上 下
9 / 32
鬼姫の始まり

六話

しおりを挟む
鬼人族の少女、ミコトが無表情で受け答えをて、海上から船によじ登ってきた白蛇を紹介すると、それを見た冒険者の二人は目を見開いて、呆然と呟いた、ついでに船長も。

「……え?……どうして死の海域に生息する、幻獣が……。」
「……は……はじめて見た」

他の船員達や冒険者、船長間でもが、でかい白蛇をみて固まった。

「…白、大きすぎ、小さく成って。」

私が、しろに向けて一言伝えると、一瞬震えてどんどん小さく成って行った、最終的に腕に巻き付く位、小さくなった。

「…よし、良くできた、誉めてあげる。」

白蛇はミコトの腕に絡み付くと甘えるように頭をミコトの肩の辺りに擦り付けた。

「……なあ、衝撃的なのを見た気がするんだが……」
「……奇遇ね、私もよ」

「ああ、俺もだ。」

「……船長いたのかよ。」
「……いたのね船長。」

「…ん?……ああ、白蛇が船によじ登ってきたときにはな。」

「…ん?……どうして皆こっちを見てる?」

アルフレッド船長がミコトを、そして白蛇を見て、言った。
「…そりゃ死の海域に生息するはずの幻獣が表れれば……な。」

「…いい、白は友達。」

「……まぁ、いいか、ミコト嬢ちゃん、お前さんはこの船に乗るってことでいいのか?、行き先はスィデロ大陸の、商人の国、ポリティス公国だぞ。」

「…ん、いいよ」

「ん~良いならいいんだけどよ……まぁいいか………お前ら!!仕事にもどれ!!」

「「「はい!」」」

ミコトは船長が出した大声で顔をしかめて呟いた。
「……うるさい。」
「ガハハハ、悪かった。」

「……なぁ俺達忘れられてね?」
「……奇遇ね、私もそう思うけど…」
「「……はー。」」

しおりを挟む

処理中です...