27 / 303
第7話ー4
しおりを挟む
「お待ちください、フラヴィオ様っ……!」
「大丈夫だ、ベル。怖くない」
と2人が会話するは、オルキデーア城4階の角部屋――ベルの部屋。
そのベッドの上。
レットの傍ら、黄色の瞳でそれを眺めているハナが呟く。
「フラビー……」
マサムネたちにとって、それがフラヴィオの愛称らしかった。
「なんだ、ハナ?」
「万年発情期だな……」
ふふふ、と笑ったフラヴィオの手が、ベルのヴェスティートを肩から臍の下までずり下ろしていく。
「認めよう。しかし、今は違う」
露わになったベルの痣だらけの胴体を見て、ハナが少し驚いたように「うわ」と言った。
「何だコレ、ひどいぞ。フラビー、ついに女兵の導入でも始めたのか?」
「女兵? 余には考えられんぞ」
「ああ、天地がひっくり返るよりも有り得ないことを言った。じゃあ、ベルが悪さでもしたのか?」
「していない、何も。純真無垢の真っ白な天使を拉致し、軟禁し、10年に渡りこんなことをしていた糞がいたのだ」
「何だソレ!」
と、ハナが声高になった。
「人間の中には、時々本当に意味の分からない奴がいる。あたいも兄貴も人間の宮廷育ちだが、そういうところは全く理解できないぞ。糞にも程がある」
と立腹したらしいハナが、ベルの腹部にそっと手を当てた。
「あっ」と声を上げて逃げようとしたベルの両手を、フラヴィオがその肩の脇あたりに優しく押し付ける。
「大丈夫だ、ベル。ハナは痣を治療してくれるだけだ。『グワリーレ』という治癒魔法でな」
ベルはその魔法――未知なる力が怖い。
身体が小刻みに震え、フラヴィオに押さえられている小さな手は緊張で冷たくなっていた。
ハナがベルを落ち着かせるように、笑顔を見せてこう言う。
「大丈夫だ、痛くも何ともない。ただ、あたいらガット・ネーロはあんまりグワリーレが得意でないから、一瞬では治せない。怖いかもしれないが、少しのあいだ我慢しててくれ」
ベルが覚悟をすると共にフラヴィオの手をぎゅっと握ったとき、ハナが呟くように何かを唱えた。
その刹那、腹部に当たっているハナの掌が一瞬だけ光を放つ。
ハナの言った通り、その体温は感じるが痛みなどは何もない。
そしてハナが手を離すと、そこだけ痣が消えてなくなっていた。
「――えっ……?」
「ほら、大丈夫だったろう?」
とフラヴィオに頭を撫でられながら、ベルは目を疑ってグワリーレという治癒魔法を掛けられた箇所を見つめる。
痣だらけの胴体の一部に、ハナの手形が白くくっきりと浮かんでいる。
ベルの元の肌の色だ。
その横にハナがまた手を置き、再びグワリーレを掛けていく。
「グワリーレってな、光属性の魔法なんだ。でもあたいらガット・ネーロは、闇属性のモストロだ。相対してる光と闇は、お互い弱点だし、使えなくは無いが不得意なんだ。あたいとタロウは、マサムネに随伴してテレトラスポルトで色んな国に行ったことがある。その時に、いろんなモストロを見た。モストロやそのメッゾサングエっていうのは、見ただけで相手の魔力が分かる。今のところ、あたいらが一番魔力を持ってる」
フラヴィオが「ほう」と声を高くした。
「レオーネ国のガットは、モストロの中で最強か」
「あたいらガット・ネーロと、ガット・ティグラートの魔力は、たぶんそうだ。腕っぷしの方は分からないけど。あ、ベル、『ガット・ティグラート』っていうのはな?」
一見、ガット・ネーロとそっくりのモストロだ。
しかし、ガット・ネーロが黒猫の耳と尻尾なのに対し、ガット・ティグラートは虎柄の耳と尻尾を持っているらしい。
またネーロは闇属性だが、ティグラートは風属性。
ネーロは海の近くに棲息し、ティグラートは山に棲息。
ネーロは魚が主食で、ティグラートは肉が主食。
といった違いがあるようだ。
「魔法は使い手の技術によっても変わって来るけど、グワリーレは魔力があるほど一度に治癒できる範囲が広いんだ。でも、あたいらネーロはやっぱり駄目だ。魔力はもちろん、技術もそれなりのはずなのに、やっぱり相対してる属性の魔法は上手くいかない。ティグラートの方がずっと得意だ。風属性のティグラートの不得意は相対する土属性の魔法であって、光属性の魔法は得意とまでは言わずとも普通に使えるからな」
「そうなのですね」
と返したベルは、先ほどよりもずっと落ち着いていた。
不思議な体験に完全に恐怖が消えたわけではないが、疼く痣が治癒されて消失していく度に身体が楽になっていく。
顔を上げればフラヴィオのいつもの優しく明るい笑みに見つめられているし、手も握ってくれている。
それに、ハナが賢明にこのベルを助けようとしてくれているのが伝わって来る。
「悪いな、あたいらで。治癒の仕事があるって分かってたら、マサムネはティグラートを共にしたんだろうけどな」
「いいえ、ありがとうございます、ハナさん」
ハナが「ああ」と微笑した。
さっきヴァレンティーナも言っていたが、このハナも、きっとタロウも、本当にとても優しいモストロであることが分かる。
胴体の前面の治癒が終わると、フラヴィオがベルをうつ伏せに寝かせた。
背中の方の治療が始まる。
「でも……あれか、フラビー? ティグラートを連れて来るのはまずいか?」
「ああ……コニッリョのことか?」
そのモストロの名に反応したベルが問う。
「ガット・ティグラートが来ると、コニッリョがどうかするのですか?」
フラヴィオが「うむ」と頷いた。
まず、コニッリョは『草食』で、ガット・ネーロ、ティグラートは『肉食』。
でもネーロは肉を好まず『魚』が好きで、ティグラートは魚を好まずひたすら『肉』が好き。
それが問題なのだと、ハナが言う。
「だってな、そういうのモストロ同士だと分かるんだ。コニッリョはあたいらネーロには食われないって分かるけど、ティグラートには食われるって思ってるんだ。実際は、ティグラートは人型モストロの肉に興味ないんだけどな」
「前に一度、マサムネ付きの双子ティグラートが、コニッリョの山に遊びに行ったことがあった。レオーネ島の山とどう違うのか、知りたかったらしくってな。そうしたら、コニッリョたちが悲鳴を上げて蜘蛛の子を散らしたように逃げ出したそうだ。余やフェーデ、ドルフ、将兵といった武器を持っている者も逃げられるが、そういう逃げ方をされたことはないし、よっぽど恐ろしかったのだろう」
ハナが少し呆れたように溜め息を吐いた。
「正直厄介だ、コニッリョは。あたいらガットの半分以下の魔力しか持っていないのも原因だろうが、それでも臆病すぎるぞ。まるで野ウサギと変わらない」
と、ハナが「ベル」と呼んで、こう言い聞かせる。
「気を付けた方がいいぞ。少しでもコニッリョを怯えさせるようなことは止めた方がいい。コニッリョは、光属性のモストロだ」
ベルはその言葉の意味を理解するまでに、数秒ほど時間が掛かった。
「コニッリョは、グワリーレが得意……ということですか?」
「そうだ。でもコニッリョが使ってるのを見たことないから、知らないのかもしれない。だから仲間にして教えるんだ。まだ断言はできないけど、人型モストロっていうのは人間と同じように知能があるって言われてるから、魔法書も読めるようになる。そして、グワリーレだけでなく色々な魔法を使えるようになる」
今度はフラヴィオが「ベル」と呼んだ。
「現在のこの国の、女の死因一位は出産だ。女は本当に命がけで子を産んでくれる。産婆でなく医者に任せるようになってからはマシになったが、それでもまだまだなくならない。しかし、レオーネ国にはそれがほとんどない。病院にティグラートやそのメッゾサングエがいて、グワリーレを掛けてくれるからだ」
「なるほど……それはとても助かりますね」
と納得したベルは、警戒心を抱いていたコニッリョに少し心を許す。
「そういうのもあるが、それ以上に……。あのな、ベル、この国は――」
うつ伏せになっているベルの死角で、フラヴィオがハナの口を塞いだのが分かった。
「――……いや、何でもない。もうすぐで治療が終わるからな」
と言い直したハナに、ベルは小さく「ありがとうございます」と返した。
フラヴィオがまた、このベルに隠し事をした。
それがこのベルを想ってのこととは分かっていても、その度に胸が痛くなる。
「よし、治ったぞベル」
ベルは身体を起こしたあと、もう一度感謝する。
「本当にありがとうございました、ハナさん」
「下半身の方は大丈夫か?」
との問いかけに、心配になったフラヴィオが、ふとベルのゴンナを足元の方からめくった。
そして中を覗き込んだその金色の頭を、かち割るが如くハナの強烈な手刀が「オイ」と振り下ろされる。
「あイテ」
「おまえ、やることがつくづくマサムネとそっくりだ」
「すまん」
と言いながらゴンナを戻したフラヴィオの顔は、すっかりデレている。
「腿に少しあるようだ。頼む、ハナ」
承知したハナが、ベルのゴンナを少しめくって痣の位置を確認する。
そこに手を当てて最後のグワリーレを掛けると、ベルの痣の治療は終了した。
ベルは最後にまた感謝すると、ヴェスティートを腰のところで押さえながら、レットの近くにある姿見の前に歩いて行った。
身体の前面を見て、後ろを向いて顔を傾けて後面を見て、また前面を見ながら感動に包まれる。
痣ひとつない自身の胴体を10年ぶりに見た。
「大丈夫だ、ベル。怖くない」
と2人が会話するは、オルキデーア城4階の角部屋――ベルの部屋。
そのベッドの上。
レットの傍ら、黄色の瞳でそれを眺めているハナが呟く。
「フラビー……」
マサムネたちにとって、それがフラヴィオの愛称らしかった。
「なんだ、ハナ?」
「万年発情期だな……」
ふふふ、と笑ったフラヴィオの手が、ベルのヴェスティートを肩から臍の下までずり下ろしていく。
「認めよう。しかし、今は違う」
露わになったベルの痣だらけの胴体を見て、ハナが少し驚いたように「うわ」と言った。
「何だコレ、ひどいぞ。フラビー、ついに女兵の導入でも始めたのか?」
「女兵? 余には考えられんぞ」
「ああ、天地がひっくり返るよりも有り得ないことを言った。じゃあ、ベルが悪さでもしたのか?」
「していない、何も。純真無垢の真っ白な天使を拉致し、軟禁し、10年に渡りこんなことをしていた糞がいたのだ」
「何だソレ!」
と、ハナが声高になった。
「人間の中には、時々本当に意味の分からない奴がいる。あたいも兄貴も人間の宮廷育ちだが、そういうところは全く理解できないぞ。糞にも程がある」
と立腹したらしいハナが、ベルの腹部にそっと手を当てた。
「あっ」と声を上げて逃げようとしたベルの両手を、フラヴィオがその肩の脇あたりに優しく押し付ける。
「大丈夫だ、ベル。ハナは痣を治療してくれるだけだ。『グワリーレ』という治癒魔法でな」
ベルはその魔法――未知なる力が怖い。
身体が小刻みに震え、フラヴィオに押さえられている小さな手は緊張で冷たくなっていた。
ハナがベルを落ち着かせるように、笑顔を見せてこう言う。
「大丈夫だ、痛くも何ともない。ただ、あたいらガット・ネーロはあんまりグワリーレが得意でないから、一瞬では治せない。怖いかもしれないが、少しのあいだ我慢しててくれ」
ベルが覚悟をすると共にフラヴィオの手をぎゅっと握ったとき、ハナが呟くように何かを唱えた。
その刹那、腹部に当たっているハナの掌が一瞬だけ光を放つ。
ハナの言った通り、その体温は感じるが痛みなどは何もない。
そしてハナが手を離すと、そこだけ痣が消えてなくなっていた。
「――えっ……?」
「ほら、大丈夫だったろう?」
とフラヴィオに頭を撫でられながら、ベルは目を疑ってグワリーレという治癒魔法を掛けられた箇所を見つめる。
痣だらけの胴体の一部に、ハナの手形が白くくっきりと浮かんでいる。
ベルの元の肌の色だ。
その横にハナがまた手を置き、再びグワリーレを掛けていく。
「グワリーレってな、光属性の魔法なんだ。でもあたいらガット・ネーロは、闇属性のモストロだ。相対してる光と闇は、お互い弱点だし、使えなくは無いが不得意なんだ。あたいとタロウは、マサムネに随伴してテレトラスポルトで色んな国に行ったことがある。その時に、いろんなモストロを見た。モストロやそのメッゾサングエっていうのは、見ただけで相手の魔力が分かる。今のところ、あたいらが一番魔力を持ってる」
フラヴィオが「ほう」と声を高くした。
「レオーネ国のガットは、モストロの中で最強か」
「あたいらガット・ネーロと、ガット・ティグラートの魔力は、たぶんそうだ。腕っぷしの方は分からないけど。あ、ベル、『ガット・ティグラート』っていうのはな?」
一見、ガット・ネーロとそっくりのモストロだ。
しかし、ガット・ネーロが黒猫の耳と尻尾なのに対し、ガット・ティグラートは虎柄の耳と尻尾を持っているらしい。
またネーロは闇属性だが、ティグラートは風属性。
ネーロは海の近くに棲息し、ティグラートは山に棲息。
ネーロは魚が主食で、ティグラートは肉が主食。
といった違いがあるようだ。
「魔法は使い手の技術によっても変わって来るけど、グワリーレは魔力があるほど一度に治癒できる範囲が広いんだ。でも、あたいらネーロはやっぱり駄目だ。魔力はもちろん、技術もそれなりのはずなのに、やっぱり相対してる属性の魔法は上手くいかない。ティグラートの方がずっと得意だ。風属性のティグラートの不得意は相対する土属性の魔法であって、光属性の魔法は得意とまでは言わずとも普通に使えるからな」
「そうなのですね」
と返したベルは、先ほどよりもずっと落ち着いていた。
不思議な体験に完全に恐怖が消えたわけではないが、疼く痣が治癒されて消失していく度に身体が楽になっていく。
顔を上げればフラヴィオのいつもの優しく明るい笑みに見つめられているし、手も握ってくれている。
それに、ハナが賢明にこのベルを助けようとしてくれているのが伝わって来る。
「悪いな、あたいらで。治癒の仕事があるって分かってたら、マサムネはティグラートを共にしたんだろうけどな」
「いいえ、ありがとうございます、ハナさん」
ハナが「ああ」と微笑した。
さっきヴァレンティーナも言っていたが、このハナも、きっとタロウも、本当にとても優しいモストロであることが分かる。
胴体の前面の治癒が終わると、フラヴィオがベルをうつ伏せに寝かせた。
背中の方の治療が始まる。
「でも……あれか、フラビー? ティグラートを連れて来るのはまずいか?」
「ああ……コニッリョのことか?」
そのモストロの名に反応したベルが問う。
「ガット・ティグラートが来ると、コニッリョがどうかするのですか?」
フラヴィオが「うむ」と頷いた。
まず、コニッリョは『草食』で、ガット・ネーロ、ティグラートは『肉食』。
でもネーロは肉を好まず『魚』が好きで、ティグラートは魚を好まずひたすら『肉』が好き。
それが問題なのだと、ハナが言う。
「だってな、そういうのモストロ同士だと分かるんだ。コニッリョはあたいらネーロには食われないって分かるけど、ティグラートには食われるって思ってるんだ。実際は、ティグラートは人型モストロの肉に興味ないんだけどな」
「前に一度、マサムネ付きの双子ティグラートが、コニッリョの山に遊びに行ったことがあった。レオーネ島の山とどう違うのか、知りたかったらしくってな。そうしたら、コニッリョたちが悲鳴を上げて蜘蛛の子を散らしたように逃げ出したそうだ。余やフェーデ、ドルフ、将兵といった武器を持っている者も逃げられるが、そういう逃げ方をされたことはないし、よっぽど恐ろしかったのだろう」
ハナが少し呆れたように溜め息を吐いた。
「正直厄介だ、コニッリョは。あたいらガットの半分以下の魔力しか持っていないのも原因だろうが、それでも臆病すぎるぞ。まるで野ウサギと変わらない」
と、ハナが「ベル」と呼んで、こう言い聞かせる。
「気を付けた方がいいぞ。少しでもコニッリョを怯えさせるようなことは止めた方がいい。コニッリョは、光属性のモストロだ」
ベルはその言葉の意味を理解するまでに、数秒ほど時間が掛かった。
「コニッリョは、グワリーレが得意……ということですか?」
「そうだ。でもコニッリョが使ってるのを見たことないから、知らないのかもしれない。だから仲間にして教えるんだ。まだ断言はできないけど、人型モストロっていうのは人間と同じように知能があるって言われてるから、魔法書も読めるようになる。そして、グワリーレだけでなく色々な魔法を使えるようになる」
今度はフラヴィオが「ベル」と呼んだ。
「現在のこの国の、女の死因一位は出産だ。女は本当に命がけで子を産んでくれる。産婆でなく医者に任せるようになってからはマシになったが、それでもまだまだなくならない。しかし、レオーネ国にはそれがほとんどない。病院にティグラートやそのメッゾサングエがいて、グワリーレを掛けてくれるからだ」
「なるほど……それはとても助かりますね」
と納得したベルは、警戒心を抱いていたコニッリョに少し心を許す。
「そういうのもあるが、それ以上に……。あのな、ベル、この国は――」
うつ伏せになっているベルの死角で、フラヴィオがハナの口を塞いだのが分かった。
「――……いや、何でもない。もうすぐで治療が終わるからな」
と言い直したハナに、ベルは小さく「ありがとうございます」と返した。
フラヴィオがまた、このベルに隠し事をした。
それがこのベルを想ってのこととは分かっていても、その度に胸が痛くなる。
「よし、治ったぞベル」
ベルは身体を起こしたあと、もう一度感謝する。
「本当にありがとうございました、ハナさん」
「下半身の方は大丈夫か?」
との問いかけに、心配になったフラヴィオが、ふとベルのゴンナを足元の方からめくった。
そして中を覗き込んだその金色の頭を、かち割るが如くハナの強烈な手刀が「オイ」と振り下ろされる。
「あイテ」
「おまえ、やることがつくづくマサムネとそっくりだ」
「すまん」
と言いながらゴンナを戻したフラヴィオの顔は、すっかりデレている。
「腿に少しあるようだ。頼む、ハナ」
承知したハナが、ベルのゴンナを少しめくって痣の位置を確認する。
そこに手を当てて最後のグワリーレを掛けると、ベルの痣の治療は終了した。
ベルは最後にまた感謝すると、ヴェスティートを腰のところで押さえながら、レットの近くにある姿見の前に歩いて行った。
身体の前面を見て、後ろを向いて顔を傾けて後面を見て、また前面を見ながら感動に包まれる。
痣ひとつない自身の胴体を10年ぶりに見た。
0
あなたにおすすめの小説
砕けた愛
篠月珪霞
恋愛
新婚初夜に男に襲われた公爵令嬢エヴリーヌは、不義密通の罪を被せられた。反逆罪に問われた彼女の一族は処刑されるが、気付くと時間が巻き戻っていた。
あなたへの愛? そんなものとうに、砕け散ってしまいました。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
[完結]7回も人生やってたら無双になるって
紅月
恋愛
「またですか」
アリッサは望まないのに7回目の人生の巻き戻りにため息を吐いた。
驚く事に今までの人生で身に付けた技術、知識はそのままだから有能だけど、いつ巻き戻るか分からないから結婚とかはすっかり諦めていた。
だけど今回は違う。
強力な仲間が居る。
アリッサは今度こそ自分の人生をまっとうしようと前を向く事にした。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
盲目王子の策略から逃げ切るのは、至難の業かもしれない
当麻月菜
恋愛
生まれた時から雪花の紋章を持つノアは、王族と結婚しなければいけない運命だった。
だがしかし、攫われるようにお城の一室で向き合った王太子は、ノアに向けてこう言った。
「はっ、誰がこんな醜女を妻にするか」
こっちだって、初対面でいきなり自分を醜女呼ばわりする男なんて願い下げだ!!
───ということで、この茶番は終わりにな……らなかった。
「ならば、私がこのお嬢さんと結婚したいです」
そう言ってノアを求めたのは、盲目の為に王位継承権を剥奪されたもう一人の王子様だった。
ただ、この王子の見た目の美しさと薄幸さと善人キャラに騙されてはいけない。
彼は相当な策士で、ノアに無自覚ながらぞっこん惚れていた。
一目惚れした少女を絶対に逃さないと決めた盲目王子と、キノコをこよなく愛する魔力ゼロ少女の恋の攻防戦。
※但し、他人から見たら無自覚にイチャイチャしているだけ。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる