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第七五話 醤油を目指して
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朝食の時だった。
「今日は北の草原で魔法の実験をしてきます」
「今度はどんな魔法ですの?」
「醤油の続きですよ」
「諦めたのではなかったんですの?」
「一度は諦めようかとも思ったんですが、自分が転移しなければいい訳で……」
「それはそれで危険が有るのですよね?」
「勿論ですが、気を付ければ大丈夫です」
「今日は定休日だし、あたしも見に行っていいか?」
マレタを雇ったことでルゼが店頭に立つ必要が殆ど無くなっていた。今やショウが仕入れに出掛けている間だけとなっている。しかし、ショウに任せたとは言え、店が気になってしょうがないルゼは営業中は殆ど自宅待機状態である。
「それは構いませんが、退屈ですよ?」
累造がチラッとチーナを見やると、その視線に気付いたチーナがサッと顔を逸らせた。少しだけ顔が赤い。
「まあ、あの時のおねーさんは少々大人げなかったですね。でも店長、ずっと待ってるだけだなんて、退屈で死にそうですよ?」
「退屈なだけなら問題無いよ」
最近、雑貨店の営業中に自宅待機を続けるルゼは退屈と仲良しになった。することが無いのだ。累造から引き継いで糠床の世話を見るようになったのと、料理や裁縫に挑戦している程度である。
「そんなことよりチーナ、その『店長』って呼び方はもう止めてくれ。店長はショウなんだからさ」
「でも、ずっとそう呼んでたんですよ? 他にどう呼べばいいと言うんですか?」
「普通に名前で呼べば良いじゃないか」
「今更名前で呼ぶなんて恥ずかしすぎます!」
チーナは真剣だ。だが、ルゼの眉間には深い皺が寄った。
「どう言う理屈だい」
そう言った途端、今度は何かに気付いたようににやけた。
「だったら、『おねーさん』でもいいぞ?」
「もっと恥ずかしすぎます!」
目を真ん丸にして反論するチーナである。想像しただけで恥ずかしいとばかりに顔が真っ赤だ。
「累造には自分のことを『おねーさん』って言う癖に」
「それとこれとは話が別です! 判りました。『元店長』にします」
「おい、止めろ!」
今度はルゼが目を真ん丸にする番だった。
「だって、他に呼びようが無いじゃないですか」
名前で呼ぶと言う選択肢はチーナには無かった。
「だったら『会長』なんてどうですか?」
「『会長』?」
ポン。
「いいじゃないですか、それ」
チーナは手を叩いて同意する一方、ルゼは渋い顔である。だが、どうにか許容範囲であるらしい。
「ひゃっはーっ! 風が俺を呼んでるぜーっ!」
モヒカン刈りでもしていそうな声を上げるのはルミエだ。北の草原を実験に訪れた累造達の護衛でありながら、ここぞとばかりに魔動三輪を乗り回している。ルミエが駆る魔動三輪はルミエ用にとショウが使っているのとは別に用意したものである。
「あの方は相変わらずですの」
「あんな調子じゃ、魔動三輪が壊れないか?」
ルゼの疑問は当然だった。道具と言うものは壊れないように慎重に使うのがここでの習わしなのである。
「壊れていいんですよ。と言うか、どんなことをしていたら壊れるかを知りたいんです」
「わざと壊すのか?」
「そんな試験も有りますが、それとは少し違います。壊れなければ壊れないで構わない訳ですし……」
ガコン。ドシャッ。ズザザザザザ。
「ふええええええ! 転けたーっ!」
爆走していたルミエが地面の凸凹にハンドルを取られてスッ転んだ。サスペンションのバネが振動を増幅してしまう形に凸凹が有ったためだ。よりによって、調子付いたルミエが片手運転をしていた時だった。
「ふええええええ、壊れてないといいけどー」
ルミエは車体の状態を点検する。壊れたら只で修理すると言われていても、修理している間は乗れないのだ。壊れてないことを祈らずにいられない。だが、派手に転んだせいで車輪に少し歪みが出ていた。
「ふええええええ、歪んでるー。だけど、この程度なら……」
問題が起きたら累造かデイに報告するように言われてはいるが、報告さえしなければと黒い考えが湧いてくる。
「駄目ですよ。今日ここに居る間は乗って構いませんけど、帰ったら直ぐにデイさんの所に持って行ってください」
「ふええええええ」
ルミエの様子を見に近付いていた累造にはしっかり聞こえていたのだった。
車輪が若干歪んでいてもルミエは気にしない。
「ひゃっはーっ! ガンガン行くぜーっ!」
直ぐに元の調子を取り戻してしまった。
「魔動三輪に乗っている時と乗ってない時の性格が違いすぎますの」
「案外、乗り物に乗ると性格が変わる人って居るものです」
「そうなのかい?」
ルゼは心底嫌そうにした。
「それより、実験に取り掛かりましょう」
「そうだね。目的を忘れるところだったよ」
累造は背負い袋から歪まないように板に挟んでいる紙束を取りだした。かなりの厚みだ。
「一体、幾つの魔法を実験するんだい?」
「一つですよ?」
「へ!? まさか、その紙束全部で一つの魔法ですの?」
「仕方なかったんです」
累造が作ったのは相手側が不要な空間接続の魔法陣だ。相手側の代わりに座標を指定する機能を備えていて、遠見の魔法陣と相手側の有る空間接続の魔法陣の二つを単純に足したような形になっている。大きな魔法陣二つを合わせる関係上、大きくなりすぎて紙を半分半分と折ると魔法陣に歪みが出るようになってしまった。そのため、折り方を蛇腹状に変えている。結果的に魔法陣を細長くせざるを得ず、横に繋げれば短い線で済む部分も長くなってしまう弊害も有って余分に大きくなった。
「空間接続は諦めた筈じゃなかったんですの?」
「魔法陣を送るのに使うんですよ」
魔法陣を転移させると起動した魔法が消えてしまう。しかし、空間接続なら手に持って運ぶのと変わらない筈だと考えたのだ。
説明が終わったところで魔法陣を起動に取り掛かる。
『アラホラサ』
その途端、魔力がごっそり抜けるのを感じた。軽く目眩までしてしまう。
「累造!?」
累造の不調をルゼが目敏く察した。
「大丈夫です。かなり魔力を吸われただけです」
「起動に随分魔力を必要としますのね。日頃から魔法を使っている累造さんじゃなければ気絶していますの」
「累造だから起動できたってのかい?」
「そうですの。魔力も筋力と同じで日頃から使っていれば鍛えられて強くなります。逆に使ってなければ弱りますの」
「それじゃ、あたしが累造の魔法陣を覚えたとしても、この魔法陣は使えないんだね」
暇を持て余してしまっているルゼは累造の魔法を教わろうかなどと考えてもいたのだ。
二人の話を横に聞きながら累造は実験を進めている。遠見の機能を使って直ぐ目の前に接続先を設定し、安全を確認してから空間を接続する。そして、石を放り込んで機能しているかを確認だ。
「いよいよですのね?」
「はい」
返事をすると、累造は照明とそのスイッチの魔法陣を起動して空間接続の魔法陣へと放り込んだ。
カコン。
接続先から出た魔法陣が転がる。徐に拾い上げ、スイッチを入れる。光った。
「ふふふふふふ」
思わず不敵な笑い浮かべる累造である。
しかし、その声を聞く二人は気持ち悪げにするだけであった。
◆
「醤油が手に入りました! ニナーレさんのご友人に感謝です」
「もっと落ち着いてくださいの」
そう累造を窘めるニナーレも顔がにやけっぱなしであった。
「今日は北の草原で魔法の実験をしてきます」
「今度はどんな魔法ですの?」
「醤油の続きですよ」
「諦めたのではなかったんですの?」
「一度は諦めようかとも思ったんですが、自分が転移しなければいい訳で……」
「それはそれで危険が有るのですよね?」
「勿論ですが、気を付ければ大丈夫です」
「今日は定休日だし、あたしも見に行っていいか?」
マレタを雇ったことでルゼが店頭に立つ必要が殆ど無くなっていた。今やショウが仕入れに出掛けている間だけとなっている。しかし、ショウに任せたとは言え、店が気になってしょうがないルゼは営業中は殆ど自宅待機状態である。
「それは構いませんが、退屈ですよ?」
累造がチラッとチーナを見やると、その視線に気付いたチーナがサッと顔を逸らせた。少しだけ顔が赤い。
「まあ、あの時のおねーさんは少々大人げなかったですね。でも店長、ずっと待ってるだけだなんて、退屈で死にそうですよ?」
「退屈なだけなら問題無いよ」
最近、雑貨店の営業中に自宅待機を続けるルゼは退屈と仲良しになった。することが無いのだ。累造から引き継いで糠床の世話を見るようになったのと、料理や裁縫に挑戦している程度である。
「そんなことよりチーナ、その『店長』って呼び方はもう止めてくれ。店長はショウなんだからさ」
「でも、ずっとそう呼んでたんですよ? 他にどう呼べばいいと言うんですか?」
「普通に名前で呼べば良いじゃないか」
「今更名前で呼ぶなんて恥ずかしすぎます!」
チーナは真剣だ。だが、ルゼの眉間には深い皺が寄った。
「どう言う理屈だい」
そう言った途端、今度は何かに気付いたようににやけた。
「だったら、『おねーさん』でもいいぞ?」
「もっと恥ずかしすぎます!」
目を真ん丸にして反論するチーナである。想像しただけで恥ずかしいとばかりに顔が真っ赤だ。
「累造には自分のことを『おねーさん』って言う癖に」
「それとこれとは話が別です! 判りました。『元店長』にします」
「おい、止めろ!」
今度はルゼが目を真ん丸にする番だった。
「だって、他に呼びようが無いじゃないですか」
名前で呼ぶと言う選択肢はチーナには無かった。
「だったら『会長』なんてどうですか?」
「『会長』?」
ポン。
「いいじゃないですか、それ」
チーナは手を叩いて同意する一方、ルゼは渋い顔である。だが、どうにか許容範囲であるらしい。
「ひゃっはーっ! 風が俺を呼んでるぜーっ!」
モヒカン刈りでもしていそうな声を上げるのはルミエだ。北の草原を実験に訪れた累造達の護衛でありながら、ここぞとばかりに魔動三輪を乗り回している。ルミエが駆る魔動三輪はルミエ用にとショウが使っているのとは別に用意したものである。
「あの方は相変わらずですの」
「あんな調子じゃ、魔動三輪が壊れないか?」
ルゼの疑問は当然だった。道具と言うものは壊れないように慎重に使うのがここでの習わしなのである。
「壊れていいんですよ。と言うか、どんなことをしていたら壊れるかを知りたいんです」
「わざと壊すのか?」
「そんな試験も有りますが、それとは少し違います。壊れなければ壊れないで構わない訳ですし……」
ガコン。ドシャッ。ズザザザザザ。
「ふええええええ! 転けたーっ!」
爆走していたルミエが地面の凸凹にハンドルを取られてスッ転んだ。サスペンションのバネが振動を増幅してしまう形に凸凹が有ったためだ。よりによって、調子付いたルミエが片手運転をしていた時だった。
「ふええええええ、壊れてないといいけどー」
ルミエは車体の状態を点検する。壊れたら只で修理すると言われていても、修理している間は乗れないのだ。壊れてないことを祈らずにいられない。だが、派手に転んだせいで車輪に少し歪みが出ていた。
「ふええええええ、歪んでるー。だけど、この程度なら……」
問題が起きたら累造かデイに報告するように言われてはいるが、報告さえしなければと黒い考えが湧いてくる。
「駄目ですよ。今日ここに居る間は乗って構いませんけど、帰ったら直ぐにデイさんの所に持って行ってください」
「ふええええええ」
ルミエの様子を見に近付いていた累造にはしっかり聞こえていたのだった。
車輪が若干歪んでいてもルミエは気にしない。
「ひゃっはーっ! ガンガン行くぜーっ!」
直ぐに元の調子を取り戻してしまった。
「魔動三輪に乗っている時と乗ってない時の性格が違いすぎますの」
「案外、乗り物に乗ると性格が変わる人って居るものです」
「そうなのかい?」
ルゼは心底嫌そうにした。
「それより、実験に取り掛かりましょう」
「そうだね。目的を忘れるところだったよ」
累造は背負い袋から歪まないように板に挟んでいる紙束を取りだした。かなりの厚みだ。
「一体、幾つの魔法を実験するんだい?」
「一つですよ?」
「へ!? まさか、その紙束全部で一つの魔法ですの?」
「仕方なかったんです」
累造が作ったのは相手側が不要な空間接続の魔法陣だ。相手側の代わりに座標を指定する機能を備えていて、遠見の魔法陣と相手側の有る空間接続の魔法陣の二つを単純に足したような形になっている。大きな魔法陣二つを合わせる関係上、大きくなりすぎて紙を半分半分と折ると魔法陣に歪みが出るようになってしまった。そのため、折り方を蛇腹状に変えている。結果的に魔法陣を細長くせざるを得ず、横に繋げれば短い線で済む部分も長くなってしまう弊害も有って余分に大きくなった。
「空間接続は諦めた筈じゃなかったんですの?」
「魔法陣を送るのに使うんですよ」
魔法陣を転移させると起動した魔法が消えてしまう。しかし、空間接続なら手に持って運ぶのと変わらない筈だと考えたのだ。
説明が終わったところで魔法陣を起動に取り掛かる。
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その途端、魔力がごっそり抜けるのを感じた。軽く目眩までしてしまう。
「累造!?」
累造の不調をルゼが目敏く察した。
「大丈夫です。かなり魔力を吸われただけです」
「起動に随分魔力を必要としますのね。日頃から魔法を使っている累造さんじゃなければ気絶していますの」
「累造だから起動できたってのかい?」
「そうですの。魔力も筋力と同じで日頃から使っていれば鍛えられて強くなります。逆に使ってなければ弱りますの」
「それじゃ、あたしが累造の魔法陣を覚えたとしても、この魔法陣は使えないんだね」
暇を持て余してしまっているルゼは累造の魔法を教わろうかなどと考えてもいたのだ。
二人の話を横に聞きながら累造は実験を進めている。遠見の機能を使って直ぐ目の前に接続先を設定し、安全を確認してから空間を接続する。そして、石を放り込んで機能しているかを確認だ。
「いよいよですのね?」
「はい」
返事をすると、累造は照明とそのスイッチの魔法陣を起動して空間接続の魔法陣へと放り込んだ。
カコン。
接続先から出た魔法陣が転がる。徐に拾い上げ、スイッチを入れる。光った。
「ふふふふふふ」
思わず不敵な笑い浮かべる累造である。
しかし、その声を聞く二人は気持ち悪げにするだけであった。
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