25 / 26
25 それぞれのエンド──『これから』
しおりを挟む
真犯人が分かってからというもの捜査は順調に進み解決に向かった。
それに伴いそれぞれの身の振り方も決まり、事件の為に学園に詰めていた騎士も引き上げ、無事明日の卒業式を迎えられそうである。
ブラウン男爵令嬢は何か罪を犯したわけではないが、前世の記憶のせいで政略結婚を受け入れられないらしく──あれだけ事件の渦中にいたことで、そもそもそう言う話が来ないのだが──卒業後はシャルロットを後ろ楯に前世の知識を利用して商会を立ち上げるという話になっているらしい。
王太子殿下との婚約の継続でシャルロットの「商会を立ち上げて異世界中を旅する夢」は叶わなかったが、同郷と言うことが分かってすっかりシャルロットに懐いたアイラがその夢を引き継ぐことになったのである。
特に貴族の令嬢の服飾事情について改善する気満々なのだとか。
暑さに耐えられなくて泉に足をつけていましたものね。
涼しいドレスが出来ることは大歓迎ですわとシャルロットも私も大喜びである。
とりあえずアイラはその時に向けて、真面目に勉学に励んでいるらしい。
因みに彼女からは正式に謝罪があり、私はそれを受け入れている。
シャルロットは何があったのかは分からないけれど「どうしても合わない」と言っていた王太子殿下との問題が無事解決されたらしく、幸せそうである。
いつの間にか呼び方も変わっているようだし、次期国王夫妻の仲が良さそうで安心した。
そして、王太子殿下がどこからか「シャルロットが(異)世界旅行の夢を諦めたらしい」と聞きつけたらしく、友好国を巡り視察旅行をしようと提案してくれたのだと嬉しそうに話してくれた。
そんな彼女を溺愛するその王太子殿下は来年、シャルロットの卒業後に執り行われる予定である成婚の儀と新婚旅──いえ視察旅行に向けて、目下仕事の調整中だとか。
まぁ諸々計画を立てて・・・色々、そう色々やっているのだそう。
オリビア様は本来なら貴族籍を抜かれて修道院行きになるところであったが、遠く離れたある国との友好条約締結のため、王家の血を引く令嬢として嫁ぐことが決まった。
前々からオリビア様を気に入っていたその国の王太子から第三側妃として迎えたいと打診があっていたそうで、あっという間に国を出発してしまった。
元々王族の婚約者になったからと言って『お姫様』になれるわけではない。それはただ、王族の婚約者なだけだもの。
しかも王太子殿下ならまだしも、フリュイ殿下と結婚してもなれるのは公爵婦人であって、お姫様ではない。
籍には入っていないので厳密に言えば違うけど『王家の血を引く令嬢』として嫁ぐ以上、本人の望み通りお姫様になれたようなもの、と言うことで良かったのかな?と思う。
婚約者≒お姫様・・・そこを突き詰めると私──にはあまり被害はなかったけれど、ブラウン男爵令嬢は何故あのような目に合わなければならなかったのかという話になってしまうので、考えるのを止めた。
そうそう──なお、件の友好条約締結は王太子主体で行われたこと、その遠く離れたある国が観光地を多数有する国であること、その国が王太子夫妻の視察旅行の候補地となっていることをここに明記しておく。
そして一人娘であるオリビア様を失い、その娘が男爵令嬢の命を奪いかねない事件を起こし、第二王子殿下の婚約者に冤罪をかけようとしたことが貴族間に広まってしまったプチフール公爵家の存続については色々議論された。
結局王妃殿下の実家である為降爵するわけにも取り潰しにするわけにもいかず、甥であるフリュイ殿下がその名を変えて公爵家を継ぐことが決まったのである。
これで私の計画通り、次期侯爵である私と次期公爵であるフリュイ殿下との婚約は円満解消になる──
それに伴いそれぞれの身の振り方も決まり、事件の為に学園に詰めていた騎士も引き上げ、無事明日の卒業式を迎えられそうである。
ブラウン男爵令嬢は何か罪を犯したわけではないが、前世の記憶のせいで政略結婚を受け入れられないらしく──あれだけ事件の渦中にいたことで、そもそもそう言う話が来ないのだが──卒業後はシャルロットを後ろ楯に前世の知識を利用して商会を立ち上げるという話になっているらしい。
王太子殿下との婚約の継続でシャルロットの「商会を立ち上げて異世界中を旅する夢」は叶わなかったが、同郷と言うことが分かってすっかりシャルロットに懐いたアイラがその夢を引き継ぐことになったのである。
特に貴族の令嬢の服飾事情について改善する気満々なのだとか。
暑さに耐えられなくて泉に足をつけていましたものね。
涼しいドレスが出来ることは大歓迎ですわとシャルロットも私も大喜びである。
とりあえずアイラはその時に向けて、真面目に勉学に励んでいるらしい。
因みに彼女からは正式に謝罪があり、私はそれを受け入れている。
シャルロットは何があったのかは分からないけれど「どうしても合わない」と言っていた王太子殿下との問題が無事解決されたらしく、幸せそうである。
いつの間にか呼び方も変わっているようだし、次期国王夫妻の仲が良さそうで安心した。
そして、王太子殿下がどこからか「シャルロットが(異)世界旅行の夢を諦めたらしい」と聞きつけたらしく、友好国を巡り視察旅行をしようと提案してくれたのだと嬉しそうに話してくれた。
そんな彼女を溺愛するその王太子殿下は来年、シャルロットの卒業後に執り行われる予定である成婚の儀と新婚旅──いえ視察旅行に向けて、目下仕事の調整中だとか。
まぁ諸々計画を立てて・・・色々、そう色々やっているのだそう。
オリビア様は本来なら貴族籍を抜かれて修道院行きになるところであったが、遠く離れたある国との友好条約締結のため、王家の血を引く令嬢として嫁ぐことが決まった。
前々からオリビア様を気に入っていたその国の王太子から第三側妃として迎えたいと打診があっていたそうで、あっという間に国を出発してしまった。
元々王族の婚約者になったからと言って『お姫様』になれるわけではない。それはただ、王族の婚約者なだけだもの。
しかも王太子殿下ならまだしも、フリュイ殿下と結婚してもなれるのは公爵婦人であって、お姫様ではない。
籍には入っていないので厳密に言えば違うけど『王家の血を引く令嬢』として嫁ぐ以上、本人の望み通りお姫様になれたようなもの、と言うことで良かったのかな?と思う。
婚約者≒お姫様・・・そこを突き詰めると私──にはあまり被害はなかったけれど、ブラウン男爵令嬢は何故あのような目に合わなければならなかったのかという話になってしまうので、考えるのを止めた。
そうそう──なお、件の友好条約締結は王太子主体で行われたこと、その遠く離れたある国が観光地を多数有する国であること、その国が王太子夫妻の視察旅行の候補地となっていることをここに明記しておく。
そして一人娘であるオリビア様を失い、その娘が男爵令嬢の命を奪いかねない事件を起こし、第二王子殿下の婚約者に冤罪をかけようとしたことが貴族間に広まってしまったプチフール公爵家の存続については色々議論された。
結局王妃殿下の実家である為降爵するわけにも取り潰しにするわけにもいかず、甥であるフリュイ殿下がその名を変えて公爵家を継ぐことが決まったのである。
これで私の計画通り、次期侯爵である私と次期公爵であるフリュイ殿下との婚約は円満解消になる──
97
あなたにおすすめの小説
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします
紫
恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。
王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい?
つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!?
そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。
報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。
王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。
2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……)
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ
汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。
※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。
婚約破棄から50年後
あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティーで、王子が婚約者に婚約破棄を宣言した。王子は真に愛する女性と結ばれ、めでたしめでたし。
そして50年後、王子の孫の王子は、婚約破棄された女性の孫と婚約する事に。そこで明かされた婚約破棄の真実とは。
『働いたら負けだと思ったので、何もしなかったら勝手に勝ちました』
ふわふわ
恋愛
王太子から一方的に婚約を破棄された公爵令嬢、
ファワーリス・シグナス。
理由は単純。
「何もしようとしない女だから」。
……だが彼女は、反論もしなければ、復讐もしない。
泣き叫ぶことも、見返そうと努力することもなく、
ただ静かに言う。
――「何をする必要が?」
彼女は何もしない。
問題が起きれば専門家が対処すべきであり、
素人が善意で口出しする方が、かえって傷口を広げると知っているから。
婚約破棄の後、
周囲は勝手に騒ぎ、勝手に動き、勝手に自滅し、
勝手に問題を解決していく。
彼女がしたことは、
・責任を引き受けない
・期待に応えない
・象徴にならない
・巻き込まれない
――ただそれだけ。
それでも世界は、
彼女を基準にし、
彼女を利用しようとし、
最後には「選ぼう」とする。
だがファワーリスは、
そのすべてを静かに拒み続ける。
働いたら負け。
何もしないのが勝ち。
何も背負わず、何も奪わず、何も失わない。
「何もしない」という選択を貫いた令嬢が手にしたのは、
誰にも邪魔されない、完全な自由だった。
これは、
戦わず、争わず、努力もせず、
それでも最後に“勝ってしまった”
一人の令嬢の、静かなざまぁ物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる