あるじ神社

虎 正規

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索犯

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 「むろん警察には言っておいたわ、現代警察が相手なら逮捕は時間の問題でしょ」
 弓が亜呂宇に声をかけた。
 亜呂宇は神社の境内に両膝をついてスピリットの遺体の上体を起こし、その上半身を後ろから前に両腕が交差するように抱きしめてうつむいていた。

 やがて弓が電話した通り警察が来て捜査を開始させた。
 「何か手がかりは?」
 「そうだ、姉に頼まれたといっていました!」

 警察はスピリットの家に押しかけたがもう逃げてしまった後だったという。

 それを聞いた亜呂宇は
 「弓、ちょっとスピリットの姉と殺したあいつら探しに行ってくる」
 「兄さん、そんなことは警察がすることよ。任せておけば?」
 ドカッ。
 亜呂宇の蹴りが見事に弓の腹に炸裂した。
 「んぎゃっ!」
 「何おう、スピリットを殺したやつを許しておけるか!」
 「わかるけど・・・人ひとり手にかけるような奴は危ないわよ?」
 ぎゅるっ、ごろろ・・・。
 「うっ」
 「さっさとトイレに行け」
 「行ったら探しに行くでしょ」
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