男色医師2

虎 正規

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校内プロレス

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 カーン。
 聡とあの腐女子の校内プロレスが開始された。
 レフェリーはなんとあろうことかあの黒河。
 (ふん、私と聡君を戦わせて仲たがいさせようという腹でしょうけど・・・)
 腐女子はコーナーを一直線に飛び出した。
 (聡君は私だったら円満に勝たせてくれるわ、そのときは契約どおり聡君からはあっさりと手を引いてもらうわよ)
 腐女子は聡を捕まえ、オクラホマスタンピートでキャンバス(リングの床)にたたきつけた。
 そしてキャメルクラッチ(らくだ固め)。
 腐女子の思惑通り聡があっさりとギブアップしようとしたそのとき。
 ガシッ。
 黒河が聡の手をつかんだ。
 「え?」
 そしてもう片方の手でリングのロープをつかんだ。
 「レフェリー伝導でロープブレイク!」
 そして腐女子にキャメルクラッチを解くことを強制した。
 「ちょっと、きたないじゃないの!」
 腐女子が反駁した。
 「うるさいな、ほら。聡君、攻撃せんか」
 聡がフライングネックブリーカードロップ。
 続いてボストンクラブ(逆えび固め)に捕らえた。
 ガッ。
 腐女子が手を伸ばし、リングロープをつかむ。
 「レフェリー、ブレークよ!」
 だが、黒河はその腕をぽーんと蹴っ飛ばし、踏みにじった。
 「いたた、何すんのよ。レフェリーのくせに!」
 「うるさいな」
 黒河は腐女子をぼこぼこにした。
 「と、いうわけで聡君の勝ちだー!」
 といって聡の手を上げる。
 腐女子がKOされて傍らに転がっている。
 「このいんちきレフェリー!」
 聡は手を振り払った。
 「おやおや、ひいきしてやったのに文句かい?」
 ブーブー。
 ギャラリーも非難轟々。
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