【本編完結】この度、ヒロインの双子の弟に転生してしまいました。〜双子の姉が転生者なうえ何故か攻略対象が近づいてくるのはなんで?〜

アラビルレイン

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第七話 話し合い?でも、面倒事が増えそう?







「あらあら、仲良くなったのね⁈」


「……」


二人で小さな約束をし、本の続きを読もうとすると話が終わったのか二人が来た。一人は来なくてもいいけど、一応屋敷の主人だからな


「うん」


「…」


母さんは嬉しそうだけど、彼奴はそうでなさそうだ。ラティも思う事があるのかギュッと俺の服を握りしめながら俯いている。


「で、話してくれるの?どうして今更ながら引き取る事にしたのか。どうしてラティが嫌いでアリクとか言う奴が我が物顔で屋敷に居座ってラティを虐げていたのか…俺は知りたいな」


「っ」


「…アスラン様?もう少し私達話し合う必要がお有りなようですわね?」


ラティが俺の膝に座る時、少しだけ見えた首筋の服に隠れるようにあった傷。あれは鞭で叩いたような、殴ったような痕だった。少しだけわかったような気がするよ…ゲームの中でのラティがあんな風になってしまったのは多分、愛と称して躾という名目でやっていたことが原因だと考えられる。


幼き頃よりやられていたら自然とそうなるよね?


「…幾ら、半分とはいえ血が繋がってる兄弟なんだ。この子は何も悪くない。なのにただそこにいるだけで、なんて俺は嫌だから」


「…部屋を移そう」


「わかった」


俺の部屋?を出て向かったのは執務室だった。中に入り三人は座れそうなソファーに座るとすかさず俺の膝の上に座るラティ。どうやら、そこが定位置らしい。


執事のリュークさんが飲み物を人数分用意してくれた。ありがとうございます。


「さて…何から話せばよいのやら」


それぞれ一息ついたところで切り出し


「そうね…まず、私の身分からでいいかしら」


と、母さんが言い出してん?母さんの身分?と違和感を覚えた。そんなのゲームの設定にはなかったはずだ。


…待てよ?そもそも母さんに関しての詳細な設定は無い。主人公の幼い時に流行病でいなくなってしまった。としか記載されてないしゲームでも少し話にでるくらいだ。


「そうだな。お願いする」


「えぇ」


そうして話し出した内容が余りにもゲームからかけ離れすぎていて呆気にとられた。


そして思った。此処は現実でゲームでは無いのだと。それと同時にカチリ、と何かがピッタリはまる音がして視界がクリアになったというか、明るくなった気がした。


「身分的にはそうかも知れないけどね、実際は違うわ?キッパリ絶縁状を叩きつけたしあっちもそのつもりらしいからね。私的には、スッキリさっぱりしていいんだけどね!」


「……」


おーい、母さん。此処に一人思い当たる節があるのか様子のおかしい人いますよ~


「あら?どうしたの、アスラン様。何か思い当たる節でも?」


聞いた⁉︎聞いちゃったよ母さん。


「……」


彼奴は視線を左右に揺らしながら思案し、躊躇しながらも話した。


「…その絶縁状は受理されてない。よって、君の身分はそのまま、だ。すまない、話そうと思っていたんだが」


「……………は?」


「「⁉︎⁈」」


わぁ…母さんのドスのきいた声久しぶりに聞いたかも


「えっと、その…だ、だから」


「えぇ、聞いていますわよ?受理されてないってどういうことなんですの?あちら側から許さない、と言うからその喧嘩買った‼︎って事で叩きつけたのだけど?…それがまさか受理されてないなんて……ふざけてますの?」


おーい、母さん。言葉遣いが貴族風になってますよ~


「いや、その……」


「まさか、今更になって国に帰れって言いますの?」


国?母さんは隣国とかから嫁いできたのか?


「そんな事を言っているんじゃない‼︎そりゃぁ、あちら側から催促の手紙が来てはいるが、知らぬ存ぜぬでやってるさ‼︎」


お、おぉ…必死だなアスラン様は


「では、これに関してはどのように説明していただけるのかしら?」


そう言って母さんが取り出したのは紙質のいい一通の手紙だった。蝋の部分を見るとどこかの国のもの、のようだが何処の国だろう。


「なっ⁉︎」


「この手紙にはお父様の容態が芳しくないから帰ってくるように、ってありますわ。どういう事なのでしょう」


此処でも般若っていうのがあるのか分からないけど、母さんの表情はまさに般若だった。背後のオーラがゴゴゴゴッと音をたてて地響きが感じるというか聞こえるような錯覚に陥ってしまった。


「……ラティ、部屋を出よう。此処にいても埒があかないしさ、一旦出て、後は二人でもう一度話し合ってもらおう。」


「そ、そうだね」


二人の言いあいを背に静かに部屋を出た。


「おや、どうなさいました?」


「あ、リュークさん。それが二人がいいあいを始めてしまって話し合いどころじゃなくなったので部屋でもう少し待っていようかな?と思いまして。」


「そうでしたか。では、お部屋へ案内しますよ」


「よろしくお願いします」


「こちらへ」




何かを察したのかリュークさんは俺達を親切に部屋まで送くってくれた。部屋に入ってソファーへ座る。勿論ラティは俺の膝へ座った。そして先程の話について考えていた。もしかしたら、すんごい面倒事がこの先起こることが確定してしまったのでは?


部屋の中には俺達以外にイザークさんがついてる。侍従なのか執事なのかそれとも監視なのかわからないけど、これはウカウカとしていられないな。急いで味方を見つけなければ……


誰にも囚われる事のない、自分だけの味方を






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