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仮面卿外伝【第二章 太陽が沈んだその後に】
第十一話 決意表明
こうして間近まで来れば、凄まじい打撃音だ。大木がその猛攻に揺れ動いている。打ち付ける拳で大木が揺れる、そんなことがあるのだろうか?
だが、実際、木はオーギュストの拳の圧力に負け、こうして堅い幹が容赦なく削られていく。まるでハンマーでも打ち付けているかのよう。
と、ローザが目を覚まし、泣き出してしまった。慌ててアンバーがあやせば、ふっと拳を打ち付ける音がやむ。
「アンバー?」
「あ、は、はい、わたくしです! 申し訳ありません!」
「いや、いい……ローザを頼む」
オーギュストは近寄りかけたものの、一定の距離を保ったまま近づこうとしない。
アンバーがちらりと見れば、やはり目を見張るほどの美しい面差しが目に入る。汗ばんで張り付く黒髪がやたらと艶めかしい。こんな時に不謹慎だわ、アンバーはそう思うも、綺麗なものはやはり綺麗なのだ。仕方がない。
ローザが泣き止むと、アンバーは気になっていたことを口にした。
「あのケイトリンという魔女は?」
「……寝ている」
殿下はこっそり抜け出したということかしら?
「あの魔女の目的は……」
「ああ、私と添い遂げることらしいな?」
オーギュストが自嘲気味に笑い、アンバーは不快感から顔をしかめた。何となく分かってはいたことだが、改めて言われると嫌悪感が湧き上がってどうしようもない。
ってことは、殿下はやっぱりあの女にずっと付き纏われるということ? そんな……
そこでアンバーは、はたと気が付いた。手袋をはめたオーギュストの拳から血が滴っているのだ。木の幹に拳を打ち付けた際、怪我をしたに違いない。
「で、殿下! 怪我をしてます! 手当を……」
「いい、大丈夫だ」
そっけなく背を向けられてしまったが、アンバーは引き下がれなかった。
「で、でも!」
急ぎオーギュストの手を取ろうとするも、ローザが再び泣き出した。先程より泣き方が激しい。顔を真っ赤にして、力の限り泣き叫んでいるように見える。一体どうしたのか分からない。おろおろするアンバーの肩を、オーギュストがぐいっと押した。
「アンバー、私にローザを近づけるな。距離にも関係があるんだ。近付けば近付くほど拒絶反応が酷くなる」
拒絶反応?
「あ、は、はい……」
アンバーは訳が分からなかったが、指示通りにするしかない。距離を取り、ローザをあやしていたアンバーの目に、ふと、横手に作られた墓が映った。木の十字が添えられた簡素なものだ。
「これは……もしかして、ブリュンヒルデ様の?」
「ああ。あのままにはしておけないから……」
アンバーはオーギュストの顔を見た。
今は泣いてはいないけれど、きっと泣かれたに違いない。目がどことなく腫れぼったいもの。墓の周りに飾られた花は、森から摘んできたものだろう。
「これからどうなさいます?」
「魔女を殺す」
物騒な言葉だがアンバーはそれを自然と受け入れていた。
そうだ、あんなものを野放しには出来ない……
「殺せ、ますか?」
不死身ですけど、アンバーが恐る恐るそう口にすれば、オーギュストが笑った。
その笑みを見て、アンバーはぞくりと総毛立つ。彼のこんな笑い方を見た事がない。太陽のような、それが誰もが彼に抱く印象だ。でも、その眩い太陽を覆い隠す、黒い霧を見たような気がしたのだ。気のせいかも知れないけれど……
不吉な予感に、どきどきと心臓が鳴り止まない。
「殺す方法ならある。実行できるかが問題だが……」
オーギュストの返答にアンバーは驚いた。
「殺せるんですか!」
「ああ」
「難しい、ですよね?」
「ふ、はは……ああ、そうだな。死んだ方がましだと思うような方法だ」
どんな方法なのか。聞きたいけど聞いてはいけないような気がして、アンバーは口を閉じた。
「国へ帰りたいか?」
唐突に、オーギュストにそう問われ、アンバーは狼狽える。
「え? あ、その……」
「リンドルンの王城へ行けば、皇帝が派遣した外交官がいるはずだ。保護してもらうといい。ただし、この場所のことは黙っていて欲しい。私をかくまった者達の身が危うくなる」
アンバーが弾かれたように顔を上げた。
「と、到着したんですか? 皇帝陛下の勅命を受けた外交官が?」
「そうだ。ここへ戻る道中目にした。随分と物々しい行列だったな?」
オーギュストが武装したヴィスタニア兵を見た事を話せば、アンバーはうつむき、唇を噛んだ。
やはり、やはり皇帝陛下は、ブリュンヒルデ様の意志を尊重なさったんだわ。だったら、もう少し到着が早ければ、ブリュンヒルデ様は……
アンバーはぐっと涙をこらえ、問うた。
「ローザ様は?」
どうなさいますか? アンバーの問いにオーギュストが答えた。
「……誰が敵か判断できない。ローザはこのまま手元に置き、禍根を断つ」
「どうやって?」
「魔女を殺せばいい」
ああ、そうだとも。絶対に殺してやる。
そう断言したオーギュストの姿に、アンバーは目を見張った。何故か目が離せなかった。恐ろしいのに美しい、そう感じてしまうから。壮絶で美しい……
オーギュストは線の細い美男子だ。ヴィーナスも顔負けの美を誇る。なのに、力強く猛々しい戦士としての側面を持っていて、ヴィスタニア帝国の戦神にも引けを取らない戦い方をする。鬼神のような猛攻に誰もが恐れおののくという。その彼がやると言ったなら、きっとやり遂げるに違いない。
アンバーはごくりと喉を鳴らし、決意した。
「な、なら、私もここに残ります! ブリュンヒルデ様の仇を討つまでは離れません! 私も微弱ながらお手伝いをさせて下さい! ブリュンヒルデ様と思い、ローザ様に誠心誠意お仕えさせていただきます!」
「……魔女が私に付き纏って離れない。きついぞ?」
「そう決めたんです。オーギュスト殿下が駄目だと言っても引きませんから」
オーギュストの忠告にもひるまず、アンバーが言い切った。
「一つ注意をしておく。魔女の血は飲むな? 私と敵対する羽目になる」
アンバーが不思議そうに首を傾げた。
「殿下と敵対、ですか?」
「魔女の血を飲むと、私に対して敵愾心を抱くようになる。私を憎むようになるんだ」
「殿下を嫌いになる?」
「そうだ」
「それは、嫌ですね。ええ、はい、気を付けま……って、あ! エヴリン王子妃殿下が言っていたことってこれだったんですね! それで王城の人達がおかしなことになったんですか?」
アンバーが勢い込んで言った。
「あ、あのですね、殿下。王城にいた間、血液反応の出た飲食物は口にするなって、エヴリン王子妃殿下に言われていたんです。だから、ずーっと検査検査検査ですよ。大変でした」
オーギュストが眉をひそめた。
「エヴリンが? 彼女は魔女の血の存在を知っていた?」
「ええ、多分……あ、そうそう! 殿下も気を付けて下さいね? 魔女の血を飲んで自分で自分を嫌うなんて目も当てられませんから」
オーギュストの口角が上がる。
「ああ、そうなったら私は死ぬな」
「え……」
「当然だろう? 自分を殺したいほど憎めば自害だ。だから私にあの血は効かない。魔女の目的は恋した相手を手に入れる事で、殺す事じゃないからな」
「恋した相手を手に入れる?」
オーギュストが皮肉るように笑う。
「ああ、滅びの魔女の秘薬は、恋の秘薬だそうだ。憎悪を植え付けて周囲を敵だらけにし、味方は自分しかいないとそう思わせ、恋した相手を自分の物にする」
アンバーが顔をしかめた。
「なんですか、それ。どう考えても歪んでます。恋のライバルを消すって意味では分からなくもないですけれど、周り中から嫌われて憎まれるって、やられた方は死ぬほど辛いですよ。なのに、自害はして欲しくないって……愛してると言いながら、これって生き地獄を味わわせるような仕組みです」
オーギュストが不愉快そうに言い放つ。
「愛してなどいない」
「え? でも……」
「自分さえよければ他はどうでもいいのなら……愛しているのは自分だけだ。魔女は魔女自身を愛している。だから何をしても心が痛まない。ああやって笑っていられるんだ」
そうかもしれないと、アンバーは思う。自分だったら愛した者にこんな真似は出来そうにない。愛している者の苦しむ姿を見れば確かに心が痛む。
だが、実際、木はオーギュストの拳の圧力に負け、こうして堅い幹が容赦なく削られていく。まるでハンマーでも打ち付けているかのよう。
と、ローザが目を覚まし、泣き出してしまった。慌ててアンバーがあやせば、ふっと拳を打ち付ける音がやむ。
「アンバー?」
「あ、は、はい、わたくしです! 申し訳ありません!」
「いや、いい……ローザを頼む」
オーギュストは近寄りかけたものの、一定の距離を保ったまま近づこうとしない。
アンバーがちらりと見れば、やはり目を見張るほどの美しい面差しが目に入る。汗ばんで張り付く黒髪がやたらと艶めかしい。こんな時に不謹慎だわ、アンバーはそう思うも、綺麗なものはやはり綺麗なのだ。仕方がない。
ローザが泣き止むと、アンバーは気になっていたことを口にした。
「あのケイトリンという魔女は?」
「……寝ている」
殿下はこっそり抜け出したということかしら?
「あの魔女の目的は……」
「ああ、私と添い遂げることらしいな?」
オーギュストが自嘲気味に笑い、アンバーは不快感から顔をしかめた。何となく分かってはいたことだが、改めて言われると嫌悪感が湧き上がってどうしようもない。
ってことは、殿下はやっぱりあの女にずっと付き纏われるということ? そんな……
そこでアンバーは、はたと気が付いた。手袋をはめたオーギュストの拳から血が滴っているのだ。木の幹に拳を打ち付けた際、怪我をしたに違いない。
「で、殿下! 怪我をしてます! 手当を……」
「いい、大丈夫だ」
そっけなく背を向けられてしまったが、アンバーは引き下がれなかった。
「で、でも!」
急ぎオーギュストの手を取ろうとするも、ローザが再び泣き出した。先程より泣き方が激しい。顔を真っ赤にして、力の限り泣き叫んでいるように見える。一体どうしたのか分からない。おろおろするアンバーの肩を、オーギュストがぐいっと押した。
「アンバー、私にローザを近づけるな。距離にも関係があるんだ。近付けば近付くほど拒絶反応が酷くなる」
拒絶反応?
「あ、は、はい……」
アンバーは訳が分からなかったが、指示通りにするしかない。距離を取り、ローザをあやしていたアンバーの目に、ふと、横手に作られた墓が映った。木の十字が添えられた簡素なものだ。
「これは……もしかして、ブリュンヒルデ様の?」
「ああ。あのままにはしておけないから……」
アンバーはオーギュストの顔を見た。
今は泣いてはいないけれど、きっと泣かれたに違いない。目がどことなく腫れぼったいもの。墓の周りに飾られた花は、森から摘んできたものだろう。
「これからどうなさいます?」
「魔女を殺す」
物騒な言葉だがアンバーはそれを自然と受け入れていた。
そうだ、あんなものを野放しには出来ない……
「殺せ、ますか?」
不死身ですけど、アンバーが恐る恐るそう口にすれば、オーギュストが笑った。
その笑みを見て、アンバーはぞくりと総毛立つ。彼のこんな笑い方を見た事がない。太陽のような、それが誰もが彼に抱く印象だ。でも、その眩い太陽を覆い隠す、黒い霧を見たような気がしたのだ。気のせいかも知れないけれど……
不吉な予感に、どきどきと心臓が鳴り止まない。
「殺す方法ならある。実行できるかが問題だが……」
オーギュストの返答にアンバーは驚いた。
「殺せるんですか!」
「ああ」
「難しい、ですよね?」
「ふ、はは……ああ、そうだな。死んだ方がましだと思うような方法だ」
どんな方法なのか。聞きたいけど聞いてはいけないような気がして、アンバーは口を閉じた。
「国へ帰りたいか?」
唐突に、オーギュストにそう問われ、アンバーは狼狽える。
「え? あ、その……」
「リンドルンの王城へ行けば、皇帝が派遣した外交官がいるはずだ。保護してもらうといい。ただし、この場所のことは黙っていて欲しい。私をかくまった者達の身が危うくなる」
アンバーが弾かれたように顔を上げた。
「と、到着したんですか? 皇帝陛下の勅命を受けた外交官が?」
「そうだ。ここへ戻る道中目にした。随分と物々しい行列だったな?」
オーギュストが武装したヴィスタニア兵を見た事を話せば、アンバーはうつむき、唇を噛んだ。
やはり、やはり皇帝陛下は、ブリュンヒルデ様の意志を尊重なさったんだわ。だったら、もう少し到着が早ければ、ブリュンヒルデ様は……
アンバーはぐっと涙をこらえ、問うた。
「ローザ様は?」
どうなさいますか? アンバーの問いにオーギュストが答えた。
「……誰が敵か判断できない。ローザはこのまま手元に置き、禍根を断つ」
「どうやって?」
「魔女を殺せばいい」
ああ、そうだとも。絶対に殺してやる。
そう断言したオーギュストの姿に、アンバーは目を見張った。何故か目が離せなかった。恐ろしいのに美しい、そう感じてしまうから。壮絶で美しい……
オーギュストは線の細い美男子だ。ヴィーナスも顔負けの美を誇る。なのに、力強く猛々しい戦士としての側面を持っていて、ヴィスタニア帝国の戦神にも引けを取らない戦い方をする。鬼神のような猛攻に誰もが恐れおののくという。その彼がやると言ったなら、きっとやり遂げるに違いない。
アンバーはごくりと喉を鳴らし、決意した。
「な、なら、私もここに残ります! ブリュンヒルデ様の仇を討つまでは離れません! 私も微弱ながらお手伝いをさせて下さい! ブリュンヒルデ様と思い、ローザ様に誠心誠意お仕えさせていただきます!」
「……魔女が私に付き纏って離れない。きついぞ?」
「そう決めたんです。オーギュスト殿下が駄目だと言っても引きませんから」
オーギュストの忠告にもひるまず、アンバーが言い切った。
「一つ注意をしておく。魔女の血は飲むな? 私と敵対する羽目になる」
アンバーが不思議そうに首を傾げた。
「殿下と敵対、ですか?」
「魔女の血を飲むと、私に対して敵愾心を抱くようになる。私を憎むようになるんだ」
「殿下を嫌いになる?」
「そうだ」
「それは、嫌ですね。ええ、はい、気を付けま……って、あ! エヴリン王子妃殿下が言っていたことってこれだったんですね! それで王城の人達がおかしなことになったんですか?」
アンバーが勢い込んで言った。
「あ、あのですね、殿下。王城にいた間、血液反応の出た飲食物は口にするなって、エヴリン王子妃殿下に言われていたんです。だから、ずーっと検査検査検査ですよ。大変でした」
オーギュストが眉をひそめた。
「エヴリンが? 彼女は魔女の血の存在を知っていた?」
「ええ、多分……あ、そうそう! 殿下も気を付けて下さいね? 魔女の血を飲んで自分で自分を嫌うなんて目も当てられませんから」
オーギュストの口角が上がる。
「ああ、そうなったら私は死ぬな」
「え……」
「当然だろう? 自分を殺したいほど憎めば自害だ。だから私にあの血は効かない。魔女の目的は恋した相手を手に入れる事で、殺す事じゃないからな」
「恋した相手を手に入れる?」
オーギュストが皮肉るように笑う。
「ああ、滅びの魔女の秘薬は、恋の秘薬だそうだ。憎悪を植え付けて周囲を敵だらけにし、味方は自分しかいないとそう思わせ、恋した相手を自分の物にする」
アンバーが顔をしかめた。
「なんですか、それ。どう考えても歪んでます。恋のライバルを消すって意味では分からなくもないですけれど、周り中から嫌われて憎まれるって、やられた方は死ぬほど辛いですよ。なのに、自害はして欲しくないって……愛してると言いながら、これって生き地獄を味わわせるような仕組みです」
オーギュストが不愉快そうに言い放つ。
「愛してなどいない」
「え? でも……」
「自分さえよければ他はどうでもいいのなら……愛しているのは自分だけだ。魔女は魔女自身を愛している。だから何をしても心が痛まない。ああやって笑っていられるんだ」
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