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エンディングA:円佳に電話した場合
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「はい…」
円佳に電話をすると、もれなく病院のアナウンスが聞こえて来る。
「俺、和紀だけど…」
「うん。どうしたの?」
「今時間ある?」
「んー。良いよ。手短になら」
「あのさ、俺の事好き?」
「…うん」
「こんな俺でも好き?」
「…うん」
「さっき朝美の墓参り行って来た」
「そう…」
「今直ぐは朝美の腕時計外せないかもしれないけど、それでも良いなら俺と、付き合って下さい…」
「…自分勝手、自己中、最低…」
罵りながら受話器から鼻を啜る音が耳に響いて来た。
「分かってる。それでも円佳にそばにいて欲しいんだ…」
「バカ…」
「朝美にはもう伝えて来たんだ。円佳が好きになったって」
「バーカ、朝美、実はすごいやきもちやきなんだよ。そんな事言ったら朝美怒るじゃん」
「良いよ。それでも円佳が好きだって伝えるから…」
「バーカ…」
受話器から伝わる円佳の鼻を啜る音をどうやったら止められるんだろう…。
今はそんな事で頭がいっぱいだった…。
- end -
円佳に電話をすると、もれなく病院のアナウンスが聞こえて来る。
「俺、和紀だけど…」
「うん。どうしたの?」
「今時間ある?」
「んー。良いよ。手短になら」
「あのさ、俺の事好き?」
「…うん」
「こんな俺でも好き?」
「…うん」
「さっき朝美の墓参り行って来た」
「そう…」
「今直ぐは朝美の腕時計外せないかもしれないけど、それでも良いなら俺と、付き合って下さい…」
「…自分勝手、自己中、最低…」
罵りながら受話器から鼻を啜る音が耳に響いて来た。
「分かってる。それでも円佳にそばにいて欲しいんだ…」
「バカ…」
「朝美にはもう伝えて来たんだ。円佳が好きになったって」
「バーカ、朝美、実はすごいやきもちやきなんだよ。そんな事言ったら朝美怒るじゃん」
「良いよ。それでも円佳が好きだって伝えるから…」
「バーカ…」
受話器から伝わる円佳の鼻を啜る音をどうやったら止められるんだろう…。
今はそんな事で頭がいっぱいだった…。
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