の元へと姿を消した。
ビクトルは知らぬ間に、ビジネスで成功を収めて今の地位を手に入れたのね。
あの時、追い出された後の彼がどうしているか心配していたけれど、そんな必要は無かったのね。
さすが、私の好きだったビクトルだわ。
彼はいつだって仕事で成果を上げようと努力していたもの。
そして、ちゃんと認められて成功を収めたのね。
だったら、没落した男爵令嬢の私とは住む世界が違う。
それでも、最後に私が彼を罠に嵌めたと思われていることだけは、訂正しておきたい。
だから、彼に少しだけ時間をもらった。
明日、誤解を解いたら、もう彼と関わるのは終わりにしよう。
ビクトルは、貴族同士の語らいで、セシルの家が困窮していると、噂で聞いていた。
もし、再び会うことがあれば、お金のある男と付き合うために、僕に罪を被せ、領地から追い出したセシルを見返してやろうと思っていた。
僕を好きだと言っておきながら、嘘をついて僕を犯人に仕立て上げ、追い出したことに、腹が立っていたから。
けれども、今実際に彼女と会い、話をして冷静になってみると、セシルを心配している自分に気がついた。
さっきは嘘つきだと責めたけれど、今はそのことよりも、彼女が着ている安っぽい旧式のドレスと細くて脆そうな身体の方が気になっている。
セシルは今本当に困窮しているんだな。
かつては、多くの従者を抱えていたほど裕福だったのに、ネルソン男爵が巧妙な話に騙されて、今は借金まみれだと噂で聞いていた。
そのことが、セシルのあのドレス姿からも伝わってくる。
僕は彼女の仕打ちのせいで追い出されて、腹を立てているはずなのに、再会したセシルの窮状を心配してしまう自分が、どうしても納得できない。
ビジネスの世界では冷酷だと言われているのに、セシルにだけは甘くなってしまう自分が不思議でならない。
君は、いつまで経っても僕の弱みなんだ。
「セシル様お久しぶりです。」
昨日、ビクトルに指示されたカントリーハウスを訪れると、すぐに応接室に通されて、高級感のあるソファに腰かけ、ビクトルを待っていると、彼の妹のライラが迎えてくれた。
私は久しぶりに会えた嬉しさで思わず立ち上がる。
「ライラなの?
元気にしていた?
あれ以来、あなたにも会えなかったから、心配していたのよ。」
「もちろん元気よ。
お兄様はもう少ししたら、こちらに来るわ。
その前に、セシルさんが心配だから、伝えておきたいことがあるの。
早速だけどお兄様は、あなたを今でも恨んでいるわ。」
そう言うと、ライラは顔を曇らせる。
「ええ、聞いているわ。
ビクトルは、私が彼を犯人に仕立て上げ、邸から追い出したと言っていたの。
だから、今日誤解を解こうと思って、時間を作ってもらったのよ。」
「聞いているわ。
でも、お兄様は誤解が解けたふりをして、セシルさんに近づいて、あなたが気を許したところで仕返しをするつもりなの。
お兄様はあれから心を閉ざして、人が変わってしまった。
あなたが何を言ったとしても、心の底では信じてくれないわ。
私はセシルさんには感謝しているし、お兄様を悪者にしたくないの。
だから、もうお兄様に近づかないで。
お兄様はあなたを本当に恨んでいて、何をするかわからないの。」
「そうなの?
でも、私は嘘なんてついていないし、彼を欺いていないわ。
だから、ちゃんと誤解を解いておきたいの。
その後は、きちんとお別れするつもりよ。」
「セシルさんはわかっていないわ。
お兄様が誤解が解けたふりをして、仕返しをする目的を隠して、「好きだ」とか、「もう一度やり直そう」と言われたら、心が揺らぐんじゃない?
だって、本当に好きだったんでしょ?」
「そうね。
本当に好きだったわ。」
「今のお兄様に会ってどう思った?
以前よりも装いが洗練されているし、立ち振る舞いも優雅になったでしょ。
そんなお兄様に、もし口説かれたら、騙されるんじゃない?」
「そうね。
あなたのお兄様は相変わらず素敵ね。」
「でしょ?
だから、セシルさん、もう近づかないほうがいいわ。
あなたのためなの。」
「わかったわ。
ありがとう。
あなたは昔から優しい子だったものね、教えてくれてありがとう。
ビクトルはあなたになら心を開くのよね?
彼を支えてあげて。
じゃあ、私はこのまま会わないで帰るわ。」
「その方がいいわ。
お兄様には、セシルさんが会うのをやめたって伝えておくわね。」
「ありがとう。
さよなら。」
結局、私は誤解を解くことは出来なかったけれど、ビクトルと関わるのを諦めることにした。
だって、昨日彼に会った時、また素敵だと感じてしまったから。
もし彼に再び会いたいと言われたら、きっと頷いてしまう。
ライラが忠告してくれたのに、私はいつまで経っても、結局ビクトルが好きなのだ。
もし誤解を解けずに、ビクトルから復讐されることになったら、私はきっと立ち直れないくらい傷つくだろう。
だから、もう彼のことは忘れよう。
「何だって?
セシルがもう帰ったって?」
ビクトルはライラの友人が「このカントリーハウスで働きたい。」と言うので、彼女にどうしても会って欲しいと頼まれ、しばらく話をしていた。
そのような理由なら、別に僕でなくても構わないし、そもそも今日はセシルとの約束がある。
だが、ライラは「その友人が今はネルソン男爵の元で働いていて、トラブルに巻き込まれそうだから、お兄様に関わってほしい。
その友人が危機的状況だから、絶対に引かない。」と言い張った。
友人を心配するライラの気持ちがわかるし、自分自身も似たような経験があるため、まずはその相談に乗ることにした。
その間、ライラも「久しぶりにセシルさんに会いたい。」と言っていたので、二人で昔の話でもして、待っていてもらおうと思っていたのだ。
だが、すでに帰ってしまったとは残念だ。
「お兄様、私があの時、セシルさんが従者を使ってお兄様の荷物に、ネルソン男爵の指輪を入れたのを見たと言ったら、彼女は諦めて帰って行ったわ。
お兄様を騙して、またうまく言いくるめようとしたのね。
だって、今のお兄様はとってもお金持ちだから、セシルさんはお金目当てで、もう一度お兄様とやり直そうとしているのよ。
だからもう、お兄様がセシルさんと関わって傷つくのは見たくないわ。
会うのは止めて。」
「わかった。
ライラの言う通りだね。」
こうして二人はすれ違っていく。
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