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65 スカベンジャー
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ルキアスと別れて階段を昇ったガノスとリュミアは地下一階で着替えを済ませ、ザネクを連れてダンジョンタワーを後にした。向かうのは街中の大衆食堂だ。
食堂に着いて注文を済ませた後、ガノスはザネクに言った。
「ザネク、あのルキアスと組むのは止めておけ。あいつは直ぐ死ぬ。あいつだけ死ぬならいいが、お前まで道連れにされかねない」
ガノスはオークに遭遇した時のルキアスが逃げることすらできずに突っ立っているだけと見抜いていた。勢い、極めて評価も低くなっている。
「いや……、でも……」
ザネクはこの四日間の旅で情が移っていたせいで、ルキアスをあっさり切り捨てるような話には頷き辛かった。
「あいつは良くてスカベンジャーになるだけだぞ?」
「いや、それは……」
スカベンジャーとは他人が倒した獲物の残りや、ダンジョンで死んだ者の持ち物を漁って生活する者のことだ。当然のように収入は少なく、他の探索者から蔑まれてもいる。
ザネクもこの意見を否定し辛かった。ザネクも知る通りにルキアスは『天職無し』の上、碌に戦い方を知らない。客観的に見ればまともに探索者ができる筈がないのだ。僅かな時間でそれを見抜いたガノスが秀逸と言えよう。
「その様子じゃ、お前も薄々気付いてたんだろう?」
「……」
「さっきオークを引っ張って来た奴も恐らくスカベンジャーだ。あんなのの仲間をしていても碌な事にはなりはしない」
「……」
「ガノス、そう締め上げちゃ可哀想だ……わ」
「あ? ああ……、そうだな」
リュミアに指摘されてザネクの辛そうな様子に気付いたガノスは言い過ぎだったと感じたか、バツが悪そうな顔をした。
「まあ、幸いなことにあいつは暫く一人で活動するようだから当面は心配要らないか。その後だな。生きていたら仲間を探すだろうから、ザネク、その時までには仲間に入れるかはっきり決めておけよ」
「判ったよ……」
そうこう話している間に料理が運ばれて来た。
「料理も来たことだし、難しい話はお開きにしま……しょ?」
ガノスとザネクはリュミアの提案に賛成した。
食堂に着いて注文を済ませた後、ガノスはザネクに言った。
「ザネク、あのルキアスと組むのは止めておけ。あいつは直ぐ死ぬ。あいつだけ死ぬならいいが、お前まで道連れにされかねない」
ガノスはオークに遭遇した時のルキアスが逃げることすらできずに突っ立っているだけと見抜いていた。勢い、極めて評価も低くなっている。
「いや……、でも……」
ザネクはこの四日間の旅で情が移っていたせいで、ルキアスをあっさり切り捨てるような話には頷き辛かった。
「あいつは良くてスカベンジャーになるだけだぞ?」
「いや、それは……」
スカベンジャーとは他人が倒した獲物の残りや、ダンジョンで死んだ者の持ち物を漁って生活する者のことだ。当然のように収入は少なく、他の探索者から蔑まれてもいる。
ザネクもこの意見を否定し辛かった。ザネクも知る通りにルキアスは『天職無し』の上、碌に戦い方を知らない。客観的に見ればまともに探索者ができる筈がないのだ。僅かな時間でそれを見抜いたガノスが秀逸と言えよう。
「その様子じゃ、お前も薄々気付いてたんだろう?」
「……」
「さっきオークを引っ張って来た奴も恐らくスカベンジャーだ。あんなのの仲間をしていても碌な事にはなりはしない」
「……」
「ガノス、そう締め上げちゃ可哀想だ……わ」
「あ? ああ……、そうだな」
リュミアに指摘されてザネクの辛そうな様子に気付いたガノスは言い過ぎだったと感じたか、バツが悪そうな顔をした。
「まあ、幸いなことにあいつは暫く一人で活動するようだから当面は心配要らないか。その後だな。生きていたら仲間を探すだろうから、ザネク、その時までには仲間に入れるかはっきり決めておけよ」
「判ったよ……」
そうこう話している間に料理が運ばれて来た。
「料理も来たことだし、難しい話はお開きにしま……しょ?」
ガノスとザネクはリュミアの提案に賛成した。
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