31 / 55
番外編置き場
◆【もしもの世界】 エピローグ
しおりを挟む
◆◆◆◆
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
その光がちょうど顔にあたり、眩しさからテオフィルは目を開けた。
どうやらいつのまにか眠っていたようだ。
「――私は……」
妻だった彼女はたくさんの罪を犯した。
娘であるバーベナを使い、王子の婚約者の座を守るために悪行を積んだ。
王であるアルベールから裁定を受け、それでも身分による情状酌量を受け、牢に繋がれるでもなく、離縁をして娘共々地方での軟禁生活となった。
だから現在、この屋敷に住むのはテオフィルと娘のアナベルのみ。
同じ公爵家の中で罰せられる者とそうでない者があること自体がおかしいが、そのような裁定に落ち着いたのは、アルベールとテオフィルが旧知の仲である事と、第一王子がアナベルを妃にと強く望んでいることが理由だろう。
彼女との離縁は、ずっと望んでいたことだった。
望まぬ結婚を強いられた時から、侍女のアンナと親しくなり始めた頃から、こうありたいと、願っていたことだった。
「……ヴァイオレット」
離縁を告げたときの最後の彼女の姿を思い出す。
彼女の琥珀の瞳からは、ぽろぽろと真珠のような涙がこぼれた。
以前のようにヒステリックに泣き喚くでもなく、声を出すことなく静かに泣いていた。
その姿は、幼い少女のようだった。
そして、ヴァイオレットの隣で彼女を支えていた娘のバーベナは、一度もテオフィルを見ることはなく、頭だけを下げて2人で馬車に乗り込んでいった。
「私は……俺は、何をしていたんだ……」
アンナとの純愛を貫いたつもりだった。
だが結局、彼女を正式な妻にすることは叶わず、日陰者として後ろ指をさされたまま最後は病で呆気なく儚くなった。
彼女に贈った髪飾りやリボン、その他の宝飾品も、結局は日の目を見ることはなかった。
望まぬ結婚相手だったヴァイオレットと子を成し、そこで貴族家の義務から解放されたと思い、妻子を顧みることも無くなっていった。
アンナが亡くなったのと時を同じくして、ヴァイオレットの父であるブライアムも病で亡くなった。
そのタイミングで、アンナとの子であるアナベルを正式に公爵家の令嬢として迎えてからは、ますます妻と衝突することが増えたが取り合わなかった。
ヴァイオレットの愛が、幼き日から自身に一心に向いていることは分かっていた。
自分に近付く他の者たちを後ろ暗い方法で蹴落としていた事も薄々気が付いていた。
――向き合わなかったのは、俺だ。
見ないように蓋をして遠ざけた。
結婚が決まってからも、必要以上に彼女と話さなかった。
傷付いた顔をしていることは分かっていたが、アンナさえも貶めた彼女に憤りを感じ、まともに取り合わなかった。
結局、誰も幸せにできなかった。
ヴァイオレットも、アンナも。
それは、自身の弱さが原因なのだ。ただ、向き合いたくなかった。自分に、親に、彼女に。
だから楽な方に――身近にいて、不運な境遇をもつアンナに逃げたのだろうか。
始まりは愛か同情か、はたまた憐憫だったのか、今となっては判別がつかない。
愛だったと信じたいが、こうして周りに誰もいなくなった今では、もう分からない。
「もう、とり返しがつかない……」
ただその事だけは分かった。
ずきずきと頭が痛む。
頭を押さえながら窓辺から眼下を見下ろすと、手入れの行き届いていない庭園は所々に枯れたような様子が見える。
公爵家の主人であるテオフィルも、そしておそらく夫人のヴァイオレットも。これまで庭園の様子を気にかけてなどいなかった。誰も指示をせず、そしてヴァイオレットの癇癪のために度々辞めさせられる使用人たちは入れ替わりが激しく質も落ちていく。
(あの夢は……俺の理想、なのか……)
夢を見た。
花が咲き誇る公爵家の庭園で。
テオフィルとヴァイオレット。それにアルベールやアンナ、リリーにジーク。
見た目からすると、学生時代のような自分たちは、楽しそうにお茶会をしている。
笑顔に溢れて、笑い声が満ちている。そんな幸せな風景がそこにはあった。
あまりにも現実とかけ離れている。
そして、二度と還らない、日々。
テオフィルは思考を止め、カーテンを閉めた。
薄暗くなった部屋で茫然と立ち竦む。
その後、アナベルは王子の婚約者となり、のちの王妃となった。
異母姉や母親が問題を起こした事や、彼女の母の身分が低い事から口さがない事を言うものもいたが、何よりも王子が望んでいたため、その結論におさまることになった。
ただ、父のテオフィルはあまり社交界に出なくなり、時折国王のアルベールと静かに酒を飲む。
ヴァイオレットとバーベナはどうなったのか。アルベールとテオフィル以外、誰も気に留めるものはいない。
そして2人も、立場上彼女たちに手を差し伸べることが出来ない。
静かな室内には、グラスを置く音がいやに響く。
「……どこで間違ったんだろうか」
そう零したのは、どちらだったのか。
――こうしてこのもうひとつの物語は、幕を閉じた。
◆◆◆◆
―――――――――
―――…………
……………
「ん……」
何か顔にふわふわとしたものが当たってくすぐったい。
ちょうど眠りから覚めかけていたテオフィルは、ゆっくりと眼を開ける。
そして直ぐに、自身をくすぐっていたものの正体に気が付いた。
「……レティ」
腕の中では、菫色の髪をした最愛の人が眠る。
彼女の呼吸に合わせて小さく上下するそのふわふわとした髪が、時折テオフィルの顔に触れるのだ。
「ん……テオ……?」
名を呼んだからか、ヴァイオレットが身動ぎをして目を開ける。
まだちゃんと覚醒しきっていない、とろりとした琥珀色の瞳を見ていると、ますます愛しさが込み上げてくる。
「おはよう、レティ。ふたりして随分ぐっすりと眠ってしまっていたな」
「ふわ……そうね……もうこんなに、明るい……」
「もう少し眠るか?」
「うん……」
猫のように丸まりながら、ヴァイオレットはテオフィルの胸元に頬をすり寄せる。
おそらく寝ぼけているのだろう。
もう少し、寝かせておくか。
そう思いながら愛しい人の頭を撫でていると、何やら廊下が騒がしい。
バタバタと走る軽い足音と、慌てたような大人の声。
そしてそれは、この部屋に近付いてくる。
「ーーっ、坊っちゃま、いけません!」
女の咎める声と、この寝室の扉が開く音がしたのはほとんど同時だった。
そして、テオフィル譲りの茶色のふわふわした髪がぴょこりと見える。
「父さま、母さま! 今日はいいお天気ですよ」
鍵をかけていたはずだが、侵入してきたのは長男のノアだ。そしてその後ろには姉のバーベナの姿もある。
「ああ、おはよう。2人とも朝が早いな」
「父さまたちが遅すぎるんです。ねえ、すごいでしょう、姉さまに教えてもらった鍵開け、僕もこんなに上達しました!」
ふたりとも得意げな顔をして、父であるテオフィルを見つめている。その姿を見て、テオフィルは苦笑する。
(……婚前に義父が言っていたのはこのことか)
『――寝室には鍵を3つつけるように。もちろん内鍵だ』
子供達の悪戯対策に、と言い切る義父の言葉の意味がその時は分からなかったが、ようやく分かった。
おそらくヴァイオレットの弟のグレンあたりが2人の寝室に侵入してしまったのだろう。
「……ふたりとも、まだレティは眠いようだ。静かに出来るか?」
こんな騒がしい中でも、彼女はしっかりと瞳を閉じて、柔らかな寝息も聞こえてくる。
起こさないようにテオフィルはそっとベッドから降り、人差し指を口の前に持っていきながら子供達の元へと向かう。
静かに、の意図が伝わった子供たちは、慌てて小さな両手を口元に置いた。
「私が着替えたら、3人で庭園の散歩でも行こう。2人が育てた花も、そろそろ咲く頃だろう」
「わあ! 行きます!」
「ノア、だめよ、しーーっ」
待ちきれずに走り出した2つの小さな背中を見つめる。
突入を阻止できずに青い顔をしていたメイドも、テオフィルに深く頭を下げるとまた子供たちを追いかけていった。
「……おやすみ、レティ。いい夢を」
眠る彼女に近づいて、その白い額に優しく唇を落とす。
先程、何かひどい夢を見た気がするが、全て吹き飛んだ。
テオフィルは静かに扉を閉めて部屋を出る。
そして急いで着替えると、足早に家令を訪ねた。
早急に寝室の鍵を3つにするように。
そう告げた後、不思議そうに肯く家令をその場に残してテオフィルは子供たちの元へと赴く。
公爵家の庭園にある温室では、皆で育てた菫の花が見頃を迎えている。
先に着いていた子どもたちは、テオフィルが向かって来るのを見つけると、弾けんばかりの笑顔を見せる。そしてその光景を見る彼も、とびきりの笑顔を浮かべた。
―――――もしもの世界 完
もしもの世界の結末を書き損ねていたので、ここで……。
もしもの世界ではすごくダメテオですが、嫌いにならないでくださいね笑
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
その光がちょうど顔にあたり、眩しさからテオフィルは目を開けた。
どうやらいつのまにか眠っていたようだ。
「――私は……」
妻だった彼女はたくさんの罪を犯した。
娘であるバーベナを使い、王子の婚約者の座を守るために悪行を積んだ。
王であるアルベールから裁定を受け、それでも身分による情状酌量を受け、牢に繋がれるでもなく、離縁をして娘共々地方での軟禁生活となった。
だから現在、この屋敷に住むのはテオフィルと娘のアナベルのみ。
同じ公爵家の中で罰せられる者とそうでない者があること自体がおかしいが、そのような裁定に落ち着いたのは、アルベールとテオフィルが旧知の仲である事と、第一王子がアナベルを妃にと強く望んでいることが理由だろう。
彼女との離縁は、ずっと望んでいたことだった。
望まぬ結婚を強いられた時から、侍女のアンナと親しくなり始めた頃から、こうありたいと、願っていたことだった。
「……ヴァイオレット」
離縁を告げたときの最後の彼女の姿を思い出す。
彼女の琥珀の瞳からは、ぽろぽろと真珠のような涙がこぼれた。
以前のようにヒステリックに泣き喚くでもなく、声を出すことなく静かに泣いていた。
その姿は、幼い少女のようだった。
そして、ヴァイオレットの隣で彼女を支えていた娘のバーベナは、一度もテオフィルを見ることはなく、頭だけを下げて2人で馬車に乗り込んでいった。
「私は……俺は、何をしていたんだ……」
アンナとの純愛を貫いたつもりだった。
だが結局、彼女を正式な妻にすることは叶わず、日陰者として後ろ指をさされたまま最後は病で呆気なく儚くなった。
彼女に贈った髪飾りやリボン、その他の宝飾品も、結局は日の目を見ることはなかった。
望まぬ結婚相手だったヴァイオレットと子を成し、そこで貴族家の義務から解放されたと思い、妻子を顧みることも無くなっていった。
アンナが亡くなったのと時を同じくして、ヴァイオレットの父であるブライアムも病で亡くなった。
そのタイミングで、アンナとの子であるアナベルを正式に公爵家の令嬢として迎えてからは、ますます妻と衝突することが増えたが取り合わなかった。
ヴァイオレットの愛が、幼き日から自身に一心に向いていることは分かっていた。
自分に近付く他の者たちを後ろ暗い方法で蹴落としていた事も薄々気が付いていた。
――向き合わなかったのは、俺だ。
見ないように蓋をして遠ざけた。
結婚が決まってからも、必要以上に彼女と話さなかった。
傷付いた顔をしていることは分かっていたが、アンナさえも貶めた彼女に憤りを感じ、まともに取り合わなかった。
結局、誰も幸せにできなかった。
ヴァイオレットも、アンナも。
それは、自身の弱さが原因なのだ。ただ、向き合いたくなかった。自分に、親に、彼女に。
だから楽な方に――身近にいて、不運な境遇をもつアンナに逃げたのだろうか。
始まりは愛か同情か、はたまた憐憫だったのか、今となっては判別がつかない。
愛だったと信じたいが、こうして周りに誰もいなくなった今では、もう分からない。
「もう、とり返しがつかない……」
ただその事だけは分かった。
ずきずきと頭が痛む。
頭を押さえながら窓辺から眼下を見下ろすと、手入れの行き届いていない庭園は所々に枯れたような様子が見える。
公爵家の主人であるテオフィルも、そしておそらく夫人のヴァイオレットも。これまで庭園の様子を気にかけてなどいなかった。誰も指示をせず、そしてヴァイオレットの癇癪のために度々辞めさせられる使用人たちは入れ替わりが激しく質も落ちていく。
(あの夢は……俺の理想、なのか……)
夢を見た。
花が咲き誇る公爵家の庭園で。
テオフィルとヴァイオレット。それにアルベールやアンナ、リリーにジーク。
見た目からすると、学生時代のような自分たちは、楽しそうにお茶会をしている。
笑顔に溢れて、笑い声が満ちている。そんな幸せな風景がそこにはあった。
あまりにも現実とかけ離れている。
そして、二度と還らない、日々。
テオフィルは思考を止め、カーテンを閉めた。
薄暗くなった部屋で茫然と立ち竦む。
その後、アナベルは王子の婚約者となり、のちの王妃となった。
異母姉や母親が問題を起こした事や、彼女の母の身分が低い事から口さがない事を言うものもいたが、何よりも王子が望んでいたため、その結論におさまることになった。
ただ、父のテオフィルはあまり社交界に出なくなり、時折国王のアルベールと静かに酒を飲む。
ヴァイオレットとバーベナはどうなったのか。アルベールとテオフィル以外、誰も気に留めるものはいない。
そして2人も、立場上彼女たちに手を差し伸べることが出来ない。
静かな室内には、グラスを置く音がいやに響く。
「……どこで間違ったんだろうか」
そう零したのは、どちらだったのか。
――こうしてこのもうひとつの物語は、幕を閉じた。
◆◆◆◆
―――――――――
―――…………
……………
「ん……」
何か顔にふわふわとしたものが当たってくすぐったい。
ちょうど眠りから覚めかけていたテオフィルは、ゆっくりと眼を開ける。
そして直ぐに、自身をくすぐっていたものの正体に気が付いた。
「……レティ」
腕の中では、菫色の髪をした最愛の人が眠る。
彼女の呼吸に合わせて小さく上下するそのふわふわとした髪が、時折テオフィルの顔に触れるのだ。
「ん……テオ……?」
名を呼んだからか、ヴァイオレットが身動ぎをして目を開ける。
まだちゃんと覚醒しきっていない、とろりとした琥珀色の瞳を見ていると、ますます愛しさが込み上げてくる。
「おはよう、レティ。ふたりして随分ぐっすりと眠ってしまっていたな」
「ふわ……そうね……もうこんなに、明るい……」
「もう少し眠るか?」
「うん……」
猫のように丸まりながら、ヴァイオレットはテオフィルの胸元に頬をすり寄せる。
おそらく寝ぼけているのだろう。
もう少し、寝かせておくか。
そう思いながら愛しい人の頭を撫でていると、何やら廊下が騒がしい。
バタバタと走る軽い足音と、慌てたような大人の声。
そしてそれは、この部屋に近付いてくる。
「ーーっ、坊っちゃま、いけません!」
女の咎める声と、この寝室の扉が開く音がしたのはほとんど同時だった。
そして、テオフィル譲りの茶色のふわふわした髪がぴょこりと見える。
「父さま、母さま! 今日はいいお天気ですよ」
鍵をかけていたはずだが、侵入してきたのは長男のノアだ。そしてその後ろには姉のバーベナの姿もある。
「ああ、おはよう。2人とも朝が早いな」
「父さまたちが遅すぎるんです。ねえ、すごいでしょう、姉さまに教えてもらった鍵開け、僕もこんなに上達しました!」
ふたりとも得意げな顔をして、父であるテオフィルを見つめている。その姿を見て、テオフィルは苦笑する。
(……婚前に義父が言っていたのはこのことか)
『――寝室には鍵を3つつけるように。もちろん内鍵だ』
子供達の悪戯対策に、と言い切る義父の言葉の意味がその時は分からなかったが、ようやく分かった。
おそらくヴァイオレットの弟のグレンあたりが2人の寝室に侵入してしまったのだろう。
「……ふたりとも、まだレティは眠いようだ。静かに出来るか?」
こんな騒がしい中でも、彼女はしっかりと瞳を閉じて、柔らかな寝息も聞こえてくる。
起こさないようにテオフィルはそっとベッドから降り、人差し指を口の前に持っていきながら子供達の元へと向かう。
静かに、の意図が伝わった子供たちは、慌てて小さな両手を口元に置いた。
「私が着替えたら、3人で庭園の散歩でも行こう。2人が育てた花も、そろそろ咲く頃だろう」
「わあ! 行きます!」
「ノア、だめよ、しーーっ」
待ちきれずに走り出した2つの小さな背中を見つめる。
突入を阻止できずに青い顔をしていたメイドも、テオフィルに深く頭を下げるとまた子供たちを追いかけていった。
「……おやすみ、レティ。いい夢を」
眠る彼女に近づいて、その白い額に優しく唇を落とす。
先程、何かひどい夢を見た気がするが、全て吹き飛んだ。
テオフィルは静かに扉を閉めて部屋を出る。
そして急いで着替えると、足早に家令を訪ねた。
早急に寝室の鍵を3つにするように。
そう告げた後、不思議そうに肯く家令をその場に残してテオフィルは子供たちの元へと赴く。
公爵家の庭園にある温室では、皆で育てた菫の花が見頃を迎えている。
先に着いていた子どもたちは、テオフィルが向かって来るのを見つけると、弾けんばかりの笑顔を見せる。そしてその光景を見る彼も、とびきりの笑顔を浮かべた。
―――――もしもの世界 完
もしもの世界の結末を書き損ねていたので、ここで……。
もしもの世界ではすごくダメテオですが、嫌いにならないでくださいね笑
187
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
悪役令嬢なのに下町にいます ~王子が婚約解消してくれません~
ミズメ
恋愛
【2023.5.31書籍発売】
転生先は、乙女ゲームの悪役令嬢でした——。
侯爵令嬢のベラトリクスは、わがまま放題、傍若無人な少女だった。
婚約者である第1王子が他の令嬢と親しげにしていることに激高して暴れた所、割った花瓶で足を滑らせて頭を打ち、意識を失ってしまった。
目を覚ましたベラトリクスの中には前世の記憶が混在していて--。
卒業パーティーでの婚約破棄&王都追放&実家の取り潰しという定番3点セットを回避するため、社交界から逃げた悪役令嬢は、王都の下町で、メンチカツに出会ったのだった。
○『モブなのに巻き込まれています』のスピンオフ作品ですが、単独でも読んでいただけます。
○転生悪役令嬢が婚約解消と断罪回避のために奮闘?しながら、下町食堂の美味しいものに夢中になったり、逆に婚約者に興味を持たれたりしてしまうお話。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。