【本編完結済】【R18】異世界でセカンドライフ~俺様エルフに拾われました~

暁月

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4章 打倒!悪役令嬢ヒロイン

ヒロインへの逆襲 〜接触してきた敵側の味方〜

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※引き続きエリュシオンsideです。
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セイルの予想通り、闇の精霊王はこちらへの接触をはかってきた。
予想通りではあったが、ある意味予想外・・・いや、想定外だった・・・

「ミナト~♡」
「あ、ベーたん」
「!!」

俺と同じ黒い髪に金色の瞳・・・俺の顔に似てるか?そんな感じはしないが・・・
とりあえず、今目の前に・・・俺とミナトが座っているソファー前に敷いているカーペットから、上半身だけを覗かせた明らかに怪しいコイツが、サーヤを攫った張本人、闇の精霊王ベルナートなんだろう。

気配も何も感じさせず、この屋敷に張った結界も無意味・・・
闇魔法は特殊なものが多いが、コイツは性格も出現方法も特殊過ぎてツッコみどころが多すぎじゃないかっ?!

「あ、ベルナートじゃない☆久しぶり~」
「ベル!あなた、どこから出てきてるのよっ!!」
「ベーたん、サーヤままは?」

それぞれが反応する中、ミナトは真剣な顔でベルナートを見ながらサーヤのことを聞いている。
・・・本当に心配しているのはお前だけだな、ミナト。

「ミナト♡先に持ってきたお土産を・・・」
「いらない。サーヤままは?」

ぴしゃりと言い放つミナト。

「・・・ねぇ、ミナト、そいつの膝になんて乗ってないでさ・・・ほらっ俺の膝の上に・・・」
「いやっ、エルぱぱの、おひざがいい!!」
「ぐはっ」

あっさり振られて膝から落ちる闇の精霊王ベルナート・・・

・・・俺はさっきから何を見せられているんだ?ベルナートの目にはミナトしか映っていないのか?
こんな奴に、サーヤは・・・

「おい貴様・・・サーヤをどこへやった。無事なんだろうな・・・」
「・・・無事だ。今のところはな」
「嘘だったら貴様を殺すぞ」
「証拠ならある。コレを見ろ、魔力を込めたら見える」

そう言って、ベルナートは手のひらサイズの黒い魔石のようなものを手渡してきた。
言われた通り、魔力を込めてみた。

『あぁっ、も、ダメっ・・・やぁぁぁぁ・・・・』

「すまん、間違った。こっちだ」

ちょっと待てっ!!!!今のは何だっ???!!!
スライムに犯されまくってるサーヤがいたんだが!!!これのどこが無事なんだっ???!!!!

「貴様・・・嘘をつくのも大概にしろ、今のは何だ」
「今のはフェイクだ。アネモネアイツを騙すための」
「フェイク・・・?」

実際にアネモネクソ女が同じようなことをしそうだったから、いくつか凌辱されている幻覚を用意しておいて、実際アネモネクソ女が来たときには”今まさに凌辱されている最中だ”と見せかけているようだ。

・・・捕まったのがコイツでまだマシだったということか・・・。

今度は後で渡された魔石に魔力を込めてみた。

閉じこめられた部屋で暴れたんだろう、物が至る所に散乱している。

『・・・っく、や、帰るっ、帰してよぉ・・・森にっ、帰りたい・・・っふぅ、エルっ、エルぅ~・・・』

「・・・っ」
「目覚めた当初は暴れて酷かった。今は大分落ち着いて話せる位にはなったよ。
 畏怖の対象であるこの漆黒の髪を好きだ、と。同じ色の髪をしたお前を”婚約者”だと・・・言っていた」
「サーヤ・・・」
「・・・お前が、エルか」
「貴様に名前を呼ばれる筋合いはない。変態ロリコン
「ろり、こん?」
「ミナトは覚えなくても良い言葉だよ☆それよりも、さっき教えたアレ、言ってみようか、ミナト」
「!!・・・あいっ」

俺とベルナートが睨み合っている間にセイルがミナトに何かを伝え、ミナトが何かをしようと俺の膝から降りて、ベルナートに近寄った。

「ベーたん、ベーたん」

くいっくいっとベルナートの服の裾を引っぱるミナト。

「ベーたん、しゅきよ♡」
「!!」
「!?」
「だいしゅきな、ベーたん、おねがいが、あゆの・・・」
「何だいっ、ミナト!何でもきいてあげるよ!!」

なんだ、コイツ・・・チョロすぎだろう

「サーヤままに、あいたいの」
「そ、それは・・・」
「おねがい♡」
「うぅ・・・」

・・・これがセイルの入れ知恵で、ミナトがサーヤのためにやってるんだとしても、こんな男の弱みに付け込む手腕を今から身に着けさせるのは正直複雑だ。
・・・って、俺はいつの間に父親気分まで定着してしまったんだっ

「ベーたん、おねがい、きいてくれたら、ほっぺに、ちゅーしてあげゆ♡」
「ホ、ホントに??!!」
「なっ・・・セイル??!!」
「あれぇ?ボク、そこまでは教えてないんだけど・・・」
「ごめんなさい、それ、私かも・・・」

犯人は一番まともかと思ってたノルンお前かっ!!!精霊王お前らの教育ってどうなってるんだ??!!

「ベーたん、ダメ?」

首をこてんと傾げている・・・ミナトは将来間違いなく男を手玉に取る強者になるに違いない。
なぜか今そう思った。


・・・おかしい、今サーヤが攫われて緊迫してるはずなのに何だこの状況は・・・!!!


俺は自由過ぎる精霊王達を怒鳴り散らしたい気持ちでいっぱいだったが、ここでキレるとさらに話が拗れるのがわかりきっていたので必死に抑えることにした。
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