67 / 137
第三章 愛と欲望の狭間
第百三十九話 隠し部屋
しおりを挟む
シリウスはいつものように寝室へやって来た。寝衣を身につけたシリウスの長い白銀の髪がふわりと揺れる。
それを目にしたセレスティナは喜んだものの、シリウスの態度はやはりどこかよそよそしい。いつもであれば抱きしめて、お休みのキスをしてくれるところだ。それが離れた場所に腰掛け、こちらの様子をじっと窺っている。思わず駆けよりかけた足が止まってしまった。
セレスティナは一抹の寂しさを覚え、自分の指先に視線を落とす。
そうよ、ね。今の私は見ず知らずの赤の他人だし……いきなり婚約者だって言われても、戸惑うわよね。
「シリウス、あの、無理はしないで? もう、私は大人だもの。別々に寝ても大丈夫よ?」
おずおずとセレスティナはそう言った。
本当は寂しいけれど……
「……君はどうしたい?」
シリウスにそう問われてセレスティナは戸惑った。
どうって……
シリウスが立ち上がり、セレスティナの前まで歩いてやって来た。
その手が頬に触れて、セレスティナはどきりとした。自分を見下ろすのはいつもの青い瞳。晴れ渡った空の色の……。魅入られたように目が離せない。とくんと心臓が波打つ。セレスティナは眩しそうに目を細めた。
ああ、やっぱり私はあなたに恋をするのね。何度でも、何度でも……。こんなにも、こんなにも惹かれてしまう。シリウス、あなたが好き、好きよ。白銀の天使様。私の、私だけの……
「正直に」
労るような声音だ。気遣ってくれているのが分かる。
「……寂しいわ?」
近くて遠いあなたの存在が……。あなたの抱擁が恋しい。
「一緒に寝れば、君を襲うかもしれないのに?」
シリウスが大真面目に告げ、セレスティナは吹き出してしまった。
「そこは笑うところじゃ……」
シリウスは困惑しきりだ。
ええ、そうよね。でも、困るシリウスがとても新鮮だわ。
「いえ、だって……ねぇ、シリウス? 私はあなたが好きよ? 愛しているの。抱いて欲しいって思ってしまうくらいよ。だからね? そういった心配はいらないわ。あなたが望むのなら、きっと私はそれを喜んで受け入れてしまうから」
「いや、それは……」
「でも、聞いて? シリウスはね、一緒に寝ても私に手を出そうとしないのよ。十八才の大人になるまでって、待ってくれているみたい。お風呂の話も驚いただろうけど、あれは酔っ払った私の我が儘を聞いてくれただけ。あなたはずっと私を大切にしてくれたわ。本当よ? 朝までずっと私を抱きしめて、安心するように一緒に寝てくれるの。ただそれだけよ。でも私はそれがとても嬉しい……」
シリウスの大きな手が、さらりと栗色の髪をすく。
「……抱きしめても?」
許可を求められると、何だかくすぐったいわ。
「ええ、嬉しいわ?」
◇◇◇
彼女を抱きしめれば、やはりじんわりと温かい。心が喜びに震える。
セレスティナを抱き上げたシリウスは、ぎこちないながらも一緒に横になり、彼女が寝入った頃合いを見計らって起きだした。月明かりの中、規則正しい寝息を立てるセレスティナをじっと見つめた。長い栗色の髪をそっと手ですく。
このまま彼女の寝顔をずっと見ていたい。
そんな思いにかられるも、やらなければならないことがある。ふっくらとした唇に目が行くも、シリウスは無理矢理そこから意識を引き剥がす。身をかがめ、彼女の額にそっとキスを落とした。これくらい許して欲しい、そんな気持ちで。
起きだしたシリウスは、寝室の隣にある自室へと向かった。
「マスター、お呼びですか?」
部屋に呼び出されたスチュワートが言う。
「……十三年分の私の行動のダイジェスト版を」
シリウスがそう要求すると、スチュワートが動く。
「かしこまりました」
スチュワートが虚空に映し出したのは、シリウスがこなしてきたスケジュールを年表にしたものだ。それらをざっと確認し終えたシリウスが言う。
「サマンサは今どうしている?」
「マスターが来るのを待っていらっしゃるようです。行動の自由は認めていませんが、待遇に満足してご機嫌ですよ。あの方はまったくもって無邪気というか、呑気というか……まったく変わりませんね? お会いになりますか?」
「いや、止めておく」
今はまだ会わない方がいいだろう。
「賓客として扱うように」
シリウスがそう告げると、スチュワートが青い瞳をピカピカさせ、「心得ております」と、そう言って笑った。
「リシャール様はどうなさいますか?」
スチュワートがそう告げると、シリウスは眉をひそめた。
リシャール? ああ、そう言えばいたな。すっかり忘れていた。
「地下牢か?」
リシャールを会場から排除した後、私は意識を失い、指示を出していない。私の指示がなければ、例外なく流された者は地下牢に押し込められる。
スチュワートが頷いた。
「ええ、はい。マスターからの指示がありませんでしたので、地下牢行きです。リシャール様はドラゴンの姿で暴れましたので、冷凍弾を何度かぶち込んで、大人しくさせました。解放なさいますか?」
「そのままで」
「かしこまりました」
リシャールがいれば、かしこまるなぁ! と文句を言いそうだが、シリウスはきっちり見捨てた。妹を溺愛しているリシャールの事だ。解放すれば何を仕出かすか分からない。このまま地下牢で大人しくしていてくれた方がいいと判断する。
「……スチュー」
「はい、マスター」
立ち去りかけた執事のスチュワートを呼び止める。金色ボディの彼はいつだってシリウスに忠実だ。
「私は婚約者と仲が良かったか?」
スチュワートの青い瞳が笑みを形作る。
「それはもう。マスターはそれはそれはセレスティナ様を溺愛しておりました。片時もお傍から離しませんでしたよ?」
「……そうか。下がっていい。仕事に戻れ」
「では、失礼させて頂きます」
シリウスが自室に整理してあったデータを探れば、シャーロットとイザークの記録映像は直ぐに見付かった。映像はシリウスが知らない未来を映し出す。五才以降の家族団らんの場、子供達と一緒に遊んだ風景、年ごとの誕生会も全て事細かに記録してある。
ダイジェスト版も作ってあったが、子供達が六才頃からめっきり記録量が減った。同時にサマンサの姿が映像から消え、ああ、この頃にサマンサが出ていったのだと分かる。
記録量が復活したのは十才以降か。シャルとイザークの将来の夢は、ドラゴンライダーに銃騎士……うん? 魔工技師じゃない?
シリウスは、ずいっと身を乗り出してしまう。
嫌な予感を覚え、再度記録を確認すると、二人に魔工技師としての才はまるでないことが判明した。家庭教師が行ったテストの結果は勿論のこと、二人の理解力をことあるごとに試して、落胆した涙ぐましい記録がきっちり残っている。
必死で魔工学の講義をする風景まで……。それを聞く二人の子供達は当然のように欠伸混じりだ。こんなもの残すなと言いたい。
シリウスはひっそり泣きたくなった。
こっちはまだそんな未来は知らず、期待に胸を膨らませている真っ最中だったというのに……。子供達と一緒になって魔道具の研究開発をする。夢だったんだ。それをこんな風にぶち壊しに……。先に未来を知るとか止めてくれ。いや、未来じゃないか。経験した過去だ。ややこしい!
バシッと映像を消し、シリウスはふと気が付く。
セレスティナの記録がない?
いや、全くなかったわけではない。子供達と一緒に写っている映像は確かにあった。が、彼女だけを撮った記録がない。溺愛していたのなら、彼女だけを映した映像が必ずある筈。
しばし考え……ああ、秘密部屋の方かと気が付く。誰にも見られたくない記録はあっちに隠すんだった。サマンサの記録もあちらだ。
本棚の後ろにある隠し部屋にシリウスは足を踏み入れ、ぎょっとなった。セレスティナの写真が壁一面にずらりと飾られている。どこを向いてもセレスティナ、セレスティナ、セレスティナだ。思わずぴしゃりと出入り口を閉じてしまった。
それを目にしたセレスティナは喜んだものの、シリウスの態度はやはりどこかよそよそしい。いつもであれば抱きしめて、お休みのキスをしてくれるところだ。それが離れた場所に腰掛け、こちらの様子をじっと窺っている。思わず駆けよりかけた足が止まってしまった。
セレスティナは一抹の寂しさを覚え、自分の指先に視線を落とす。
そうよ、ね。今の私は見ず知らずの赤の他人だし……いきなり婚約者だって言われても、戸惑うわよね。
「シリウス、あの、無理はしないで? もう、私は大人だもの。別々に寝ても大丈夫よ?」
おずおずとセレスティナはそう言った。
本当は寂しいけれど……
「……君はどうしたい?」
シリウスにそう問われてセレスティナは戸惑った。
どうって……
シリウスが立ち上がり、セレスティナの前まで歩いてやって来た。
その手が頬に触れて、セレスティナはどきりとした。自分を見下ろすのはいつもの青い瞳。晴れ渡った空の色の……。魅入られたように目が離せない。とくんと心臓が波打つ。セレスティナは眩しそうに目を細めた。
ああ、やっぱり私はあなたに恋をするのね。何度でも、何度でも……。こんなにも、こんなにも惹かれてしまう。シリウス、あなたが好き、好きよ。白銀の天使様。私の、私だけの……
「正直に」
労るような声音だ。気遣ってくれているのが分かる。
「……寂しいわ?」
近くて遠いあなたの存在が……。あなたの抱擁が恋しい。
「一緒に寝れば、君を襲うかもしれないのに?」
シリウスが大真面目に告げ、セレスティナは吹き出してしまった。
「そこは笑うところじゃ……」
シリウスは困惑しきりだ。
ええ、そうよね。でも、困るシリウスがとても新鮮だわ。
「いえ、だって……ねぇ、シリウス? 私はあなたが好きよ? 愛しているの。抱いて欲しいって思ってしまうくらいよ。だからね? そういった心配はいらないわ。あなたが望むのなら、きっと私はそれを喜んで受け入れてしまうから」
「いや、それは……」
「でも、聞いて? シリウスはね、一緒に寝ても私に手を出そうとしないのよ。十八才の大人になるまでって、待ってくれているみたい。お風呂の話も驚いただろうけど、あれは酔っ払った私の我が儘を聞いてくれただけ。あなたはずっと私を大切にしてくれたわ。本当よ? 朝までずっと私を抱きしめて、安心するように一緒に寝てくれるの。ただそれだけよ。でも私はそれがとても嬉しい……」
シリウスの大きな手が、さらりと栗色の髪をすく。
「……抱きしめても?」
許可を求められると、何だかくすぐったいわ。
「ええ、嬉しいわ?」
◇◇◇
彼女を抱きしめれば、やはりじんわりと温かい。心が喜びに震える。
セレスティナを抱き上げたシリウスは、ぎこちないながらも一緒に横になり、彼女が寝入った頃合いを見計らって起きだした。月明かりの中、規則正しい寝息を立てるセレスティナをじっと見つめた。長い栗色の髪をそっと手ですく。
このまま彼女の寝顔をずっと見ていたい。
そんな思いにかられるも、やらなければならないことがある。ふっくらとした唇に目が行くも、シリウスは無理矢理そこから意識を引き剥がす。身をかがめ、彼女の額にそっとキスを落とした。これくらい許して欲しい、そんな気持ちで。
起きだしたシリウスは、寝室の隣にある自室へと向かった。
「マスター、お呼びですか?」
部屋に呼び出されたスチュワートが言う。
「……十三年分の私の行動のダイジェスト版を」
シリウスがそう要求すると、スチュワートが動く。
「かしこまりました」
スチュワートが虚空に映し出したのは、シリウスがこなしてきたスケジュールを年表にしたものだ。それらをざっと確認し終えたシリウスが言う。
「サマンサは今どうしている?」
「マスターが来るのを待っていらっしゃるようです。行動の自由は認めていませんが、待遇に満足してご機嫌ですよ。あの方はまったくもって無邪気というか、呑気というか……まったく変わりませんね? お会いになりますか?」
「いや、止めておく」
今はまだ会わない方がいいだろう。
「賓客として扱うように」
シリウスがそう告げると、スチュワートが青い瞳をピカピカさせ、「心得ております」と、そう言って笑った。
「リシャール様はどうなさいますか?」
スチュワートがそう告げると、シリウスは眉をひそめた。
リシャール? ああ、そう言えばいたな。すっかり忘れていた。
「地下牢か?」
リシャールを会場から排除した後、私は意識を失い、指示を出していない。私の指示がなければ、例外なく流された者は地下牢に押し込められる。
スチュワートが頷いた。
「ええ、はい。マスターからの指示がありませんでしたので、地下牢行きです。リシャール様はドラゴンの姿で暴れましたので、冷凍弾を何度かぶち込んで、大人しくさせました。解放なさいますか?」
「そのままで」
「かしこまりました」
リシャールがいれば、かしこまるなぁ! と文句を言いそうだが、シリウスはきっちり見捨てた。妹を溺愛しているリシャールの事だ。解放すれば何を仕出かすか分からない。このまま地下牢で大人しくしていてくれた方がいいと判断する。
「……スチュー」
「はい、マスター」
立ち去りかけた執事のスチュワートを呼び止める。金色ボディの彼はいつだってシリウスに忠実だ。
「私は婚約者と仲が良かったか?」
スチュワートの青い瞳が笑みを形作る。
「それはもう。マスターはそれはそれはセレスティナ様を溺愛しておりました。片時もお傍から離しませんでしたよ?」
「……そうか。下がっていい。仕事に戻れ」
「では、失礼させて頂きます」
シリウスが自室に整理してあったデータを探れば、シャーロットとイザークの記録映像は直ぐに見付かった。映像はシリウスが知らない未来を映し出す。五才以降の家族団らんの場、子供達と一緒に遊んだ風景、年ごとの誕生会も全て事細かに記録してある。
ダイジェスト版も作ってあったが、子供達が六才頃からめっきり記録量が減った。同時にサマンサの姿が映像から消え、ああ、この頃にサマンサが出ていったのだと分かる。
記録量が復活したのは十才以降か。シャルとイザークの将来の夢は、ドラゴンライダーに銃騎士……うん? 魔工技師じゃない?
シリウスは、ずいっと身を乗り出してしまう。
嫌な予感を覚え、再度記録を確認すると、二人に魔工技師としての才はまるでないことが判明した。家庭教師が行ったテストの結果は勿論のこと、二人の理解力をことあるごとに試して、落胆した涙ぐましい記録がきっちり残っている。
必死で魔工学の講義をする風景まで……。それを聞く二人の子供達は当然のように欠伸混じりだ。こんなもの残すなと言いたい。
シリウスはひっそり泣きたくなった。
こっちはまだそんな未来は知らず、期待に胸を膨らませている真っ最中だったというのに……。子供達と一緒になって魔道具の研究開発をする。夢だったんだ。それをこんな風にぶち壊しに……。先に未来を知るとか止めてくれ。いや、未来じゃないか。経験した過去だ。ややこしい!
バシッと映像を消し、シリウスはふと気が付く。
セレスティナの記録がない?
いや、全くなかったわけではない。子供達と一緒に写っている映像は確かにあった。が、彼女だけを撮った記録がない。溺愛していたのなら、彼女だけを映した映像が必ずある筈。
しばし考え……ああ、秘密部屋の方かと気が付く。誰にも見られたくない記録はあっちに隠すんだった。サマンサの記録もあちらだ。
本棚の後ろにある隠し部屋にシリウスは足を踏み入れ、ぎょっとなった。セレスティナの写真が壁一面にずらりと飾られている。どこを向いてもセレスティナ、セレスティナ、セレスティナだ。思わずぴしゃりと出入り口を閉じてしまった。
313
あなたにおすすめの小説
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました
鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」
そう言ったのは、王太子アレス。
そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。
外交も財政も軍備も――
すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。
けれど功績はすべて王太子のもの。
感謝も敬意も、ただの一度もない。
そして迎えた舞踏会の夜。
「便利だったが、飾りには向かん」
公開婚約破棄。
それならば、とレイナは微笑む。
「では業務も終了でよろしいですね?」
王太子が望んだ通り、
彼女は“確認”をやめた。
保証を外し、責任を返し、
そして最後に――
「ご確認を」と差し出した書類に、
彼は何も読まずに署名した。
国は契約で成り立っている。
確認しない者に、王の資格はない。
働きたくない公爵令嬢と、
責任を理解しなかった王太子。
静かな契約ざまぁ劇、開幕。
---
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。