魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１１３０．ライブカメラ

　ヒーラーは全裸同然で歩く女がちらほら現れていると言う第３階層の様子が気になったものの、自ら確かめに出向くのは気まずいので魔王に無心した。

「ここに居ながら第３階層の様子が見られるようにできませんか？」

　居間のディスプレイには色々が映像が映されているが、ここに映されるのはあくまで魔王が見せたい映像であって、ヒーラーが見たい映像ではないのだ。

「ふむ。それなら『ライブカメラ』を用意しよう。１万ダンジョンポイントだ」

　魔王は僅かな逡巡で機能を追加した。
　『仮想現実』はゴーレムを現地に送らなければならず、相手からも見られてしまう。
　だが『ライブカメラ』なら手間要らずで相手から見られることもない。

「１万……、仕方ありません」

　ヒーラーは高いと思ったが、魔王でなければ創れない機能だから魔王の言い値に従わざるを得ず、そのままポチった。
　そして早速『ライブカメラ』を実行する。
　ショップ画面に映し出された中に、確かに裸の女の姿があった。