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第十一話 知らない間に動き始めてしまった運命の歯車
「此処は図書館か」
「そうですね。あ、あっちには小さいですがカフェテリアがありますね」
「少し息抜きしたい時にいいな」
「えぇ、そうですね」
「……」
「ラティ、どうした?」
「……別に」
あの後ラティ達と合流し色んなところを見てまわった。此処、ユーラナザリカ王立学園は食堂に訓練場や実験施設と授業に必要な施設が沢山あってどれもコレも興味が尽きなかった。そもそも、入学式の前日に寮に到着できるようにして出るつもりだったが混雑が予想されるとの事で一週が前に行くことになり俺は色々とこの学園の構造を知るいい機会と思っていだが、ラティはそうでなかったらしい……こういう時は
「シリウス、確か召喚場の裏側に巨木があったな。」
「はい、あります。休憩になさいますか?」
「そうだな。この後特にやる事はないからな、温かいしたまには良いんじゃないか?」
「かしこまりました」
「ラティ、行こ?」
俺がそう言うと小さく頷き差し出した俺の手を握った。その手を引き歩き出す。温かな優しい風が俺達を撫でた
「やっぱりいいな。ここは」
「そうですね。では、時間になれば起こしますので」
「あぁ、頼む」
この学園に入学する際敷地内がどのような作りになってるのか等を下見した時に知った場所だ。決して不法侵入ではない‼︎絶対に!
ラティはなんだか疲れているように見えたのでオススメスポットへご招待。だ
「え?」
「そんなに驚くことか?」
「でも」
「はぁ、そんなゲッソリした顔して平気なもんか。いいから、ほら」
巨木の根本の方へ歩き丁度良い場所を見つけ腰をかけ自分の膝をポンポンと叩くとラティは頬を少し赤らめて、恐る恐る近づきポフッと頭を俺の膝に乗せるように横になった。
「此処は一年生しか使わないそうだから大丈夫だ。誰も見てないし来ないよ。沢山歩いて疲れただろう。一旦休もう」
「…それを言うならリニスもでしょ?」
「俺はそんなに疲れてない」
ラティの頭に手を添えて撫でる。サラサラな髪が指の間をスゥと通り触り心地がよくて夢中になりそうだった。
「いいから寝ておけ。明日から忙しいぞ、恐らく寝る暇さえなくなるんじゃないか?」
「…どうしてそんなこと言えるの?」
「勘だよ」
「勘」
「そ。んで、俺らは面倒事に巻き込まれる。今から憂鬱だな」
明日は入学式。そしてゲームの開始日。この世界は現実でリセットが効かない分、大事に過ごさないといけない。たった一日でさえ、場合によっては……
________
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ーチリン…チリンツー
?鈴の音……一体どこから
ー…チリン………チリン…ー
呼んでる?俺を?
ー____!____っ、よ____‼︎ー
「……っ」
俺は思わず飛び起きた。すぐにラティを見るが何ともない。異変を感じればすぐシリウスが駆け込んでくるはずだから、何もないはずなのに、何だろ…胸が痛い。
「…何なんだよっ」
ー__れて!い____からっ‼︎__が__だー
今度は頭が痛くなってきた。胸に頭、一体何故。
「っ……ルーナ、いるか」
「此処に」
「すまないが少し付き合ってくれ。シリウスにはこっちから説明するから」
「御意」
ラティを起こさないようにソロリと起き上がり、シリウスにメッセージを送る。これでラティが目を覚ました時にギャン泣きされずに済むはず、である。
_________
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「……此処か」
其処は学園の旧校舎の学園長室の中にあり、部屋に入って左側に本棚があったがギミックだったみたいでとある列のとある本を抜き取ろうと動かすとカチッと音がして動き出した。
其処には下へ続く階段があり、降った先にその扉はあった。目の前にある大きな扉。こんな所、ゲームにあったっけ?学園の見取り図を見たけどこんな所はなかった。……学園の見取り図は一応、機密事項であるがいざという時の為に数日前にアゲハ達が模写して持ってきてくれた。ありがたい。
勿論、外に出ないように保管はしてる。
ーチリン…チリンチリンー
「この奥、か」
扉へ手をかけ押そうとした時
「其処で何をしているっ‼︎」
「っ⁉︎」
怒鳴り声に驚き振り返ると其処には
「此処は立入禁止区域だぞ!生徒は勿論、教師や貴族でさえ禁止されている所だ‼︎何の用があってここに来た‼︎」
「す、すみません‼︎すぐ出ますので‼︎」
我が国の第一王子である、アーサー・タイラカナイ殿下であった。暗い闇の中でも俺の目はよく見えるので明かりがなくてもいいんだよな。とても便利で夜間に行動する時はよく使ってる。しかし、その殿下こそ何でここに
「…見た所今年の新入生だな。知らないかもしれないがもう一度言うぞ、此処は立入禁止区域だ。絶対に入ってはいけない。次破れば罰則が下されると思え」
「は、はいっ‼︎失礼します‼︎」
ガバッと頭をさげて下を向いて顔を見ないようにして走り出す。この学園に立入禁止区域があるとは知らなかった。此処もゲームと違う、と考えながらいたため気付かなかった。
「…彼が…」
愛おしいものを見るように走り去る俺の後ろ姿を、見ていたとも気付かずに。
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