戦場の鬼姫、異世界無双物語

イΨ(`∀´)Ψケケケ

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鬼姫の始まり

二十三話

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ミコトが場の状況についていけず気配を消していると、後ろから子供二人が起き上がる気配がした。

「「…」」

「…ん?……!」

ミコトが振り向く、その瞬間ミコトの左右をフウとティーが駆け抜けた、そのまま二人は照らし合わせたかのように、フウはジャンのふところに潜り込んで自身の小さな拳を跳ね上げた。
もう一人、ティーは書類のつまれた机の角に手をつくと、勢いそのまま飛び上がり、涙目のボスに、とびげりを見事に決めた。

ジャンは多少よろめきはしたが、そのまま殴り付けた相手、フウぬ頭をつかんで持ち上げた。

ボスに見事にとびげりを決めたティーは、こちらもジャンに頭をわしづかみにされて持ち上げられた。

ジャンに持ち上げられた二人は何故か、親猫に運ばれる子猫のように見えた。

ちなみに蹴られた、女性、ボスのほうは、壁に激突して目を回している。

「…」

「あ~ボス……………はぁ」
「「イエーイ(す~)」」




それからしばらくミコトは成り行きを見守ってからジャンに声をかけた。

「……ねぇ」

「!……………あぁ、お嬢さんか、すまねー、ボスがこんなんなちまってるから………はぁ………まぁ、座ってください。」

そしてミコトは、ジャンから、何故ここまで来たか、何故ボスにあってほしいといったかの説明を聞いた。

裏道、闇市をうろうろしているミコトが自分では敵わないと感じ、場合によってはしたっぱどもが、何かしでかす前に声をかけたと。

それに、ミコトを裏の人間だと思い、この辺りの縄張りは自分達に断りをもらいたい、と駄目元で声をかけたと。

しかもジャンにしてみるとミコトは自分よりも格段に上の強者だと一目で分かったため、これはボスに直接話をしたほうがいいと判断したため、ボスに会わせるためにここまで来たのだと言う。

ミコトから言わせればジャンに裏の人間と勘違いされて、面白そうだからそのまま流れにのって見たと言う感じだ。

ジャンは言葉を区切ると、目を回している女性を横目で見た、ちなみにまだ壁に激突したまま、放置されている、子供二人は部屋にあった棒のようなもので、ボスを突っついているが。

そのさい、ボスの下着がこちらから丸見えである。
ジャンは頭を抱えたくなったが、割りと何時もの事なのか、瞬時に頭を切り替えると、ミコトに頭を下げた。

「すいません、お嬢さん、裏を使うときは、なるべく騒ぎを起こさないようお願いします、今回は何もなかったですが、貴女の見た目を見て侮る輩がいるはずですんで、十分注意してくれ、まぁ貴女にかぎってそんなことは無さそうですが……とっ、それから……これを」

ジャンは懐から一枚のコインを取り出してミコトに差し出した、そのコインには表に顔の多い獣の絵柄。

裏にはムカデのような絵柄が刻まれていた。

「…これは?」

「えっと……そいつは俺ら裏のやつらに見せれば、…………一様俺ら同盟の奴らに話を通すためのもんだ、です。」

「…同盟?」
…何か違和感がある

「ん?あぁ、俺らはいくつかの国の裏側を縄張りにする『キメラ』て組織で。
俺らは、このあたりを取り仕切る、『黒ムカデ』て言う組織です。
これは闇ギルドの同盟の証で、貴女のような別次元の裏の人間には必要なつてだと思います。」

「「あ~兄貴ズルイ!~それ、欲しいって言ってもくれなかったのに~(す)。」」
ミコトの後ろから覗きこむように子供、フウとティーがジャンに向かって抗議の声を上げた。

まぁ、そんなこんなで、ミコトは何か知らない間に、誤解や勘違をいされて闇ギルドのつてをいつの間にかゲットしていた。

「あ~俺らはある程度の報酬で、情報から、物の取引、仕入れ、それから闇の依頼で、どんなことでも引き受ける」

ジャンはミコトのそばで思い思いにくつろぐ子供二人に鋭い目付きがいってしまう、しまいにはミコトに断りをいれて子供二人を回収して部屋を出ていってしまった。

「…行こう。」
もう用事もないと思い、ミコトも部屋から出ていこうと窓際までいくと、壁際の女性、ボスがミコトに向かって殺気を放ってきたので、ミコトも反射的に威圧した。

「…?!…………」

「くっ…………降参だよ…はぁ何て化け物だよ…貴女は、……………まぁ色々とうちのパシ………No.2に話は聞いたと思うが、何か必要があったら、うちを頼ってくれていいよ。」

「…ん、名前ミコト」

「あぁ、名か…メア…………ソーン・メアだ此処のボスね………ミコト……さんも、また機会があったら。」

「…ん、いく、また何時か。」

そう言ってミコトは窓を開ける、一瞬のうちにその場からミコトの姿が消えた。

「……………あぁ……今になって冷や汗が出てきた、転移魔法……じゃないね、素の身体能力か、技術か……………あんな化け物の前で気を失っていたなんて、命拾いした気分だわ……………ミコトね次に会えるのお楽しみにしてるよ。」

コン コン コン コン

「ん?ジャンが戻ってきたか?いいよ、入って。」

「…?………ボス、起きたんですか。」

「あぁ、ミコトさんなら行ってしまったよ。」

ジャンは部屋にミコトがおらず、ボスが窓際で暗くなった空に耀く三つの月を見てから、窓際に気付いたら置いてあった投げナイフを見つめてため息をはいた。

「……ホントに化け物だよ」

「ボス………」
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